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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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ダンスを知らない人はダンスの規則を覚えて、それに合わせてからだを動かすのがむずかしいと思っている

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解剖学はダンスと似ていて、繰り返すことで上手になります(たぶんw)。

 

ダンスにも通じるかもしれませんが、今回も最近話題の気功整体の話です。

 

繰り返しますが、解剖学はダンスと似ていて、繰り返すことで上手になります(たぶんw)。

 

というか、どんな学問でも、どんな学びでも、やはり繰り返しは重要です。

 

だんだんと慣れていくことで、どんどん上達します。

 

同じことをしているようで、螺旋状に成長していくものです。

 

登山もそうですが、単調な右足左足を交互に出すうちに、気付いたら風景が大きく変わっていることに気付くのです。

 

 

 

というわけで、今日も元気に上腕二頭筋に触りましょう!

バイセップスですね。

 

上腕二頭筋をしっかりと(強くなりすぎず)握ってみて、肘を曲げ伸ばしします(肘関節の屈曲と伸展を繰り返します)。これも軽めにやりましょう。

しっかり伸ばした180度から0度近くまでがっつりではなく、45度や60度辺りを適当にやることです。

筋肉にとってもっとも力が入りやすい長さがあります(見た目は角度ですが、ポイントは起始と停止の長さです)。

そこをふんわりと探すつもりでやってみてください。

 

 

皮膚の下で筋肉が動いている感じを是非つかんでください。

この感触がとても大事です。

 

皮膚があり、皮下脂肪があるものの、その下の筋肉に触れられるという感触が大事です。

 

これは二頭筋でたくさん練習します。

というのも上腕二頭筋はほとんどの人が意識的に動かせますが、上腕三頭筋や三角筋、もっと言えば大胸筋や菱形筋などは意識できず、動かせない人がいます。

 

もちろん日常の動作の中で動かすことはできますが、意識的にその筋肉を動かそうとすると、運動ニューロンをうまく探せないのです。

 

それを意識的に行うのがポイントです。

ですので、まずは上腕二頭筋から練習します。

 

上腕二頭筋で十分に練習して、感触をつかんでから、他の筋肉にも応用していくのが、急がば回れです。

 

こんなのはダンスの練習と同じで繰り返していけば、コツがつかめ、そして器用にできるようになります。急がずに丁寧にやることです。

 

筋肉を手で感じる癖をつけます。

 

これがカチカチから、水のようにまで自在に変えられたら、達人です。

 

 

私達は筋肉の感触というのに対して一定のイメージを持っています。

たとえば、筋肉は固くて、脂肪は柔らかいと思っています。

(実際は脱力しているときは、筋肉は脂肪よりも柔らかく、たっぷりつまった脂肪はパンパンに水を入れた水風船のように固いものです)

 

ですが、一流のアスリートや一流のダンサーの筋肉は「赤ちゃんのようにふわふわ」を通り越して、水のようです。

見た目はムキムキなのに、触ると脂肪のように柔らかいのです。

 

少なくとも施術家(セラピスト)はそういう筋肉があることを知っており、できれば触ったことがあり、できれば自分の身体もそういう状態に近づけていけると最高です。

 

上腕二頭筋を触りながら、そんなことを思いましょう。

 

そして、筋肉に触りながら(筋腹に触りながら)、どうやったらゆるむかをいろいろと試してみてください。

 

揉むと良いのか、肘関節の角度を変えれば良いのか、脱力なのか、、、、

 

 

意識によって、どれだけ変わるのかを試し、その意識状態をいろいろと変えることで、筋肉の状態も変えていきましょう。

(ちなみに先回りして言えば、この意識状態の変更をホメオスタシス同調させることができれば、相手の筋肉を書き換えることができます。逆に自分の筋肉を深くゆるめることができなければ、相手の状態をホメオスタシス同調によって共感することもできなくなります)

 

とことん上腕二頭筋でテストをしていけば、あとはそれを水平に展開していくだけです。

 

上腕三頭筋は少し難しいでしょうし、三角筋をやろうとして、僧帽筋上部線維が力んでしまうので、そのとき僧帽筋下部線維で肩甲骨を下制させることを覚えます。

三角筋も僧帽筋もそうですが、自民党のようなもので左派も右派もいます。党内に対立する意見があるように、三角筋も僧帽筋も拮抗関係にある筋肉が同じグループの中にいますw

(三角筋の前部と後部は反対の働きをします。僧帽筋の上部と下部も。ですので、本当は三角筋は3つに分けて覚えた方が良いのです)

 

たとえば、僧帽筋は分かりやすくシンプルです。

 

*オレンジ色が僧帽筋上部線維、薄い赤が僧帽筋中部線維、濃い赤が僧帽筋下部線維です。

機能はシンプルです。

肩甲骨より上にある筋肉が肩甲骨を上げて、肩甲骨より下にある筋肉が肩甲骨を下げます。

 

 

上部線維は後頭骨から鎖骨についており、肩甲骨を挙上させます。

首から肩にかけての筋肉で肩をすくめる感じです。

 

一方で下部線維は肩甲骨を引き下げます

肩甲骨より下の筋肉が肩を引き下げるのです。

 

ということは、僧帽筋で肩を上げ、僧帽筋で肩を下げるのです。

上腕二頭筋のようなシンプルさからは遠ざかりますが、これも上腕二頭筋と上腕三頭筋のようなもので、肩甲骨には3種類の筋肉の集合体と考えれば問題ありません。

 

三角筋も同様です。前部と後部では当然、逆向きに働きます。

 

 

たまに筋トレにおいて、筋肉を細かい部位にわけてトレーニングすることを愚かだと見なす風潮がありますが、機能的に分解して、弱いところを強くしたり、意識できていないところを意識するのは非常に有効です(逆に何も考えずにやるのは愚かかもしれません。まあ、何事にせよ考えなしにやってはいけませんがw)。

 

 

 

何にせよ、ともかくよく触ることです。

たくさん触っておけば、その触り方をそのまま施術にも活かせます。

自分の身体をさわるときには丁寧なのに、人の身体に触ると固まってしゃちこばってしまうことがあります。「正しい触り方」がどこかにあって、その基準に沿ってきちんとやろうと考えすぎてしまうからです。

 

ダンスと同じで、慣れることです。

 

ダンスを知らない人はダンスの規則だけを覚えて、それに合わせてからだを動かすのが難しいと思っているとアランは言います。

 

礼儀正しさを学ぶのは、ダンスを学ぶのと同じである。ダンスを知らない人はダンスの規則を覚えて、それに合わせてからだを動かすのがむずかしいと思っている。しかし、それは物のうわべだけのことにすぎない。固くならず、なめらかに、したがって恐れずに踊れるようにならなければならない。同じようにして、礼儀作法の規則を覚えることは大したことではない。規則にかなっていたとしても、それはまだ礼儀作法の入り口に立ったにすぎないのだ。身ぶりがどれ一つとっても的確で、しなやかで、堅苦しさや動揺のないのが必要だ。なぜなら、ちょっとでも動揺があると、それがまず伝わってしまうから。相手に不安を与える礼儀作法があるだろうか。(アラン「幸福論」p.275)

 

施術も同じです。

手順を覚えるのは「うわべだけのこと」にすぎません。

 

固くならず、なめらかに、したがって恐れずに」施術できるようになりましょうw

 

自分の身体をたくさん触り、自分の身体の筋肉をたくさん意識的に動かしておくことです。

触ることも、動かすことも本来は原初的な歓びに満ちています。

 

他に何もいらないくらいに楽しいものです。

 

そしてそのたくさんの歓びが自らのクライアントさんの歓びへ繋がっていきます!

これほど楽しいことはありません。

 

 


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