副腎疲労(アドレナル・ファティーグ)やオーソモレキュラー(分子整合栄養医学)界隈ではお馴染みのボーンブロス(スープ)ってあります。
骨髄スープですね。
意識高い系の人々には「飲む美容液」などとも言われてます。
当然ながら、美容には最高ですね。
ボーンブロススープがいかに良いかについては、周知だと思うので割愛しますが、これを実際につくっている自炊男子が増えています。
というか、自炊大事ですね。
外食で理想的な食事をしようとするのは、なかなか難しいものがあります。
(ビーガンレストランやマクロビレストランであっても、、、)
結局は自分で作って、自分で食べるのが最高だよね、、ってことになります(僕は料理はできませんが(T_T))
で、その中でも結構重要になるのはボーンブロスです。
ちなみに、アドレナル・ファティーグやオーソモレキュラー界隈で有名な話に(ここに糖質制限も含めたいのですが、失礼を承知で言わせてもらうと、日本の糖質制限界隈の人々はさすがにちょっとあれなので、、、ただ、方法論としての「糖質制限」は有効です。糖質制限というよりはケトン体質などをここではむしろ使いたい)、女性が月経期間に入ったときにチョコレートを無性に食べたくなるのは、マグネシウムが欠乏するからだ、という話があります。
チョコレートやアーモンドやマカデミアナッツなどはマグネシウムが多く含まれています。
それと知らずに、でも身体が(無意識が)マグネシウムを欲して、チョコレートを摂取するということです。
(もちろんチョコレートの糖質がビタミンB群を使い果たしてしまい、ますます痛みが激しくなる可能性がありますが)。
チョコレートが食べたいのではなく、マグネシウムが欲しいということです。
逆にマグネシウムだけをうまく摂取すれば(別にサプリというわけではなく)、通常のチョコレートのようにプラスマイナスでマイナスにはならない可能性があります。
これって、身体のシステムがマグネシウムを欲しているものの表象が「チョコレートを食べたい」になるということです。システムが決めて、「自由意志」らしきものが追認する、と。
あたかも自分が自由に決めたかのような顔をして(^o^)
これって、アディトレの海水モデルと似ています。
アディトレの海水モデルというのは、平たく言えば、「海水を飲むと、喉が渇く」という話です。
喉が乾いたときに、海水を水だと思って飲むと、その瞬間は乾きが癒えたような気がするのですが、すぐにまた脱水症状を起こし、喉が渇きます。
そして水を飲みたくなります。
喉が渇いたから、また海水を飲もうとするのですが、多くの人はここで意志力を発揮しようとします。
「喉が乾いても我慢だ!」
と頑張るのです。
「シメのラーメンは我慢する!」と似ています(似ているのか?w)。いや、似ているのです。
もう身体としては、アルコールを代謝しすぎて、肝臓のエネルギー源である肝グリコーゲンが空っぽなので、早くグルコースが欲しいのです。そんな枯渇することは、ほとんど起こらないので(日々、半日断食とか、インターミッテントファスティングしている人なら、素早くケトン体質に変わるだけなのですが)。
同じように、食塩水のせいで、身体の水分が浸透圧によって急速に奪われているので、水が欲しいのです。
そこで、少し頭の弱い健康推進系の意識高い系が、水分とミネラルが豊富に含まれた奇跡の水であるところの海水を売ったりします(^o^)
ますます喉が乾きます。でも、健康に良いと聞いているので、海水を飲むことはやめられません。
これって、アホな話に見えますが、僕らの生活もこれと大差ありません。
飼い犬であっても、餌を食べているときに手を出すと噛まれるなどと言います。人間も同じで、食べているものに手を突っ込むと、噛まれますw
ですので、ここではたとえ話でお茶を濁しています。
でも、たとえば、海水という食塩水ではなく、これを砂糖水にしたら、現代のほぼすべての加工食品が含まれます。レクチンがらみで言えば、全粒粉パンなどは、海水と似ています。
タバコとカフェインの機序は抽象化するととても似ています。アルコールは明白なドラッグです(大麻はドラッグですが、世界的な合法化の流れは良いものだと思っています)。
重要なのは犯人探しではなく、システムを理解することです(ただ、タバコ会社が食品会社を買収しながらスライドしているのは面白い現象と言わざるを得ません)
で、ラーメンの話です。
ボーンブロスを飲みながら思うのは、これってラーメンのスープだよねってことです。
豚骨であったり、鶏ガラなどをじっくり煮込みます。魚の出汁の場合もあるでしょうし、野菜も入れるでしょう。
ラーメンのスープはボーンブロスなのです。
ということは、無性にラーメンが食べたくなるときは、タンパク質もそうですが他の微量栄養素が豊富なボーンブロスを飲みたいという身体の乾きなのかもしれません。
そこに小麦のグルテンでモチモチとした食感が最高の麺とからめると最高です。
ということは、栄養素として欲しいということと、小麦中毒(グルテン中毒)で欲しいという挟み撃ちです。
それはその誘惑には抗しがたいですね(^o^)
ちなみに化学的に考えると、あのもちっと感がグルテンの特長です。グルテンのグルというのは糊です。というか、ラテン語で糊を意味する「gluten」から命名されたとも言われます(ちなみに、戦時中は小麦粉から抽出したグルテンをチューインガム代わりにしていたとか)。
ですから、グルテンがなければ、あの食感には出会えないのですw
ただグルテンは凶暴なレクチンの一つとされているので、リーキーガットを起こし、細胞にとりつき、身体を破壊するトロイの木馬です(詳しくはガンドリー博士の「食のパラドックス」を読んでください)。
ただ、小麦はそれだけではなく、血糖値の大幅な上昇も問題です。血糖値の乱高下をグルコーススパイクと言いますが、グルコーススパイクは血管も臓器も傷つけますし、インスリンスパイクも引き起こしますし、低血糖にもなり、コルチゾールやアドレナリンを誘発します(血糖値を上げるために)。
身体は大騒ぎになり、しかしそれを心地よく感じる意識くんがいます。ホルモンのカクテルと大騒ぎは気持ち良いのです。
まあ、それはさておき。
僕らは思っている以上にハックされています。
面白い報告は小さなお子さんをお持ちのメンバーから寄せられます。
たとえば、子供が異常に牛乳とパンを欲しがることや、小麦をやめさせてから異常行動が減ったことなどです。
また、久しぶりに牛乳を、ついうっかり飲ませたら、口の周りにアレルギー反応が起きたなどなど。
そして、きちんと勉強すればするほど、保育園や幼稚園の食べ物や学校給食に絶望します。
(ちなみに面白いのは、病院食も同様です。狂っているの?というラインナップです。どれも)
ずいぶん前に紹介しましたが、これほど変でなくても、、、実際は、、、
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そう言えば、マイケル・ムーアの「世界侵略」の中にアメリカとフランスの給食を比較するシーンがありました。
フルコースのフランスの給食と、ジャンクフードのアメリカの給食です。
*この予告編でも33秒あたりから出てきます。
マイケル・ムーアが「フレンチフライは食べないの?」と言っているのが面白いです。
ちなみに病院食がヤバいよね、っていう内容では、こちらのお医者さんの本が面白いです。
彼がすごいのは、理論だけではなく、実際の臨床でも結果を出し続けていることです。
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「がん患者はがんでは死なない」などと言うと、矢作先生の「人は死なない」を思い出しますが(思い出さないかw)、これはトリッキーな言説ではなく、まっとうな科学的な主張です。
ネタバレすれば、がん患者ががんで死ぬことは稀で、多くは感染症で死んでいる、と。その感染症は栄養失調で引き起こされるものだという議論です。
(ただ、栄養をつけようというと炭水化物祭りになるアホな病院の栄養常識をきっちり無視して、糖質制限食を使って、ケトン体質にしています。ケトン体質については、ガンに著効であるという臨床結果は多いですね)
医療関係で調子にノッて紹介するならば、僕が高校時代からお世話になっていた和田秀樹先生の著書が面白いです(「受験は要領」に熱狂した世代ですw)。
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*なるほどーと思いますね。
で、余白が少ないので、強引に結論に行きますと、、、
まあ、薬食同源ですね。
薬食同源
です。
医食同源という中国由来の顔をした日本語のオリジナルです。
オーソモレキュラーなどに熱狂してしまう人が好む言い方で言えば、ライナス・ポーリングの
ほとんどの病気は突き詰めてみれば、原因は栄養不足にある
(Nearly all disease can be traced to a nutritional deficiency)
や、先日のセミナー(アドレナル・ファティーグと未来の医療)に絡めると、
未来の薬とは理想的な栄養である
(Optimum nutrition is the medicine of tomorrow)
という感じでしょうか。
ちなみに、栄養不足ということで言えば、野菜の栄養素がかつての10分の1になっているとかいう議論が出てきます。
それは事実でしょうし、足りない部分を補足(Supplement)するためにサプリを飲みたくなる気持ちも分かります(そしてレクチンからスタートしたガンドリー博士は、自身が嫌っていたサプリメントを熱心に薦めるサプリメント業者になりましたw)。
サプリメントでサプリメント(補足)するのは大事ですが、、、、そして面白いのですが、まずは食事をいじるのが早いですし、結果につながりやすいです。
マイナスを減らしていき、プラスを増やしながら、身体に何を入れたらどんな反応が遅れて起こるのかに敏感になることです(あまりに敏感になるので、吐いたり、下痢したりしますが、それもそれで楽しみましょう。猛烈に敏感になります。特に味と匂いに。そして消化器の最初である口だけではなく、胃も腸もめっちゃ感覚が敏感になります。楽しんでください)。
というわけで、今月来月は内分泌系と神経系をそれぞれ「まといのば」講座として開催したいと思っています(多分)。
この2つは解剖学シリーズの続編として、ずいぶん前からリクエストがあったものですね。
神経系と内分泌系がリアルに手触りを持って認識できると、もっと上手にハックできるかも、、、
お楽しみに!!!
【書籍紹介】
それぞれオーソモレキュラーとアドレナル・ファティーグの原典ですね。
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ボーンブロスに関しては、Rayさんが以前紹介しています。
中身は完全にThe obesity codeです。まだ邦訳が出る前の著作ですね。「The obesity codeがよくわからなかった〜」という方にはおすすめです。
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ちなみに、The obesity codeとは、こちらです。
表紙の一番上に書いてありますね。
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