Quantcast
Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3544

練習は嘘をつかないって言葉があるけど、頭を使って練習しないと普通に嘘つくよ。(ダルビッシュ有)

$
0
0

私事ながら、小学生の頃は将棋会館に通ったりもしたのですが、中学に入学してとあることをきっかけに、自分の才能の限界を早々に感じて、それ以来将棋は指していません。

とあることというのも他愛もないことです。
中学に入ってすぐのころに、同級生のY君と将棋を指したのですが、彼が格段に強すぎたのです。
序盤が終わる前に、まだ駒がぶつかる以前に(闘いが始まる前に)勝てる可能性を1%も感じずにやめました。


*コツコツと歩いていくと、相手の陣地に入った瞬間に金に相転移するのが「と金」です。


スケールも違うし、次元も違う、と痛烈に感じました。

そしてその彼と共に入った将棋部の一年か二年先輩はそれよりはるかに強くて、しかしその先輩よりもプロ養成機関である奨励会員のほうが格段に強くて、、しかしその奨励会員も150人近くゴロゴロいて1年に4人しかプロになれません。
(ちなみに当時、母校の将棋部は当時の中学では麻布などの強豪を抜いてトップでした。僕はたまにしか顔を出さない幽霊部員でした)

将棋にはまるとプロ棋士になりたいなどと思うものですが、早々に実力と才能の階層性を肌身に感じたので、夢を引きずることがなくて良かったと思います(*^^*)

将棋の総本山である将棋会館に通っていたときよりも、学校の部活で壁にぶち当たれるというのは皮肉であり、幸せなことです。

将棋は完全情報ゲームですし、運というランダム性がほとんど左右しないゲームです。誰の責任にもできず、負けたら全責任は自分という過酷なゲームです(その意味で猛烈な負けず嫌いたちが早くに痛烈な負けを覚えるという意味でかなり精神は鍛錬されます。小学生名人戦などのライブを見ると、その姿に感銘を受けます。感情を高度にコントロールすることに長けない限りは強くはなれません。抑圧するのではなく、支配するのです)。



僕自身が良い成功法則だと思うのは、巷で言われているのとは逆です。
絶望や壁こそが、良い教師だと思います。そして良いコーチです。

ある夢を抱いたら、その夢を打ち砕くような壁にぶつかることだと思います。その壁に打ち砕かれてなおそれでもやりたければ、それは本当の夢ですし、そうでなければ次の夢へ行けばいいのです。


僕自身も圧倒的な壁に激突して、それでもなおやる気が出たのであれば、将棋を指したいという夢は本気であったのでしょうし、そうでなかったので、夢ではなかったということになります。

無駄な時間を費やさなくてすみます。

壁にぶつかることなく、夢をふくらませていると単なる勘違いで終わってしまいます。

挙句の果てに「俺はまだ本気出してないだけ」と自分を納得させようとしたりします。


本気出しても、全力で人生をそれに注ぎその集中を10年続けても芽すら出ないかもしれないのが、本当のゴールであり、夢です。そうだとしてもそれをやりたいと思えるかがポイントです。

ゴール設定の話をするときに、一番イラッとするのは、「その方法で叶いますか?」という質問が明示的にも暗示的にも出てくるときです。何にイラッとするかと言えば、、、説明するのが難しいのですが、端的に言えば、「グチャグチャ考えないで、実践したら?本気で」って思います。

叶わないような現状の外にゴールを設定するのだから、どうやってもそのゴールは叶わないのが大前提です。
大げさに言えば、そこに叶わないゴールに奇跡を起こすべく、宇宙の力を使うのがゴール設定です。


自動販売機にコインを入れてボタンを押したら出て来るようには、ゴールは叶わないものです。そうやって叶うものであれば、さっさと叶えればいいのです。そんなものにゴール設定など不要です。歩いて到達できるところに、ロケットはいらないのです。さっさと歩けばいいのです。


もし本気でゴールを抱いていて、そのゴールを達成したいと思うのであれば、信頼する人にゴール設定の方法を聞いたら、「試してみます!」以外の答えはないと思います。試してダメならその信頼や人間関係ごと、捨てればいいことです。


そういう熱さがなくて、教科書を暗記するように人生を渡っていこうとするから、ゴミのような結果しか手に入らないのです。いやゴミもまた人生でしょうが。



僕はコンピュータもしくは今後の人工知能との関係を考える上で、一番参考になると思っているのが将棋です(現役の名人が敗れたこの瞬間こそが旬ですし)。


*初手3八金はプロの公式戦では初。将棋覚えたての素人のような手で名人に完勝するというのは恐るべきです。佐藤天彦名人は「コンピュータとやるときは初手から終盤戦のつもりで」とおっしゃっています。


圧倒的な頭の良さをほこるプロ棋士たちが、いまコンピュータとの関係でもがいています。
そしてそこからいろいろなことが見えてきています。
コンピュータ将棋が導入され、明らかに棋力は向上し、将棋にバリエーションが増えたことは事実です。

ただ一方で、見えてきたのは、安易にコンピュータを使うと弱くなるということです。


糸谷8段がこんな言葉を引いています。

ダルビッシュ選手の言葉です。





「まといのば」もその意味では使い方次第では自分を劣化させることになりかねないと思っています。

なぜ将棋が弱くなるかと言えば自分で考えなくなるからです。

コンピュータが答えを教えてくれると考えると、気付いたら、未知に対して考え続ける筋肉が弱まるのです。


「まといのば」では答えを潤沢に教えます(しかしそれはもちろん暫定的なものでしかありません)。
将棋でもまず定跡を覚えるように、まず基本の型が大事だと思うからです。

しかし、気功の業界はまだまだ未熟であり、詐欺師の楽園なので、ちょっと定跡を知っただけで、勝ち進めることができます(とは言え、個人相手にちょっと仕事ができる程度ですが)。

しかし、その定跡を覚えただけで、間違って何か自分には才能があると勘違いすると、自分で考えなくなります。

ほとんどの勝負は定跡という高速道路が終わったところから始まります。

気功技術だけで癒せる症例などほとんどありませんし(本来は)、定跡だけで勝てるほど将棋は甘くありません(相手がものすごく弱ければ別です)。


定跡は定跡でしっかり覚えることはもちろん必要です。


しかし、「頭を使って練習しないと普通に嘘つく」のです。


定跡を覚えることはその意味では練習ではありません。練習の基礎みたいなものです。



その先に本来の練習があり、鍛錬があり、修行があります!


その先に本来の練習があると、もし思えないのだとしたら、ゴールを更新しましょう。

脳に汗をかきましょう。



【参考書籍】
深く読むと様々なヒントに満ち満ちています!
「先達はあらまほしき事なり」です。
不屈の棋士 (講談社現代新書)/講談社

¥価格不明
Amazon.co.jp

将棋の渡辺くん(1) (ワイドKC 週刊少年マガジン)/講談社

¥価格不明
Amazon.co.jp

将棋の渡辺くん(2) (ワイドKC 週刊少年マガジン)/講談社

¥価格不明
Amazon.co.jp

[まとめ買い] 将棋の渡辺くん(週刊少年マガジンコミックス)/作者不明

¥価格不明
Amazon.co.jp




Viewing all articles
Browse latest Browse all 3544

Trending Articles