カルロス・ゴーン氏が東京地検特捜部に逮捕されたときの容疑は何だったでしょう?
とセミナーで当時、よく聞いていたので、覚えているメンバーさんも多いでしょう。
果たして、脱税?
はたまた、横領?
いいえ、違います。
World Economic Forum from Cologny, Switzerland - Carlos Ghosn - India Economic Summit 2009, CC 表示-継承 2.0, リンクによる
役員報酬を過少申告した有価証券報告書の虚偽記載というのが逮捕の理由です。
しかし、これがもし本当だとしたら、かなり奇妙な話です。
*『レバノンでカルロス・ゴーンと対談しました(2020/3/6)』
*レバノンでもゴーンさんは日産の車を乗っているそうです(T_T)
大企業であれば、有価証券報告書は、財務部門が中心になって、必要な情報を集約し、会社としてその内容を決定して作成・提出する。その有価証券報告書に役員報酬が過少に記載されていたのであれば、会社の問題のはずであり、ゴーン氏個人の犯罪になるとは思えない。
世界のNissanのCEOが自分で有価証券報告書を書くはずもありません。
イメージされるような、脱税でもなければ、横領でもありません。
そして、所得隠しでもありませんでした。
11月24日の朝日新聞朝刊で、「虚偽記載」とされたのは、ゴーン氏が日産から「実際に受領した報酬」ではなく、退任後に別の名目で支払うとされている「未払いの報酬」だということが報じられた。
実際に支払われていない報酬に関する有価証券報告書の虚偽記載というのは奇妙な話ですし、もちろん払われていないものに税金の問題などは生じようがありません。
メディアが盛り上げたいイメージと違って、実際は立件どころか逮捕も難しいと言わざるを得ません。
実際は、受け取ったものではなく、ゴーンさんの退職後に受け取る予定のものを、記載していなかったというものです。ここはフォーカスすべきポイントです。
ちなみに一方で、ゴーンさんを追い出した側の西川(さいかわ)CEOは、実際に不正にお金を受け取ったことをゴーン氏と共に逮捕されたケリー氏(それも騙し討ちのように緊急の会議ということで日本に呼ばれて)によって、暴露され、その後解任のような状態で辞任しています。
こうした中、6月10日発売の文藝春秋7月号に掲載された『西川に日産社長の資格はない』と題するケリー氏のインタビュー記事で、ケリー氏は、2013年に、西川氏が、株価によって報酬額が決まるSARの行使日を不正にずらして4700万円の報酬を得いていたことを暴露した。
株主総会が6月であることを考えると、衝撃的でしたが、株主総会は乗り切ったものの、「同年9月9日の定例取締役会で、社外取締役などから解任を求めれらた西川氏は、社長辞任を表明」しました。
リアルに不正にお金を多く受け取ったのは西川氏。
受け取ってもいない未来の報酬に関して、有価証券報告書の虚偽記載で突然逮捕され、そして1年近く人質司法で幽閉されていたのがゴーン氏です。
本丸の容疑があまりに立件に不利なものであったからか、次々と疑惑を立ち上げて(どんどんリークして、どんどんメディアが書き飛ばして)いきますが、それもどう考えても成立しないようなものであることが示されていきます。
興味ある方は是非!
インタビューの最後に、「あなたは今、日本人に対して、何を言いたいですか」と尋ねたときに、ゴーン氏はこう答えたそうです。
まず事実を見据えよ。言われたことをそのまま信じるな。現実を見よ。(カルロス・ゴーン)
事実、事実、事実です!
事実を見ることは重要です。
特に何を信じていいかわからないときは、事実をまず見ましょう。現実を見ましょう。
この文章に続けて、筆者の郷原氏(元東京地裁特捜検事)はゴーン会長追放後の日産、ルノー、三菱に何が起きたかを株価で示します。
これが現実です。
ゴーン会長の逮捕時の株価は、
日産・・・・・・・・1005円
三菱自動車・・・・・730円
ルノー・・・・・・・64.5ユーロ
です。
それに対して、1年後の2019年12月末には、こうなっています。大幅にダウンです。
日産・・・・・・・・1005円 → 636円
三菱自動車・・・・・730円 → 458円
ルノー・・・・・・・64.5ユーロ → 43ユーロ
(この間、日経平均は、2万1821円から2万3675円と8%余上昇しているそうです)
業績面も同様です。まずは日産から。
2018年度上期の営業利益が2103億円から、同2018年下期は1079億円!!、2019年度上期は316億円です。
2013億円 → 1079億円 → 316億円
転落です。
同様に三菱は
569億円 → 549億円 → 102億円
ひどい転落です。
そして、ルノーは、
2019年度の最終損益は1億4100万ユーロの赤字(前年の33億200万ユーロの黒字から。10年ぶりの赤字転落)
33億200万ユーロの黒字 → 1億4100万ユーロの赤字(10年ぶりの赤字転落)
数字が全てです。
結果が全てを物語ります。
これは当時、セミナーでも言いましたが、安倍総理のつぶやきが全てを物語っているように思えます。
「本来、日産のなかで片付けてもらいたかった」
と。
[安倍首相「日産内で片付けて」 ゴーン被告の政府批判に - 芸能社会 - SANSPO.COM(サンスポ)]
安倍晋三首相は8日夜、自民党の河村建夫元官房長官や御手洗冨士夫キヤノン会長らと東京都内で会食した。河村氏によると、前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告による日本政府批判に関し「本来、日産の中で片付けてもらいたかった」と述べた。
本当にそれに尽きます。
クーデターはクーデターなのでしょうが、特捜部を巻き込んだりせずに、、、。
なかなか難しいことですが、我々も「事実を見据え」ましょう。
(特に「専門家」にとって、数字を読むことはとても難しいようです)
(たとえばロックダウンを解消した途端に、韓国はクラスターが発生と尾見先生はおっしゃいましたが、数字を正確に見れば、誤差のようなものでしかありません)
医療崩壊を防ぐためという議論をまだする人がいますが、、、こんな状況です。
指定感染症のために、その他の病院はむしろ閑古鳥でしょう(逆な意味で患者さんが来なすぎて、廃業に追い込まれるところもあるでしょう。自粛も要請されていないのに)。
そもそも医療の崩壊を避けるために、他の仕事をストップせよというのは乱暴ですし(それに、効果が、もしないとしたら、なおさら)、当然ながらそのリバウンドが待っています。
東京都で区切ることに意味があるとは思えないのですが、一応、東京都の数値です。
(県境など人の脳の中にある概念でしかなく、ウィルスにとっては無縁です)。
これに対して、都知事や西浦先生は、このように言っています(昨日のことです)。
普段の生活に戻ったら、赤色の線のような感染爆発がこれから起こる、と。
(いや、、、、さすがに、、、、)
*令和2年5月15日 東京都新型コロナウイルス感染症対策最新情報 ~小池知事から都民の皆様へ~ <アーカイブ版>
我々が自分に強く言うべきは、
まず事実を見据えよ。言われたことをそのまま信じるな。現実を見よ。
ですね。
(特に危機においては。
そして特にこれまでことごとく予測とモデルを外している「専門家」が言うことは)
5月6月7月のセミナー・スクール日程!!
*5月21日(木)まといのば講座 「アーユルヴェーダーの奇跡」
*5月28日(木)まといのば講座 「アフターコロナのビジネスモデル」
・今月は「はじめての気功」講座は開催しません!
(5月23日(土)気功整体師養成Boot Camp講習会(第4回目))
*5月30日(土)31日(日)ヒーラー養成スクール特別編「マインドコーディネーター」
*6月20日、21日 アディトレマスタースクール
(6月27日、28日 Rayヨガスクール〜アーユルベーダ編〜)
*7月18日、19日 気功整体師養成スクール (BootCamp2期)
(7月25日、26日 Ray式マッサージスクール (BootCamp2期)