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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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「Plant Paradoxへの答え」としてのインド亜大陸のスパイス料理という超伝統料理の秘密

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「ヨブへの答え」をもじって言えば、「Plant Paradoxへの答え」ということになるかと思います(ガンドリー博士への答えと言っても良いのですが、ちょっと不遜すぎるかな、と)。

 

「ヨブへの答え」は心理学の創始者の一人であるユングの傑作です。

 

いかに旧約の神様が新約の神様に生まれ変わったかが赤裸々に描かれています。

非常に面白いです。

 

 

 

 

Plant Paradox(邦題:食のパラドックス)とは、植物(Plants)はパラドキシカルであるということです。レクチンということで我々を長期的に殺すが、短期的には養ってくれる、と。もしくは我々を植物の家畜にする、と。

 

レクチンとは僕らの理解では一種の植物毒です。雑な議論をすれば万病の元。関節疾患であったり、いわゆる生活習慣病の元になります。「農業革命は、史上最大の詐欺」という議論とも繋がります。

 

我々は穀物に騙され、詐欺られたのです。

 

c.f.ペシミズムやオプティミズムは、その思想とともにことごとく単なる病気の兆候でしかない(チェーホフ)2019年05月28日

 

    

人類は農業革命によって、手に入る食糧の総量をたしかに増やすことはできたが、食糧の増加は、より良い食生活や、より長い余暇には結びつかなかった。むしろ、人口爆発と飽食のエリート層の誕生につながった。平均的な農耕民は、平均的な狩猟採集民よりも苦労して働いたのに、見返りに得られる食べ物は劣っていた。農業革命は、史上最大の詐欺だったのだ。

 では、それは誰の責任だったのか?王のせいでもなければ、聖職者や商人のせいでもない。犯人は小麦、稲、ジャガイモなどの、一握りの植物種だった。ホモ・サピエンスがそれらを栽培したのではなく、逆にホモ・サピエンスがそれらに家畜化されたのだ。(ユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史』5章)

 

 

 

 

とは言え、その詐欺師を騙すクロサギ(黒鷺)がいわゆるスパイス料理というわけです。

 

「詐欺師には、人を騙して金銭を巻き上げる白鷺(シロサギ)、異性を餌として心と体を弄ぶ赤鷺(アカサギ)、そしてシロサギやアカサギのみを喰らう黒鷺(クロサギ)がいる。」

 

これがPlant Paradoxへの答えとなります。

 

スパイスという強烈な薬を使うことによって(そこにはニンニク生姜のような漢方における必須の食材というか薬も)、そして刃の入れ方、火の入れ方を工夫することで、レクチンをあたかも無効化していくのです(だからこそ、生野菜をひどく嫌い、そのまま果物を口にすることもなく、たとえばチャートマサラを振ります)。

 

Plant Paradoxへの答えとはスパイス料理ということです。

 

ガンドリー博士も、様々な議論を展開してきましたが、ただ1つ伝統料理だけはその智慧をリスペクトしていました。彼の視野にあったのはたしか南米の伝統料理とヨーロッパの伝統的なパン造りでした(たしかホテルの朝のクロワッサンのくだりですね)。

 

 

インド亜大陸のスパイス料理も長い歴史を持つ伝統料理に含まれます。

ミュージアムで土器や鉄器を見てきたら、それと同じものを家庭で使っていたというスケール感の世界がインドです。

 

植物との共生以前に生存競争があり、その競争に打ち勝つ方法が伝統料理(スパイス料理)ということです。スパイス料理に関しては知れば知るほどやばい世界が広がる感触があります。人類の智慧とは恐るべきものがあります。その一方で、恐るべき勢いでそれが失われています。

あまりに軽薄な科学っぽいものによって、失われています。全員が一瞬で石になるよりもひどい状況です。

 

 

これらの智慧は次世代に受け継がなければと本気で思っています。

次世代に受け継ぐも何もまだ我々は手にもしていませんが(汗)
いま、その智慧を持っている世代が消滅する前に何とかバトンを受け取りたいと思っています(その仲間に加わって欲しいと切に願っています)。

 

今日の最も偉大な物理学者の一人で、アインシュタインの同僚でもあり継承者でもあるヘルマン・ヴェイルは、友人との対話の中でつねに次のようなことをいっている。つまり、もし特定の十もしくは十二人の物理学者が突然死んだとすれば、今日の物理学の軌跡が永遠に人間から消え去ってしまうことはほとんどまちがいないだろう。人間の知性を物理理論の複雑な抽象性に適合させるには、何世紀にもわたる準備期間が必要だったのである。なんらかの突発事件がかくも驚異的な人間の可能性ーーーしかもそれは未来の技術の基礎でもあるのだがーーーを抹殺してしまうことさえありうるのだ。(オルテガ『大衆の反逆』)

c.f.昨日までは全てのトラブルは遠くに感じたのに、、なぜ、彼女は去ってゆかなければならなかったのか 2019年10月14日

c.f.衝動の赴くままに放置されれば、大衆は生きることに懸命なあまり、自己の生命の根源を破壊する 2020年06月01日

 

 

夜明け前が一番暗いと言いますが、この絶望的な状況だからこそ、希望は燦然と輝きます。

 

そんなドーシャスクールを是非、お楽しみに!!

 

ドーシャスクールは座学の理論編と調理実習の実習編?というか、スパイス料理編に分かれています(内容は絡み合っています)。座学の理論編のみ配信開始です!

 

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p.s.具体的な中身について一切書いていないので、追記的に一言書きます(一言じゃないけど、気分は一言)。

少量のスパイスが素材の毒を打ち消すということはありません(結果的にそう働くとしても、食事の時点でそうではないという意味です)。

少量のスパイスで毒をキャンセルするのではなく、消化というアグニの神様のEcoSystemをブートするためにスパイスが働くのです。スパイスは小さなドミノなのです。

そして刃の入れ方や火の入れ方もまた植物との闘争の1つの形であり、最終的には「見せ方」に結実します。それらの勝利宣言が「美味しく頂く」ということです。感謝して命を美味しくいただき、そこに「お陰様」が現れるのです。


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