靴の中に小石が入っていると気分が悪いものです。
その小石が気になって、他のことに集中できません。
小石であれば、すぐに取り除くことができますが、取り除くことを忘れてしまって、もし慣れてしまったとしたら、、、、。
それが我々の身体の状態なのではないかと思います。
全身に「靴の中に入った小石」のような些細なそれでもぬぐいがたい不快感がある状態です。
アンデルセン童話の中にこんな童話があります。
子供の頃に聞かされた人も多いと思います。
お姫様がえんどう豆の上で寝るという話です。
いや、そのえんどう豆は一粒だけです。
そして、そのえんどう豆の上に敷布団と羽根布団を何十枚と重ねてあります。
ですので、よほど身体が敏感でなければ、その下の奥底のえんどう豆には気づけません。
しかし、翌朝、お姫様に聞いてみると、「お姫様はなにか固いものがベッドの中に入っていたため体中に跡が付いてしまい眠れなかったと答えた」そうです。
これほどまでに敏感であるということは、普段よほどノイズの無い環境に生きているのだろうということです。
そんな環境を用意されているのは、お姫様に違いないのです。
この話が初耳という方もいるかもしれませんので、Wikipediaからあらすじを引っ張ってきます。
photo © 2005 by Tomasz Sienicki [user: tsca, mail: tomasz.sienicki at gmail.com] - Self-published, CC 表示 2.5, リンクによる
(引用開始)
あるところに本当のお姫様をお妃に迎え入れたいと考えていた王子様がいた。王子様は世界中をまわって本当のお姫様を探したが、何かしらよくないところがあって本当かどうか疑わしいお姫様しか見つからず、王子様は失望した。ある嵐の晩、ひとりのお姫様がお城にやってきた。お姫様は雨でびしょぬれであったが、自分は本当のお姫様だと言った。王妃は試しにベッドの上に一粒のエンドウ豆を置き、その上に敷布団を二十枚敷き、さらにやわらかい羽布団も二十枚重ねた。お姫様はその上で寝ることになった。
朝になり、城の者が寝心地はいかがでしたかとお姫様に聞くと、お姫様はなにか固いものがベッドの中に入っていたため体中に跡が付いてしまい眠れなかったと答えた。二十枚の敷布団を敷きその上に二十枚のやわらかい羽根布団を重ねてもエンドウ豆が体にこたえるというほど感じやすい人は本当のお姫様に違いないということで、王子様はこのお姫様をお妃に迎え入れた。(引用終了)
僕は子供心に、なんか嫌な感じのする話だなと思っていました。
スラム出身からすると縁遠い話だとw
貧困家庭が身体に対するケアも感覚も失っていくのは事実です(もちろん、構造的な問題もあります。この狂った資本主義社会では、政府の補助金のおかげでジャンクフードが驚くほど安いのです)。
裕福でなければ健康を維持できないのも、事実でしょう。
しかし、最近はちょっと考え方が変わってきています。
いまはもう少しラディカルです。
というのも、僕が思うに「誰もが本当はお姫様」なのです。
誰もが本来はこのお姫様のように非常に敏感です。
ただその敏感さのスイッチをオフにしているだけです。
身体も心も敏感で、20枚も下のえんどう豆に無意識は気付けるにもかかわらず、(無意識が)気付いても脳がそれを握り潰すのです。
なぜ握り潰すのかと言えば、それが生き残り戦略だからです。
生き残るためには、死にものぐるいですべてを捨てても生き残らなくなてはいけません。
そのときにお姫様の本来の感覚は真っ先に殺されるのです。
でもそれは感覚を遮断しているのではなく、無意識の情報処理として、見て見ぬ振りをしているだけです(RASと言ったほうが良ければ、RASで)。
意識に上っているけど、見て見ぬ振りするのが上手なだけということです。
我々は全員、本来はお姫様です。
しかし、靴に入った小石も、敷布団の下のえんどう豆にも悩まされ続けます。
気功整体というのは、その小石やえんどう豆を取り除く作業だと思います。
どこに不愉快な小石やえんどう豆があるかを推定し、仮説を立て、検証し、解消していくという繰り返しの作業です。
気功整体を繰り返すことで、どんどん身体が快適になっていくのは、気功整体の不思議な力ではなく、具体的に靴の中に入った小石をひとつひとつ取り除いていくからです。
ただ、小石を取り除き、えんどう豆を取り除けば取り除くほど、我々の無意識の抑圧は解除されます。ささやかな小石が大岩に感じたり、鋭敏すぎる感覚は100枚下のえんどう豆すらも気付いてしまいます。
ですので、客観的にはどんどん快適な心身となるのですが、主観的にはどんどん痛みが深まっていくことがあります。それでも、我々の目指す方向はそちらにあります!
主観的にはどうあれ生産性は高まり、幸福度が高まり、夢実現力が高まるからです。
主観よりも、客観的な変化を採用し、ゴールに向かって走りましょう。
そのために気功整体をうまく利用しましょう!
(その技術を徹底的に学び、自分の身体を改善しながら、他人の身体を改善させる能力を手に入れる気功整体師養成スクールは12月に追加開催します!!)