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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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下腿三頭筋はアキレス腱と踵骨の付着部に対する筋膜リリース、前脛骨筋は第一中足骨の足底面に対する圧

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またまたテクニカルな話から。

 

「まといのば」でいまやろうとしている気功整体というのは、かなりシンプルなものです。

解剖学ベースで言えば、筋肉を理解して(場所と起始停止と神経支配)、起始停止という付着部を筋膜リリース(平たく言えば圧を加える)することでゆるめるということです。

一言で言えば、付着部の筋膜リリースです。

 

 

多くの場合は筋肉が凝っているときは、筋腹というか筋繊維部分をマッサージしたり、ストレッチしたり、筋繊維を覆う筋膜をリリースしたりします。これはこれで非常に有効です。

 

ただそれに加えて、付着部(ゴルジ腱器官)に対して刺激を送ると、驚くほど素早く筋肉はゆるみます。

 

余談ながら、付着部が痛い(たとえば鵞足痛)の問題は筋肉自体が拘縮していることがあります。アキレス腱炎なども同様です。付着部が問題なのではなく、筋肉が固まって、付着部を引っ張ってしまっているのです。アキレス腱などは、子供であれば踵骨の付着部がはがれます。これはオスグッドと似ています。

 

 

ちなみに、オスグッドも大腿四頭筋の付着部が骨から剥がれる現象です。安静が重要と言われますが、安静ではなく、大腿直筋から中間広筋、そして外側広筋と内側広筋を徹底的にゆるめることが重要です。

ちなみに、逆に大腿四頭筋を一気にゆるめたいときは、付着部であるオスグッドの位置(脛骨)の部分を脛骨に向けて押して上げるのはかなり有効です。

膝に問題がない場合(主訴がなく、腫れなどもとくにない場合)などは、筋膜リリースが相当に痛くても大丈夫です。そこを押すことで一気にゆるめられます。これもフィードバックを取りながら試してください。

太ももがゆるんで、細くなるのであれば(ゆるめば血液も流れますし、むくみもとれます)、痛みは喜びに変わります。

 

またまた余談ながら、アキレス腱に関しては、僕自身も手術の適用しかないと思っていたのですが、保存療法があることを最近知りました(不勉強ですねm(_ _)m)。

足首を伸ばして(アキレス腱が縮む状態)でギブスで固定して、そのまま保存しておくと、つながるという方法です。

なるほど、と思います。

どちらが良いと僕らが判断できることではないので、ご本人と医師との相談で決めることですが。

ただ選択肢があるというのは良いことかと思います。

 

 

アキレス腱炎やアキレス腱の切断なども、基本的にはアキレス腱や付着部が問題なのではなく、筋肉が拘縮していること、慢性的に炎症を起こしていることが問題です。

とは言え、アキレス腱というのは下腿三頭筋(腓腹筋、ヒラメ筋)の付着部ですので、下腿三頭筋をゆるめることです(この場合は停止を圧迫はできないので、筋腹自体をゆるめるか、起始を筋膜リリースするのが有効です)。

 

で、話を戻しますと、大臀筋などもそうですが、大臀筋自体はかなり太い筋肉ですので、指などで押したところで指が負けてしまいます(ですので、肘や膝を使うのは有効です)。

しかし、付着部を狙って、腸骨稜、上後腸骨棘、仙骨および尾骨を押して上げると、面白いほどにゆるみます(これは是非、騙されたと思って試してみてください。苦労していた大臀筋のリリースが楽になります)。

同時に、停止である腸脛靭帯も押してあげます。

 

腸脛靭帯自体は龍脈における龍穴みたいなもので、大腿骨まで続く筋膜の表層でしかありません(太ももは3つのボックスに分かれています。大腿四頭筋のボックス、ハムストリングスのボックス、そして内転筋群のボックスです)。その区分けの一つが腸脛靭帯です。

 

 

腸脛靭帯を押す時は、腸脛靭帯をゆるめるというよりは(ゆるみませんし。ゆるんだように感じるのは、他の筋肉のせいです)、腸脛靭帯に刺激を送ることで、大臀筋をゆるめるということです。

腸脛靭帯は膝近くから探すと早いです(←重要なコツw)。

そして、大転子近くの腸脛靭帯を膝と手を使い、押しながら、起始も圧迫すると、起始と停止からのはさみ揚げとなります(はさみ揚げは冗談です。起始と停止から付着部を筋膜リリースできます)。

 

ちょっと余談ばかりですが、今回は下腿に関する筋膜リリースです。

下腿はとても硬い人が多いです(すみません、ただの冗談です。でも硬い人多いです)。

 

で、結構時間をかけてマッサージしても、なかなかゆるみません。

 

筋腹に対する働きかけとして有効なのは、ふくらはぎに関しては、ともかく揉むこと、そして、二頭筋の境目に掌底を挟み込んで、二頭筋を2つに割くイメージで施術をすることです。親指でも良いです。親指で脛骨裏面を押すイメージで。

また前脛骨筋に関しては、脛骨から引き剥がすイメージで、骨からスタートして、骨と前頚骨筋のスキマに指を入れるイメージです(この「指を入れる」というワークはよくやります。上腕骨骨頭と烏口突起とか)。

これも有効です。

前頚骨筋に対して、いくら筋膜リリースしても、まったく暖簾に腕押しです。文字通り、暖簾に腕押しです。

(ですが、強烈な方法があります)。

 

まず下腿三頭筋に関しては、これは他のスクールやセミナーでも公開しましたが、アキレス腱に対するアプローチがきわめて有効です。もう一つは踵骨の付着部ですね。付着部を筋膜リリースします。

また、前脛骨筋に対しては、第1中足骨の足底面を押すのがかなり有効です。停止に対する筋膜リリースですので、セオリー通りですが、是非フィードバックを取りながら、試してみてください。起始である脛骨の外側面の上の方を同時に押して、これも起始と停止のはさみ揚げも有効です。

面白いです。

 

 

下腿に関しても、ともかく大きな筋肉をゆるめてしまいます。

ダンサーに多い長母趾屈筋腱の炎症(手術の適用が多いようですが)も、下腿の大きな筋肉にアプローチしながら、長母趾屈筋を筋膜リリースして、正しいアライメントに持っていけば(骨だけではなく、筋肉も)、そして、そのアライメントを覚え直しをすれば、炎症もボロボロになった腱も回復します(切れたアキレス腱ですら、つながるのですから)。

逆に手術さえすれば、回復するというのは、痛みの原因を探らずに痛み止めを飲むのと同じです。

傷めているところが問題なのではなく、使い方が問題であり、認識の歪みが問題なのです。

 

施術の方針としては、脚のボスである大腰筋、同じくボスである大臀筋、降りてきて大腿四頭筋、ハムストリングスとゆるめていくことです。そして下腿三頭筋と前脛骨筋をゆるめながら、長母趾屈筋に働きかけます。

もちろん、最初から蟹の身をしてはおかしいので、腫れや硬さなどを本人にチェックさせながら、状況の理解をさせます。

 

理解が一番重要です!

 

というわけで、今日はC0関連を書こうと思っていたのですが、枕で終わってしまいました!

また次回に!!

 

*そうなんです筋膜って手で簡単にはがれるところもたくさんあります。

このケースは死体解剖ですが、同様に豊胸手術などは、なるべくメスをつかわず、指で剥離させ、届かない奥は器具を使って(メスではなく)剥離させるそうです。そうすると予後が良いので(メスで切っていないので)。


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