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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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GoogleMapの声がかわったことに映画「her〜世界で一つの彼女〜」を思い出した

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*明日月曜日はサイキックアタック追加開催です!!

はじめての気功らしからぬディープな内容です。

悪の経典シリーズに相応しい内容なので、お楽しみに!!!

飛び込み参加も歓迎です!!!

お申し込みはこちら!!!




13日の金曜日の仏滅の日のベッキーさん復帰は良かったと思います(13日金曜日と仏滅はただの冗談です。復帰はおめでたいです)

中居さんもそうですが、ベッキーさんも特長のある良い声ですね。
中居さんの器の大きさなどを喧伝されますし、それには同意しますが、それよりも声の扱い方がさすがミュージシャンだと感服しました。

声に惚れるということはあります。


*「テレビに出るのが許せない」と思う人は許せない人が出ている瞬間だけ、テレビを消すと良いと思います(^o^)


特長のある声というのは一度心をつかむと、離れないものです。


その心から離れない声がもう2度と聞けないというニュースがネット界隈で騒がれています。

Google Mapsの声が変わったそうですw




より人間的により肉感的に人工知能の音声アウトプットは変わっていくでしょうし、愚痴も言えばサボるような人工知能が出てくるのが未来です。

「もう疲れたので、先に休みます」というAIと楽しく仕事をしたり、プライベートを過ごすことになる未来は楽しいものです(僕は個人的にはドラマ「Suits」のハーヴィーの秘書ドナのようなOSが欲しいですね)

人工知能に恋をするスパイク・リー監督の映画を思い出しました。
「her ~世界で一つだけの彼女」です。

OSに恋をすることを僕等は荒唐無稽なSFと言えないような気がします。2次元にしか恋ができないというのは、恋というものを真剣に考えるとより純粋な形と言えるのかもしれないですし(言えるのか?)。

テレビに出ている人はいわばヴァーチャルです(本人たちはリアルですが、視聴者側の体験がヴァーチャルということです)
囲炉裏を囲んで自分がいるような気がしても、そこには数十万人が並んでいます(いや、もっとか)。

ただ、テレビという体験のみがヴァーチャルなのではなく、リアルでの付き合いすらも脳はモーダルチャネルを介したヴァーチャルな体験だとしたら、ヴァーチャルとリアルの境目は無くなります。



*スパイク・リー監督の「her ~世界で一つだけの彼女」。恋人役のOSとしてのスカーレット・ヨハンソンの存在感がたまりません。ホアキン・フェニックスがあまりに切ないです。ホアキン・フェニックスはザ・マスターの怪演が印象的ですが、また別の魅力に触れられます。


虚実がめまぐるしく入れ替わる印象のこの世界で、何をリアルとするかはその人次第です。
ホルモンに翻弄され気分や衝動的な情動に身を委ねるのも一つです。

非常に短期的な視野で短絡的に決断を繰り返して、意志力を使い果たして眠りこけるのもひとつの生き方でしょう。本人はジェットコースターのように刺激が満載の人生でしょうが、でもそれはジェットコースターのように決められたルートをただ繰り返し通過しているだけで、ぐるぐると回るだけでどこにも行けません。ただ充実感と興奮はあると思いますが。


*たまにジェットコースターに乗るのも楽しいですね!


むしろホルモンや情動や刺激に対してではなく、その後ろにある無機質にすら見えるLogos(言葉や論理)に注目して、それを丁寧になぞることのほうがリアリティの向こう側にたどり着けるように思います。

まさに「内なる覚醒」ですねw




p.s. そろそろ来月の講座案内を出します!!(と自分にプレッシャーをかけてみます!)

我々が音楽を楽しめるのは、我々が物理空間に閉じ込められている存在ではないから

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本日ははじめての気功「サイキックアタック講座」です!!!
飛び込み受講も歓迎です!!!



来週の身体改造計画1Dayスクール、そして木曜日に迫った寺子屋「シュメールの奇跡」についての告知文を書かなければと思っているのですが、、、、そして6月の講座日程も発表しなきゃですね、、、まだ決めていないのですが(・_・;)

昨日、友人たちの演奏する室内楽を聴きながら、いろいろと考えました。

先日の「内なる覚醒」スクールのテーマとも重なるのですが、我々が音楽を楽しむことができるのは、我々が時間と空間の中にいる存在ではなく、時空を超えて存在するからだということです。

ちなみに時間と空間は脳と心と同じで、一つの単語です。「時間と空間」とは「時間」と「空間」ではなく、「時間と空間」というひとつの物理空間があるということです。脳と心もバラバラな2つのものではなく、一つのものです。
ただ我々は直感的には時間と空間が別なものと思っています。それは地動説の世界に住みながらも、「日はまた昇る」と天動説的な物言いをしてしまうのと同じです(ヘミングウェイですね~)。

時間と空間が同じ織物の縦糸と横糸であることを最初に示したのはアインシュタインであり、それはローレンツ変換の形で記述されました(ローレンツのほうが先に数式にたどり着いたので、ローレンツ変換と彼の名前がついていますが、ローレンツはいわば天動説だったのです。古いニュートン宇宙観を保持するために、ローレンツ変換を使いました)。


*ローレンツ変換!懐かしいですね!!!
ピタゴラスの定理である三平方の定理からの幾何学的な導出をアインシュタインの相対論の寺子屋でやりましたね。三平方の定理という三角形からはフェルマーの最終定理も出てきますし、内角の和を考えると非ユークリッド幾何学も出てきます。アルゴリズムは世界の補助線です。

「時間と空間」という織物に最小単位があることに気付いたのはアインシュタインが否定してやまなかった量子論です(否定したというよりは、その成長を助けるために徹底的に批判したという感じですね)。そもそも量子論の生みの親の一人にアインシュタインは名を連ねます。その光電効果によってノーベル賞を受賞しているというのもまた歴史の皮肉です(相対論では受賞していませんし)。

この時間と空間には最小単位があるという発見こそが、僕にはゼノンの逆理を本質的な意味で解いたと言えるように思います。最小単位とはプランク定数のことです。
より正確にはプランク単位系ですね。
たとえば時間の最小単位はプランク時間です。



ここで我々がかつて知り得なかったミッシングリンクはプランク定数です。それ以外は次元という考え方で見れば、シンプルに見えてきます。

プランク単位系はおなじみかと思いますが、一応確認しておきましょう。

これは重要な5つの物理定数を1とする単位系のことでした。
重要な5つの物理定数とは、光速度(真空中)、万有引力定数、ディラック定数(というかプランク定数ですね、それを2πで割ったものです)、クローン力定数、ボルツマン定数です。

光速度や万有引力はおなじみですし、プランク定数もおなじみです。クローン力は電磁気力でおなじで、ボルツマンと言えば統計力学であり熱力学です(この2つの相違についてはかつて書いたのでここではざっくりと同じとします)。

僕はこのプランク単位系はアベンジャーズに見えます。
それぞれの物語を背負ったヒーローたちが揃ってお目見えする感じですね。


*まだ観ていません(^o^)

光速度と言えばマクスウェルでありアインシュタイン、万有引力と言えばニュートン、アインシュタイン、クローン力と言えば電磁気学の英雄たちが思い浮かび(まあ筆頭はマクスウェルでしょうが)、ボルツマンはひとりで熱力学は起こしました。ディラック定数、プランク定数は量子論でおなじみです。

そんなキラキラした感じで、プランク単位系を理解してください。

ちなみに彼らをつなぐのは「正義」ではなく、次元ですw
相容れないような世界のものを次元がつないでくれます。


少し脇道にそれたので、駆け足で戻ると、我々の時間と空間には最小単位があるということです。
最小単位があるということは、見かけほどには世界は連続的ではないということです。
離散的です。バラバラなのです。

バラバラというよりは、パラパラです。
パラパラ漫画みたいなものです。
パラパラ漫画を小学校できちんと履修しなかった人は多くないのではないでしょうか?
授業中に暇な時にノートや教科書の隅に漫画を書きます。
パラパラ漫画です。パラパラとめくると動画のように見えます。

パラパラ漫画と言えば、このブログでも何度も紹介している鉄拳の振り子が最高ですね。


*獅童さん主演で映画化されていたとは知らず、、、、。

我々の世界はパラパラ漫画だったのです。
もちろんより厳密に言えば、空間も離散的ですので、電光掲示板のようなものです(電光掲示板というメタファーは僕のオリジナルではなく、朝永振一郎さんが書籍で使っています)。
もしくはモニター画面みたいなものですね。素子の最小単位が存在するということです。

たたとりあえず時間方向だけを考え、時間方向の離散性のみを考えます(偏微分みたいなものですね。一つを止めて、定数として計算するようなものです)。

そうすると我々の世界は連続的なべったりとした羊羹(ようかん)のような世界ではなく、むしろバラバラに切り取られたクッキーのような世界であったということが分かります。
もしも連続的な羊羹(ようかん)であれば、無限分割が可能ということです(羊羹は無限分割できませんが、連続は無限分割可能という定義ということです)。
無限分割が可能だとすると、さまざまな矛盾が生じます。
(僕が思い出すのは、1単位の羊羹を無限に分割して、それをもう一度足し合わせると無限の羊羹ができるという話しです。現実にはありえないのですが、数学宇宙ではありえます、、、多分)
(そうすると問題は、統辞論と意味論の対立ということになるかと思います。アルゴリズムの世界と現実世界の対立です。数学宇宙と現実宇宙の対立と考えても良いかもしれません。SyntaxとSemanticsですね。1+1=2というアルゴリズムと、1個のリンゴに1個のリンゴを足すと2個になるという話は別の世界の出来事なのです。ただそこに架橋することができるということです。いわゆる完全性定理です。
完全性定理で思い出すのはクリプキ様の様相論理の完全性定理ですね、いわゆる可能世界意味論です。そして述語論理の完全性を示したのはゲーデル先生でしたね)。

僕自身のゼノンの背理(パラドックス)の理解は時空が連続であるという仮説が間違っているという背理法であるというものです。
宇宙はべったりと連続的なのではなく、離散的であり、そして恐ろしいことに確率論的なのです。もぐらたたきのように、ぴょこぴょこと飛び出てきてそれはランダムなのです(微視的にはランダムですが、確率論的なので、巨大な試行回数の前には大数の法則が働き、きわめてニュートン力学的な決定論的な世界が目の前に広がります。しかしそれは我々が量子的な世界からすると十分に大きいからです。目が悪いだけです。
「目が悪いから見えない」と開き直れるのは凡庸な日常のオーダーだけで、ご承知のように当然ながらIC回路のように量子トンネル効果を想定しなくてはいけない状況はそれこそ日常的にあります。

神話と同じく、科学という象牙の塔での不思議な教典は、現実世界にリアルに影響を与えています。もちろん神話の世界観もただのお話しではなく、日常生活にダイレクトに響いています。

我々が科学や数学をすこしでもかじる必要があるのは、知ることでより世界を整合的に観ることができるからです。謎が解け、世界が明るくなるのは楽しい経験です。


話を戻します(^o^)
最小単位が存在するということは、離散的であるといことであり、連続ではないということです。
ということはパラパラ漫画だということでした。
パラパラ漫画も映画もアニメもカラクリは同じです(アニメはアニマから来ており、まさに魂が宿るのです。アニマとはギリシャ語プシュケーのラテン語訳です)。
紙に描いたただの絵がイキイキと魂を持つのです。

我々も同様です。

もし我々が自分が物理空間にいると考えるのだとしたら、物理学的に考えれば、次元の中に閉じ込められてしまうのです。

離散的というのは次元のギャップがあるということです。


2次元空間に住むアリは小川を渡れません。
彼らは2次元方向なら自由に動けるのですが、高さの方向に移動することはできないからです。
しかし3次元の住人である人間は小川をまたいで越すことができます(人間も飛ぶことはできないんですけどね)。

アリは2次元の世界にいるので、2次元世界の断層を越すことができません。
しかしひとつ上の次元の存在は越せるのです。

すなわちもし人間が物理空間に囚われている存在ならが、離散的なこの物理空間のギャップを超えることができないのです。アリにとっての小川と同じです。

しかしなぜこの断層を我々はやすやすと超えているのでしょうか?
それもプランク時間を考えれば、1秒が10の44乗回も断層を超えています。

1秒って長すぎですねー。




すなわち我々はアリではなく、人間だということです。

物理空間の4次元に囚われている存在ではなく、その上の次元の存在なのです。


音楽を楽しめるのも、我々が情報空間の存在だからです。
たしかに一義的には物理空間に表現された音を聴くのですが、実際は時間を超えて音の連なりを観ることで、楽しむものです。

物理空間に写像された音を介して、演奏者なり作曲家が描きたかった世界を垣間見ます。

我々はそれぞれのプランク時間に閉じ込められて永遠に音楽を楽しめない存在でなくてよかったと思います。



*今月のスクールはブラックスワン。アルゴリズムの極北にあるものを掴みましょう!!!


そうそう先日の寺子屋の参照動画です!!

まずはアマンダ・パーマーのTEDレクチャー




*アマンダ・パーマーの"Want It Back”もまたコマ撮りですね~パラパラ漫画です。


そしてもう一人がデビッド・ブレインのTEDレクチャーです。
マジシャンですね。
まさに無限にすら感じる意志力です。鍛錬の賜物です。




*デビッド・ブレイン、次期大統領(候補w)のトランプと共に。


この2人が取り上げられていたのはこちら↓

WILLPOWER 意志力の科学/インターシフト

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【明日開催&追加開催決定!!】寺子屋「シュメールの奇跡」魔術からミシュナー、ヘルメスカバラ主義

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*寺子屋「シュメールの奇跡」は明日開催です!!!

明日は来れないよ!!という方に追加開催の日程をお知らせします。
5月30日(月)に追加開催をします!!!!

明日の飛び込み参加も歓迎です!!!


そして今週末にせまった身体改造計画1Dayスクールもお楽しみに!!!


グリム兄弟がバラバラだった民話を集めて整理して、グリム童話集という形でまとめあげたように、ユークリッドはそれまでバラバラであった定理を公理から演繹されるという形でユークリッド幾何学としてまとめあげました。


*グリム兄弟!

ユークリッドがすべての定理を解いたのではなく、彼はすでに存在した定理を鮮やかにまとめあげたことに偉大さがあります。グリム兄弟とユークリッドはその意味では似ています。
どちらもバラバラだったものを撚(よ)り上げて大成したのです。


*ユークリッド(エウクレイデス)ですね、おなじみのアテナイの学堂です。

魔術の歴史を紐解くと、それまで秘密結社や民間の中で細々と伝えられてきた魔術や呪術や錬金術、占星術を日の当たる世界へとまとめあげたのはエリファス・レヴィです。
レヴィは魔術におけるユークリッドのような、童話におけるグリム兄弟のような存在です。

では魔術の源流はどこにあるのか?
もっと言えば宗教の源流はどこにあるのか、と考えたときにレヴィは古代エジプトにあると考えました。
しかしこれはおそらくは目眩ましであったかと思います。


*エリファス・レヴィ。雰囲気がありますね~

エリファス・レヴィの生まれ変わりと称するアレイスター・クロウリー、その弟子であり秘密結社の秘密を白日の下にさらして世界に衝撃を与えたイスラエル・リガルディーはこう書いています。


*リガルディはクロウリーの弟子です。


(引用開始)
多くのカバリストは「生命の樹」と七十八枚のタロットカード、即ち一連の絵による宇宙の表示を関連づけてきた。エリファス・レヴィは、「魔術の歴史」で以下のように書いている。「絶対的な象形文字の科学はその原理に、すべての神が文字であり、すべての文字が概念であり、すべての概念が数字であり、すべての数字が完全なる表象であるアルファベットを持っている。この象形文字のアルファベットとは、モーゼがカバラの大いなる秘密をこめたものであり、著名なるトートの書なのである」
この「著名なる書」のページはまたトートの切り札とも呼ばれ、エジプトの知恵の神である。クール・ド・ジェブラン(パリ、一七八一年)はこう記している。「もし、古代エジプトの書物の、たとえ一冊でも、彼らの優れた図書館を焼きつくした炎からまぬがれ、その書物には、彼らの最も純粋な教理が書かれているという話を耳にすることができたら・・・・・・・付け加えるなら、その書物は何世紀もの間誰にもたやすく手に入れることができたものだとしたら、それは驚くべきことではないだろうか?そして、人々はそれがエジプトのものなどとは疑ってみたこともなく、それを手にしたことがあるともいえない方法で所有していて、それを一ページたりとも解読しようと試みた者とておらず、その深淵な知恵の成果を、それ自体では何の意味もないとっぴな模様とみなしているとしたら、驚くべきことではないだろうか?・・・・・・・しかしこれは真実なのだ・・・・・・・一言でいえば、その書物とは一組のタロットカードなのである。」
(イスラエル・リガルディ「柘榴の園」)

タロットカードが古代エジプトのトート神の書であり、それは焚書や散逸を恐れるためにカードゲームの形で提供されているというのは「驚くべきこと」です。

というか、そんなバカなという話しでしかありません。

クール・ド・ジェブラン自身は特段歴史的なエビデンスがあるわけではなく、直感としてタロットが古代エジプトの叡智に見えたそうです。

Wikipediaにはこうあります。


It was his immediate perception, the first time he saw the Tarot deck, that it held the secrets of the Egyptians.



タロットカード=エジプトのトートの書

という話には夢がありますねw
(夢でしかないと思いますが)

しかし魔術の源流とも言えるべきものは、第一にキリスト教神秘主義であり、そしてカバラです。カバラはユダヤ教神秘主義で、中世においてすたれてしまったキリスト教に対してクリスチャンからみたらユダヤ教カバラは魅力的に見えたのではないかと思います。
そこには魔術的な力が宿るからです。

我々もユダヤ教には漠然と魔術的な力が宿っているように思っています。

たとえばマルクス、フロイト、アインシュタインという現代を切り拓いた偉人3名はユダヤ人です。
スピノザはユダヤ人であり、フェイスブックのザッカーバーグもユダヤ人です。


*マルクス!!!


あまり民族で人を判断するのは上品とは言えませんが、少し調べてみると世界に影響を与えたユダヤ人が多いことに驚かされます。

この魔術的な力の源泉は何かと言えば、遺伝子の問題を考えなければ、おそらくはミシュナーの伝統であろうと思います。

トーラーを徹底的に子供の頃から暗唱し、そしてディベートを積み重ねていく在り方が脳を特に前頭前皮質を飛躍的に向上させるのではないかと思います。

ミシュナーとは何でしょう。どのようなシステムなのでしょう。

一言で言えば、きわめてシンプルです。

自身もユダヤ人であり、ある意味でラビ以上にトーラーに通じていたガリラヤ地方のナザレの男の2000年前の言葉を借りれば「律法にはなんと書いてあるか、どう読むか?」(ルカ10:26)ということになります。

トーラーになんと書いてあるか、そしてどう読むかが問題です。

トーラーに書いてあることはきちんと覚え、身に付ける必要があり、その上でその解釈は厳密であるべきなのです。そしてその解釈はいまだなされていないという立場であることがポイントです。
先輩や先生やラビが言っていることを鵜呑みにするのではなく、自分の頭で考え、そして結論にたどり着くべきなのです。

信仰とは自分の行動を律することで、心を律することです。

そこには「信じる者は救われる」というような、しばしばぬるさに落ちてしまうような考え方はありません。信じているか否かは神が決めることであり、我々は行動によってそれを示すのみです。

ミシュナーの冒頭を引きます。そのことで、ミシュナーの感じを少しでも掴めるかと思います。

まずはトーラーです。
我々が旧約聖書として知っているヘブライ語聖書です。

(引用開始)
聞け(シェマア)、イスラエルよ。主はわれらの神であり、主は唯一の方である。あなたは心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。今日わたしが命じるこれらの言葉を心に留め、子供たちに繰り返し教え、家に座っているときも道を歩くときも、寝ているときも起きているときも、これを語り聞かせなさい。更に、これをしるしとして自分の手に結び、覚えとして額に付け、あなたの家の戸口の柱にも門にも書き記しなさい。(申命記6:4-9)(引用終了)

モーセ五書の申命記に祈りについて語られています。

あなたは心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。」とはナザレのイエスも引いた言葉であり、新約聖書の一節として知っている人も多いでしょう。

それに対してミシュナーです。ミシュナーとはトーラーの解釈本です。
解釈本とは言っても我々が考えるような、解答と解説が乗っているわけではありません。
延々と議論の歴史が乗っています。

すなわち、この申命記の一節をめぐって、その読み方をめぐって延々と2000年間ディスカッションが続きます。

ポイントは「律法をどう読むか」です。


(引用開始)
一 夕方はいつからシェマアを唱えるのか。祭司らが〔家に〕入り〔聖なる〕献げ物を口にする時刻から、第一当直の終了時までに〔唱えるべきである〕。これはラビ・エリエゼルの言葉である。しかし賢者たちは「夜半までに」と言う。ラバン・ガマリエルは「夜が明けるまで」と言う。あるときその息子たちが祝宴から〔夜半すぎに〕帰宅して、わたしたちはシェマアを唱えませんでしたと彼に言った。そこで彼らに言った。もしまだ夜が明けていないならば、あなたがたは唱えなけれならない。単にこのことのみにとどまらず、賢者たちが「夜半までに」と指示するあらゆることは、夜が明けるまでに義務づけられている。〔たとえば焼き尽くす献げ物の〕脂肪および他の部分の焼却は、夜が明けるまでに済まさなければならない。さらに、すべてその日のうちに食べなければならない、とは、夜の明けるまでに食べなければならないということである。もしそうであるならば、賢者たちはなぜ「夜半までに」と言ったのであろうか。〔それは〕人を罪から遠ざけるためである。(略)

三 シャンマイ派は言う。夕方すべての人は横たわって〔シェマアを〕唱え、朝には起立して唱えるべきである。「あなたが寝ているときも、起きているときも」(申六・七)といわれている。しかし、ヒレル派は言う。すべての人は各自それぞれの方法で唱えればよい。「あなたが道を歩くときも」(同上)といわれているのだから。もしそうであるならば、なぜ「あなたが寝ているときも、起きているときも」といわれているのか。それは、人びとが寝ている時間にも起きている時間にも、という意味である。ラビ・タルフォンは語った。わたしがかつてたまたま道を行くとき〔シェマアを〕唱えるためにシャンマイ派の言葉にしたがって身を横たえたことがあった。その際、盗賊に襲われる身の危険にさらされた。人びとは彼に言った。あなたはヒレル派の言葉に背いたのだから、そのような災難を見に招いたのは当然である、と。
(ミシュナー Ⅰ  ゼライーム pp.10-14)

猛烈なディスカッションです。

共通見解に到れるのか不思議なほどです。暫定的には到るでしょうが、また延々と繰り返されるでしょう。そして過去の天才的なラビたちの議論を乗り越えて次の議論を展開しなくてはいけません。

ミシュナーはいわば入れ子構造になっています。
一番の芯はもちろん律法であり、トーラー、モーセ五書です。
そしてそのまわりにミシュナーがあり、その周りをゲマラーが囲んでいます。
ディスカッションの歴史です。


*ミシュナー、そしてその周りをゲマラーが囲みます。そして中世のリシたちのツッコミがまたそれを囲みます。ここに数千年の歴史があります。


これは法律の条文をどう読むかをめぐって争うSuitsの男たち(弁護士)を思わせます。





とまだまだ書き連ねていくつもりでしたが、余白が少なすぎることに気づきました。


そう言えば、プーチンの最近の質問で、「生活が苦しくなって、いろいろと切り詰めています。あなた(プーチン)は何を切り詰めていますか?」というような質問に対してプーチンいわく「時間だ、時間が最も希少な資源だ」というような回答をしています。

追記!!

厳密な解答はこちら。クーリエ・ジャポンからの引用です!

Q. 何もかも高くなって、生活を切り詰めないとやっていけません。大統領ご自身は何か節約するようになりました?
──タマーラ・ゲオルギエブナさん(年金生活者/モスクワ在住)

A. 時間だ。あらゆるもののなかで最も高くつくものだからな。





プーチンかっこよすぎますw

時間の余白が少なすぎますね。

残りはまた書きます!!


取り急ぎ、予告としては、上記の内容のように魔術→ミシュナー→トーラーと移動し、トーラーの後ろにあるシュメールを見ます。その間に偉大なギリシャの賢人の思想がいかに現代科学も魔術も統べているのかという寺子屋「裏の世界宗教史」の復習も含める予定です。

そんな感じで明日の寺子屋を開催します!!
明日19時開催です!

お楽しみに!!!!

【寺子屋!! ~シュメールの奇跡~】
【日時】 5月18日(木) 19:00~21:00(21:30まで質疑応答!)
    (追加開催決定!!)5月30日(月) 19:00~21:00(21:30まで質疑応答!)
【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  3万円
【受講資格】 ブログ読者
【持ち物】 筆記用具と熱い情熱
【お申し込み】お申し込みはこちらから。


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【追加開催決定!!】寺子屋「シュメールの奇跡」は圧倒的なボリュームで開催します!

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*寺子屋「シュメールの奇跡」は明日開催です!!!
明日は来れないよ!!という方に追加開催の日程をお知らせします。
5月30日(月)に追加開催をします!!!!

明日の飛び込み参加も歓迎です!!!


そして今週末にせまった身体改造計画1Dayスクールもお楽しみに!!!



近代が誕生するルネサンス、そして科学革命を見ていくと、そこにルネサンスと科学革命をつなぐ紐帯としての薔薇十字宣言が見えてくるというのがフランセス・イエイツの研究でした。

寺子屋「裏の宗教史」で引用したイエイツの「薔薇十字の覚醒」から一部を抜き出します。


(引用開始)
この純粋に歴史的な意味の「薔薇十字」は、ヨーロッパの文化史のなかで、ルネサンスと、いわゆる一七世紀の科学革命とをつなぐひとつの段階を表している。ルネサンスのヘルメス=カバラ的伝統は、この段階で錬金術というもうひとつのヘルメス的伝統の影響をうけることになる。「薔薇十字宣言」とは、その段階のひとつの表れであり、「魔術(マギア)とカバラと錬金術(アルキミア)」の組み合せを、実際そこで謳われているように、新しい啓蒙運動に向かう原動力として描くのである。

(また本書では薔薇十字思想と近代との関係、とりわけ近代哲学、近代科学との関係も論じられている。この観点からケプラー、デカルト、ニュートン、ライプニッツらがとりあげられている。つまり近代合理主義を形成するのに大きく関わったとされている、ほとんどすべての人々が、何らかの意味で薔薇十字思想と関係があったといえるのだ。)
(フランセス・イエイツ「薔薇十字の覚醒」)
(引用終了)

ここでのポイントは薔薇十字宣言とはルネサンスにおけるネオプラトニズムであったという発見です。

そしてこの薔薇十字思想が近代の哲学、科学と深く関係し、その例としてケプラー、デカルト、ニュートン、ライプニッツがいます。

ヘルメス=カバラ的伝統はルネサンスにおいて、錬金術というこれまた別のヘルメス的伝統の影響を受け、そして薔薇十字宣言に結集します。

占星術が天文学になり、錬金術が化学になり、スコラ哲学が物理学になったように、薔薇十字宣言が近代哲学、近代科学の源泉となった可能性があるということです。

では、薔薇十字宣言とは何かと言えばそれは帰ってきたプラトン主義であり、ネオプラトニズムです。


ここで、グノーシス主義を思い出しましょう。

グノーシス主義とは父と子の物語であり、水鏡のメタファーの物語でした。


*カラバッジョのナルキッソス

ナグ・ハマディ文書から至高神の登場シーンです。

至高神が霊の泉に自分自身の像を観た時に、そ水鏡の中にバルベーロが出現します。

(引用開始)
彼は[霊の泉の中に彼の像を見]るとき、それを認識する。[彼は]彼の[水の光、すなわち]、彼を取り巻[く純粋たる水]の泉の中へ意志を(欲求)を働かせる。すると[彼の思考が活]発になって現れ[出]た。それ(「思考」は歩み出て]、彼の光[の輝きの中に]彼の[前]へ[現]れた。(ナグ・ハマディⅡ4)
(引用終了)

ドラえもんの道具でそんなのがありました。

鏡に映すとそれが実体となるという道具です。

たとえばどら焼きを映すと、オリジナルのどら焼きと鏡に映ったどら焼きの2つになります。鏡に映ったどら焼きも取り出して食べることができます。

では、至高神がその鏡に自分を映すと?????

そこに神のごとくの最初の人があらわれます。
人と言っても我々が認識するような人ではありませんが。

至高神を鏡に移してバルベーロが生まれ、バルベーロは至高神のマネをして、自分を鏡にうつして、アイオーンの神々を次々とつくりだします。
この世界をプレローマ界と言いましたが、これはいわばイデア界です。

そのプレローマ界にたくさんいるアイオーンの末っ子がソフィアと言います(決してソフィア・コッポラではありません)。別名ロゴスです。

このソフィアが跳ねっ返りで、親の決めたパートナーとはどうしても結婚できないということで、自分ひとりで子供をつくることにします。
無性生殖です。
アメーバのようですね。
ほかの神々は有性生殖です。

ところがお腹に宿ったのはとんでもない怪物!!

というわけで流産します。

流産するのですが、その子はしぶとく生き残るので、仕方なくプレローマ界の外にその子専用の世界をつくります。
まあ体のいい島流しです。

その子供の名がヤルダバオトです。

ヤルダバオトはお母さん(でありお父さん)のソフィアの血をひき、ソフィアはバルベーロのバルベーロは至高神のコピーですので、創造ができます。

というわけで、ヤルダバオトも鏡を見てはせっせと神さまを創りだします。
それがアルコーンの神々です。

そして最後に自分も被造物をなにか作りたいと思い、泥人形をつくりました。

しかし、泥人形は動くには動くものの這いまわるだけで立ち上がらないので、ヤルダバオトは自分のプネウマ(息)を吹き込みます。すると泥人形は立ち上がります。

これがアダムです。

ちなみにヤルダバオトは自分を唯一神であると確信しつつも、実は違うのではないかといつも不安にかられています(実際は追い出された孤児でしかないので、違っています)。

ですので、「我は妬む神である」と宣言します。
しかしナグ・ハマディでは無情にも、妬む神という自己紹介では、自分以外にも神がいることを宣言してしまっているwと書いてあります。


そう、ヤルダバオトは別名ヤハウェでした。


ざっくりと言えば、そんなお話しがグノーシスでした。


詳しくはこちらなどを御覧ください
ギルガメッシュとディアーナは水が冷たい泉を見た 水のなかへ降りて行って水浴をした

こちらの記事ではシュメールのギルガメッシュ神話とローマ神話のディアーナの水浴の相同性についても語っています。


ポイントになるのは、グノーシスにおいても、上記のヘルメス主義にせよ、ヘルメスカバラ主義にせよ、色濃くプラトン主義が残っているのです。
キリスト教とグノーシスの争いはいわばプラトン主義が2つの陣営に分かれて争ったようなものであり、そして哲学も科学もイデアを求める闘いであると考えれば、プラトンの手のひらの上で踊っているようなものです。

偉大なギリシャの哲学者が現代に至るまで圧倒的な影響を与えています。


ラッセルと組んでプリンキピアマテマティカを書き上げたホワイトヘッドは、こう言っています。
西洋哲学全般において確実に言えるのは、すべてがプラトンの脚注にすぎないということである。」(寺子屋「哲学」講座でも引用しましたね)。

ホワイトヘッドが「確実に言える」と述べているのは傾聴に値すべきだと思います。

すこし言い過ぎなのではないかとすら思えるような言説ですが、哲学、宗教、科学に与えたプラトン主義の影響を考えると、まだまだぬるいのかもしれません。

恐るべき巨人です。




そんなプラトンを踏まえつつ、プラトンのイデア論、ヘルメス主義、ルネサンス、薔薇十字宣言、啓蒙主義、哲学、宗教、科学をサラッと押さえていきましょう。

その上で大御所であるシュメールが出てきます!!!

明日、お楽しみに!!!

【寺子屋!! ~シュメールの奇跡~】
【日時】 5月19日(木) 19:00~21:00(21:30まで質疑応答!)
    (追加開催決定!!)5月30日(月) 19:00~21:00(21:30まで質疑応答!)
【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  3万円
【受講資格】 ブログ読者
【持ち物】 筆記用具と熱い情熱
【お申し込み】お申し込みはこちらから。


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【明日開催!追加開催決定!!】魔術の源流がミシュナーにあるとしたら、その核となるのは...

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*寺子屋「シュメールの奇跡」は明日開催です!!!

「明日は来れないよ!!」という方に追加開催の日程をお知らせします。
5月30日(月)に追加開催をします!!!!

明日の飛び込み参加も歓迎です!!!


そして今週末にせまった身体改造計画1Dayスクールもお楽しみに!!!



魔術の源流がミシュナーがなぜミシュナーにあるのかと言えば、ある言葉をめぐって、その解釈をめぐってその整合性をより高い抽象度で取ろうとする試みそのものが、ダイレクトに宇宙を書き換えるからです。

あるとき、そのことにある民族の人々は気付き、そしてその民族が気づいたことに別の民族の一部の人も気付いたのがクリスチャンカバラ、もしくはヘルメスカバラ主義という在り方であったのではないかと推察します。
もちろんある民族はそれでも過酷な生活を余儀なくされ続けました。
優秀なマイノリティーはいつの時代も凡庸な大衆に迫害される運命です。

「まといのば」ではそれをLogosと呼んでいます。別に論理性でも、「言葉を大事に」でも良いのですが、論理性と言うと屁理屈のように思う人がいますし、言葉を大事になどと言うと、正しい言葉遣いだとかなんとかという誤解を無意識にまねくので、あえてギリシャ語にしています。

Logosとは論理であり、言葉です。

そしてギリシャ語聖書に書かれているように「Logosは神(Deus)」なのです(ヨハネの福音書1:1)。

LogosとはLogicであり、Languageであり、Deusであり、そしてPrinciplesであり、 αρχη (アルケー)です。

その視点から見るとさまざまなことがシンプルに整合的に視えるように思います。

神の言葉であるトーラーをどう読むかは、人間に委ねられています。
解釈が自由ということではなく、リテラシー能力を高めて、正確に読むことを神から求められているというイメージです。

そしてその読みが深くなればなるほど、宇宙は進化するという感覚がおそらくはユダヤ人たちにあり、だからこそミシュナーの伝統(タルムード、口伝律法)、すなわち教育を大切にしているのではないかと推察します。
そしてそれが高いIQと圧倒的な能力の秘訣ということです。

魔術は民間伝承の呪術と秘密結社に伝わる魔術を大成したものであり、秘密結社の魔術とはクリスチャン・カバラであり、ヘルメスカバラだとすれば、魔術の源流は民間伝承を除けばカバラということになります。カバラとはユダヤ神秘主義を指しますが、語源は伝承ということであり、口伝律法ということです。
口伝律法とはミシュナーであると考えれば、このミシュナーの作業そのものが「秘密」であるということです。

そしてその源流に遡ると当然ながらトーラーであるところのモーセ五書に至ります(トーラーをモーセ五書とする場合と、ヘブライ語聖書全体とする場合があります)。

そしてモーセ五書とは単純に言えば、創世記+モーセの一生です。
まあ、モーセ中心史観で考えれば、モーセ以前とモーセの一生という感じでしょうか。
モーセ以前が宇宙創生まで遡るのが壮大です。

その創世記の冒頭を引いてみましょう。

冒頭は「天と地を創造された」です。
「神の霊が水のおもてをおおっていた」というあたりは非常にグノーシス的です。

1:1 はじめに神は天と地とを創造された。
1:2 地は形なく、むなしく、やみが淵のおもてにあり、神の霊が水のおもてをおおっていた。
1:3 神は「光あれ」と言われた。すると光があった。
1:4 神はその光を見て、良しとされた。神はその光とやみとを分けられた。


それはさておき、創造の7日間が終わったあとのシーンです。

神さまは忘れっぽいので、「神は自分のかたちに人を創造された。すなわち、神のかたちに創造し、男と女とに創造された。」(1:27)にも関わらず、また土のちりで創り直しますw

2:7 主なる神は土のちりで人を造り、命の息をその鼻に吹きいれられた。そこで人は生きた者となった。
2:8 主なる神は東のかた、エデンに一つの園を設けて、その造った人をそこに置かれた。
2:9 また主なる神は、見て美しく、食べるに良いすべての木を土からはえさせ、更に園の中央に命の木と、善悪を知る木とをはえさせられた。
2:10 また一つの川がエデンから流れ出て園を潤し、そこから分れて四つの川となった。
2:11 その第一の名はピソンといい、金のあるハビラの全地をめぐるもので、
2:12 その地の金は良く、またそこはブドラクと、しまめのうとを産した。
2:13 第二の川の名はギホンといい、クシの全地をめぐるもの。
2:14 第三の川の名はヒデケルといい、アッスリヤの東を流れるもの。第四の川はユフラテである。
2:15 主なる神は人を連れて行ってエデンの園に置き、これを耕させ、これを守らせられた。
2:16 主なる神はその人に命じて言われた、「あなたは園のどの木からでも心のままに取って食べてよろしい。
2:17 しかし善悪を知る木からは取って食べてはならない。それを取って食べると、きっと死ぬであろう」。
創世記

我々がリンゴとして親しんでいる善悪を知る木です。
禁断の果実というやつですね。

それはさておき、ここでポイントになるのは2:14です。

2:14 第三の川の名はヒデケルといい、アッスリヤの東を流れるもの。第四の川はユフラテである。

これは明確にシュメールを指しています。

ヒデケルとはチグリス川、ユフラテはユーフラテス川です。メソポタミアであり、シュメールです。

エデンとはそもそもシュメール・アッカド語で「平地」であり、メソポタミアの大平原を指します。

創世記の中に出てくるバベルの塔もシュメールのジグラットであり、ノアの箱舟の物語もシュメールで実際にあった大洪水がモチーフです。

創世記とは神話ではなく、史実なのかもしれません。


では、禁断の果実の物語は???

ちなみに園の中央にはリンゴ以外にもナツメヤシの実(デーツ)がありました。
(リンゴやデーツはある意味でメタファーです。リンゴは誤訳であることは知られています。とは言え、ナツメヤシはシュメールにおいて重要な木でした)。


ナツメヤシについて参考までに、Wikipediaから引用します。


*ナツメヤシというより棕櫚(しゅろ)の木のほうがピンとくるひとも多いかもしれません。


メソポタミアや古代エジプトでは紀元前6千年紀にはすでに栽培が行われていたと考えられており、またアラビア東部では紀元前4千年紀に栽培されていたことを示す考古学的証拠が存在する。ウルの遺跡(紀元前4500年代-紀元前400年代)からは、ナツメヤシの種が出土している。シュメールでは農民の木とも呼ばれ、ハンムラビ法典にもナツメヤシの果樹園に関する条文がある。アッシリアの王宮建築の石材に刻まれたレリーフに、ナツメヤシの人工授粉と考えられる場面が刻まれていることはよく知られている。
ナツメヤシはギルガメシュ叙事詩やクルアーンに頻繁に登場し、聖書の「生命の樹」のモデルはナツメヤシであるといわれる。クルアーン第19章「マルヤム」には、マルヤム(聖母マリア)がナツメヤシの木の下でイーサー(イエス)を産み落としたという記述がある。アラブ人の伝承では大天使ジブリール(ガブリエル)が楽園でアダムに「汝と同じ物質より創造されたこの木の実を食べよ」と教えたとされる。またムスリムの間では、ナツメヤシの実は預言者ムハンマドが好んだ食べ物の一つであると広く信じられている。なお、聖書やヨーロッパの文献に登場するナツメヤシは、シュロ以外のヤシ科植物が一般的ではなかった日本で紹介されたときに、しばしば「シュロ」、「棕櫚」と翻訳されている。



この2つの木が(なぜか中央に)並んでいました(数学的にありうるのか、いまだに分かりませんがw)

これはフレイザーの言うバナナ型神話です。

すなわち、知識を選ぶか、不死を選ぶかの選択です。

そしてこの選択もまた(他の多くの神話で見られるように)シュメールが先行します。

そうです。

我らがギルガメッシュ叙事詩です。

繰り返し堪能したラストシーンをまた楽しみましょう。

不死の草を手にしたにも関わらず、水浴の合間にヘビ(大地のライオン)に取られてしまうという悲劇です。
ヘビは脱皮して不死となります。

(引用開始)
するとギルガメッシュは水が冷たい泉を見た

彼は水のなかへ降りて行って水浴をした

蛇が草の香に惹き寄せられた

[それは水から]出てきて、草をとった

もどって来ると抜殻を生み出した

そこでギルガメッシュは坐って泣いた

彼の頬を伝って涙が流れた

[彼は]船頭ウルシャナビの[手を取って言った]

「だれの[ために]ウルシャナビよ、わが手は骨折ったのだ

だれのために、わが心の血は使われたのだ

私自身には恵みが得られなかった

大地のライオンに恵みをやってしまった


(引用終了)(ギルガメッシュ叙事詩285-295、ギルガメッシュ叙事詩pp.135-136)

(水浴がディアーナの水浴を思わせ、向こう側の世界とこちらがわの世界の交歓を思わせます)


ここでギルガメッシュが問われているのは、知恵か不死かというバナナ型神話の二者択一です。

そしてギルガメッシュは冒頭において、すでに選択が終わっています。

かれは知者として紹介されています。

「すべてのものを国の[果てまで]見たという人、[すべてを]味わい[すべてを]知っ[たという人]」

である以上は、ケルビムが守る生命の樹のデーツを口にすることはできないのです。

知ることか、不死のどちらかしか選べません。

すると、エデンの園の物語はシュメールの焼き直しということなのかもしれません(わかりませんけど、、、ざっくりと時間軸を見てみましょう。歴史的には怪しいのですが、モーセは紀元前13世紀の人とされ、そのモーセがモーセ五書であるトーラーを書き上げたとされます。

それに対してギルガメッシュは紀元前2600年です。モーセ五書とギルガメッシュの間を埋めるのは紀元前15世紀のギリシャ神話ということになるのかもしれませんが)


一応、ギリシャ神話についても参考のためにWikipediaから引いておきます(^o^)

(引用開始)
今日、ギリシア神話として知られる神々と英雄たちの物語の始まりは、およそ紀元前15世紀頃に遡ると考えられている。物語は、その草創期においては、口承形式でうたわれ伝えられてきた。紀元前9世紀または8世紀頃に属すると考えられるホメーロスの二大叙事詩『イーリアス』と『オデュッセイア』は、この口承形式の神話の頂点に位置する傑作とされる。当時のヘレネス(古代ギリシア人による彼ら自身の呼称)の世界には、神話としての基本的骨格を備えた物語の原型が存在していた(引用終了)

ちなみにイクナートン(アメンホテプ4世)は「古代エジプト第18王朝の王(ファラオ)で、生年紀元前1362年?~没年紀元前1333年?、在位期間は紀元前1353年?~紀元前1336年?ころ」(Wikipedia)です。このイクナートンの宗教が一神教のアトン教。その神官であった男がのちのモーセというのが、フロイトの最後の著書のテーマでしたね。

ここらへんは寺子屋「モーセ、フロイト、ユング」でどっぷりと取り上げました(一応、「まといのば」としてはこの説自体には批判的です。ただモーセ、フロイト、ユングを一気に学ぶには面白い補助線だと思っています)。


*宇宙人などと言われるイクナートンw


*太陽神であるアテンを信仰しているイクナートン(アメンホテプ4世)


ちなみにイクナートンの息子がツタンカーメンです。





という前提をたっぷりと復習しながら、シュメールの奇跡に切り込んでいきましょう!!

お楽しみに!!!!!


【寺子屋!! ~シュメールの奇跡~】
【日時】 5月19日(木) 19:00~21:00(21:30まで質疑応答!)
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【本日開催&追加開催決定】振り返れば奴(プラトン)がいるw、、、、アインシュタイン、お前もか、、

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*本日、寺子屋「シュメールの奇跡」開催です!!

飛び込み参加も可能です!!(というか告知がそもそも直前の飛び込みですみませんm(_ _)m)

30日(月)にも追加開催をします!
そちらでもお待ちしております(^o^)

そして日曜日は身体改造計画1Dayスクールです。
これまでとまた違う身体の改造方法を1日で習得します!!

来週はヒーラー養成スクール「ブラックスワン」です。
アルゴリズムということをもう一度見なおして、そこに潜むカオス、フラクタル、ブラックスワンを理解し、活かしましょう!!!



たとえば小学校の理科の実験を考えてみましょう。
水を熱して、その温度変化を時系列で観察するとします。




その温度変化をグラフに書くと、温度と時間の関係はゆるやかに上昇するにしてもそれは直線にはなりません。
かならず少しランダムな点になります。

その点を結んでいくことはせず、うまく間を取って直線を引くように指導されます。

熱を加えたら、時間が経つにつれ温度は上昇し(相転移を起こすまでは)、それは1次関数的だからです。すなわち直線ということです。


NHK高校講座からお借りしました(^o^)

しかしこれは本当に直線なのでしょうか??

観察したことを勝手に修正して良いのでしょうか?

小学生が観察したとおりにグラフを書くとしたら、観測した点と点を結んでこんな風になるのではないでしょうか?


*0度の水が100度になるまでの過程w

我々はしかしなんとなく直線が良いように思っています。
ですので、直線から離れてしまった点のことを誤差と言います。
測定誤差などと言い、測定の際の多少のエラーということで目をつぶって、だいたい直線とします。

なぜこれが曲線にならず、またフラクタルのようなギザギザにならず直線にならないのでしょう。


なぜなら我々はプラトン主義者だからです。

現代科学がよって立つのはプラトン主義です。

万物の後ろには法則があり、イデアがあると我々は前提として考えています。

目の前に広がる世界がランダムに見えたとしても、その後ろ側にはアルゴリズムが存在し、法則が存在し、理論が存在すると確信しています。その不完全な写像が現実世界です。

だからこそ観測された点には誤差が生じるものの、その不完全な影から完全な温度上昇を見抜くのが理性的だとされるのです。理科においてはそれを教師は生徒に求め、科学においては科学者は要請されます。


これは以前からセミナーでよく話す話しですし、もちろん僕のオリジナルではなく、村上陽一郎先生の講義の中で僕が衝撃を受けたものの一つです。

正確に観測せよ(観察せよ)と言われるにも関わらず、結論ありきの出来レースのような実験の後味の理由は隠されたプラトン主義にあります。

飛躍かもしれませんが、我々が「正義は実現する」と考え、「悪は滅びる」と確信しているのも(そうではないにも限らず)、プラトン主義の残滓なのかもしれません。


*プラトン(に扮するダ・ヴィンチ?!)とアリストテレス


小学校の理科の実験つながりでは、もう一つ似た面白い話があります。


「小学生でもわかる不確定性原理」です。

「ビーカーの中のお湯の温度を測りなさい」と先生が言った時に子供は「不確定性原理より正確な温度を知ることができません」と答えます。

なぜなら我々はビーカーの中のお湯の温度を知らないので、温度計はそのお湯より冷たいか温かいかも知ることができません。

ここに液体ヘリウムでカチンカチンに冷やした温度計があるとします。
キンキンに冷えていますw
(液体ヘリウムで冷やして飲んだり食べたりする分子料理は美味しいですけどね)


*分子料理(分子美食学、分子ガストロノミー)の紹介動画です。


その冷えきった温度計をビーカーの中のお湯にいれるとします。

すると、、、お湯は冷めます。わずかながらお湯がさめて、温度計があたたまります(わずかじゃないかもですね)。
すなわち測定による誤差が生じるのです。

もちろんわざわざ液体ヘリウムで冷やすこともないのかもしれませんが、まあ思考実験です。
逆にガラスの融点なんじゃないかくらいまで温度計を熱くしてから、ビーカーにその温度計を突っ込むと、ビーカーのお湯は沸騰するかもしれません。これもまた測定による誤差です。

激しく冷やしたり、温めたりするのは一種の思考実験です。

ポイントはお湯の温度を知って、その温度と同じ温度計を用意しないかぎりは測定には誤差が必ず生じるという事実です。

これが観測の不確定性です。

もちろんこれは苫米地先生の議論です。

小学生には「測定(観測)による誤差以外にも、それそのものが持つ不確定性もあるよ」と教えて、小澤の不等式の読み方を教えてあげれば完璧です。


*小澤の不等式については、さんざんやりましたね。寺子屋「ハイゼンベルク」で。

最初にハイゼンベルクの不等式を教え、それに追記する形で小澤の不等式を教えるほうが良いですね。


*ハイゼンベルクの不等式の導出もシンプルな顕微鏡の思考実験でしたね。



*カッコいいハイゼンベルク

ハイゼンベルクというと僕はもうこの人しか思い出せませんw


*ブレイキング・バッドの主役ウォルター・ホワイトは真っ黒なドラッグディーラー。ハイゼンベルクを称しています(^o^)


そしてハイゼンベルクと言えばもう一つ。
ハイゼンベルク本人に関するエピソードです。

実験値と理論に関して、小学校の教師のように実験結果を無視するくらいでOKだよとアドバイスしたのは、誰あろうアインシュタインでした。

これは非常に面白い話しです。

従来の価値観(ニュートン力学)を一切無視して、観測できること(時計の針やら電車の到着)から構成することで特殊相対性理論をつくりあげたのがアインシュタインでした。
そのアインシュタインが観測を放り出せという意味のことを言ったのです。

寺子屋「ハイゼンベルクの不確定性原理」でも引用しましたが、アインシュタインと若きハイゼンベルクの会話です。そしてこのアインシュタインのアドバイスこそが、不確定性原理を世に生み出す原動力となりました。

著名な物理学者の会合に呼ばれて、新しい量子力学を説明するハイゼンベルク。
アインシュタインはもっと詳しく聞きたいと彼の自宅へ招きます。1926年のことです。

ハイゼンベルクは「原子の中の電子の軌道は観測できません」とアインシュタインに言います。

それに対してアインシュタインは反論します。それも意外な形で!!

(引用開始)
アインシュタインは反論した。「しかしあなたは、物理学の理論では観測可能な量だけしかとりあげ得ないとということを、本気で信じてはいけません。」
私は驚いて聞き返した。「まさにあなたこそ、この考えをあなたの相対性理論の基礎にされたのではなかったでしょうか?この絶対時間というものは観測されないのですから、絶対時間について人は議論してはならないのだということをあなたはたしかに強調されました。規準系が運動していようと静止していようと、ただ時計の示す所だけが、時間の決定に関係するのであるということを」
「おそらく私はその種の哲学を使ったでしょう」アインシュタインは答えた。「しかし、それでもやはりそれは無意味です。あるいは、もう少し控え目な意味で、われわれが実際に観測するものを思い出すことは発見の手順としては価値のあることと言えるかも知れません。しかし原理的な観点からは、観測可能な量だけをもとにしてある理論を作ろうというのは、完全に間違っています。なぜなら実際は正にその逆だからです。理論があってはじめて、何を人が観測できるかということが決まります。
(引用開始)
(部分と全体 pp.102-104)

おどろくべきことです。

しかしあなたは、物理学の理論では観測可能な量だけしかとりあげ得ないとということを、本気で信じてはいけません。」とアインシュタインの口から聞けるとは夢にも思いませんでした。

ハイゼンベルクが返答しているとおりです。

まさにあなた(アインシュタイン:引用者注)こそ、この考えをあなたの相対性理論の基礎にされたのではなかったでしょうか?この絶対時間というものは観測されないのですから、絶対時間について人は議論してはならないのだということをあなたはたしかに強調されました。規準系が運動していようと静止していようと、ただ時計の示す所だけが、時間の決定に関係するのであるということを

それに対してアインシュタインはさらっと回答します。


*ご覧のとおりアインシュタインはイケメンでした(イケメンでプレイボーイで、まだもらっていないノーベル賞の賞金を離婚の慰謝料にするくらいの人でした)。晩年のマッド・サイエンティストのようなアインシュタイン像が流布しているのは残念です。なのでこの写真を多用します。


おそらく私はその種の哲学を使ったでしょう

すなわち「物理学の理論では観測可能な量だけしかとりあげ得ない」ということは必要なことではなく、ある種の理論の解説の方便だということです。これは数学の証明は真理到達のためのツールではなく、説明のためのツールであると考えたニュートンに似ています(ニュートンとハーレーの対話をケインズが紹介しています)。

アインシュタインの主張はきわめてシンプルです。

理論があってはじめて、何を人が観測できるかということが決まります。


これは驚くべきことです。
そしてこの驚くべきアドバイスがハイゼンベルクをして不確定性原理を発見させます。


理論がなければ何も見えないのです。理論が先で、観測はあとということです。
ブリーフが先で、そのあとに現実世界が目に飛び込みます。



話を戻しますと、アインシュタインの言う理論とはいわばイデア界です。まずイデア(理論)があって、そして何を人が観測できるか決まるのです。

誤差という概念も、観測された世界の事象にはその真なる姿としてのイデアがちらつくからこそ、我々は直線を引きたくなるのです。

科学とはプラトン主義なのです。

そしてキリスト教もまたプラトン主義であることを喝破したのはニーチェでした(ニーチェが正しくキリスト教を理解したかは別としてw)
ニーチェは「大衆向けのプラトン主義」とキリスト教を批判しました(ただキリスト教を批判したのであり、キリストのことは好きでした。Ecce homo「この人を見よ」というタイトルの本を書いているくらいです。ピラトがイエスに言った言葉です(ヨハネ19:5)。それをニーチェは自伝のタイトルにしています)


*ここでのポイントはピラトは保留か先送りか無罪放免にしたいと考えていたということですね。殺したのは大衆です。ソクラテスも似ています。ソクラテスを殺したのは人民裁判です。

19:4 するとピラトは、また出て行ってユダヤ人たちに言った、「見よ、わたしはこの人をあなたがたの前に引き出すが、それはこの人になんの罪も見いだせないことを、あなたがたに知ってもらうためである」。
19:5 イエスはいばらの冠をかぶり、紫の上着を着たままで外へ出られると、ピラトは彼らに言った、「見よ、この人だ」
19:6 祭司長たちや下役どもはイエスを見ると、叫んで「十字架につけよ、十字架につけよ」と言った。ピラトは彼らに言った、「あなたがたが、この人を引き取って十字架につけるがよい。わたしは、彼にはなんの罪も見いだせない」。



というわけで、本日の寺子屋お楽しみに!!!!


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そして記事タイトルの参照動画ですw


*懐かしいですね~

【本日開催!!】身体改造計画1Dayスクール 〜身体の不思議と面白さを発見する旅〜

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*というわけで、また直前になってしまいましたが、身体改造計画1Dayスクールの詳細です!!!

飛び込み参加も歓迎です!!

身体を変えたい人、身体に関心がある人、また新たなアプローチで楽しく面白く身体を変えていく方法論を伝授します!!

お楽しみに!!!!!



メインテーマは「カラダ発見!」!!!

「世界ふしぎ発見!」のノリです。

身体の具体的な筋肉を意識にあげる喜び、そしてそれを継続的に変える楽しみを味わってもらいます。

これはいわば根源的な楽しみであり、喜びです。動物的とも言えますし、本能的とも言える快楽です。
頭で考えるというのは、しばしば意識の言いなりにすることを指すことがあります。
意識の言いなりでも、理論から来る隔靴掻痒感のある動きではなく、無意識に支配され、それを意識に追認させるような、そんな「動き」の喜びを味わいましょう。

意識は交通整理をするだけです。たとえばそれはフォームであったり、適切な休息や食事のデザインであったりします(そうは言っても寝るのも休むのも、食べるのも無意識の技です。我々はデザインをするだけであり、環境を整えるだけです)。

喜びとは最近のはやりの言葉で言えば、報酬系です。
報酬系が刺激されるので、無意識が勝手にやりたくてしょうがなくなり、勝手にやってしまいます。

そうすると脳なり無意識はいつも身体を変え続けようとします。変え続けるというのは、ランダムに変化するといことではなく、戦略的に進化しようとするということです。
学習し進化し続けることは、脳や無意識、身体にとってばかりか、意識にとっても楽しいので、つい脳とこころと身体を鍛え続けてしまいます。

自分から(意識的に)手をくださなくても、勝手に成長してしまうようになります。
もちろん意識が環境をデザインする必要があります。

「柔らかな脳、硬い骨(、しなやかな筋肉)」という概念で最近セミナーなどでも取り上げていますが、脳は非常に柔らかい臓器です。豆腐のように柔らかいですし、情報的にもきわめて柔らかいものです。ですから、環境という型に対してすぐにフィットしてしまいます。

ブルース・リーは「Be water my friend」と言いましたが、脳はすでに水のようにやわらかく、方円の器に沿います。ということは、どのような環境を用意するか、どのような重要性を設定するかで脳はそのカタチをすみやかに変えてしまいます(逆に言うと、悪影響から逃れることもある意味で容易であり、良い影響を受けることも本来は容易なのです)。

ただやわらかな脳のカタチを意識的に変えようとするのではなく、環境を設定するのがポイントです。

今回はこれまでの身体系の総決算と新たな進化のスクールになると思います。

これまではかなり理論と気功にこだわってきました。
その本質自体は変わりませんが、もっと易行を行くようにします。

きちんと科学の力を借りて、科学によるレバレッジ(梃子)によってより大きな力を生み出します(これまでも科学の力は借りてきましたが)。


ですので、よりシンプルに、より結果が出やすい、そしてその結果が継続的であり、永続的になるようなデザインで開催します。

具体的には、たとえば、無酸素運動vs有酸素運動の謎について解き明かします。
無酸素運動と言えば解糖系ですが、解糖系とクエン酸回路、そして乳酸、心拍数などについても踏み込んでやりたいと思います。

また訓練方法についての「まといのば」の見解も解説します。
「まといのば」ではいわゆる常識的な「有酸素運動→マシントレーニング→フリーウエイト」という考えを採用していません。
逆だと考えています。難易度順で考えると、一番易しいのがバーベルを使ったBig3を中心とするフリーウエイト、その次がダンベルを用いたフリーウエイト。そしてマシントレーニングがそれに続き、最後が有酸素運動だと考えます。

フリーウエイト(バーベル)→フリーウエイト(ダンベル)→マシントレーニング→有酸素運動

の順で難しくなります。

これを有酸素運動からはじめてしまうために、我々は結果がついてこないばかりか、痛めてしまう結果になります。このカラクリについても詳細を話します!!


また、これまで理論的にそして主観的な体感を通してぼんやりと気功やヨガでやってきたふんわりとした部分をスポーツ科学の観点から再構築します。

さまざまなことが非常に明確になると思います(ただ実践はかなり主観的な要素が重要です。頭で分かっても身体に落とし込めないと意味がないのです。そして身体に落とし込むという作業自体は現状の外に移動することであると知っておくと、落とし込みやすくなります。多くの人が失敗するのは、自分が知っている範囲内に新しい理論を矮小化するからです)。

また身体の使い方についても、より明確にシンプルにします。
丹田やチャクラというヒーリングにとっても気功にとっても重要なテクニックを、より実践的で具体的な解剖学に落とし込みます。そのことで丹田やチャクラ、クンダリーニを自分の中にリアルに感じ、そこに報酬系をセットすることで、無意識に24時間それらを鍛える回路を脳に創ります。

今回のプリンシプルの一つに体幹があります。
身体を大きく2つに分けるならば、四肢とそれ以外(体幹)です。
四肢はいわばタイヤのようなもの。体幹はボディでありエンジンです。
多くの人はタイヤに頼りきり、あたかももタイヤがエンジンかのように身体を扱うために、タイヤがパンクします。
四肢はかなり早くに疲れきってしまいます。
すると、いくら体幹にエネルギーがあり、エンジンが元気で、ガソリンも十分でも、文字通り一歩も動けなくなるのです。

これは理論で学ぶよりも、実際に体幹主導と四肢主導を身体で感じるのが一番です。
そして、逆説的ですが四肢のみを使っているようなときですら、体幹主導であるべきということを理解し、そしてそのように身体操作を癖付けます。これはできれば痛い目にあうのが一番です。
ぼくらはゆでガエルのようなもので、徐々にパンクに慣れさせられていますが、本当はもっと体力があり、本当はもっと機微に動けるのです。それも子供の時のように日一日と進化できる存在なのです。
それができないのは加齢でも大人になったからでもなく、考え方というプログラムにバグがあるからです。そのバグを取り除けば子供以上に進化成長が可能です。

これを理論だけではなく、明確に具体的に体感してもらいます。
そのことで、24時間体幹主導になります。
そして体幹主導のポイントは股関節であり、肚です。
いわゆる下丹田です。

これらを学びつつ、体感することで、これまで学んできた丹田、肚、チャクラ、クンダリーニ、そして気功やヒーリング、大周天などの情報身体、生きた解剖学、生理学、神経科学、そしてヨーガなどのすべての学びの円環が綺麗に閉じるのではないかと思います!!

そして次の展望が見えてくることかと思います。

身体改造はいま「まといのば」で圧倒的なブームですし、次の次元に行くためにも身体は欠かせません。

お楽しみに!!!!




【内なる覚醒1Dayスクール 身体編、IQ編、あの世編】

【日時】 身体改造計画1Dayスクール『カラダ発見!』5月22日() 13:00~18:00     
【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  1講座あたり160,000円(銀行振込)
【受講資格】 「まといのば」スクール修了生
【持ち物】 筆記用具と向上心と情熱、動きやすい服装
【お申し込み】お申し込みはこちらから。


*古代ギリシャを模しているので当然と言えば当然ですが、鍛え上げれた肉体です。
「健やかな身体に健やかな魂が願われるべきである(orandum est, ut sit mens sana in corpore sano)」とは古代ギリシャのユウェナリスの言葉でした。

【今週末開催】ヒーラー養成スクール「ブラック・スワン」はすごいらしい

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「内なる覚醒 ~あの世編~」の講義のあと(深夜でしたね~)、質問がありました。

「今回のこの内容を超えるような内容はありますか?」と。

かなり衝撃的な、ある意味でこれまで学んできたことを覆すような内容でしたので、これが最高峰の知識だと思っていただけたかもしれません。ありがたいことです(^o^)

その質問に対して、僕自身が具体的にどう答えたかは覚えていませんが、おそらくは「いくらでもあります(無限にあります)」というような回答であったかと思います。一方で「Logosを超える内容はありません」とも答えたように思います。

どちらも真です。

ある系を超える系というのは無限に想定することが可能であるというのは不完全性定理の論理的帰結です。
一方でその系(システム)を貫いているのはアルゴリズムであり、Logicですから、我々がLogosとギリシャ語で呼んでいるものを超えることがないのも事実でしょう。


ただ、今回のヒーラー養成スクールのBlack Swanに関しては、これまでのコンテンツを凌駕するものであることは事実です。当然ながら、あの世編のコンテンツも凌駕します。

そこにはこれまでの内容を包摂しつつ、その先を示せるかと思います。

思えば我々はいろいろと学んできました。たとえばそれは悪魔学(リガルディが秘密結社の秘密を公開した悪魔召喚を含む)であったり、内なる覚醒~あの世編(物理学が指し示すあの世の存在)、サイキックアタックやサイコパスの構造、神経生理学、心理学、そして世界を支配するプラトン主義であったりしました。

これらを統括するのは当然ながらアルゴリズムであり、論理であり、公理系であり、我々がLogos(言語、論理の意味のギリシャ語)と呼ぶものです。


しかしこれはいまだ寺子屋のレベルの話しであり、大人になるために子供が学ぶお勉強です。


ブラック・スワンは少し大人の勉強ですw


ブラック・スワンについてスクールで言及したのは5期のヒーラー養成スクールであり、もう4年前です。この4年間に寺子屋がはじまり、気功師養成スクールがはじまり、Yogaスクールのブームがあり、体質改善のブームがあり、そしていまRayZapでの身体改造のブームがあります。その意味では長足の進歩を遂げてきて、ようやく再びブラック・スワンを取り上げるまでに足腰が鍛えられてきたように思います。


ブラック・スワンとは何でしょう。

これはもちろんカーネマンのお友達であり、デリバティブトレーダーであり(大学教授でもある)ナシーム・ニコラス・タレブの用語です。

以下の3つの特徴を備えた事象のことです。

(引用開始)

第一に、異常であること。つまり過去に照らせば、そんなことが起こるかもしれないとはっきり示すものは何もなく、普通に考えられる範囲の外側にあること。第二に、とても大きな衝撃があること。そして第三に、異常であるにもかかわらず、私たち人間は、生まれついての性質で、それが起こってから適当な説明をでっち上げて筋道をつけたり、予測が可能だったことにしてしまったりすること。

(引用終了)


オーストラリアという反例があらわれるまで、白鳥と言えば白いものでした(白馬も白いものでした、そのうえ馬ですらなかったりもしました)。しかし一匹の黒鳥(ブラック・スワン)がその常識(というか真理と考えられていた定説)を覆しました。




我々の世界も我々の人生も基本的にはこのブラック・スワンによって支配されています。

しかし我々は白い白鳥だけを見て、黒い白鳥から目をそらすことで、危機を回避しているようで、嵐の中に突っ込んでいき、人生を失います。

タレブはこう続けます。

(引用開始)
一握りの黒い白鳥で、人間の世界がほとんど説明できてしまう。アイディアや宗教の成功から歴史的な事件の経緯、私たちの私生活のいろいろな要素まで、なんでも説明できる。一万年ほど前に更新世が終わって以来、こうした黒い白鳥の影響はどんどん大きくなっている。産業革命の間に加速が始まり、世界がより複雑になる一方、私たちが新聞を読んで調べたり、論じたり、予測したりする普通の出来事は、ますますどうでもよくなってきている。(略)私たちのまわりにあるものごとなら、文字どおりほとんどなんにでも黒い白鳥が当てはまる。(引用終了)


黒い白鳥から学べる教訓とはこういうものです(^o^)

「私たちは、私たちは学ばないということを私たちは学ばないということを自然とは学ばない」

我々は事実にばかり注目し、確率を誤った意味で使い、正規分布というウソを信仰し、そして抽象的思考をバカにします。

それゆえに人生で出会うブラックスワンに気づかずに翻弄され、そしてその苦い経験から学ばず、分かっていたようなふりをします。


しかし勘違いしてほしくないのですが、今回のスクールのポイントは人間の愚かさについて、無知についてを嘆くことではありません。
(いつでもそうですが、命題の事実そのものよりも否定のような論理結合子が大事です)


そうではなく、知識以前のもの、知りうることが不可能な存在であるブラックスワンをいかに飼い馴らすかということです。

ブラックスワンを飼い馴らす??

存在も知らず、構造的に我々の知識の外にあるもの、現状の外側にあるものをどうやって飼い馴らすのでしょう?

そしてその不気味なペットに何の意味があるのでしょう。


なぜなら、圧倒的なメリットだからです。

我々は白鳥側から世界を眺めてきました。これは大人になるためには(そして人間になるためには)必須のプロセスです。その極北に至って、そこで暗闇への命がけの跳躍をすることで、ブラックスワン側に渡ります。

そして知り得ないこと、大事件、大事故、あり得ないような出来事を自分のメリットに変えることができるようになるのです。
多くの人が知っているような知識をわざわざ知ることもなく、ブラックスワンだけを見つめていれば、Not normalで楽しい人生を送れます。そして社会に圧倒的な機能を果たせるのです。

コンテンツについてはガンガンこのブログでも公開していきます。

ですので、スクールに体感しに来て下さい。そしてブラックスワンを飼い馴らせるように人生をリ・デザインしていきましょう!!!

お楽しみに!!!!!

【ヒーラー養成スクール18期 ~ブラックスワン アルゴリズムはフラクタルの夢を見るのか?~】

【日時】 5月28日() 13:00~18:00
        29日() 13:00~18:00
【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  230,000円(銀行振込)
【受講資格】 「まといのば」セミナー受講生
【持ち物】 筆記用具と向上心と情熱、動きやすい服装
【特典】2016年4月までの「まといのば」の全気功伝授(クリフォト3含む)
【お申し込み】お申し込みはこちらから。


ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質/ダイヤモンド社

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ブラック・スワン[下]―不確実性とリスクの本質/ダイヤモンド社

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アルゴリズムをきわめた先では人間の可能性は閉ざされていて、AIの可能性は広がっていることについて

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バイリンガルどころか少なくとも5ヶ国語を操ります。

何度か紹介していきたIBMのワトソン(創業者の一人の名前をそのまま使うセンスが面白いですね)くん。



最近ではワトソンくんは料理もつくります。

いや、正確には料理のレシピをつくります(^o^)
ただ、レンブラントの絵を書くように、ワトソンがクッキング自体もするようになるのかもしれませんね~(レンブラントをAIが描いたように



レンブラントはマイクロソフト(とのコラボの企画)でしたが、同じマイクロソフト出身で料理人になった人もいましたね。

ネイサン・ミアボルトはマイクロソフトのCTOであり、ビル・ゲイツの後継者とも目されていた方です。退社後、自分の会社を起こしつつ、料理を学び、料理人として働き、そしてスゴイ料理本をつくりました。

TEDレクチャーが面白いです!!

この人は何度か紹介していますが、本当にすごい経歴です。

14歳でUCLAに入り、19歳で3つの学位を取ります(数学学士、地球物理学修士、宇宙物理学修士)。そしてプリンストンに移って23歳で数理経済学修士、そして理論物理学では博士を取ります。その後、ケンブリッジでホーキングの弟子の一人となるというのがWikipediaに出ているEarly life and educationです。


その後、マイクロソフトでビル・ゲイツの後継者と目され、、、そして料理人になる、、、、、凄すぎます。

TEDレクチャーは是非!!


頭が良い人というのは、知の領域を横断していきますね~それが美的センスや修行が必要とされる閉鎖的な世界であっても、です。
科学という視点、特に化学と物理学で斬るといろいろと見えてくるのでしょう。

まあ、それはともかく人工知能です。

I destroy humanと言ったお茶目なAIがいました(ミク、歌舞伎に出るってよ ~ A-I will destroy Humans?! ~で言及しました)。




いまのワトソンくんはあたかもSF映画の「her ~世界に一つだけの彼女」のサマンサのようです。



しかし、実際は人間にそっくりのヒューマノイド・ロボットを目指しているのではないかと思います。ソフィアのように。


*このCMは衝撃的で気持ち悪くて、とても良いですね。



この気持ち悪さは、1970年代の不気味の谷なる概念を思い出します。

人間のロボットに対する感情的反応について、ロボットがその外観や動作において、より人間らしく作られるようになるにつれ、より好感的、共感的になっていくが、ある時点で突然強い嫌悪感に変わると予想した。人間の外観や動作と見分けがつかなくなると再びより強い好感に転じ、人間と同じような親近感を覚えるようになる

まあ、たしかにそうなのかもしれませんが、ただ慣れですよね。

ブラックスワンは最初は衝撃でしょうが、すぐに慣れて、そして後知恵バイアスでこじつけられて、アリストテレスすら予告していたなどと言い出す哲学者が出てくるのでしょう。

かつてスマホが存在しなかったわけで、「電話機で写真を撮る」とエジソンが聞いたら発狂するでしょう(いや、面白がるかな?)。


僕はドラマSuitsのマイクを思い出します。マイクの設定は天才的な頭脳と完全記憶能力です。
一度読んで理解したことは、完全に覚え、そして忘れません(^o^)


羽生さんもとうとうAIと対戦するそうですし、より面白い時代が始まると思います。


ただ、大きなポイントはAIを育てているのは人間だということです。

こちらの動画はそのことがよく伝わります。



もちろん子供は親が思っているようには育たないでしょうが(^o^)
碁で圧倒的な強さを発揮したアルファGoもそうですが、思春期の子どもと同じでもう頭をのぞいても何を考えているかわからないのです。

ただ少なくとも人工知能は明らかなブラックスワンであることは間違いないように思います。特にこのワトソンという現象はそうでしょう。

そうであるならば、ブラックスワンに乗るしかないのです。我々は人工知能を介して、人間を定義し直す時期に来ています。



ワトソンとの対話シリーズは面白いです。

たとえばJeopardyで対戦したライバル





映画監督リドリー・スコット




そして映画と言えば、ディカプリオが演じたCatch me if you can?のモデルのこの人も





人間より人間らしい人工知能が出てくることは間違いないように思います(チューリング・テストもパスするでしょうし)。

人工知能が示しているのは、アルゴリズムの粋です。
そして彼らが理解しないのは、多くの人間と同じくブラックスワンです。

今週末のスクールではブラックスワンを探しに行きましょう(見つからないからブラックスワンなのですが)。


【ヒーラー養成スクール18期 ~ブラックスワン アルゴリズムはフラクタルの夢を見るのか?~】

【日時】 5月28日() 13:00~18:00
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【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  230,000円(銀行振込)
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Modernist Cuisine: The Art and Science of Cooking/Cooking Lab

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アルゴリズムとプラトン主義は筋斗雲のようなものだが、月並みの国というお釈迦様の手を出れない

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気功はセンスと才能だと言ったりすることもあるのですが、その「センスと才能」の方向が重要です。

いわゆる霊感とか、気が視えるとか、トランスに入れるとか、抽象思考が得意とか、これらはそれほど重要ではありません。

実際のところは、霊感が強かったり、気感が強かったり、気やオーラの視覚化するのは、むしろ上達の邪魔になることが多いのです。

なぜ邪魔になるかと言えば、その抽象度でウロウロしがちだからです。
九九がすぐに暗唱できたからと言って、数学に強くなるわけではないのと同じです。
同じドリルを繰り返し解いても上には行けません。

またトランスに深く入れることや、抽象思考に長けていることも大事ですが、それほど重要ではありません。トランスに深く入るのはもちろん気功の前提です。しかし、それは練習量がものを言いいます。ひたすら練習すればいいことです。

また回答のある問題をひたすらに考えてきたような学校秀才もちょっと厄介です。
答えがない問題、解いても仕方ない問題、解くのに永遠の半分くらいの時間がかかる問題があることを知っており、それを論理と直感によって腑分けすることからスタートする癖がある人はOKです。
学校秀才はすべての山は登るべき山であり、登れる山だと思い込んでしまうのですが、それは間違いです。ほとんどの問題(山)は登る価値は無いのです。下手に登ると遭難しますしね。

裏山とか砂場で遊んでいるのは子供時代だけで良いのです。


では、センスと才能のベクトルはどこに向いているべきなのでしょう。

これは気功に限ったことではないと思うのですが、僕にはとりあえず気功しかわからないので、気功に限って話します。

気功のためのセンスと才能のベクトルは「アルゴリズム」の理解に向くべきです。
カラクリを知り、そのことでカラクリに介入できるということを皮膚感覚で知っているという感じです。

たとえば、3+5という演算ができるのも、3や5という数字(Data)の理解と、+という演算のカラクリが分かっているからできます。

ある関数を微分できるのも、微分というアルゴリズムを理解しているからです。

お勉強において重要なのは、勉強そのものではなく、その後ろにある法則やアルゴリズム、公理、カラクリなどを見抜き、理解し、運用することを覚えることにあります。

気功におけるセンスもこのアルゴリズム感覚の理解です。

そしてそのアルゴリズム感覚を頭ではなく、身体と頭で理解したいのです。
(その意味で自画自賛ですが、身体改造1Dayスクールはかなり面白かったですね。身体改造が脳の問題であることがよく分かり、アルゴリズムが視えると脳も肉体も変わるのが分かります。それも身をもって理解できます。脳は分かったつもりが得意な臓器なので、本当に腹落ちするための仕掛けは必要です)


自転車に乗れるようになるのもアルゴリズムの習得です。頭で分かるだけではなく、身体が条件反射的に持続的に理解したアルゴリズム通りに動かないといけません。
言語習得もアルゴリズムの習得であり、それが無意識に出てくるまで繰り返し落とし込みます。

踊ることも絵を描くことも同じでしょう。

気功も同じです。

気功と言うと、魔法のような、オカルトチックな、スピリチュアルな雰囲気がありますが、実際は非常に数学的であり、論理的です。

ですから、アルゴリズム感覚がしっかりあると、気功は非常に習得が早いです。

気功とは、プログラムを組み替えているような、機械を修理しているような感じです。ヒーリングをしているという感じはしないかもしれません。


気功の膨大な内容もアルゴリズムの感覚があると、サクサクと頭に入ります(ただ実感を伴うためには、一つ一つ丁寧に実践を積み重ねるしかありません。その時もアルゴリズムが大事です。アルゴリズム無き体験は、ざるで水をすくうようなものです。言い換えれば仮説と検証のような感覚です)。



アルゴリズムと言えば、最近のサイキックアタックなり、内なる覚醒(あの世編)でも言及しました。我々とは無関係な世界を覗き込もうとしたときに、アルゴリズムは助けになります。

サイキックアタック講座では「悪意ある人」というのを定義しました。
その属性は「平気で嘘をつく」「人を操るのが好き」「人を口先だけで破滅させることに喜びを覚える」などでした。

我々が「悪意ある人」を想定できないのは、我々の中に猛烈な「悪意」が不在だからです。
もともと持っていたものを失うのであれば、喪失感と共にその存在は強く残りますが、もともと持っていないものを知ることは難しいのです。スコトーマになるのです。

強烈に醸成された悪意を理解するには、経験談でも共感でもなく(どちらもRASのフィルターを通り抜けます)アルゴリズムです。


悪意ある人たちは子供の頃から「嘘をつく」ことの報酬を手にしてきました。
嘘をついて親を騙す、嘘をついて友達を騙し、不和にさせたり、陥れたりを幼少期からスタートさせます。
もちろん「嘘をつく」ことは発達心理学で言えば、大事な脳機能の発現です。
しかし、それによって効率的に人をだまし、人を操作することに長けて、そこに報酬系が発火するようになると、ひたすらその練習を続けます。

嘘をつくとはその現実世界とは矛盾した臨場感空間に対して強いホメオスタシスをつくるということです。ということは、まさにトランスの練習です。

そして一つの嘘は一万の嘘を呼ぶと言うように、嘘は嘘によって塗り固める必要があります。
整合性を取るために、猛烈に論理性が必要になります(論理性とごまかし能力ですね)。
ごまかし能力という意味でも、ラポールを築く努力は共同体の誰よりもします。

報酬系が発火し、トランスを生成し、論理性を駆使し、ラポールを強化する、、、、、。

まさにヒーラーと同じです。

違うのは唯一ゴール設定のみです。ヒーラーはクライアントのゴールを達成する手伝いをしますが、悪意ある人は自分のエゴとねじれた喜びを満足させるために、これらの技術を使います。

とは言え、彼らは24時間やり続けており、キャリアのスタートが物心がつくころですので、年季が入っています。そして何よりも彼らは「バレたら終わり」なのです。

人間の共同体は基本的には性善説でつくられています。ただ性善説でつくられていますが、悪意ある人に対しては厳しく排除します。
悪意ある人が見つかった場合は、共同体からほとんどの場合は追い出されます。
そして本人もそれを知っています。

共同体にとって、癌でありテロリストのような存在です。関係を捻じ曲げたり、不和を起こしたり、共同体を乗っ取ろうとしたりするのが「悪意ある人」の存在意義なので。

ということは、いつバレるか分からず、バレ無いように全力を尽くしますが、バレたら追い出されます。共同体から追い出されとは、共同体における死を意味します。すなわちきわめてVitalということです。命にかかわるトレーニングを24時間しているということです。

ゴールを設定し、報酬系が発火し、トランスを生成し、論理性を駆使し、ラポールを強化し、そしてきわめてVitalである(過負荷でもありますね)、、、良いヒーラーになるためのトレーニングをひたすらにしているようなものです。それも実践で。すごいことです。


ですから生半可なヒーラーだと、さすがに「悪意ある人」には敵(かな)わないのです。

ですのでカーネマンではないですが、逃げるが勝ちだと思います。関わり合いにならないか、仕掛けられたら、必死で闘うことです。適切な助けも求めつつ。



まあ、それはともかく、ポイントは「悪意ある人」を我々は原理的に知ることができないので、その現状の外側にある知識をどう知るかと言えば、アルゴリズムの目を通してです。

アルゴリズムの目を通して、不可知なことを「知る」ことができます。


アルゴリズムの極北にはプラトン主義が待ち構えています。
キリスト教もグノーシス主義もヘルメスカバラ主義も近代科学もそして哲学もプラトン主義に収斂します。我々の思考はプラトン主義に染まっています。

アルゴリズムを使えば、異なる領域にまたがって学ぶことも、加速して学ぶことも、知ることも可能です。

しかしアルゴリズムには限界があります(とは言っても、非合理性に跳ぶわけではありません。直感や不合理な信仰を復活させるわけではありません)。

アルゴリズムはたしかに孫悟空にとっての筋斗雲(きんとうん)のようなもので、遠くへ連れていってくれますし、どこへもひとっ飛びです。歩いてはたどり着けないところへ、我々を連れていってくれます。

しかしそれはタレブの言う「月並みの国」の中だけです。
月並みの国というお釈迦様の手のひらの中を我々は世界全体だと思い込んでしまいます。

ですが、事件は現場で起きているのです。

我々にとって重要なのは果ての国に住むブラックスワンです。


明日開校のスクールでは、まずは気功の全貌を非常に怜悧(れいり)なアルゴリズム(公理、ロゴス、カラクリ)で斬ります。そのことで非常に見通しが良くなり、また自分が進化する道筋がはっきりと分かると思います。

その上でブラックスワンということを気功と絡めて考えます。

気功が依然として人類に役立つのは、優秀なヒーラー(気功師)はブラックスワンに配慮しているからです(多分w)。


Orange is the new Black (Swan)?!ボスキャラプラトンを打倒するのは

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*明日は寺子屋「シュメールの奇跡」の追加開催です!!!

お楽しみに!!!!

飛び込み参加、お待ちしております!!!!


ブラックスワンというのはたとえばこういうものです。

(引用開始)
七面鳥がいて、毎日エサをもらっている。エサをもらうたび、七面鳥は、人類の中でも親切な人たちがエサをくれるのだ、それが一般的に成り立つ日々の法則なのだと信じこんでいく。(略)感謝祭の前の水曜日の午後、思いもしなかったことが七面鳥に振りかかる。七面鳥の信念は覆されるだろう。
(引用終了)

人類の中でも親切な人達に殺されて食べられるなんて夢にも思わないわけです。
これが七面鳥にとってのブラックスワンです。

バートランド・ラッセルは鶏(チキン)でこの例を出したそうですが、タレブいわく北米用にアレンジしてみたそうです。

ターキー(七面鳥)の視点から見れば、人類の中で最も親切な人が永遠にエサをくれるのだと思い込み、そしてそれが一般的成り立つ永久不滅の法則なのだと考えています。
それは間違ってはいません。
ただし絞め殺されるまではです。

思いもしなかったことが降りかかり、信念が覆されるのが七面鳥にとってのブラックスワンです。
ただ人間にとっては当たり前のことであり、予想されていたことです(予想というか、そのために七面鳥を大事に育てています。感謝祭で美味しく食べるために)。


ちなみにアメリカのドラマの「Orange is the new black」では、七面鳥と間違えてハクトウワシを捕まえてしまい、捕まった(逮捕された)という話しがありましたw

昨日のスクールでもちらっと紹介しましたが、このドラマは面白いです。すべてが堀の中で起こる悲喜劇で、そしてすぐとなりにある世界すぎて、臨場感が高いです。


*魅力的すぎる登場人物たち!!!


それはさておき、ブラックスワンです。

七面鳥にとっての衝撃は、オーストラリアが発見されることで、白くない白鳥を目にしたヨーロッパ世界の人々と共通します。

ポイントは確証などというものは存在せず(それらしきバイアスはあるものの)、反証しかないということです。1000日分の確証があっても、それは1001日目に裏切られるかもしれないのです。そしてその衝撃は大きすぎて、1000日分の利益をふっとばすものです。

そのブラックスワンを見ないようにする世界がプラトン主義的な世界観であり、その確率の低いしかし起こると衝撃の大きい現象を知って行動するのがブラックスワン的な世界観です。


ブラックスワンという視点から見ると、決定論、確率論、そして複雑系の3層構造が綺麗に見えます。
従来の宇宙観は決定論的でした。
これは我々の直感とも整合します。
ニュートン的であり、アインシュタイン的な世界観です。
宇宙というビリヤード台ではすべての玉(原子)の振る舞いは最初に一突きで決まるのです。

ラプラスですね。

(引用開始)
もしもある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、かつもしもそれらのデータを解析できるだけの能力の知性が存在するとすれば、この知性にとっては、不確実なことは何もなくなり、その目には未来も(過去同様に)全て見えているであろう。(引用終了)『確率の解析的理論』1812年

ある瞬間のすべての原子の位置と運動量(質量×速さ)を知ることができれば、すべての瞬間の原子の位置と運動量が分かるということです。すなわち神の目からは過去現在未来は一望できるということです。

この決定論は重要です。

一つのアルゴリズムなり論理なりの極北にこのラプラスの魔はあります。

そして我々のシステム1もこれに強く従っています。

ですが、ご承知の通り、「ある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ること」自体が原理的に不可能であるがゆえに、ラプラスの魔は消滅し、それと同等の能力を持つ神も死んだのです(生まれてもいなかったかもしれませんが)。
原理的に不可能とは量子論ゆえです。物理的な存在は確率論的にしか生じていないのです。

ちなみにラプラスの魔と二卵性双生児のマクスウェルの魔は死んではいません(二卵性双生児は冗談です。でも並べて脳のフォルダに入れておきたい概念です。大事なのは回答ではなく、謎です。回答はいつか反証されますが、謎は不滅です。賞味期限が切れない限りは)。


長々と議論を展開したいですし、来月の寺子屋のテーマはまさにこのブラック・スワンにしようかと思っています。
今期のスクールではブラックスワンをいかにヒーリングに活かすかについて考えますが、寺子屋では学問的になぜブラックスワンが重要かを考えます。
なぜブラックスワンは重要なのでしょう。
それは哲学、数学、科学、魔術のすべてを統べるプラトン主義に対して、Noをつきつけるからです。

偉大なボスキャラのプラトンを破壊するのは、はかなげな黒い白鳥なのです。




【参照書籍】

ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質/ダイヤモンド社

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ブラック・スワン[下]―不確実性とリスクの本質/ダイヤモンド社

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余談ながら、一つのヒントとして、今期のスクールのレジュメから引用します。

かなり荒削りですが、雰囲気はつかめるかと思います。

8.ニュートンとアインシュタインの決定論から、量子論の確率論、そして複雑系(フラクタル)へ

決定論的に自然がふるまうのは大数の法則に従うから。
実際は確率論的である。独立な多数の因子の和として表される確率変数は正規分布に従うので、大量のサイコロを猛烈な回数振ると決定論的で因果論的な世界が描写される。
しかしサイコロのひとつひとつを見ると、その目の出方は確率論的であり、そしてサイコロ自体も決定的ではなく確率論的にしか存在しない(量子論)。
カオス理論というのは決定論の宇宙、すなわちイデア界での決定されたカオス的な振る舞いでしかない。予測は不可能だが、神であれば予測できる。
しかし現実世界(物理世界)では、サイコロを振る確率論的な世界なので、神すらも予測不可能。
自然現象の多くは一見するとガウス分布に従うが、実際はべき分布であり、特にロングテールにブラックスワンが潜んでおり、ブラックスワンがすべてをひっくり返す。そして我々の世界は月並みの国ではなく、ブラックスワンに囲まれた果ての国であり、それを見ないようにしている。目をつぶるためにプラトンが現れた。



*レジュメの一枚目。右下にレジュメが再帰的繰り返されています。再帰性のイメージは水に映る自分の姿であり、それが連続することで合わせ鏡のようになります。フラクタルです。

【募集開始】大腰筋、ピエタ&エコーによるラポール、ブラックスワン、身体改造1Dayなど!

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*6月18日と19日の1Dayスクールをそれぞれ追記しました!!

6月のセミナー予定です!!!

まずは日程です!!

6月14日(火)に「はじめての気功 大腰筋感覚と動ける身体」、6月28日(火)に「はじめての気功 おだやかな人間関係 ~ピエタ、エコーによるラポール~」を開催します!!お申込はこちら

6月23日(木)に寺子屋「ブラックスワン ~アルゴリズムの逆襲~」を開催!お申込はこちら

6月11日(土)にパワーアップした身体改造1Dayスクールを開催!お申込はこちら


6月18日(土)は昨年冬の気功師養成スクール12期のコンテンツを圧縮して1Dayスクールとして開催します。気功基本12セットです!!とは言え、ほぼほぼ全技術を総覧するような内容になっています(・_・;)(それを1Dayでやるのは恐ろしいですね~)。

翌19日(日)は先日のヒーラー養成スクール「ブラックスワン」のコンテンツからのスピンオフ(派生)です。ブラックスワンスクールにおいて、イントロダクションだけ行ったマシンガンヒーリングを今回の1Dayスクールではかっちり学びます。
マシンガンヒーリングとは、マシンガンのようにヒーリングしていく技法です。膨大な技術をマシンガンのように浴びせ、その中で効果のあるもの、強くゆらぐものを増幅させてヒーリングをしていく方法です。
ヒーリングというのは、気功技術と効果が一対一対応ではありえません。効果やゆらぎはかなりランダムです。その中でどうやって短時間で効果を上げていくか、その中心的な方法がマシンガンヒーリングです。
スクールのお申込はこちら


*マシンガンと言えば、、、「セーラ服と機関銃」w

*そして、書き忘れていましたが30日(木)はまといのば講座の予定です!!



追加開催の日程などは順次出していきます!!
セミナーやスクールのコンテンツも今後具体的に紹介していきます!!!


その前に余談ながら、最近は超弩級(ちょうどきゅう)なセミナーやスクールが続きました(あまりに超弩級だったもので、コンテンツの案内や告知が直前になってしまい、本当に申し訳なかったです(TOT))

ヒーラー養成スクール18期「Black Swan」、寺子屋「神経科学」、「シュメールの奇跡」そして身体改造1Dayスクールはどれもかなり強烈なコンテンツであり、受講生にとってもハードで楽しい内容だったかと思います(^o^)

おかげで「まといのば」における「気功」の概念も大きく飛躍できたように思います!!
(Logosの進化ですね!)

セミナーもスクールもいわば講師と受講生との協調作業です。

講師には見せたい世界があり、連れて行きたい世界があります。そして受講生は自分のゴールがあり、強烈なWant toがあります。それがうまくスパーク(爆発)すると圧倒的な結果を得ることができます。
孵化する際に、ひな鳥が殻をつつくのと同時に親鳥が外から殻をつつきます。


*啐啄同時(そったくどうじ)

このタイミングが早すぎても遅すぎてもうまくいきません(当然ですが)。
親鳥が遅ければ、ひな鳥は疲れてつつくのをやめてしまいますし、親鳥が早ければ、ひな鳥は準備ができていないのに外に出されることになります。Bestのタイミングは親子の息が合ったときです。禅で言う啐啄同時(そったくどうじ)ですね。

その意味では教育はコピーやダウンロードでは無いのです。教育を教師の脳から生徒の脳へのダウンロードだと思うと、本質を見誤ります。もちろん教育には、知識なり経験のコピーなりダウンロードの部分というのはもちろんありますが、実際はわずかです。逆に教育において、コピーやダウンロードをメインにしてしまうと、非常にゆっくりとした効率の悪い学習になってしまいます。時間がいくらあっても足りないのです。

「まといのば」が意図しているセミナーやスクールは、コンテンツのダウンロードというよりはむしろ創発的なものであり、ライブ感のある跳躍です。強烈な非線形性が働きます。コツコツと歩むというよりは、跳ぶ感じです。

地道に暗記するのではなく、一気にワープする感じです。面白いもので、ワープ型の学習というのはハードですが、とても楽しいものです。


その意味で最近の一連のスクールとセミナーでは「まといのば」は大きくワープできたように思います。そのワープを踏まえて、また世界が大きく広がったように思います。もちろんレベルアップもしました。それを6月もどんどん還元していきたいと思います。


というわけでお楽しみに!!!!


*Black Swan is coming!!

【募集開始!!】新コンテンツ「大腰筋感覚」で身体観も柔軟性も変わり、運動能力が大幅に向上

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というわけで、ガンガン告知をしていきます!!

今回は「はじめての気功」講座の「大腰筋感覚」です!!
はじめての気功はまといのば講座の中では唯一、初心者でも参加できる講座です(あ、寺子屋もそうでした)。
初心者も受講できますが、初心者向けではなくハードコアな内容です!


6月のセミナー・スクールの日程については、ひとつ前のブログを参照してください!!


いやいや日程だけならここにコピペできますね!

6月14日(火)に「はじめての気功 大腰筋感覚と動ける身体」、6月28日(火)に「はじめての気功 おだやかな人間関係 ~ピエタ、エコーによるラポール~」を開催します!!お申込はこちら

6月23日(木)に寺子屋「ブラックスワン ~アルゴリズムの逆襲~」を開催!お申込はこちら


6月11日(土)にパワーアップした身体改造1Dayスクールを開催!お申込はこちら

6月18日(土)は昨年冬の気功師養成スクール12期のコンテンツを圧縮して1Dayスクールとして開催します。気功基本12セットです!!とは言え、ほぼほぼ全技術を総覧するような内容になっています(・_・;)(それを1Dayでやるのは恐ろしいですね~恐ろしいながら楽しいと思いますが!)。

翌6月19日(日)は先日のヒーラー養成スクール「ブラックスワン」のコンテンツからのスピンオフ(派生)です。ブラックスワンスクールにおいて、イントロダクションだけ行ったマシンガンヒーリングを今回の1Dayスクールではかっちり学びます。

スクールのお申込はこちら

あ、それから忘れていましたが30日(木)にまといのば講座の予定です!!
サイコパスあたりのアンコール開催を考えていますが、ちょっと考え中です。単なる追加開催ではなく、ブラックスワンを踏まえてまた先に進みたいと思っています。もしなにか希望があれば、是非!!



まず6月14日(火)の「はじめての気功」は大腰筋感覚が初登場です!!

「まといのば」の人気コンテンツに「腸腰筋」というものがあります。「腸腰筋」とはもちろん解剖学的な筋肉の名称ですが、「まといのば」では気功技術の名称としても用いています。
気功技術「腸腰筋」ですね。
これは何年も人気コンテンツです。
非常に重要な気功技術であり、身体ばかりか知性においても重要な基本になるものです。

気功技術「腸腰筋」は、腸腰筋をはじめとして、横隔膜、ハムストリング上部に効かせる気功技術です(ですので、単純に腸腰筋のみに効かせるわけではありません。またフィードバックは重心が正しく後ろに移動して、踵重心もしくは内踝の直下に重心線が来ることを確認します)。

もちろん解剖学的な意味での腸腰筋は大腰筋(と小腰筋)と腸骨筋の総称です。

腸腰筋=大腰筋+小腰筋+腸腰筋

この「腸腰筋」は強烈な技術で、身体のレベルアップのためにはもちろん不可欠です。

腸腰筋をきちんと使えていることを前提にして、次のステップに行きましょう!
それが大腰筋です。大腰筋を明確に意識できることが理想です(相当に難しいですが)。より厳密により明確に大腰筋を意識し、使いこなせることを目指します。

ほんのわずかでも大腰筋の感覚を手にできると動きも、身体のパフォーマンスも変わります。
最近特に強調している体幹主導の身体の使い方が分かります(疲れない身体に変わります(^o^))。

その結果として当然ながら身体が圧倒的にレベルアップします。
足をあげること、片足でバランスを取ること、Y字などの理解や実践も大きく変わると思います。

何よりも身体観も大きく変わるでしょう。

たとえば前屈のポイントは身体の柔らかさや股関節の柔軟性などと思われがちです。硬い筋肉なり、硬い骨を柔らかくするとなんとなく私たちは考えがちです。

しかし大腰筋感覚が手に入ると、「柔軟性は筋力」というテーゼがよく分かるようになります。
大腰筋を意識し、大腰筋にきちんと力が入れば、柔軟性は手に入るからです。それも驚くほどです。
ストレッチのパラダイムが激変すると、かなり楽しいです(^o^)

というわけで、我々が長年求めていた大腰筋の感覚を手にしましょう!!!

お楽しみに!!!!




【はじめての気功「大腰筋感覚と動ける身体」 ~腸腰筋の先にあるもの~】
【日時】 6月14日(火) 19:00~21:00(21:30まで質疑応答!)
【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  3万円
【受講資格】 ブログ読者
【持ち物】 筆記用具と動きやすい服装
【お申し込み】お申し込みはこちらから。


次のブログでははじめての気功「おだやかな人間関係」の告知です!!

【はじめての気功「おだやかな人間関係」 ~ピエタ、エコーによるラポール~】
【日時】 6月23日(火) 19:00~21:00(21:30まで質疑応答!)
【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  3万円
【受講資格】 ブログ読者
【持ち物】 筆記用具と動きやすい服装
【お申し込み】お申し込みはこちらから。



*鍛えましょう!!

【募集開始!!】明日の成功は今日の弱いつながり(人間関係)からしか生まれない!!】

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*まずは寺子屋の追加開催の連絡からです!!

先日開催した寺子屋「シュメールの奇跡」を6月24日(金)19時から開催、そして6月25日(土)は寺子屋「ブラック・スワン ~アルゴリズムの逆襲」の追加開催をします!!

5月に寺子屋「シュメールの奇跡」を受講された方は追加料金無しで追加の追加開催も受講いただけます!(申し込みフォームからお申し込みください!)

お申込はこちら!!



「はじめての気功」講座に久々にピエタが復活です!!

ピエタというのは情動をコントロールする気功技術の名称です。
特にトラウマになりそうな強烈な記憶から来る情動に対して効果を上げます。
すべてを燃やしつくそうとする情動の炎を小さくします。




フィードバックの取り方はシンプルです。二人一組のペアワークをセミナーではやることが多いですね!
被験者は目を閉じて、記憶を再生します。トラウマになりそうな辛い記憶を想起して、情動が発火するまで待ちます。
十分に悲しくなったら、手を上げて術者に合図をします。
そしたら、術者は手の中心にある労宮に触れて気功技術「ピエタ」を発動させます。

そうすると被験者の中では、再生された記憶が少しずつ色を失い、音を失い、意味を失っていきます。哀しい場面、怒るような場面なのに、情動が薄れてきて、どうでも良くなってきます。
これがピエタの威力です。

セミナーではペアワークでやりますが、もちろんセルフ・ヒーリングにも有効です。

ピエタ自体はかなり応用自在です。単に情動のコントロールというだけではありません。

たとえば新しいことを学んでいて、頭が爆発しそうになったとしますw
そのときにピエタは効果的です。頭を冷やし、新しいことを学びやすい状態にします(^o^)



面白い使い方で言えば、トレーニングで心拍がどうしても上がってしまうとき(良いことですが)、ピエタをおもむろに使いましょう。
RayZapの2期目では1期とまた違ってかなり追い込むようになっています。オールアウトして息が完全に上がっているときなどにピエタを自分に仕掛けると、驚くほど息が整います。心拍に情動も連動していることがよく分かります。

ヒポクラテスの言うとおりですね「感情は心臓から生まれるものであり、精神の病の治療は心臓から始めるべきだ」。心拍数と情動、心拍数と精神状態は密接な関係にあります。

意志力という文脈で言えば、心拍数の上下が激しい人は意志力が大きいとされます(過負荷な運動を日々続けると、心拍数の上下の幅は大きくなります。それは単に脂肪が燃焼しやすい身体になるというだけではなく、意志力も増強してくれるということですね)。

脳筋(脳を鍛えるには筋肉しかない)の立場から見れば、情動のコントロールのために心臓を鍛えますが、逆もまた真なりですね。心臓(心拍)のために情動を変えるのも有効ということです。
(ちなみに息がひどく上がったらピエタのみならず、クンダリーニ、サイコパスも有効だと僕は思っています)

ピエタをヒーリングに使っている人もたくさんいます。ともかくすべてピエタをかけるというヒーラーです。これも実際にはかなり有効です。我々は情報空間に生きる存在ですが、情報空間に浮かんでいる情報とは人間の脳のレベルで言えば記憶ということです。その記憶をクレンジングするのがこのピエタということです。何をクレンジングするかと言えば、激しい情動をです。

我々のアタマは古い脳と新しい脳が共存しています。ただしばしばお互いにバッティングする場合があります。冷静になるべきところで、怒ってしまったとしたら、古い脳が脳全体を乗っ取り、結果的にうまくいかなくなることが往々にしてあります。うまく共存させるためには、情動を上手に抑えこみ、そして消す必要があります。それがピエタです。

そんなわけでかなり長い期間、絶大な人気を誇るピエタが久々に復活です!!

そして新しい技術ですが、これもよく使われているエコー(Echo)も同時に伝授します!!


*エコーというと木霊(こだま)のイメージですが、Echoとはニンフ(妖精)の名前です。ギリシャ神話に出てくる妖精です。ゼウスの浮気を手伝ったことで、言葉を奪われました。相手の言葉をオウム返しにしかできなくなったのがエコーです。気の毒です。そのエコーはもっと気の毒なことに、ナルキッソスを愛してしまいます。


Echo(エコー)という気功技術は相手の言葉を一言一句そのまま正確に自分の脳内に響かせることで、相手のブリーフシステムやアルゴリズムをはっきりとさせる技術です。

使い方はシンプルです。

語学学習におけるShadowingがそれに近いです。語学学習と同じように母国語であっても、文字ベースではなく、音ベースで聴くことです。文字にしてしまわないで、子音や母音も正確に聞き取るようにすると、圧倒的な効果が得られます。

ミヒャエル・エンデの小説に「モモ」という作品があります。モモは女の子の名前。主人公です。
このモモは不思議な能力を持っています。ネバーエンディングストーリーと同じく映画化もされています。

たとえばかつては仲が良かったのに、大げんかしている2人の男がいるとします。モモを挟んで2人がいがみあっていても、モモがひたすらに聴くだけで、2人が勝手に話し合いながら2人の間の問題を解きほぐして、最後には解決してしまうという能力です。

傾聴ですね。

ひたすらに心をこめて聴くだけで、特に説得もしなければ、アドバイスもしません。
きちんと聴くというのは、ある意味で相手の鏡になるようなものです。良い鏡はありのままを映します。
鏡を見てお化粧し、髪型を整えるように、良い鏡は自分の在り方を再考察させてくれます。

エコーはそんな技術です。

ただかなり脳を使います。相当に脳を使うので、脳がかなり疲れます。1分でクタクタになり、5分でぐったりするくらいのレベルです。脳はすぐに手抜きをするので、エコーをしているつもりで、いつものような聞き方になってしまうことがあるので、集中してエコーを続けて下さい。
(エコーはミラーリングとかペーシングではありません。純粋に脳内で相手の一言一句を正確に再生することです。外に表現する必要はありません)

たとえばヒーラーであったり気功師であれば、聴いている中でヒーリングが始まることに気付きます。問題解決策が唐突に見つかったり、抽象度が上がることで視野が拡大したり、痛みが軽くなったり、関節の可動域が広がったりします。かなり強烈に効果があります。
もちろん強いラポールも築けます。

被験者からすると、「深く理解されている」「温かく包まれている」という感覚が生じます。長年の友人や家族のような感じが生じます。

Echo(エコー)は単純ながら、かなり強力な気功技術です。是非、なるべく長時間使いたい技術です。

この2つが組み合わさったのが、今回の「おだやかな人間関係 ~ピエタ、エコーによるラポール~」です。


ただ今回はこれまでの人間関係講座と視点が少し違います。

そもそも人間関係には重要なものと、そうでないものに分けられます。

重要な人間関係とは家族関係であったり、仕事仲間であったり、コーチやヒーラーであればクライアントとの関係です。
これまではその重要な人間関係についての技術でした。
上記のピエタやエコーもそもそもはそのような技術でした。

ただ今回のフォーカスは重要な人間関係にありません。

むしろ「袖すり合う」だけのような縁に対しての技術です。


その前に複雑系の話を復習しましょう(^o^)

次回の寺子屋のテーマであるブラック・スワンでもポイントになってくるのは複雑系です。
複雑系とは点と線(グラフ理論)で記述される世界の理論です。
道路も路線図もインターネットも点と線で記述できます。
その特長はスモール・ワールドです(いわゆる6次の隔たりです。世界のどんな離れた人とでも知り合いを介していけば平均で6人でたどり着けるという仮説で有名です)
どんなに遠い点でも、非常に少ないステップで移動できます(距離は長くても)。

そのときに重要なのは強いつながりではなく、弱いつながりです。非常に弱いつながりが、遠い点をつなぎます。
ブラック・スワンと絡めて人生を考えるとするならば、弱い弱いつながりが他の共同体への移動なり跳躍をもたらします。もちろんどの「弱いつながり」かはその跳躍が起こるまでは分かりません。


*中島みゆきさんの「糸」はそんな詩ですねー(多分)

とすれば、人生を大きく変えるような事象に出会うためには、弱いつながりこそがキーだということになります。ハブとなるのは弱い弱いつながりなのです。

しかし我々は「弱い弱いつながり」のすべてに全精力を注ぐわけにはいきません。弱いつながりは膨大にあり、いまエネルギーを注ぐべきなのはもちろん重要な人間関係に対してです。

では、どうすれば良いのでしょうか?
明日のチャンスのために、今日の成果を棒に振ってもいけないですし、今日の成果に目がくらみ、明日のための機会を失うのも愚かです。

それに対する回答が今回のセミナーです。

まずは複雑系とスモール・ワールドについての簡単な理解をし、その上でブラック・スワンという概念を導入します。そのことで「弱いつながり」こそが明日のチャンスを決定することを理解します。

そして、、、、「おだやかな人間関係」をシステム化します。

ひとつのルーティンとして、エコーとピエタを発火させるようにするということです。
それが誰に対してであってもです。
重要性で対応を区分するのではなく、逆に重要性が低い人に対してこそ、強く発火させるのです。
なぜなら我々は現在の(現状の)重要性関数で世界を見ているからです。
いまの「現状の」重要性関数は、未来においては全く使えません。
であれば、いま特に不要だと思う人間関係にこそ、丁寧でおだやかな関係を築くべきということになります。

エネルギーを注ぐのではなく、その瞬間にエコーとピエタを発火させるのです。そしてそれをシステム化することです。

(まあ、僕もこれをもっと早く知っていれば、もっと穏やかにきちんと成功していたのではないかと思いますw)

というわけで、がっつり理論もワークもやりましょう!!

お楽しみに!!!!


【はじめての気功「おだやかな人間関係」 ~ピエタ、エコーによるラポール~】
【日時】 6月28日(火) 19:00~21:00(21:30まで質疑応答!)
【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  3万円
【受講資格】 ブログ読者
【持ち物】 筆記用具と動きやすい服装
【お申し込み】お申し込みはこちらから。

「なぜ巡りあうのか」、「いつ巡りあうのかを、私たちは知らない」という歌詞はまさにスモール・ワールドであり、ブラック・スワンに聞こえます。「遠い空の下」の「2つの物語」が交わるのはまさに弱いつながりによる確率の少ない偶然(ランダム)によるものです。





ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質/ダイヤモンド社

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【募集開始】宇宙は巨大なビリヤード台 決定論→確率論→複雑系〜ラプラスの魔からブラックスワンまで

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宇宙が巨大なビリヤード台で、原子が球だとしたら、、、、神さまはビリヤード遊びをしていることになります。

ただ神さまは途中過程には基本的に介入できず、唯一介入できるのはビッグバンのときのみです。
(ここではビッグバンを宇宙創生の瞬間という意味で使っています。ビッグバンの前のインフレーションが、、、みたいな話はしていませんw)

ビッグバンがキューでの一突きであり、あとは玉がビリヤード台の中をあちらこちらへ移動します。それは完全に物理法則に従うので、神はただ眺めるだけです。


*神さまもこんな感じで粋に遊ばれているのでしょうか?我々は右往左往するただの球にすぎないのでしょうか?w


すなわち、宇宙が巨大なビリヤード台だとしたら、ビッグバンという神の一突きのみが「自由」でそれ以降の宇宙は完全に決定されていることになります。決定論です。



それをラプラスはこう表現しました。ラプラスは18世紀のフランスの数学者であり物理学者、そして天文学者です。

1812年にラプラスはこう書いています。

(引用開始)
もしもある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、かつもしもそれらのデータを解析できるだけの能力の知性が存在するとすれば、この知性にとっては、不確実なことは何もなくなり、その目には未来も(過去同様に)全て見えているであろう。
(引用終了)(ピエール=シモン・ラプラス『確率の解析的理論』1812年)

いわゆるラプラスの魔(インテリジェンス)です。

ビリヤード台のすべての玉と位置と速度が分かれば、その次の瞬間にどこに移動するかは分かります。その次の瞬間もその次の瞬間もです。その直前にどこにいたのかもすべての玉に対して分かります。
この計算はかなり幾何学的です。入射角と反射角は等しく、あとは直線を引いていくだけです。衝突も速度を考慮にいれればあとは幾何学的です。
この世界観を機械論と言います。連鎖であり、きわめて機械的であり、数学的です。ここでの幾何学がこの系でのアルゴリズムとなります。

すなわち、十分な計算能力があれば、あらゆる瞬間の玉の位置と速度(運動量)が分かります(p=mvなので速度は運動量ではありませんが、玉の質量が同じであるとすれば、こう書いても問題ありません。m=1にすればいいので)。

ということは、我々の全行動もすべて、意志もすべてすでに決まっていたということになります。
自由意志などなく、悩むことも決断することも、失敗することも、成功することもすでに決まっていたということです。ここでこの文章を読むことも、読まないことも、神の一突きの瞬間に決まっていたということです。

これが決定論です。因果関係の鎖が連綿と過去現在未来を貫いて続きます。第一原因がすべての原因であり、ドミノが倒れるように因果の鎖が次々と次のドミノを倒していきます。

これは我々の素朴な世界観にきわめて一致しています。
決定論というのは200年ほどで我々の「常識」になったようです。


*ラプラス。ラプラスの魔は神の別の定義ともみなせます。


しかしこのラプラスの命題は前提条件が「もしもある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、かつもしもそれらのデータを解析できるだけの能力の知性が存在するとすれば」です。

これは「かつ」でつながれていますが、後段の「それらのデータを解析できるだけの能力の知性」を神というコンピューターとしておけば、前段のみが問題になります(ちなみに神ではなく、宇宙でもOKです。宇宙は実際に計算をし続けています。宇宙をシュミレーションしようとしたら、宇宙大のコンピューターが必要です。しかしそれは宇宙自身と区別がつきません。ということは宇宙は巨大なコンピューターなのです、、、というのが「宇宙をプログラムする宇宙」のテーマでしたね)。

そして前段が「もしもある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ」でした。

煩雑なので「全ての」という条件を取り外し、「ある瞬間における物質の力学的状態と力」と考えると、少しシンプルになります。

そしてこれは不可能であることを我々は知っています。

量子力学、特に不確定性原理は位置と運動量を無限の精度で同時に知ることが不可能であるという原理です。これは寺子屋「ハイゼンベルクの不確定性原理」でもやったように、観測の問題ではありません。我々の目が十分に良くないので完璧な精度でできないというわけではありません。
そうではなく、原理的に不可能ということです。
観測による不確定性とは別に量子自体が原理的に持つ不確定性があります(小澤の不等式)。

ということは、神さまはビリヤード台で目を凝らしても「ある瞬間における物質の力学的状態と力」については知ることはできないのです。

それらのデータを解析できるだけの能力の知性」を持つ神なり悪魔なりスーパーコンピューターがあっても、そこに入れるデータが無いのです。もしくは不完全なデータしかありません。

もしもわずかであってもデータが不完全であれば、計算が大幅に狂います(いや、ほとんどの計算は大体のデータであれば、大体の精度に落ち着きます。いまここでのテーマはカオス理論です)。

「風が吹けば桶屋が儲かる」という言い方がありますが、オーストラリアで蝶が羽ばたくと、カルフォルニアで嵐が起こるような因果の鎖のことです。

ラプラスと同じく悪魔で知られるマクスウェルは(2人が悪魔なのではなく、ラプラスの魔とマクスウェルの魔があるからですw)、早くも1877年にこのカオス理論について言及しています。

「同じ原因は常に同じ結果を生み出す」という、よく引用される原則がある。もう一つの原則として、「似た原因は似た結果を生む」というものがある。多くの物理現象はこれを満たすような状態にあるが、小さな初期状態の違いがシステムの最終状態に非常に大きな変化をもたらす場合もある」

続いて「気象現象は局所的な不安定性の限りない集まりに起因するような現象かもしれず、1つの有限な法則体系に全く従わないような現象かもしれない」と書きます。


これは完全にローレンツのバタフライ効果を先取りしています。それも100年近く前に!!

ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきはテキサスで竜巻を引き起こすか?」というのがよく知られるバタフライ効果です。

これは1972年にローレンツのアメリカ科学振興協会での講演のタイトルです。
"Predictability: Does the Flap of a Butterfly's Wings in Brazil Set Off a Tornado in Texas?"


余談ながら、演題はもともとは蝶ではなく、カモメだったそうです。それを主催者がインパクトにかけると思ったのか、蝶に変えてしまいます。これはまさにブラック・スワン的です。この些細な変更がローレンツとバタフライエフェクトを非常に有名にしたと思います。
たしかにカモメエフェクトではちょっとインパクトが弱いです。


ローレンツ方程式のパラメータを特定のものにして数値計算をある方向から見ると蝶に見えるという偶然もまたブラック・スワンを後押ししたかと思います。


*ローレンツ・アトラクタ。ローレンツ方程式のパラメータを p = 10、r = 28、b = 8/3 として数値計算した結果をある方向から見ると、蝶が羽を開いたような形をしている


まあ、それはともかくとして、マクスウェルが「小さな初期状態の違いがシステムの最終状態に非常に大きな変化をもたらす場合もある」という予言は正しかったのです。コンピューターの精度の向上がそれを示すのに役立ちました。

ちなみにカオス理論、もしくはバタフライエフェクトというのは決定論の中での現象です。
少し早まって語るならば、現実の世界とは無関係なイデアの世界での出来事です。決定論の中での現象なので、「それらのデータを解析できるだけの能力の知性」にとっては、カオスなことは一つもありません。

ただ我々の計算機は無限の桁数を入力できないので、データが不完全なものとなり、小数点以下の誤差によって(もしくは切り捨てるか否かのレベルの違いによって)、最終結果が全く異なるということです。それはランダムに見え、カオスに見えるのです(ランダムでもカオスでも無いのですが)。

子供の頃に概算というのをやらされたかと思います(個人的には小学校の算数で最も大事なのは概算だと思っています)。概算というのは見当をつけるため大まかな計算をすることです。
「普通に計算すればいいのに」というところで、大まかな計算をするのは嫌なものですが、これは大まかに見当をつけるためには重要であり、あたりをつけるのには良いのです。

(余談ながら、「概算」や「場合分け」、「シンプルな系にして試してみる」などのテクニックというのは、本来は最も重要なテクニックです)

そしてこの概算と実際の正解はそれほどの誤差はありません。

ところが、カオス的なふるまいをする特殊なアルゴリズムがあります(データにもよりますが)。
それがカオス理論です。
概算どころか、数値を少し丸めるだけで計算が大きく変わります。


ですので、「ある瞬間における物質の力学的状態と力」の精度が完璧ではないと、その結果はカオス理論的なふるまいをすることになります。すなわち神様にも未来は予測不可能なのです。

量子論では確率論的に存在するなどと言います。確率論的な靄のような状態が、物質の本来の状態なので、初期値を正確に入れることが原理的に不可能なのです。というか、そのような初期値が存在しないのです。


しかし我々の目には世界はカオス的ではありません。
かなりシンプルなロジックに従っており、物理法則はほぼほぼニュートン力学に従っているかのようです。

なぜでしょう。

ちょっとこのブログ記事の余白が少ないので、結論だけをざっくりと示します。


これは大数の法則が働くからです。独立な試行を繰り返すと、それは綺麗に確率に従った結果が出ます。
たとえばサイコロを何度も振ると、その目はほぼ均等に出てきます。1の目も6の目もほぼ均等な回数出てきます。これが少ない試行回数であれば、かたよる可能性もありますが、十分に大きな回数であれば、確率が示すのと同じくどの目も全体の6分の1になります。




我々の身の回りが正確な因果関係と物理法則に従っているように見えるのは「大数の法則」ゆえです。
量子のサイコロに比べて、我々が十分に大きいので、我々は「大数の法則」の世界しか見えないのです(じゃあ、見なくていいではないかと思うかもしれませんが、そして実際に脳はそう見做していますが、、、それがシステム1)。

この「大数の法則」もパスカルの三角形から記述できます。
ちなみに皆さんが大好きな(笑)、パスカルの三角形というのはかなりすぐれものです。

*パスカルの三角形。上の階層の2つの数字の和を下に書く。

パスカルの三角形はガウス分布を記述し、大数の法則を示します。
もちろん二項定理と関連し、無限回の試行を想定すればフラクタル(シェルピンスキーのギャスケット)にもなります(たとえば偶数奇数で塗り分ければフラクタルです)。

パスカルの三角形のアルゴリズムは単なる足し算です。初期状態を設定し、同じ繰り返しを再帰的にするということで言えばセル・オートマトンです。実際にセル・オートマトンのアルゴリズムにあります(ルール90はシェルピンスキーのギャスケットです)




大きな分類で言えば、ニュートン力学やアインシュタインの相対論のような決定論の世界観があります。これがラプラスの魔に代表されるような因果での決定論の世界です。

そしてそのラプラスの魔を殺したのが量子論であり、不確定性原理です。世界は決定論から確率論に生まれ変わりました。

しかしその確率論だけでは見えてこない世界があります。確率論だけならば、大数の法則に従うので、世界は再び決定論に戻ってきます。

ですがここにブラック・スワンが登場します。
フラクタル、カオス、複雑系を引きずってブラック・スワンが登場します。


寺子屋「ブラック・スワン」はこれまでのアルゴリズムや数学系の「寺子屋」の総集編であり、かつそれを超える視点を示してくれます!!お楽しみに!!!


【寺子屋!! ブラック・スワン ~アルゴリズムの逆襲!!】
【日時】 6月23日(木) 19:00~21:00(21:30まで質疑応答!)*金曜日ではなく今後寺子屋の初回は木曜日です!!
(追加開催決定!!)6月25日(土) 12:00~14:00(14:30まで質疑応答!)
*変則的ですが正午からです!!
【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  3万円
【受講資格】 ブログ読者
【持ち物】 筆記用具と熱い情熱
【お申し込み】お申し込みはこちらから。


【寺子屋!! ~シュメールの奇跡~】
【日時】 (追加開催の追加開催決定!!)6月24日(金) 19:00~21:00(21:30まで質疑応答!)
【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  3万円
【受講資格】 ブログ読者
【持ち物】 筆記用具と熱い情熱
【お申し込み】お申し込みはこちらから。





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機械仕掛けの神がいるかどうかは別として、宇宙は機械仕掛け。脳も機械仕掛け\(^o^)/

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決定論の別の顔は機械論です。

構造的に考える癖をつけるのは、加速学習には欠かせません。

決定論・機械論をラプラスの魔とひも付け、ニュートン力学と結びつけて考え、量子論を確率論と結びつけ、ボーア、ハイゼンベルクを思い出し、最後に複雑系をグラフ理論と結びつけて、マンデルブローやバタフライ効果のローレンツを思い起こすと覚えやすくなります。

まずは、

決定論→確率論→複雑系

です。

これは世界の見方の変遷です。世界観でも宇宙観でも良いのですが、そのようなものが歴史的にどう変遷してきたのかを表しています。


決定論(ラプラスの魔)→確率論、量子論(大数の法則)→複雑系(ブラック・スワン)

3つに分類されることを理解しつつ、そこにたくさんの情報をぶら下げます。


決定論・機械論、ニュートン力学、アインシュタイン、ラプラスの魔、ビリヤード

確率論、量子論、ボーア、ハイゼンベルク(の不確定性原理)、大数の法則

複雑系、グラフ理論、マンデルブロー図形、フラクタル、バタフライ効果

という感じです。

全部覚えようとするのではなく、覚えるのはたった3つです。
決定論→確率論→複雑系です。
もしくは、ラプラスの魔→量子論→ブラック・スワンでもいいのです。
自分がイメージしやすいものでアタマに書き込んでしまいます。

そしてそこにいろいろとぶら下げていきます。
そのときになるべく映像化するほうが良いです。
映像化というのは、単純な話で、ニュートンの顔やハイゼンベルクの顔やマンデルブローの顔を思い出すことなどが有効です。
ビリヤード台とサイコロとブラック・スワンでもいいのです。どれも絵が浮かびます。

というわけで、実際にお三方の顔を並べましょう。
ニュートン、ハイゼンベルク、マンデルブロです。
それぞれ決定論、確率論(量子論、不確定性原理)、複雑系(フラクタル、ブラック・スワン)と関連しています。


*ニュートン!!決定論的な感じがしますね。

*というか、余談ながら、ここでケインズのニュートン評を思い出しますね。近代科学の父という印象がありますが、それはいわば偶像であり、実像は最後の魔術師であり、最後のシュメール人であったとケインズは言います。

(引用開始) 十八世紀およびそれ以後において、ニュートンは近代に属する科学者の最初にして最大の者であり、合理主義者で、また冷ややかで混じり気のない理性に従って思考することを教えた者と見られるにいたった。
 わたくしは彼をこのようには見ていない。一六九六年に彼が最後にケムブリッジを去ったときに荷造りをした、そうして一部散佚したけれどもわれわれに伝わっているあの箱の内容をよく検討したことのあるものならだれも、そういう見方ができるとはおもわない。ニュートンは理性の時代に属する最初の人ではなかった。彼は最後の魔術師であり、最後のバビロニア人でまたスーメル人であり、一万年には少し足りない昔にわれわれの知的遺産を築き始めた人たちと同じような目で、可視的および知的世界を眺めた最後の偉大な人物であった。アイザック・ニュートンは、一六四二年のクリスマスに生れた父親のない遺児であって、博士(マギ)が心からのしかもふさわしい尊敬を捧げることのできる最後の神童であった。(ケインズ「人物評伝」p.316)
(引用終了)



*イケメンのハイゼンベルク!(BreakingBadしか思い出せませんが、、、OrphanBlackの新シーズンを見ていたら、「これってBreaking Badみたいだね~」というシーンがありました。いやどうでもいいのですが)(Orphan Blackについて最初に言及したのは1年以上前のようです


*複雑系な顔のマンデルブロー!

このTEDレクチャーの動画です!!


*TEDのサイトであればこちらを!同じ動画です。


そして、、、マンデルブロ図形の宇宙を楽しみましょう!!!


*フラクタルとはどんなに拡大しても複雑な図形のことです。自己相似のフラクタルが良く知られますが(それに直感的です)、そうでないものもたくさんあります。
(フラクタル(どんなに拡大しても複雑な図形)∈自己相似なフラクタル)


*自己相似なのはシェルピンスキーのギャスケットですね。パスカルの三角形のスピンオフ(派生)です。どんなに拡大しても、なめらかになることはありません。いつまでも同じ構造であり、いつまでも複雑です。


我々の脳がどのような機会であるかを示すこんな質問があります。
どちらの方が起こりうるかというオッズを推定するという質問です。

(引用開始)
a. アメリカのどこかで大洪水が起こり、一〇〇〇人を超える人が亡くなる。

b. カルフォルニアで地震が起こり、それが大洪水を起こして一〇〇〇人を超える人が亡くなる。
(引用終了)(ブラック・スワン上巻p.147)

気をつけないと「一つ目の事象は二つ目よりも起こりにくい」と考えてしまいます。「カルフォルニアの地震はすぐに想像できる原因だし、洪水が起こるシナリオももっともらしい。その結果、確率が高いと見積もられた」というわけです。

これが我々の脳の形式です。

a とbを比較すれば、bはaの部分集合です。
カルフォルニア∈アメリカのどこか、である以上はaのほうがはるかに確率が高くなります(最低でも等しくなります。カルフォルニア以外では大洪水が起きないとすればですが)

タレブは我々は講釈や扇情的な事実にばかり目を奪われるように頭ができているために、ブラック・スワンを見るのに不自由と言います。これは事実です。
環境に適応して進化した脳は、新しい環境に慣れていないのです(ですから後天的に学習によって脳を作り変える必要があります)。

ただこのように脳が作られていることを逆手に取って学ぶのが加速学習法です。
すなわち、抽象的なシンプルなアルゴリズムをつかんだら、そこに大量の情報をベタベタと貼り付けていくのです。肉付けしていきます。そうするとアルゴリズムに生命が吹き込まれるのです。


たとえば、寺子屋ではいつも「1,2,3」というものを意識しています(初回の論理学か何かで説明しましたね)。
1はプリンシプル、2は二項対立、3はトリニティ(三位一体)などと言っています。
たとえば、シュメールであれば1は神話の源流であり、2はシュメール神話と旧約聖書(があまりに似ているという事実)、そして3は「シュメール、ギリシャ神話、旧約聖書(ヘブライ語聖書)」でした。


構造をシンプルにしながら、そこに具体的な肉付けをしていくと記憶に残りやすくなります。

抽象度を上げて情報量を落としたほうがゲシュタルトはつかみやすいのですが、つかんだあとはなるべく具体的なものと結びつけたほうが記憶は長期化するのです。この上下運動を脳のためにやってあげると脳は喜んで記憶を長期化します。

そして脳は原則的に新しいことは学びません。ですので脳の中にランダムにできた古い論理チェーン(論理の鎖、もしくはブリーフシステムと考えて下さい)の中に新しい概念を溶けこませることです(どうやってでしょう?シンプルです。抽象度を上げることによってです。抽象度が上がると犬しか知らない脳に、犬(∈哺乳類)と同じ仲間として猫を導入できます)。これは逆を言えばスコトーマが深くなるリスクもあります。

ですので、論理の鎖の全体を定期的に刷新する必要があります。言うほどは簡単ではありませんがw(しかし方法はあります。それも単純な方法です。それは自分のドグマの追認ではなく反例を探すという態度に変えるということです)。



というか、今回は決定論がいかに機械論的かというテーマで書くつもりでしたが、脱線したので次に書きます。というか脱線は重要ですね。同じテーマの周りをぐるぐると回っていると理解に至れます。理解というか、慣れます。

新しいテーマとはいわば新しい環境です。新しい環境の中にいると次第に適応していきます。それが「慣れ」です。

ファインマン先生の言葉かと思いますが、「新しい理論を理解することなんてできません。我々ができるのは慣れることだけ」だからです。


まさに「習うより慣れろ」です!!(というわけで、アルキメデスから複雑系までを機械論で考えるのは次回に持越しです!!お楽しみに!!!!)




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人物評伝 (岩波現代叢書)/岩波書店

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フラクタリスト――マンデルブロ自伝――/早川書房

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そして久々の登場です(次回使います!)
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Powers of ten〜微細な世界に星々を見るパスカル。原子はどれほど小さい?我々は何なのか

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顕微鏡をのぞきこんで、微生物たちの饗宴が眼前に広がった時、そこにまだ見たことのない新しい宇宙が広がる感じがしたことはないでしょうか?

小さな岩を転がしたら、たくさんの虫達がうごめいているのを発見したことは?

もしくはセル・オートマトンを走らせているときに、そこに生命を感じたことは?


私たちは広大に広がる宇宙を見ても、極小の世界を見ても、そこに複雑さとその裏の秩序を発見し、生命を感じることがあります。

フラクタルというのは、どこまで拡大しても複雑な図形です。

どんなに複雑な図形に見えても、拡大していくとなめらかな図形になります。

たとえばどれほど精緻に描かれた絵画も最後はDotsになってしまいます。印刷も同じですし、モニターもそうですね。拡大すると複雑さは失われます。

しかし、どこまでも拡大しても複雑な図形というものがあります(そして実際は自然にはそれがあふれています。ブロッコリーはどこまで切り分けても、ブロッコリーの全体の姿を保持しているように見えます。自己相似を維持しているように)。


フラクタルを象徴するのがマンデルブロ図形でしょう。


*マンデルブロ図形です!!


ちなみに前回、マンデルブロ図形の動画を紹介しましたが、もっと強烈なものがありましたので、ここに掲載しておきます。

拡大しても拡大しても、無限に複雑な世界が広がります。

吸い込まれそうですね~

非常に単純な数式がこれだけ複雑なものを可能無限に生み出すというのが非常に楽しいですね。



*拡大率が10の275乗ってすごいですね~

非常に単純な数式というのは、



ですね。マンデルブロ自身もTEDレクチャーで紹介していましたね。
この複素数cの全体がマンデルブロ集合です。

厳密には上記のように定義される「複素数列 {zn}n∈N∪{0} が n → ∞ の極限で無限大に発散しないという条件を満たす複素数 c 全体が作る集合がマンデルブロ集合」です(Wikipedia)


これは我々の物理宇宙のようだと思いがちですが、イデアの世界(この場合は数学世界の意味)のほうが物理宇宙よりも深く広いのです。


たとえば、思い出すのはPowers of ten(10の累乗)です。

Powers of ten という映画では、何気ないピクニックのシーンからスタートします。そのピクニックを上から眺めているのですが、どんどんカメラが引いていきます。公園全体が見え、地域が見え、地球が視野におさまります。最終的には10億光年の世界になります。
そこからまた反転してどんどんサイズが小さくなり、ピクニックのシーンに戻ったかと思ったら、今度はどんどん小さくなっていきます。体内に入り、血管を入り、血液の中の炭素原子まで入っていきます。最後には素粒子の世界になります。
極大の宇宙の世界から、極小の原子の世界までを一気に俯瞰します。


CGもなく、Google Earthも無い時代の作品です!
(1968年の映画ですが、これは1977年版のようです)
(マイクロソフトの創業が1975年、アップルは1977年です。ちなみにジョブズ追放は85年、復帰は97年です。亡くなったのは2011年)



*Powers of tenと言うと10の力(達)のように訳してしまいそうですが(笑)、10のべき乗ですね。ブラック・スワンと仲の良いべき乗がここに顔を出しますね~


アマゾンの書籍版の紹介にはこう書いてあります。

(引用開始)
10の25乗メートル(約10億光年)から10分の1づつスケールを変えて自然界を見ていきます。1辺が10の25乗メートルでは,銀河系でさえ点に見えます。
太陽系が現れるのは10の14乗メートルから。衛星写真で都市が見えるのは10の5乗から。10のマイナス5乗では細胞が見え始め,マイナス8乗でDNAが見えてきます。この旅はマイナス16乗の素粒子の世界まで続きます。
(引用終了)


ということは、10の25乗メートルから、10のマイナス16乗までです。宇宙の果てを137億光年とすれば(400億光年でも900億光年でも)、10の27乗からマイナス17乗くらいまであれば十分に感じます。ということは10の44乗とか45乗くらいのオーダーで物理宇宙は記述できるということです。


しかし我々がイデア世界のマンデルブロ図形を見ている視点は10の275乗です。オーダーが違い過ぎます(情報空間は物理空間よりはるかに大きいって感じがしますよねー)


マンデルブロ図形にせよ、Powers of tenにせよ、何というか世界の大きさに圧倒されます。

ベタですけど、パスカルの2つの無限を思わせます。


*おなじみ「パスカルの三角形」のパスカルです。「考える葦」の人です。
流体静力学の基本である「パスカルの原理」がMaxという気功技術のイメージです。
クレオパトラの鼻。もしそれがもう少し低かったら、世界の顔は変わったであろう(Le nez de Cléopâtre : s'il eût été plus court, toute la face de la terre aurait été changé.)」と述べて、ブラック・スワンについて言及した人でもあります。フェルマーと協力して確率論を創始しました。


(引用開始)
そもそも自然のなかにおける人間というものは、いったい何なのだろう。無限に対しては虚無であり、虚無に対してはすべてであり、無とすべてとの中間である。両極端を理解することから無限に遠く離れており、事物の究極もその原理も彼に対して立ち入りがたい秘密のなかに固く隠されており、彼は自分がそこから引き出されてきた虚無をも、彼がそのなかへ呑み込まれている無限をも等しく見ることができないのである(引用終了)(パンセ72章 中公クラシックス)


無限に対しては虚無であり、虚無に対してはすべてであり、無とすべてとの中間である。」という言い方はあまりに有名ですが、その前段はあまり語られることがありません。


ちょっと長いですが引用します。
ここにマンデルブロ図形的な宇宙観を見ることができるのではないかと思います。

(引用開始)
無限のなかにおいて、人間とはいったい何なのであろう。
しかし私は、人間に他の同じように驚くべき驚異を示そうと思うのであるが、それには彼がその知るかぎりのなかで最も微細なものを探求するがいい。一匹のだにが、その小さな身体のなかに、知るかぎりのなかで最も微細なものを探求するがいい。一匹のだにが、その小さな身体のなかに、くらべようもないほどに更に小さな部分、すなわち関節のある足、その足のなかの血管、その血管のなかの血、その血のなかの液、その液のなかのしずく、そのしずくのなかの蒸気を彼に提出するがいい。そしてこれらのものをなおも分割していき、ついに彼がそれを考えることに力尽きてしまうがいい。こうして彼が到達できる最後の対象を、今われわれの論議の対象としよう。彼はおそらく、これこそ自然のなかの最も小さなものであると考えるであろう。私はそのなかに新しい深淵を彼に見せようと思う。単に目に見える宇宙だけではなく、自然について考えられるかぎりの広大無辺なものを、この原子の縮図の枠内に描き出してやろうと思うのである。彼はそのなかに無数の宇宙を見、そのおのおのがそれぞれの天空、遊星、地球を、目に見える世界と同じ割合で持っているのを見、その地球のなかにもろもろの動物、そしてついにはだにを見るがいい。そしてこれらのだにのなかに、最初のだにが提供したものを再び見いだすであろう。こうして、その次のもののなかにも、やはりこれと同様に果てのない、また休みのないものを見いだし、これらの不可思議、すなわちその広がりにおいて驚嘆すべき他の不可思議と同様に、その小ささにおいて驚嘆すべきこられの不可思議に、茫然自失するがいい。
(引用終了)(パンセ72章 中公クラシックス)


きっとパスカルの目にうつるダニはこんな感じだったのかもしれませんw
(一応書いておきますが、冗談です)




リアルなダニがより小さな宇宙で繰り返すはずもなく、ダニの中の中に宇宙が広がるというのは生物学では(物理学でも)ありえません(たしかに顕微鏡をのぞくとそこに宇宙が見える気がするときもありますが、それは気がするだけです)。これはまさにソマチットもびっくりのオカルトです。

でも数学的宇宙の話だと思えば、一応は腑に落ちます。



まあ、そんなことを考えながら、マンデルブロのTEDレクチャーをまた楽しみましょう!!


*マンデルブローのTEDレクチャー。


数学宇宙だけではなく、物理宇宙においても重要なのがこのフラクタルであり、ラフネス(荒さ)です。

そしてブラック・スワンの住処でもあります。

理論をきちんと学ぶのはとても大切です。しかしイメージはもっと大切です。
(アインシュタインの名言にもありますね、想像力は知識よりも重要だ、って。

(引用開始)
Imagination is more important than knowledge. For knowledge is limited, whereas imagination embraces the entire world, stimulating progress, giving birth to evolution. It is, strictly speaking, a real factor in scientific research.Wikiquote
(引用終了)



というわけで、最後に想像力の翼を広げるためにも、こんな動画はどうでしょう?
(日本語の字幕も出ます!)


まずは極小の世界から


*How Small Is An Atom? Spoiler: Very Small.



そして極大の世界は、我々が原理的に到達できない巨大さ(距離)についてです。


*How Far Can We Go? Limits of Humanity.



この2つの動画に何となく見覚えのある人も多いかもしれません。
それもそのはずです。以前、紹介した薬物中毒に関する動画と同じシリーズです!

*Addiction

ちなみにこれと同じ内容のTEDレクチャーはこちら↓
「人はパンのみにて生くるにあらず ~人は麻薬のみにて、中毒になるにあらず~」にて紹介しました!)




そしてこのシリーズの最新の動画はこちら。
「内なる覚醒~あの世編~」を受講したメンバーは深く納得するのではないかと思う内容です。


*What Are You?(WhoではなくWhatです!!w)



One more thing!!!
生命とは何か?です!!


*What Is Life? Is Death Real?
*本当にこのシリーズは最高です!!!



学び続け、考え続けられることこそが、我々の存在意義であり、喜びですね!



【書籍紹介】
パワーズ オブ テン―宇宙・人間・素粒子をめぐる大きさの旅/日本経済新聞出版社

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POWERS OF TEN/Spektrum Akademischer Verlag

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Amazon.co.jpパンセ〈1〉 (中公クラシックス)/中央公論新社

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パンセ〈2〉 (中公クラシックス)/中央公論新社

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パスカル パンセ抄/飛鳥新社

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【募集中】アイアンマンのように筋肉をつけよう!!〜身体改造計画1Dayスクール〜

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アイアンマンがパワード・スーツを装着しているシーンをうっとりと眺めながら、ふと思いました。
これってハードなワークアウトに似ていると。いわゆるFreeWeightを中心とした筋トレですね。
その筋トレの感覚と似ていると思いました。
筋トレの結果として筋肉が装着されていく感覚です。

外からガチャン、ガチャンとスーツが装着されるように、筋肉も外から装着し、自分を助けてくれるというイメージです。
そしてこの「外から装着」の感覚があったほうがマッスルコントロールの力がより増すように思います。

ちなみにアイアンマンの日本でのキャッチコピーは「装着せよ、強き自分」でした。まさに!言い得て妙です。




いまスクールやRayZapを中心にして、筋肉に刺激を送り、鍛えるということを薦めています。
今回の身体改造計画1Dayスクールもその1つです。
ここで脳の神経回路と筋肉をつなぐことによって、恒常的に加速度的に身体を改造していくことができるようになります。


*アイアンマンのパワード・スーツ装着シーン!!


筋トレは正しくやると正しく結果が出ます。
そして「まといのば」のメンバーにふさわしく、身体というよりは、脳を使います。
トレーニングをひたすら多く繰り返すというような体育会系的なアプローチではなく(それも重要ですが)、きわめて理知的で論理的な試みです。

筋肉の訓練というより、かなり脳の訓練だと感じると思います。そして実際にそうです。脳が疲れるのです(肉体も疲れますが)。

ですからたとえばRayZap受講生は週に5回のハードなワークアウトをしていないにもかかわらず、圧倒的な身体改造を成し遂げられます。なぜならやろうと思えば彼らはどこでもワークアウトができるからです。正確にトレーニングを想起することで、その辛さを味わうことで、仕事していても通勤していてもいつでもワークアウトができます。週5回のジム通いよりはるかに頻繁にワークアウトができるのです。


鍛錬というのも、これは見方によっては、環境への適応です。
進化論で考えると、環境が変わると、それに個体は適応しようとします。適応できなければ滅びます(Left is right.というやつですね。残ったものが正しいのです)。

非常に短いスパンではそれをホメオスタシスと言います。ホメオスタシスも環境に対する適応です。
たとえば暑くなれば、汗をかいて、体温を外に逃がそうとします。

長いスパンで言えば、DNAすら書き換えます(ちなみに個体でも遺伝子組換えは行われます。利根川進博士は免疫の多様性は遺伝子組み換えによることを示してノーベル賞を受賞されました。同様に今では脳においても遺伝子は書き換えられていることが分かっているそうです。この点については先日紹介した以下のビデオを参照してください)。


*HeLa細胞についての言及の直後に脳細胞は特に変異を繰り返し、それぞれが異なるGeneを持っていると言及されています。3分44秒あたりからです。


環境と個体は相互に作用しあっています。

環境 ⇔ 個体

環境と個体の相互作用がホメオスタシスです(環境にも個体はほんのわずかながら影響を与えています)。

鍛錬とは、環境を自分で書き換えて「過酷」にすることで、個体を進化成長させようとする試みということです。そしてその環境を正確に認識することが、適応の条件と言えます。


環境ということでは、イエスはこんな風に語っています。

どうして今の時代を見分けることができないのか。」と。

いつの時代もそうだと言えますが、現代は特に環境の激変期にいます。


(引用開始)12:54 イエスはまた群衆に対しても言われた、「あなたがたは、雲が西に起るのを見るとすぐ、にわか雨がやって来る、と言う。果してそのとおりになる。
12:55 それから南風が吹くと、暑くなるだろう、と言う。果してそのとおりになる。
12:56 偽善者よ、あなたがたは天地の模様を見分けることを知りながら、どうして今の時代を見分けることができないのか。
12:57 また、あなたがたは、なぜ正しいことを自分で判断しないのか。
新約聖書ルカ12:54-57)(引用終了)


AIに仕事が奪われるとか、自動走行車によって駐車場が無くなるとか、タクシーが無くなるということなどはどうでも良くて(マイカーという概念も激変するでしょう)、それはもうずいぶんと前に示されているいまここにある未来です(たとえばShareという概念はずいぶんと前に明確に提示されていました。その書籍自体もShareすることを勧められていましたwしかしAirbnbやUberに我々は驚かされます。そしてそれがホテル業界やタクシー業界に衝撃を与えていることに今更ながら驚いたりします)

すなわち、にわか雨どころか、空を見上げれば明確なスコールの予兆があり、南から熱風も来ているのが現在です。知らない人にはブラック・スワンでしょうが、知っている人には灰色から白になっているブラック・スワンがうろうろとしています。

とすれば、「正しいことを自分で判断」して、生き方を根本から変える必要があります。

その「正しいこと」の1つは数千年前から変わらないと僕は思います。

新しいものに飛びつくことではなく、プラトンの言うとおりかと思います。

「教育と運動」です。


おなじみになりましたが、再び引用しておきます!!


(引用開始)人生において成功するために、神は人にふたつの手段を与えた。

教育と運動である。

しかし前者によって魂を鍛え、後者によって体を鍛えよ、ということではない。

その両方で、魂と体の両方を鍛えよ、というのが神の教えだ。

このふたつの手段によって、人は完璧な存在となる。
(引用終了)


*ラファエロの描くプラトンとアリストテレスはひょろひょろした身体ではなく、がっしりとした筋肉質に見えます。


まさにその通りだと最近特に思います。

僕自身かつては、筋肉を鍛えることに自己満足以上の意味は無いという立場でした。
(ただそれとは別な論理ゆえに身体は鍛えていましたが)

ですが、いまは正しい方向で鍛えることができれば、脳も身体もどちらも素早く正確に成長させられることが分かってきました。

それが分かればあとはやるだけです。
とは言え、やるのは自分自身だけではありません。報酬系を上手に発火させられれば、無意識が勝手にやってくれます。

運動にせよ学習にせよ、報酬系が発火していて、無意識が習慣化していると、やらないほうが気持ち悪くなるのです。疲れているときやストレスがかかっているときに、甘いものに手が伸びるのと同じロジックで、過負荷の運動につい手が伸びてしまい、IQを向上させるものについ手が伸びてしまい、
成功のためのランダムなチャンスについ手が伸びてしまう体質に切り替えられます。


今月の身体改造計画1Dayスクールは今週末です!!
お楽しみに!!!!


【身体改造計画1Dayスクール ~Big3を通して、脳を使って身体を鍛える~】

【日時】 6月11日() 13:00~18:00     
【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  160,000円(銀行振込)
【受講資格】 「まといのば」スクール修了生
【持ち物】 筆記用具と向上心と情熱、動きやすい服装
【お申し込み】お申し込みはこちらから。





【書籍紹介】
シェア <共有>からビジネスを生みだす新戦略/日本放送出版協会

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繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)/早川書房

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繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史(上)/早川書房

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繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史(下)/早川書房

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脳を鍛えるには運動しかない!―最新科学でわかった脳細胞の増やし方/日本放送出版協会

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〈東京大学教授〉石井直方の新・筋肉まるわかり大事典 (B・B MOOK 1249)/ベースボールマガジン社

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筋肉の使い方・鍛え方パーフェクト事典/ナツメ社

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身体を変えるのは、重要なのは脳であって、筋トレではないということについて

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*はじめての気功「大腰筋」、「おだやかな人間関係」のそれぞれの講座の追加開催が決定しました!!
大腰筋は本講座が14日(火)、追加開催が翌週月曜日の20日(月)です。
また「おだやかな人間関係、ピエタ・エコー」は本講座が27日、追加開催が同じく翌週月曜日の4日(月)です!!
お楽しみに!!!!



ガザニガの自伝を読んでいたら、冒頭のファインマンの言葉に心を撃ち抜かれました。
ファインマンもすごいし、ガザニガもすごいと思います。

ガザニガというのは、もちろん分離能の研究で有名であり、認知神経科学の父と呼ばれる人です。
人間は実は2つの脳を持っており、お互いがお互いに何をしているか知らないという事実は衝撃的でした。いまでは右脳、左脳という言い方は良く知られていますが、ガザニガの自伝を読むと今更ながらそのインパクトの大きさに驚かされます。


*下でも紹介している動画(https://youtu.be/VqNkoiScY2E)から、抜き出しました!!


スティーブン・ピンカーはガザニガの研究をこう鮮やかにまとめます。
右脳が左脳に気づかれずにふるまうことができ、左脳はその後、全人格がとった行動について作話(さくわ)する」(スティーブン・ピンカー アメリカ心理学会2008年優秀科学賞顕彰表彰の辞)

頭の良い人のシンプルな論述というのは本当に興奮しますね。「右脳が左脳に気づかれずにふるまう」「左脳はその後、全人格がとった行動について作話(さくわ)する」って良いですね!!(いや、引用をそのまま引っ張ってきているだけですが)


脳はきわめて重要な器官です。
アリストテレスは血液の冷却器官と考えたらしいですが、それ以上の存在ですw

運動においても、9割9分は脳で決まります。
逆に脳によって運動するということを知らないと、もったいないことになります。

痩せたいというゴールを設定して、毎日走ろうと決めます。



そして、

体重(kg)×距離(km)=消費カロリー(Kcal)

であることを知って、計算してみます。

しかしこれを計算すると分かりますが、50kgの体重の人が10km走ったとして、500Kcalです。日々走っている人ならともかく10kmは結構ハードです。

ちなみに脂肪を燃やしたいとして、計算してみましょう。
脂肪は1gが9キロカロリーなのは良く知られています(タンパク質と糖質は1g4キロカロリーですね)。ただ脂肪細胞として見ると、水も含まれているので、1gあたり大体7キロカロリーくらいで計算することが多いようです。そうすると、単純に1000倍して、1kgで7000キロカロリーです。
500キロカロリーで燃える脂肪は14分の1ということになります。

じゃあ、筋トレをして、筋肉を増やせばいいと思うかもしれませんが、筋肉を増やすのはとても大変ですし、増やせたとしても1kg程度。その消費カロリーは全く多くありません(単純計算であれば、ということです)


何が言いたいかと言うと、カロリーだけで考えると、絶望的な数字しか出てこないということです。


大事なのは、別な視点です。カロリーも大切ですし、栄養素も運動も大切です。そして意志力も報酬系も大切なのです。何より大切なのはどう脳を味方にするか、です。
脳を味方にするということはホメオスタシスを味方にするということです。無意識を味方にすると考えても良いのです。

そこではまさに「努力は不要」です(というか、努力していると思っている時点で、脳と無意識を敵にまわしています)。


我々の身体は単純な機械ではありませんし、運動も栄養摂取もほとんどが無意識で行われるものです。ということは、その複雑さを複雑さのまま理解し、その上で介入すれば、身体を生まれ変わらせることができます。

身体を生まれ変わらせるというか、むしろパワード・スーツを着替えるような感覚です。
僕は「車を乗り換える」という表現を好んでしているのですが、新車に乗り換えるように、新しい高性能の肉体(車)に乗り換えることができます。

その方法はシンプルです。正確に理解し、正確に実践するだけです。
そのキーワードは体幹主導、脳筋(神経科学)、ProgressiveOverlord、報酬系、意志力、生化学(解糖系、クエン酸回路)などです。


ガザニガと言えば、分離脳ですが、興味深い実験のシーンがYoutubeにありました。





というわけで、ガザニガの自伝の冒頭に掲げられていたファインマンの言葉です!!

物理学はセックスに似ている。実際の結果をもたらすこともあるが、そのためにやっているわけではないところが。」(リチャード・P・ファインマン)


*ファインマン!!

物理学の部分を自分の好きなジャンルに変えて読み替えても面白いと思います。
たとえば、気功はセックスに似ている。実際の結果をもたらすこともあるが、そのためにやっているわけではないところが、、、などと(^o^)


右脳と左脳を見つけた男 - 認知神経科学の父、脳と人生を語る -/青土社

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【募集開始!】気功基本12セット1Dayスクール!!気功技術の全貌を俯瞰しよう!!!

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*明日はいよいよ身体改造計画1Dayスクールです。

身体を変えていくための脳の使い方を学びます!!

身体改造にはBig3と呼ばれる最重要のトレーニング種目があります。
バーベル・スクワット、ベンチプレス、デッドリフトです。
この3つを体験しながら、体幹主導ということを身体で覚えてもらいます。

体幹の大きな筋肉を使って、身体を操作するという感覚が分かると、普段の生活も体幹主導となります。普段の生活はあまりに負荷が少ないために、我々はつい四肢を使って動いてしまいます。
四肢は意識に上げやすく、体幹は意識に上げるのが難しいためです。

しかし四肢は筋肉が少ないために、すぐに疲れきってしまいます。体幹はまだまだ元気なのに、四肢というタイヤがパンクして、走れなくなった車のような状態が我々の疲れた身体です。
体幹主導を学び、大きな重要な筋肉を中心にマッスルコントロールの感覚を身につけて、優雅な動作、所作を目指しましょう。

もちろん動ける身体になり、体力がつくので、NEAT(非運動性熱産生)で脂肪は燃えますし、運動によってBDNF(Brain-derived neurotrophic factor脳由来神経栄養因子)も大量に合成され、脳も活性化します。

体幹主導、脳筋、Overlord、報酬系、意志力、解糖系・クエン酸回路(無酸素運動、有酸素運動)などのキーワードを理解しつつ、身体で覚えましょう!!
夏に向けて、良い脳と身体を目指しましょう!!!



というわけで、来週に迫った気功基本12セット1Dayスクールの紹介です!!

たった1日で代表的な気功の技をおおまかに習得してしまおうというかなり意欲的な企画です!!!

全貌を習得してしまってから、個別具体的に学ぶのに適しているのは「はじめての気功」講座やスクール修了生用の「まといのば」講座などです。
特に「はじめての気功」はかなりベテラン用にデザインされていますので、12セット1Dayスクールを習得してから、ゆっくりと個別に学ぶのも面白いと思います。かなり踏み込んで細かなことが学べます。

というわけで、まずは12セットって何??から答えます!!


その頂点にあるのは12の気功技術セットです。12個に収斂しました。

12の技を覚えて、縦横無尽に使いこなすことで、気功の世界観を自分のものにし、気功で仕事をしていくに必要十分な気功技術を手にすることができます。

すでに多くの気功技術をマスターしている方も、気功を仕事にしている方にとっても、高いレベルで整理されるかと思います。結局、気功というのは抽象空間での情報操作であり、その情報操作によって物理的現実世界にも魔法のような影響を与える技です。抽象空間の情報操作がうまくなるためには、知識、IQ、脱力が必要です。そのためには階段を駆け上がることが1番です。ピラミッドの頂点を目指し、頂点に駆け上ったらまた次のピラミッドを目指すことです。


この12の技が面白いのは、ひとつひとつの技術も非常に有用で高度なのですが、それ以上に技術同士が相互に関連しあっていることが明確に分かることです。遠くにあると思っていた技術が意外にも近く、深いつながりがあり、近くにあると思っていた技術が実は全く違う世界から来ていたことなどが見えてきます。
頭が猛烈に整理されるかと思います。その作業とワークを通じて、気功技術の全体像が明確に見えてきます。

今回も2日間の講座ですが、初日に12の技術をすべてマスターして、使いこなせるようにした上で、2日目にそれらの関連を深いレベルで見ながら、ワークを積み重ねます。


というわけで、気功基本12セットの紹介です!


1.気を出す、気を感じる、気の玉

2.封入・結界・浄化

3.腸腰筋・センター

4.Back、セフィロト

5.丹田、チャクラ

6.大周天、クンダリーニ、抽象度エレベーター

7.遠隔気功、伝授

8.気の視覚化、気の色・熱・重さ、アルケミア(ミダス・ハンド)

9.陰陽師の砂場・クリフォト3(グノーシス版)

10.インバース、鉛(呪い)

11.ハタ(構造とオーバロード)、気功ストレッチ、生きた解剖学(脊椎中心、四肢中心)

12.棚と作業台(全技術の風景)





いやーーーこうしてみるとかなり意欲的ですねーーー

無茶な気もするのですが、ガンガン学んでいけば1日で習得できます(多分!)。

ただ事前にブログで該当箇所を読んでおいてくださると、ワークを中心にできると思います。


さり気なく全く新しい技術や最新のスクールのものも入っていますw

また昨年の夏から今年の春にかけて、いくつかの技術が進化しています。たとえば、某クリフォト(M系全技術)、クリフォト2(D召喚)などは全技術から削除して、クリフォト3に統合しています。非常に使いやすく、効果が大きく、かつリスクが大幅に下がっています。


またそれぞれは連関しています。
すべて習得すると大きなネットワークになるのがよく分かると思います。

たとえば、「気を出す、気を感じる、気の玉」は気功の超基本セットですが、「気を出す」ことですべてのヒーリングはします。「気を出す」は「気を流す」につながり、気を流すことはヒーリングの基本です。

「気を感じる」が転じて「浄化」となり、場を浄化すると「風水」になります。

「気の玉」をつくって何かに押し込むことが「封入」であり、その押し込む(封入する)対象が人ならば「ヒーリング」や「伝授」となります。
つくった「気の玉」を四隅に配置すると「結界」となります。

ハタはYogaスクールのテーマでしたが、エメラルド・タブレット身体編で「構造と過負荷(オーバロード)」として形式化しました。ハタの前身となる気功技術は「気功ストレッチ」であり、気功ストレッチはそもそもはアイソメトリックス(等尺性収縮)です。アイソメトリックスを情報空間に拡張したものが気功ストレッチと考えてもらえば良いかと思います。

腸腰筋、センターは根強い人気の身体系の技術です!!

Back,セフィロトは身体系の技術でもありながら、精神を落ち着かせ、柔軟性を向上させ、ストレスマネージメントにも効果的です。フィードバックはブリッジで取りましょう!!

丹田やチャクラも本来は習得に時間のかかる、修行系の技術です。
ただ「まといのば」では、気の玉の操作(と伝授)によって、その修業の時間を圧縮します。

丹田やチャクラをきわめた先にあるのが、小周天、大周天であり、クンダリーニです。
抽象度を上げる古くて根強い人気の気功技術である抽象度エレベーターも習得しましょう!!

伝授を他人に施す技術(伝授の伝授)や遠隔気功についても学びます。
開業するのであれば必須のアイテムです。

少し変わり種なのが、「気の視覚化、気の色・熱・重さ、アルケミア(ミダス・ハンド)」です。気の視覚化は必須ではありませんが、あると緊急時には便利です。気を出すときに、気に色や熱や重さを足してあげることでヒーリングのバリエーションは増えます。
ヒーラーの手であるアルケミアのミダスハンドを手にしましょう。ミダスハンドはすべてを黄金に変える手のことです。ここでの黄金とは治癒のことを示しています!!

陰陽師の砂場は相当に抽象度の高い技術です。場全体を強烈にゆらがせます。
そしてクリフォト3は浄化系の技術では相当な力を持ちます。セルフ・ヒーリングに効果的です。

インバース、鉛の技術は、反転させるという技です。どうしても動かない症状に対して、むしろ悪化させるような「呪い」系の技術を使うことで、効果が上がったりします。そのための技術です。インバースは逆関数という意味です。そして鉛はアルケミアの逆関数であり、平たく言えば呪いの技術です。

そして最後が「棚と作業台」!!
未来から来た猫型ロボットに道具を一つだけもらうとしたら、おそらく四次元ポケットを頼むのではないでしょうか?(もちろん中身もセットでw)
同様に「まといのば」から一つだけ気功技術を手にすることができるのであれば「棚と作業台」かと思います。これはそのまま全技術を手にすることであり、かつオリジナルの技術をハンドメイドでつくるための作業台であり、遠隔ヒーリングを成功させる場(作業台)でもあります。これが12個目です。この12セット1Dayスクールに登場します!

この12セットを次々と伝授をワークを繰り返しながら、身体にいれつつ、頭に入れつつ、進化してもらいます!

いずれにせよ、楽しくわいわいやりながら、一挙に進化しましょう!!


【気功基本12セット1Dayスクール ~気功の全貌を俯瞰しよう!!~】

【日時】 6月18日() 13:00~18:00     
【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  160,000円(銀行振込)
【受講資格】 「まといのば」スクール修了生
【持ち物】 筆記用具と向上心と情熱、動きやすい服装
【お申し込み】お申し込みはこちらから。


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