グラン・バットマンにせよ、アレグロにせよ、腰の意識をもっとウエストの細い部分にすることです。
骨盤ではなく、肋骨と骨盤の間の部分がウエストだと思ってやるといいです。
バレエ団の衣装合わせなどで、ウエストサイズをはかるときに、ゴムをウエストに巻いたりするそうです。そしていちばん細いところを測る、と。
たとえばバットマンをしようとしたときに、股関節で操作しようとすると、大腿直筋が働いてしまって、骨盤が下向きに引っ張られてしまい、軸が崩れます。
それに対して骨盤の前方の上の方(いわゆる上前腸骨棘)を操作しようとすると、大きく振り上がりますし、腸腰筋主体になるので、軸が崩れにくくになります。
どの骨盤の前の上のぐりぐりした棘の部分をDotsと呼んでいます。点ですね。
その操作です。
実際は股関節を支点にしないで、骨盤のDotsを支点にするように指導するのですが、実際はその骨盤のDotsそのものも作用点として動かしたいので、支点となるべき箇所はもうすこし上になります。
さきほどのウエスト部分あたりが適切です。
Dotsを使うというと、タックインしてしまいそうな印象があり、そして骨盤を上げてしまいそうな印象があります。
しかし、実際は意識をまず高く持ち上げて、操作をしますので、タックインにはなりにくいのです。
むしろ軸足の骨盤を上げて、操作する足の骨盤を落とせとも言います。
ここらへんは文章ではなんともうまく説明できないのですが、行間を広く取っていますので、行間を読んでくださいw
またアレグロなども、上手な人と下手な人の差は股関節中心か骨盤中心かの違いのように思います。
股関節から真面目に開こうとすると、どうしても足が短くなります。
骨盤からおおらかにひらくと、アレグロの自由さが表現されます。
アレグロはもっとふざけた感じでやるほうが伸び伸びと正確に美しくできるように思います。
オペラ座バレエ学校の教師であり、元エトワールのバール先生がアドバイスの中で「もっとLazyに」と言ったというエピソードは何度となく紹介しました。
制約条件を間違えないようにして、その制約の中で最大限にLazyに行うのがバレエの美なのかもしれません。
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Dotsを用いてバレエをやるというと、タックインしてしまいそうな気がします
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