解剖学(アナトミー)を自分の身体に触れながら覚えるというのが、生きた解剖学の肝です!
骨についてはこれまでも幾度も書いてきたので、そちらも参照して欲しいのですが、サクッと復習しましょう!
骨もそうですが、何かを学ぶときは無理矢理でも(極端に言えば、間違いでも)良いので、ゲシュタルトをつくることです。ゲシュタルトというのは、何というか自分なりの全体像ということです。
自分なりの全体像がつかめることが大事です。
もちろんそれは浅くそして幼稚かもしれませんが、とりあえず全体像を自分なりに描いてみることです。
ですので、解剖学であれば、紙とペンを持って、自分で身体のお絵描きをしてみることです。分かることを全部書き出していくと良いです。
たとえば小学校の新しい学年の初日に学校から教科書をもらったとします。
すると、生徒によってはもらった瞬間から(教師の話を適当に聞き流しながら)、サクサクと読み進めていきます。一週間もすると全科目の教科書を読み終えて、読むものがないので文字が膨大な資料集などまで読み進めたりします。
教科書は一気に読んだ方が頭に入るのです。できれば数年先まで見ておくともっと良いです。
何かを学ぼうとしているときというのは、これから旅に出ようとしているのと同じです。
目の前には広大な世界が広がっていますが、選択肢が多すぎて、どこに進んでいけば良いか分からないのです。
ですので、足元の小石に蹴躓(けつまず)いただけで、それが重大な不吉な予兆に感じます。
でも、旅の目的地の光景を先に見せてもらっていて、そこから逆算して考えることができれば、足元の小石に蹴躓(けつまず)いても、蹴り飛ばして、秒で忘れられます。
ですので、教科書は全部読んだ方が良いのです、一気に。
全体像が見えると、いま何に注目しなくてはいけないかが分かります。
しかし、全体像が見えない中で、闇雲にがんばると、つまらないところで神学論争のようなものに巻き込まれて、迷宮から出れなくなります。
これは繰り返し言っている例で恐縮ですが、たとえば中学数学で言えば、正の数、負の数、高校化学の点電子式、どこでやるか忘れましたが絶対値とガウス記号、微分積分の冒頭の微分の定義、物理の冒頭の作用反作用などは本当に学習者をミスリードさせると思います。
もっと一番大事なことを、一番最初に繰り返し覚えさせるのが重要かと(まあ、どうでも良いのですが)。
ですので、早いうちに全体像を観ることが大事です。
解剖学は底なし沼のようなもので、学べば学ぶほど学ぶべきことが膨大に出てきます(いや、すべての学問がそうでしょうが)。そして解剖学はほとんどが暗記でできていますので、嫌われることが多い学問だと勝手に考えています。
ですので、円を閉じることが大事になります。
ともかく小さくて良いので円を閉じましょう。
そしてその円を繰り返しぐるぐると描くことで、だんだん深まっていくようにデザインします。
たとえば、骨については細かいことはたくさんありますが、まずは数を数えられるようになることが大事です。
骨格解剖は複雑ですが、骨を数えるということに特化すれば、非常にシンプルになります。
結論から言えば、骨は体幹のおよそ50個あります。四肢にそれぞれ30個ずつ。そして頭に23個です。
体幹 50個
手足 30個ずつ
頭 23個
そしてこれを足していくと、端数もきちんと計算すると200になります(耳小骨を入れると206)。
ざっくり覚えましょう。
体幹が50で、手足が30ずつです。頭が23です。
手足が30ずつなので、30×4で120個です。手足と体幹で170個です。そこに端数と頭蓋骨で30個。
綺麗に200個となります。
このイメージを持って、天下り式に数えていきましょう。
たとえば、体幹と言えば脊椎です。
背骨ですね。
*この図で左右を逆にすればS字です。背骨は横から見るとS字です。
背骨は首と胸と腰の3つに分かれます。
それぞれ頚椎、胸椎、腰椎です。CTLと覚えます。
首の頚椎は7つあります。7つのチャクラと同じ数。
胸の胸椎は1ダースです。12個ですね。
そして腰椎は5つです。
面白いことに頚椎と腰椎を足すと1ダースになります。ですので、脊椎は2ダースですね、およそ。
ただ、腰椎の下には仙骨と尾骨がついてきます。
ですので、腰椎+仙骨+尾骨=7個です。そう考えると、頚椎7個、胸椎12個、腰椎+仙骨・尾骨7個となります。
いずれにせよ、足すと26個です。
*7つのチャクラと頚椎の骨の数は同じ
そこに肋骨が加わります。肋骨は前から観ると複雑な様相を呈していますが、後ろから観ると、胸椎と肋骨は一対一対応です。ですので、肋骨は12対となります。胸椎が12個だからです。
12対なので24本。
とすると、、、体幹は26個+24本=50となります。
綺麗な数です。
ただ、そこに胸骨を忘れないように、、、50+1です。
手足もシンプルです。
手は上腕骨が1本、前腕が2本です(尺骨と橈骨ですね)。
指は5本ありますが、親指だけ指骨が2つです。他は3本ずつですね(末節骨、中節骨、基節骨)。
指骨・・・5×3−1=14本 (親指に中節骨がありません)
そして、手のひらの中手骨は5本あります。
中手骨・・・5本
そして手首の手根骨ですが、これはフィンガーの4本の根本に2列あると思うとわかりやすく、4×2=8個です。
というわけで、手はシンプルですね。
指先から考えてみると、、
指骨:14本
中手骨:5本
手根骨:8個
これトータルすると27です。
27???
実は上腕と前腕と足して、、、、27+前腕2本+上腕1本=30本!!!!
30というきれいな数字になります。肩から先の自由上肢は30個の骨でできています。
ちなみにありがたいことに自由下肢も30個です。
足と手はほぼ構造は同じです。
ただ、ちょっとだけ違うところがあります。
それが踵骨。踵の骨です。これは大きすぎるので2つの骨が1つになったと考えましょう。
ですので、足根骨は7つです。
ただし、その分を補うべく神様は巨大な種子骨を膝関節に用意しました。
それもこれも自由下肢の数を自由上肢と合わせるためです(そんなわけないか)。
ですので、膝蓋骨(膝のお皿)があるので、自由下肢はプラスマイナスゼロで30個です!!
というわけで、ほぼ終わりですが、、、、
上肢帯と下肢帯だけ要チェックですね。
たしかに、手足は30ずつですが、体幹に含まれている端数があります。
上肢帯は鎖骨と肩甲骨です。
下肢帯は腸骨(寛骨)ですね!
ですので、上肢は30+2(鎖骨、肩甲骨)、下肢は30+1(腸骨)ということになります。
ラストは頭ですが、これは23と覚えましょう!
覚え方は1,2,3です。
頭はヘッドなので1、それに2,3と続くので、23個とおぼえます。
すると面白いことに、端数がぴったりと23と符合します。
体幹の端数は1(胸骨)、上肢の端数は2(肩甲骨、鎖骨)、下肢の端数は1(寛骨)でした。
1+2×2+1×2=7です!!(手足は2本ずつあります)
ですので、23+7=30
で、またきれいな数が出ます。
ということで、体幹50,四肢がそれぞれ30で4つあるので120個、それに頭と端数で30、、、
50+30×4+30=200
です!!
数にこだわると、骨がサクッと数えられます。
「普通に覚えた方が覚えやすいよ!!」という方は、どうぞ普通に覚えてくださいm(_ _)m
覚えたもの勝ちですので、どんな覚え方でもOKです。
ただ「まといのば」ではこうやって数を数えて覚えてもらっています。
これを手を動かして、紙に書きながら何度かやるのがポイントです。そうすると二度と忘れません。
特に端数の部分などは、身体操作を考える上で強く意識すべきポイントです。
ですので、端数を意識すると、身体操作のレベルアップもはかれます(多分w)。
骨をきっちり覚えたら(このレベルでまずは十分です)、筋肥をどんどん覚えていきます。
大事なのは全体像です。
200を数え上げることが大事です。
名前が不確かでも、数えられれば支配下に入れられます。
その上で、筋肉の数え歌をさらっと繰り返します。
筋肉と言えば、力こぶ。力こぶの上腕二頭筋に触れて、肩から首筋を丁寧になでて(僧帽筋)、胸の大きな筋肉である大胸筋へ。大胸筋から腹部をぐるりと触って腹筋群、背面には広い大きな広背筋。その奥におくゆかしい腸腰筋群。お尻に降りてきて、大臀筋。その下の腿裏のハムストリング。前腿に行き、大腿四頭筋でだいたい終わり!
重要な筋肉だけをさらっと触っていきましょう。
筋肉と言えば、力こぶなので、そこから触ります。
まず、力こぶの上腕二頭筋からはじめて、僧帽筋上部を通り、大胸筋から腹筋群に降りて、背中側にまわって広背筋、その奥の腸腰筋群を感じたら、お尻の大臀筋に降り、その下のハムストリングに降り、前にまわって大腿四頭筋で終わりです。
これを繰り返したり、丁寧に感じることで、気の出力はパワーアップします。
信じられないという人はわかりやすくパワーアップするチート技をこっそり教えます。
どちらかの手で自分のお尻を触ります。
そしてそのお尻に思いっきり力を入れます。大臀筋の収縮ですね。
その状態で手から気を出してみましょう。
ペアでワークをすると、明瞭に気の出力が変わります。面白いくらいに気が出ます。
一人でやるときは、サラミ度合いをチェックしたり、自分の身体に気を照射してチェックしてください。
これは大臀筋がすごいのではなく、どこでも同じです(ただ、大臀筋は強烈ですね)。
セミナーでは、上腕二頭筋でやりました。上腕二頭筋を触れるか触れないか程度に触るだけで、、、、気の力が増します。そして、、、身体のアライメントが整います。これは神業のように見えると思います。でも、あっさりとできます。
筋肉については、繰り返して慣れてきたら、どんどん増やせば良いことです。
ただ最初は簡単すぎるほど簡単なところから繰り返すことです。
そのときは、筋肉を収縮させ、筋腹をしっかり出して、触ってください。
触るだけで、いろいろとメリットがあり、結果につながります。ですからそのメリットをきっちり意識に上げ、きっちり回収することです。
知れば知るほど、パワーアップし、パワーアップするから余裕ができて、もっと知りたくなります。その好循環を作り出しましょう。
非常に簡単なことですが、この簡単なことを丁寧にやるかやらないかで大きく変わってきます。
机上の空論ではなく、実践的な知識にするか否かの岐路です。生きた解剖学は強烈なインパクトで情報空間を書き換えていきます!
楽しんで学んでください!!