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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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「詰め将棋の解答が一番できたのは12、3歳のころ。自分はもうピークを過ぎました」(藤井聡太)

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藤井聡太さんが盤面を映像としてではなく、棋譜としてテキスト情報で頭に再現しているという話を読んだことがあります。そう思って、手元の藤井聡太さんの全棋譜集などを読み返してみたのですが、まだ見つけられていません。

 

これはかなりインパクトの強い話です。

 

画像で処理している人がほとんどの中で、一人だけテキストで処理しているのです。

軽さが段違いに変わります。すなわち脳のリソースを喰わないのです。

 

7六歩、3四歩などと記載する方法を「棋譜(きふ)」と言います。移動先の地理(GPS)とその駒の名称を並べるシンプルな書き方です。もちろんこれでは分からない場合に備えて(二通り以上の手が想定される場合に備えて)、「同金右」とか「5五銀直」などの書き方もあります。

 

ただこれは棋譜でしかありません。もちろんある程度、有段者になれば、棋譜を読むだけで(楽譜を見て、脳内に音楽を奏でるように)、頭で再現できるでしょう。でも、そのときの再現は画像でしょう。

 

 

でも、藤井さんは文字(棋譜)で考えるそうです。

 

もちろん棋譜で考える人もいるでしょうが、彼がすごいのはをそれを究極まで論理的に鍛え上げていることです。「これもまた一局」というような主観的な余地がない世界で鍛えています。

すなわち(言うまでもないでしょうが)詰め将棋という王様を詰めるパズルのことです。

彼はプロになる前から並み居るプロを押さえてのトップでした。

藤井聡太さんは年に一回の詰将棋解答選手権(最上位クラスののチャンピオン戦)を5連覇中です(昨年は開催中止)。

 

詰め将棋は正解不正解が厳密に弾き出される世界です。そこを主戦場として、そこで圧倒的な力をつけてきた藤井さんが棋譜で考えるということは、その思考は徹底的に論理的で厳密であるということです。そして脳というコンピューターにとっては、膨大な局面を画像処理するよりも、テキストで処理するほうが「軽い」というメリットもありそうです。

 

 

彼のような天才と同時代を生きられる幸運を噛み締めつつ、これからの活躍を期待しましょう!

 


余談ながら、ディープ・ラーニングによって、将棋は本当に面白くなりました。彩りが豊かになったというか、我々のスコトーマをガンガン外してくれて、将棋の真の魅力を引き出してくれたように思います。

悲観的な我々はプロよりも強い存在(コンピューター)が生まれることで、人間が将棋を指す意味がなくなるのではと心配しましたが、現実はその真逆でした。

 

プロ棋士とコンピューターが公式に指すことはもう無いでしょうが、その最終局は奇しくも時の名人との一局でした。その初手が3八金でした(将棋の初心者でも絶対に差さないような手をコンピューターは指して、時の名人に圧勝しています)(プロの公式戦では初の手です)。

 

 

コンピューターの将棋の魅力は僕らが常識とすら思っていなかった、深いレベルでの常識を次々と暴き、スコトーマを外してくれることです。

とは言え、もちろんトッププロとして活躍される先生方の偉大さがあってのことですが!(まさか雁木が復活するとは思いませんでしたし、阪田流向かい飛車などがプロの第一線に出てくるのは本当に面白い現象です)

 

という前置きはさておき僕らも脳の使い方を見直すことで、圧倒的なパフォーマンスが発揮できます。

 

すごい人というのは、見ている世界が違うのです。

 

というか、見ているポイントが違うのです。

視点(Point of View)が違うのです。

 

 

 

 

逆に言えば、見ているポイントを変えれば、圧倒的なパフォーマンスを発揮できるように脳を再教育できます。それをRay式ではFocus of Attentionと言っています。フォーカスを変えたいのです。

 

 

 

 

たとえば、気功整体で言えば、それがランドマークです。

 

*これはDotsという考え方のイメージで、ランドマークとは微妙に違いますが、参考にはなります!

 

以前の話ですが、気功整体BootCampのソルジャー候補生たちに、術技の練習をやめさせたことがあります。彼らは、よく集まっては練習を繰り返していたのですが、指導者がいない練習というのはしばしば闇堕ちしがちです。闇堕ちは言い過ぎですが、下手になりやすいのです。間違った方向に走ってしまうのです。

彼らにアドバイスしたのは、術技の練習ではなく、「ランドマークを正確に取る」練習をひたすらにすることです。

気功整体の術技を一生懸命に練習するのではなく、「ランドマークを正確に把握する」練習をひたすらにするのです。

 

*たとえばこの子のランドマークを正確に取ってみると、、、、全く違う身体が浮かび上がります。

気功師は印象で判断するのではなく、ランドマークで判断します。

 

 

たとえば、ASISを見つけます。

 

目で見つけたら、実際に触ってみて、自分の予想とのズレを確認します。

肋骨の下端や、腸骨稜、大転子なども自分の予想とそのズレを確認すると良いです。

自分の予想が正確になってくればくるほど、気功整体の腕が上がります。

 

触りながら見つけるのは簡単ですが(いや、それほど簡単でもないですが)、触る前に見当をつけておいて、実際に触って答え合わせを繰り返すことです。

 

この練習こそが「見ているポイントを変える」ということです。

 

 

ランドマークが正確に取れるようになると、ランドマークが正確だからこそ、体の歪みなどが手に取るように分かります。

たとえば、ASISと鎖骨を正確に見て取れれば身体の左右の歪みは分かります。

 

ランドマークは点でしかないので、情報量はとても軽いのです。その点と点を結んで、身体を認識すると、正確ですし、脳にとっての処理も軽いのです。

 

我々は藤井聡太さんのような天才にはなれませんが、脳の使い方次第では気功整体師として、すごいことになるのです。

 

 

というわけで、気功整体師養成BootCampのリブートもお楽しみに!!!

(その前にオイルトリートメントでプロになりましょう!!)

 

 

 

p.s.ちなみに、藤井聡太さんは詰め将棋についてこう語っているそうです。

 

14歳で四段になった時の藤井が、「詰め将棋の解答が一番できたのは12、3歳のころ。自分はもうピークを過ぎました」と言うのを聞いたことがある。

(p.65 藤井聡太全局集 平成30年度版)

 

 

自分の詰め将棋の解答能力のピークをすでに14歳にして感じているという、、、。まあ、すごい話です。でも、相変わらず終盤力はもちろんトッププロの中でも圧倒的です。

 

*藤井聡太さんについては、以前も書いているので、そちらも併せてご覧いただければ幸いです!

 

 

 

 

 

 

【インスタグラム紹介】

ビリー・アイリッシュのMETガラでのドレス姿が素晴らしかったので、紹介します!

 


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