鏡のこちら側から観るのと、向こう側から観るのでは、全く異なる風景が広がっています。
そっくりだとしても、鏡の国の世界はあべこべな世界です。
我々が趣味で気功をするのと、プロとしてするくらいに違います。
それはスタート地点からして、全く反対方向を目指すようなものです。趣味の延長にプロはありません。
プロは最初からプロです。上手下手とかではなく、視点が異なるのです。
我らがダレン・ブラウンはこうおっしゃっています(今日のセミナーの裏テーマでした)。
c.f.マジックのほとんどはトリックが終わってから起こる。(ダレン・ブラウン) 2018年12月24日
マジック界には趣味のパフォーマーが大勢いて、彼らはとても長い時間をかけて技や衣装や飾りを完璧に仕上げている。それ自体、恥ずべきことではないが、マジックという不思議な体験を娯楽的な方法を使って創り出すマジシャンの能力と、この執念とはほとんど関係がない。
とても長い時間をかけて技や衣装や飾りを完璧に仕上げることは、恥ずべきことではないが、マジシャンの能力とは関係がない、、、、ってすごい話です。
学校のリニアな世界から、魔法の王国へ迷い込んだ気分です。
努力が真っ直ぐに評価される(少なくともそう信じられている)世界から、「関係がない」世界へと我々はワープしたのです。
じゃあ、どうしたら良いのかと途方にくれそうになりますが、ダレン・ブラウン先生は素早く処方箋を出してくれています。
コメディアンになりたいと思ったら、その肩書を背負うためにもまず舞台に上がり、パフォーマンスをすることから始めなければならない。(p.53、ダレン・ブラウン『メンタリズムの罠』)
端的に言えば、我々も背中に冷たいものを感じながら、自信たっぷりを装いながら、にこやかにでも頭の中をフル回転させながら、舞台に上がり、クライアントに機能を果たすしかないのです。
それをどれだけギリギリの中でクリアしてきたかが、能力を向上させていきます。
今回のセミナーのサブタイトルはここから取りました↓
マジックのほとんどはトリックが終わってから起こる。これは奇術の興味深い原理だ。(p.54 同上)
僕らはトリックをどこかで奇跡だと思っているのですが(もしくは奇跡と思いたいと思ってしまうのですが)、実際の奇跡は観客や顧客の頭の中だけで起こるのです。それは「頭の中だけ」なのですが、ヒーラーはその「頭の中(内部表現)」で起きたことは、外部世界で起きたことと同じであるというT理論を用いて、実際にリアルな世界も書き換えていきます。いや書き換えるのではなく、書き換わるのです。
この視点の移動をしてから、僕らはプロとして活躍しましょう!!
p.s.タイトルはレイモンド・チャンドラーからの引用。
たとえ何も書くことがなかったとしても、私は一日に何時間かは必ず机の前に座って、一人で意識を集中することにしている(レイモンド・チャンドラー)