「自分の気持に正直」とか「自分の気持ちに真っ直ぐ」というのは、一見良さそうな感じがしますし、実際にそれを「まといのば」でも薦めることがあります。
逆に間違って「正しさ」を基準にしてしまうと、自分をHave toの檻に閉じ込めることになるからです。
「正しさ」よりは自分を優先し、自分の気持ちを優先する方がはるかにマシです。
ただし、その「自分の気持ち」のつもりが、厄介なことに「気分」であったりしたらアウトです。
「気分」は一瞬一瞬で変わり、そして責任を取ってくれません。
アランが奇しくも述べているように、人はそもそも不機嫌なのもの。だからこそ上機嫌であるべきであり、幸福となるのは人間の義務であるというのはうなづけます。
自分の気分を手懐ける必要があります。
自分の機嫌は自分で取ることです。取り切れない場合は、自分の機嫌を良くするような装置を二重三重に張り巡らし(いや、200も300も張り巡らし)、細心の注意を払うことです。
「じゃあ、腹が立ってもニコニコしておけってことですか?」みたいな怒りのコメントが来そうですが、まあ、そういうことです。
「それじゃ奴隷になってしまう」などという怒りのコメントが来そうですが、奴隷になって良いのです。
ただし、人の奴隷になってはいけません。
自分の気分の奴隷になってもいけません。
シンプルに自分のゴールの奴隷になることです。