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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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♫歌を忘れたカナリアは 象牙の舟に銀のかい 月夜の海に浮かべれば  忘れた歌を思い出す♫〜物忌

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EcoSystem自体はもともとはメンタリングの手法として紹介したものだったのですが、独自発展して、面白いことになりました。

 

Eco SystemはもともとはEchoシステムだったわけです。徹底的にEcho(ちゃんと相手の話を聴く)することで、メンタリングを非常に高度に達成させていくという手法です。

 

ですが、それとは別にDomino理論だったり(これはいわゆる共産主義のドミノ理論のパロディー)、水鏡という関数現象であったり(グノーシスからギルガメッシュまで、ディアーナの水浴も)、双方向性や共生というテーマから深掘りしていったら、気付いたらEcoSystemの気功技術まで実装できたという状況となりました。

 

 

もちろん技術としてはずいぶんと前からあるものですが、セミナーに落とし込むためには様々な難しさがあったので、ハイレベルな受講生の熱心な鍛錬により、晴れて実装できて嬉しい限りです。お陰様です。

 

というわけで、EcoSystemのホップ・ステップ・ジャンプの第2段階目は「物忌(ものいみ)」です。

 

ホップがトランスでして、トランスもまた非常に深みのあるもので、極端な話で言えば、トランスだけを深めてしまってそれだけでヒーリングをすることも理論的には可能です。

気功技術は裏切りますが、トランスは裏切りません(そうなのか?w)。

 

で、「物忌」です。

「物忌」はもともとは陰陽師の技術ですが、それを気功技術として改変しました。

c.f.陰陽の暦のひとつ、物忌み(ものいみ)という生まれ変わりの儀のカラクリは霊の発酵と熟成? 2017年05月07日

 

物忌については上記の記事が良くまとまっています。

 

***


陰陽師の仕事のひとつに暦の作成があります。
暦とはカレンダーですね。

律令制度では中務省管下の陰陽寮で暦博士が作成し、前年の11月1日に新年の歴を調進したそうです。
カレンダーと言っても、季節や日の吉凶、タブー(禁忌)などが記載されたものです。これを具注暦と云います。

このカレンダーを自分も欲しいと思った公家たちが個人で注文することもありました。

たとえば、道長もまた陰陽師たちに具注暦をつくらせています。その具注暦にその日にあったことなどを赤裸々に書き込んだのが御堂関白記としていまも残っています。


*御堂関白記

ちなみにこの道長の日記であるところの御堂関白記によれば、道長はおよそ20年の間に300回以上の物忌みを行っています。
年によっては50回を超え、月によっては十数回を超えます。

物忌みとは、引きこもりのことです。
一定期間の間、外に出ず、外部と交渉もしないで、閉じこもります。

その引きこもり中はネットサーフィンしたり、ゲームしたり、音楽聴いたり、、、、はしないで、写経やら読経やら、詩歌を興じたり、法要やら講会を催したり、管弦を楽しんだり、まあ楽しく遊んでいました。

この引きこもりの目的は何かと言えば、浄化です。
清浄な人間に生まれ変わることを意図しました。

いわば充電期間ですね。

引きこもりなので、頭から掛け布団をかぶっています。
この掛け布団のことを真床襲衾(まどこおふすま)と云います。

真床襲衾と言えば天孫降臨を思い出します。


By 663highland - 663highlandCC 表示 2.5Link
*高千穂河原の天孫降臨神籬斎場

天孫瓊々杵命(てんそんににぎのみこと)が天照大神(アマテラスオオミカミ)の命令を受けて、葦原の中つ国をおさめるために、高天の原から日向国の高千穂峰へと天下ったときに、この真床襲衾(まどこおふすま)に入っていました。

真床襲衾とは、真床は寝床です。ベッドですね。襲うは覆うということで、ベッドを覆う衾なので、掛け布団です。掛け布団を頭からかぶって引きこもるのが、この真床襲衾です。


そして面白いのは、この物忌み中にたくさんの霊を身に着けるということです。

いわば発酵なのです。発酵と熟成です(分かりやすく言えば腐るということです。微生物による代謝ですね)。


CC 表示-継承 3.0Link


発酵のために酵母を植え付けるように、たくさんの霊を身につけて、その上、それを増殖させます。

すなわち磨いた米が微生物によって、最終的に美味しい日本酒になるように、新しく清浄な存在に生まれ変わるのです。炭水化物がアルコールになるという錬金術を媒介するのが、麹(こうじ)のようなカビであるように、疲れた大人を生まれ変われさせるのが物忌みという発酵なのです。
そのときの微生物が霊魂で、霊魂は増殖します(情報はコピーにはコストがからないのです)。

その増殖する霊魂を「みたまのふゆ」と言います。

みたまのふゆというと神道の祝詞(のりと)を思い出します。

たとえば「大神(おおかみ)たちの恩頼(みたまのふゆ)の蒙(かふが)り奉(たてまつ)りて」などです。


By Mas3cf - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0Link


大神(おおかみ)たちの恩頼(みたまのふゆ)」という場合はThanks Godという印象ですが、もともとは御霊が増える(ふる)という意味でした。


そしてこの「ふゆ」から冬祭りが来ているそうで、春祭りはさあこれから作物を植えるぞという祭り、秋祭りは収穫祭、では冬祭りは?と言えば、御霊を増やす祭りということです。


そもそも神道では生者の魂は不安定と考えます(物忌み自体は古来の風習を陰陽師が取り入れたものです)。
不安定というのは、すぐに身体から幽体離脱してしまうということです。


合気道の心身統一をちょっと思い出しますね。
合気道においても、心と身体があっていないで離れているから気が充満しないと考えます。



コーチング的にはゴールを設定していないとき、もしくはWant toをやっていないときは、心が幽体離脱していきます(たぶん)。


で、身体に鎮(しず)めてつなぎとめておくのが、「たましずめ」です。
文字通り、魂を鎮めます。
これが鎮魂です。ですから、もともとは死者の魂を鎮めるのではなく、生者の魂の取扱説明書だったということです。


ちなみにわざわざRゆらぎな方法もあって、それが「たまふり」です。魂を外からゆすります(まさにコーチング、もしくはヒーリングですね)。


ですので、「みたまのふゆ」といったとき、このふゆは「振る(ふゆ)」と「増える(ふゆ)」がかけられています。

魂を降ってゆらがせて、魂をしずめて、くっつけた霊魂を増やすのが物忌みということです。

 

 

***

 

 

ほぼ全文を引用しておりますが、自分の記事を自分が引用するので著作権侵害にはならないかな、と。

 

 

この物忌は端的に言えば「休息」です。

休むということです。

それも頭からお布団をかぶって休むのです。

そして、たくさんの霊を身体につけて、発酵を促し、霊を増やすのです(面白いですよね〜)。

 

発酵という錬金術は錬術なのです。

 

これを技術化したのが「物忌」です。

 

かなりロングセラーの人気技術です。

 

 

もしもBGMを流したければ、こちらを!

c.f.「♪歌を忘れたカナリアは♪」〜ニーチェの隣人愛理解とリア王の叫び〜 2015年04月04日

 

 


(引用開始)


 歌を忘れた カナリアは
 後ろの山に 棄てましょか
 いえいえ それはなりませぬ

 歌を忘れた カナリアは
 背戸の小薮に 埋けましょか
 いえいえ それはなりませぬ

 歌を忘れた カナリアは
 柳の鞭で ぶちましょか
 いえいえ それはかわいそう

 歌を忘れた カナリアは
 象牙の舟に 銀のかい
 月夜の海に 浮かべれば  
 忘れた歌を 思い出す 


(引用終了)


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