Netflixの新作映画であるHalf of itは非常に面白いです。
ハートウォーミングな作品です。
心と時間に余裕がある方は是非
「Netflixだから、、、」と尻込みしてしまうかたは、、、大丈夫、6シーズンとかあるわけではなく、映画一本分で終わりです。1話分くらいで終わります。何晩も徹夜することはありませんw
ストーリーはシンプルですし、複雑なSF設定もありません。
そして文学や哲学に僻してる皆さんなら面白いと思います。
*重要なシーンでThe Remains of the Dayも出てきます(カズオ・イシグロの『日の名残り』ですね)
https://ameblo.jp/matoinoba/entry-12601834618.html
この英語の冒頭にプラトンが出てきます。
いや、プラトン自身が出てくるというよりは、プラトンが饗宴で描いたあの神話が出てきます。
かつては人は2人で1つであったという話ですね。
これがタイトルの「Half of it」の意味でもあります。
英語圏では伴侶のことをBetter Halfなどと言いますが、これはプラトンから来ています。
ロマンチックな言葉ですが、これはプラトンの神話から来ています(タレブに言わせれば、プラトンの呪いですねw)。
魂の片割れであるという以上に、肉体の片割れでもありました。
さて人間の原型(フュシス)がかく両断せられてこのかた、いずれの半身も他の半身にあこがれて、ふたたびこれと一緒になろうとした。そこで彼らはふたたび体を一つにする欲望に燃えつつ、腕をからみ合って互いに相抱いた。(プラトン『饗宴』)
ゼウスがかつての人間を真っ二つに切断し、命令されたアポロンが切断面を縫い合わせます(その縫い口がヘソですw)
(当然ながら、同性愛に対する偏見のような野蛮なことはないので、組み合わせは男女以外に、男同士も女同士ももちろんあります)
(同性愛に対する偏見は新約聖書のロマ書第一章に書かれた文言を唯一の根拠とするキリスト教会の禁欲運動の結果であって、後天的なものです。そもそも異性愛すらも排除しようと教会はしました。生殖以外の性交渉を認めなかったのです)。
*同性愛に対する自分の内なる偏見(がもしあるならば)に対して、脱洗脳したいと思ったら、、、、たとえば、「殺人を無罪にする方法」の視聴がオススメです!
*Netflixで観れます!
この映画では、プラトンを否定し、そしてパウロの愛の讃歌を否定します(面白いですw)。
テーマとなるのは代筆。
ラブレターを代筆して、そしてその文面に恋に落ちるという物語は典型的ですが、ロマンチックです。
愛を語る言葉が豊穣なのは、ロミオとジュリエットですが、その美しい言葉を一切封じてバレエ化したのが、マシュー・ボーンです!
こちらはレオナルド・ディカプリオのロミオとジュリエット!懐かしいですね!
全編、セリフはそのまま原作のとおりです!
*アマゾンプライムビデオでも観れます!!
というわけで、特にオチも何もないのですが、、、、僕らの心をわしづかみにして、否応なしに広げてくれる作品群を楽しみましょう!!!
【グッズ紹介】
本文とは関係ないですが、手のひらサイズの骨格模型と言えばこちら。
また、手のひらサイズではないものの、筋肉を見たい場合は、デッサン人形としてこちら。