オペラTosca(トスカ)のメロディーが頭の中に鳴り響いているのではないでしょうか?
今日、井脇幸江さん率いるIwaki Ballet Companyのガラ公演が初日を迎えました。
大成功と言って良かったのではないかと思います。
いつもながら、、、ルチアーノ・パヴァロッティのTosca(マリオ・カヴァラドッシ役)のリンクを貼っておきます。
c.f.愛の夢は永遠に無に帰した 時は過ぎ 絶望の中で僕は死ぬ これほど命を惜しんだことはない(トスカ) 2021年02月21日
一部のバレエコンサートのモーツアルティアーナも、新国立劇場バレエ団のプリンシパルとソリストの美しすぎるペアによるサタネラのグランパ・ド・ドゥも非常に良かったです。
とは言え、圧巻なのはTOSCAでした。
出演が東京バレエ団の往年のプリンシパル2人(井脇幸江さんと高岸直樹さん、奇しくも同期)、そして若きプリンシパルであった梅澤紘貴さん。
東京バレエ団のプリンシパル3人に、カヴァラドッシは谷桃子バレエ団のプリンシパルの安村圭太さん、そして長く新国立劇場バレエ団でソリストとして活躍された江本拓さんという豪華過ぎる布陣ですので、キャスティングだけでも面白いこと間違い無しなのですが、、、、、想像を越えてきました。
何と言っても、同じく東京バレエ団出身の高橋竜太さんの振り付け、演出がすごかったです。
細かな伏線の張り巡らし方とその回収の手際、そしてシンボルの重層性(銃や銃で撃つこと、何かを落とすこと、横たわった身体の横に座ること、、、)も見事でした。難解すぎるコンテンポラリーダンスに対するアンチテーゼのように非常にオーソドックスに伏線を回収していると思います。
それでいて、もちろん思い返す度に新しい発見があるような作りです(ですから是非、明日の楽日もご覧になってください!)。
その中でも、最大のものはもちろんマリアの肖像でしょう。
幸江さんは言うまでもなく、複雑な振り付けに応える他のダンサーの方々の技量と力量も見事でした。情熱がほとばしっていました。
あそこまで感情を出し切りながら、高度なテクニックで表現を積み重ねていくのは振付家もダンサーもすごいとしか言いようがありません。
全体のスピード感もとても良かったです。
前半のゆっくりとした平和なムードが永遠と続くかのように思ったところで、些細な亀裂がどんどん大きくなり、そして破局へと真っ逆さまに堕ちていきます。
そして、、、誰もいなくなった、、、ですね。
たった1日で全ては変わり、全てはあっけなく終わってしまうのです。
最善を望んで、最悪に至ってしまうことは往々にしてよくあります。
主要人物全員死亡の問題作です。
草葉の陰のプッチーニが狂喜乱舞しているように思います。
音楽を聞いて、しみじみ思いますが、プッチーニは本当に偉大ですね。
音楽の力を見せつけられた作品でもありました(音楽なのに見せつけられたというのは共感覚的ですね←都合の良い解釈)。
そしてオペラのバレエ化という困難な作業を
というわけで、明日も楽しみです!
(劇場で「まといのば」のメンバーに挨拶できて良かったです!明日も声をかけてください!)
明日は15時開演です!!
p.s.井脇幸江さんのインスタグラムが舞台の臨場感をダイレクトに伝えてくれるので、紹介します!
幸江さん、舞踊生活35周年おめでとうございます!!!