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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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可能性を広げようとすると失敗し、あえて可能性の芽をつむとなぜうまくいくのか?〜恋の盲目の有効活用

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中高生のころに、担任の教師から諭されたことがあります。
「将来の可能性を広げるために、いまきちんと勉強もやっておこう」と。
まあ僕は学生のころ、全く勉強ができなかったので、見るに見かねての発言でしょう。


可能性を広げるって甘美な言葉です。

良い響きです。


でも、ゴール設定を考えたときにこれは正しいのでしょうか?


残念ながら、可能性を広げるのは悪手になることが多いのです。

いつもながら、メタファーとして将棋を考えます。
(そう言えばあまり話題にもならなかったように思いますが、現役の名人がAIに負けました。もう織り込み済みということなのでしょう)


*棋譜はこちらで再生できます。なかなか衝撃的です。
*天彦名人ご本人が語られる感想戦というか徹底検証も面白いです。発想の次元が違う気がします。


将棋においてよく言われるのが、悪いときは可能性を広げる手を(泥沼に)、良いときは分かりやすくです。




まあ、これが本稿の結論なのですが、、、

ゴール設定においても同様ではないかと思います。

調子が良いときは、可能性をあえて狭めていく決断が良く、調子が悪いときはどんどん手を広げて、局面を難解にしてもたれていくのが良いと思います。
調子が悪いときに、可能性を狭めて一本道にすると、地獄への道へまっしぐらになりかねません。

あえて可能性を広げて広げて、絡むことです。


その意味では件(くだん)の担任のアドバイスは正しいのかもしれません。状況が悪かったので、せめて勉強でもして可能性を広げておけということだったのでしょう。

可能性を広げるのは大事なことのようで、なぜ悪いかと言えば、選択のパラドックスと呼べるべきものがあるからです。

選択肢が増えること、可能性が広がることを我々は無条件に良いことと思いがちです。

しかし選択肢が増えると、悩む時間は増えます。
そして、Aという選択をすると、Bだったときにはもっと良かったのではないかと思い悩みます。

たとえば優柔不断な人は、誰かと付き合うことを渋ります。
これは一見すると可能性を広げる行為です。
たとえばAさんがBさんと付き合えば、AさんはBさん以外とは付き合えないからです。しかし付き合うかどうかの判断を保留しておけば、AさんはCさんともDさんともEさんとも付き合える可能性はあります(でも可能性だけなのです)。

我々が決断を嫌うのは、決断することでほとんどの可能性を失うからです。
決断しないことで(決断しないという決断をしているのですが)、可能性を保留できます。

我々は可能性を広げようとする存在です。
なぜなら我々は情報的存在なので、可能性が好物だからです。
可能性が広がる方に移動しようとします。
決められないのはその意味では自然なのです。


しかし、単純に可能性を広げようとすると、むしろ悪手になります。


今回のゴール設定講座では、あえて可能性を閉じることで、可能性がむしろ開けるというパラドキシカルな構造を学びます。

繰り返しますが、我々は情報的存在です。情報空間にいる生き物なのです。鵺(ぬえ)のようなものです。


*鵺(ぬえ)もまた物の怪(もののけ)のひとつです。


好物は可能世界ですし、より抽象度が高く、できれば情報量も多いほうが嬉しいのです。抽象度の低い手触りは好きですが、でもとらえどころのない光のような高い抽象度もどちらも好きな存在です。


Deep Learningをしつけるときのように、可能性の芽を上手に間引きしてあげると、その鵺(ぬえ)なる存在はあせって逃げ出します。逃げ出して、逃げ場所を求めて抽象度の階段を上がろうとします。
(少し頭の良い子と同じで、AIもある程度の量を学習させると、全部覚えてしまおうとします。全部覚えて間違いの無いようにしようとします。これは安全で無難な道ですが、生き残れない道でもあります。いわゆる進化論における適応と同じで。完全に適応してしまうと、必ず来る環境の変化に対応できなくなるのです。AIに対しては、その記憶をごっそりと奪います。そうすると覚えることではなく、抽象化を学びます)。


いわゆる退路を断つということです。退路どころか、全方位に逃げ道をなくします。背水の陣だけではなく、前も横もすべて断つことで、鵺(ぬえ)はありえないようなクリエティビティを発揮し、上へ逃げるのです。

あえて可能性の芽を摘むというのは有効な方法です。


というか、なぜかうまくいく人の多くは無意識でこれをやっています。

そしてそこには場が生じます。

アインシュタインは「恋に落ちるのは重力のせいばかりとは言えない」と言いましたが、ゴールに恋に落ちると、そこに空間の歪みが生じ、重力が生じ、チャンスも人もモノも集まってきます。そして凝縮して密度と重さが臨界点に達する、光り輝き始めます。星(スター)の誕生です。



恋に堕ちて、「あなたしか見えない」という意味は、「あなた以外を見ない」ということでもあります。

世界を「あなた」と「あなた以外」に分節化して、「あなた」だけを観るのです(概念は部分関数です。言葉は世界を分割します)。

まさにLove is blind(恋は盲目)です。




しかし、盲目になって良いのです。
ゴール以外に盲目になるということは、ゴール以外の世界をすべて切り捨てるということです。

ゴール以外の世界をすべて切り捨てることで、自由を求める鵺(ぬえ)はより広い世界を求めて、ファンタジーの世界へ逃げようとします。それが可能世界です。

そしてこの方法以外に成功する方法は無いのです。


渡辺明竜王の普段の生活が描かれている漫画が非常に面白いです。
まさにすべてを切り捨てている天才の日常が描かれています。

洗濯物ひとつ取り込めない、蚊取り線香に火をつけられない、ぬいぐるみをこよなく愛して、ぬいぐるみと語り合う竜王の姿が赤裸々に描かれています。

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人間の資源はかなり少ないものです。その限りある資源をどう有効活用するかが重要であり、もしオールマイティーを目指そうとしたら、凡庸な人間ができあがるだけです。

あえて多くのチャンスの芽を摘み取り、素早く決断していきましょう!!

そのためにも、ゴールに対する恋愛体質になりましょう!!
すぐに恋に落ちる癖をつけましょう(冷めやすくても構わないので)。
その盲目感こそが大事です!!
現実に目を閉ざすことで、可能世界で目を覚ますということもあるのです。
(そのとき自分が信じていた「現実」こそが、夢の中でしかなかったことに気付きます)

というわけで、今週末(金曜日)は年に一回の手帳講座です!!
手帳と言っても、ゴール設定講座です。

新しい方もいらっしゃるので、総復習を猛スピードでやりつつ、全く新しい内容に踏み込んでいきます。

ゴールに恋に落ちるのもまた練習です!!


【まといのば講座「はじめての手帳 〜ゴール設定の決定版〜」】
【日時】 4月14日(金) 19:00~21:00(21:30まで質疑応答!)
【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  3万円
【受講資格】 「まといのば」スクール修了生
【持ち物】 筆記用具と熱い情熱
【お申し込み】お申し込みはこちらから。


*今年のテーマカラーはブルー!


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