「飾りじゃないのよ」と言えば「涙」ですが、今回はバレエ、それもアームスの話です。
(余談ながら、中森明菜さんは5年ぶりに新曲を出しましたね。最近、iTuneで見かけて購入しました。この「飾りじゃないのよ涙は」は井上陽水さんの作詞作曲なんですよね。さすがです。陽水さんと言うと、本当のは本名は「あきみ」なのに「ようすい」と呼ばれることが多くてそれが幼いころのコンプレックスだったというご本人の話が印象的でした。そして芸名はあえて「ようすい」。)
アームス(腕)は飾りじゃないのです。
アームスというは腕のことです。バレエにおいて腕の動きというのは非常に制約的です(いや、足も制約的ですし、胴体はもっと制約的ですが)。
そして、バレエは9割方が足の使い方、足の鍛錬に注がれるために、アームスはおざなりにされがちです。まず足運びをマスターしてから、アームスについては、ちょこっと注意されるだけです。
もちろんバレエ学校などであれば、センターレッスンの冒頭に足は1番ポジションのまま、アームスだけを訓練することもあるのでしょうが、基本的には足に比べると圧倒的に鍛錬することがありません(逆にそれだけにアームスを見て、そのダンサーの巧拙を見極めることも可能という先生もいらっしゃいます)。
ただ、いずれにせよアームスは飾りではないのです。
むしろ縁の下の力持ちと言っても良いくらいの役割を果たします。
強いアームスはボディを支えるのです。
ですので、ボディがグラグラしないためにも強いアームスが必要です。
強いと言っても力むわけではなく、しなやかに強いのです(アームスだけではなく、力んだ身体は弱いのです)。
もちろんこれは論理が転倒しています。強いボディがなければ、強いアームスが維持できないのです。ただダンサーの感覚としては、アームスを強くすることで、ボディを支えるというほうがしっくり来ます。
たとえばピルエットにおいて、足がぐらついてもアームスがしっかりしていると回り続けられます。
たとえばアレグロにおいて、長いアレグロで息があがったとしても、アームスが強いとそのまま続けられます。そしてアームスによって、足の負担が軽減されます(ですので、長く踊れます)。
たとえばジャンプにおいて、アームスによって高く跳ぶことができます。逆にアームス無しではエンジンをもがれたロケットのようなものです。
たとえばバランスにおいて、強いアームスで腕で空間を押すことで、身体が立ち上がり、バランスが取れます。
アームスは「飾りじゃない」のです。
強力な味方。がっつり使って素晴らしい踊りをしましょう!
(ちなみにトランスやdotsとの絡みで言えば、アームスを鍛える上で意識すべき点は手首と肘です。手首の手根骨の豆状骨、肘の上腕骨の内側上顆です)
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♪飾りじゃないのよ。。。アームスは
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