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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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式神はかように使い方を誤ると、自分が殺される恐ろしい妖物でありまして

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最近、メンター受講生から「密教的ですね」と言われることが多くなりました。

 

たしかにメンター2期のテーマは密教ですので、「密教的」とは言い得て妙かもしれません。

 

密教的と言ったときの意味は、おそらくは秘密の教えということではなく、これほど公開されているのにも関わらず、知る人が少ない教えを自分は学べたということでしょう。もちろん大きな喜びと共に。

 

 

先日、「セミナーの作り方」講座で面白い質問をいただきました。

 

「答えにくい質問かもしれませんが、この講座の元ネタとなる書籍があれば教えてください」というような質問でした。

 

もちろん「答えにくい質問」などありませんので、何でも聞いて頂いてOKです。
(ちなみにLINE@でも、メールでも、このブログのメッセージやコメントでも、何でも聞いてください)(答えるかどうかは別としてw)

 

回答はシンプルで、「元ネタとなる書籍など無く、今回の講座に関しては、自分の経験をベースに抽象化しています」というのが回答です。

 

もし元ネタがあれば、ここで公開しています、事前に。

 

 

ちなみにもしかしたら誤解があるといけないので、ここに記しておきますが、陰陽師や風水や魔術、錬金術に関しても繰り返し繰り返し参考書籍は提示しています。検索という情報空間のどこでもドアが整備されているので、駆使してみてください。

 

ちなみに陰陽師でオススメの書籍は(いくつもありますし、過去記事にも載せていますが)たとえば、こちらです。

 

 

↑なんかとんでもない値段がついていますが、もっとはるかに安いです。

この記事のタイトルはこちらかの引用です!

 

宇治拾遺物語の一節を紹介しながら、

 

式神はかように使い方を誤ると、自分が殺される恐ろしい妖物でありまして、元来、式占を掌る神としてまつられた人形の蠱物(こぶつ)(まじもの)であったのでしょう。(村山修一『日本陰陽道史話』p.113)

 

と書かれています。

(蠱物の「蠱」ってすごい字ですね。蟲に皿と書きます)

 

 

 

で、「密教的」という話に戻ります。

 

これはシンプルです。

 

すでにLiterallyに理解していたことを、自分のものとして発見するのが密教的ということです。

 

母校でとある教授から聞いた話を思い出します。

 

キリスト教概論の授業でした。

 

先生と先生の奥様のご友人に不幸なことがあり、金銭的に厳しい状態になったそうです。

そこでいくばくかのお金を渡そうということになり、奥さんが金額を提示しました。

そしたら、それに先生は驚かれ、「うちもそれほど金銭的に余裕があるわけではないのに、なぜ」と思ったそうです。

 

 

 

そしたら、それを見抜いた奥様が、

 

 

与うるは受くるより幸いなり使徒行伝20:35

 

 

と聖書の一節を引かれたそうです。

 

 

そのとき、何度も何度も読んでいてた聖書の一節がリアルに心の中で立ち上がったそうです。奥様の口を介して、「イエスの言葉を直接聞いた」とおっしゃっていました。

 

 

もちろんジョーク交じりの話しなのですが、しかしここにリアルな手触りがあります。

 

 

これが密教的ということです。

 

Literallyには何度も何度も読んでいるし、知っているのです。

でも、ある瞬間に、言葉が立ち上がります。

 

これをある人は神秘体験と呼ぶでしょうし、ある人は「言葉が肉体を持った」と言うでしょうし、我々は「きわめて密教的だ」などと表現します。

 

そして言は肉体となり、わたしたちのうちに宿った。ヨハネ1:14

 

たとえば、臨場感が大事ということを繰り返し聞いていても、メディスンボールや目覚まし時計を使ってワークをして、はじめてそれを理解したとしたら、そしてそのことで結果に繋がるならば、その体験は密教的と言えるのです。

 

 

「臨場感(Reality)」は繰り返し聞いているのですが、それが文字通り(Literally)ではなく、肉体を持って立ち上がるからです。

 

で、身も蓋もない言い方をすると、この密教的な体験をするためには、まず文字が読めないといけません。そして文字が読めるか否かはかなり先天的なところがあります(また後天的なトレーニングも必須です)。

 

別に文字が読めることが素晴らしいわけではなく、多くある脳力の一つに過ぎません。

ただ文字が読めることは、文法(Glamour)が魔導書(Grimoire)に通じるのと同じように、それができない人からすれば魔術であることは知っておいた方がいいです(しかし、文字が読める人にとっては理解できない別の魔術をまた、文字が読めない人は持っています)。

 

 

ざっくりとしたデータを見ておきましょう。

これはいろいろなところで指摘してきていますが、こう並べてみると衝撃的です。

 

①日本人のおよそ3分の1は日本語が読めない。

②日本人の3分の1以上が小学校3〜4年生の数的思考力しかない。

③パソコンを使った基本的な仕事ができる日本人は1割以下しかいない。

④65歳以下の日本の労働力人口のうち、3人に1人がそもそもパソコンを使えない(橘玲『もっと言ってはいけない』)

 

「信じられない!」と思うと思いますが、我々はそれだけ井の中の蛙だということです。

蛸壺の中が世界だと思っているのです。

同じような教育水準の人同士がつるみます。

 

 

ちなみに、もっと衝撃的なのは、

 

①先進国の成人の約半分(48.8%)はかんたんな文章が読めない。

②先進国の成人の半分以上(52%)は小学校3〜4年生の数的思考力しかない。

③先進国の成人のうち、パソコンを使った基本的な仕事ができるのは20人に1人(5.8%)しかいない。

 

ということです。

 

「話せば分かる」という世界はどこにもないのです。

 

僕自身は芥川の痛烈な叫びを思い起こします。いや、たしか芥川だったかと思うのですが、彼が友人と対面し、彼が芥川の書いたものはおろか本は一切読まないと言ったという話です。

文字を読まない人に、自分は一切影響を及ぼせないという叫びです。

そんな話しだったかと思います。

 

 

僕らの魔術のトリックもまた文字であり、言語であり、ロゴスである以上は、ほとんどの人には影響を及ぼせないのです(まあ、非言語という手法はあるのですが、それはまた別の話で)。

 

 

 

【書籍紹介】

陰陽師スクールを受講される方は手元においてパラパラと見ておいてください。

 

橘玲さんのシリーズです。非常にわかりやすくまとめられています。

 

 

*上記の本の元ネタですね!

 

 

ともかく手っ取り早く教養を身に着けたいならば、最初にこの本を薦めています!(まあ、「手っ取り早く教養を身につける」という言い方がきわめて教養のない言い方なのですがw)

 

 

 

ちなみに、こういうお勉強が苦手で、文字が嫌いという人に対して「まといのば」は門戸を閉ざしているわけではありません。

ディスレクシア(dyslexia)ではないですが、文字がダメでも、ヒーラーにはなれます。

結果が出せれば、人は集まりますので。

 

もっとダイレクトに非言語で成長する方法はありますし、もともと「まといのば」はそちら側でした。身体で覚え、感覚を磨き、結果が出るようにするナチュラル(natural)なヒーラーを育てるのが主眼でした。

理知的を装うのは最近の傾向ですw(僕自身は理知的というより、かなり感覚的なので。理知的を装いはしますが)

来年度はそちらの成分も強めに押し出していきたいと思っています。


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