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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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藤井さんは「すごいな」というくらいの量の勉強をしている。オールインしていることが分かるんです。

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月日百代(はくたい)過客(かかく)にして、きかふ年もまた旅人なり。」と松尾芭蕉は詠いました(46歳のころです)。

 

これはもちろん李白の「夫れ天地は万物の逆旅、光陰は百代 (はくたい)の過客(かかく)なり。」から来ています。

 

光陰が月日というのは美しい対比です。光陰が昼と夜のイメージだとしても、それは月日でも良いわけです。月日とは時間の意味もあり、月と太陽そのものでもあります(イメージの重ね合わせはきわめて重要。同様のものに洒落があるのですが、これをダジャレとかオヤジギャグなどと言って貶めたのが現代の病理。歌舞伎を見れば音の連なりによる洒落をどれだけ大事にしているか分かります。韻を踏んだり、洒落を駆使するのは、ラップだけではないのです。)

 

 

僕自身も情報空間を疾走している感覚が絶えずあります。

 

長距離列車などでは、途中駅に止まり、ある程度の時間、停車します(そりゃそうだ)。

 

その停車時間中に、そこが目的地ではないけれど、ちょっと降りてみて、空気を吸ったり、風景を眺めたり、駅弁を覗いたり、お土産を眺めたりします。

 

セミナーでも紹介した映画『エンドロールのつづき』。

 

*鉄道はいつもエッジ(線)で、駅はノード(点)。異世界への入り口は港であり、駅です。銀河鉄道の夜からパリのオルセー美術館まで。

 

この映画も、鉄道の停車駅の近くに住み、鉄道の乗客にチャイを売る家の子供が主人公です。お父さんはバラモンながら没落して駅のチャイ売りに身をやつします(ラフマニノフも似ている)。主人公の少年は映画の存在を全く知らず、ある日、映画を家族と観に行ったことで心を奪われ、人生が変わります(余談ながら、主人公を演じた本人も映画を観たことがなかったそうです)。

 

 

 

その停車時間中に僕らはそっと途中下車をして、その駅の周囲を楽しんで(熱々のチャイを飲んだりして)、そして電車が動き出す前にあわてて自分の座席に戻って、その土地をあとにします。また来たいと思いながら、もう二度と戻って来ないことも分かっています。

(少なくとも、同じ川には2度と入れません)

c.f.旅立つということについて 2012年10月06日

c.f.「天才達」は太陽に向かい「陰陽師」は洞窟に向かう!〜天地は仁ならず、万物をもって芻狗となす 2014年07月21日

 

情報空間の移動もこのイメージです。

 

一瞬一瞬、途中下車したときに、その土地を楽しみつつ、時間のリミットを感じつつ、必要なことを置いておきます。

 

ブログも同様で、その日にしか書けないことがあるのに、時間と空間の余白が足りなすぎることに身悶えしています。

 

たとえば、新名人誕生のこのタイミングに2つのインタビューを紹介したいと思っていました。

一つは軍曹と呼ばれる永瀬さんのインタビューです。

 

 

「全俺が泣いた」のは、こちらの一節。

いや、全編が素晴らしいのですが。

(この全文を読むためだけに朝日新聞デジタルに入っても、悔いはないレベルです)

 

(引用開始)

藤井さんは「すごいな」というくらいの量の勉強をしている。オールイン(ポーカー用語で、自分の持つチップを全てベットすること)していることが分かるんです。藤井さんの立場にもなって、そのくらいできることはすごいことです。人は変わるものです。結果を残せば変わるのが普通です。「欲しいパソコンは買いますよ」と言いますが、いやいや、それ自分の研究のためじゃないですか、と(笑)。研究中に自分の前であぐらをかいてたって、もう別にいいじゃないですか。でも、ずっと正座しているのが藤井さんなんです。(引用終了)

 

Amebaの企画で羽生さんを含める7人と対局させたときに唯一勝ったのが永瀬さん。

これは僕もリアルタイムで見ていて、最後の羽生さんにも勝利したときは末恐ろしいと思いました(これについても記事にしたと思いますが、アメブロの検索では見つからない)。

 

そして羽生さんをして、藤井さんが似ていると思うのは、僕(羽生さん)よりも谷川さんと言わせしめた、その谷川さんへのインタビューも良かったです。

 

*丁寧に過去を分析しているようで、シャープに未来を指し示しているところがさすがです。

 

谷川さんが史上最年少名人(21歳)となった瞬間をなぜか強く記憶しているように感じていて、そこから40年の月日が経つのは信じられないような気分です。

 

 

T理論完全マスタースクールだけではなく、幾度も紹介しているのがこちらのジョーク。

 

数学者の言う言葉が僕らの脳内をEchoします。

 

「火が燃えていて、そばに水入りバケツがある。何をすればいいかは明らかなのに、いったい何の不満があるのかね」

 

自明というやつですね。

 

(引用開始)

数学者、技術者、化学者が学会に参加しており、ホテルで隣接した部屋に滞在している。ある夜、彼らは階下のバーにいる。最初に数学者がベッドに戻る。次に化学者、そして数分後に技術者がベッドに戻る。化学者は部屋の外の廊下でゴミ箱が燃えているのに気付く。近くには水が入ったバケツがひとつある。化学者は即席で消火器を作るために二酸化炭素の発生手段を考え始めたが、結論が出る前に到着した技術者が火に水をぶっ掛けて消し止めた。翌朝、化学者と技術者は昨晩の小火騒ぎの顛末を数学者に話すと、数学者は昨晩ゴミ箱から火が出ていたことに気づいていたという。化学者と技術者は数学者になぜ消火しなかったのか訊ねると、数学者は軽蔑するように「火が燃えていて、そばに水入りバケツがある。何をすればいいかは明らかなのに、いったい何の不満があるのかね」と答えたという。
(引用終了)

 

自明に関して思い出すのはアンドレ・ヴェイユ。若い頃に「自明」と証明に書くなと指導されました。

c.f.ユークリッド原論はグリム童話なわけで、CopyするならRemixする 2014年02月27日

 

 

ラストはこちら!

これも僕は繰り返し引用するジョークです。

 

(引用開始)
社会学者、物理学者、そして数学者が、同じ長さの閉じたロープによって最大の面積をもつ領域を囲む方法を考えている。社会学者は正方形の囲いを作った。物理学者は円の面積が周囲長の同じ正方形より大きいことを思い出して円を形成し、「君はこれよりも大きくすることができるか」と数学者に問うた。数学者は円形のロープで自分を囲んで「私が今立っているところを外側と定義する」と言った。
(引用終了)

 

ウィトゲンシュタインが崇拝していたというトルストイの「人間にはどれほどの土地がいるのか」では、この数学的手法を使えば良かったのに、と心から思います。

 

*トルストイの傑作『アンナ・カレーニナ』をイメージしたものと言われるイワン・クラムスコイ作「邦題:忘れえぬ女」(1883年)

 

この「定義」が肝です!

 

 

明後日より、いよいよ「まといのば」講座再開!

 

もっと先へ急ぎましょう。

 

乗り遅れないようにしてください!!

すごいなというくらいの量の勉強をし、オールインしている人と一緒に移動したいものです。

 

 

第1講座 裏T理論概論 〜空海の「理趣」、サティの傘〜

6月7日(水)19時〜

第2講座 ゴーラクシャ・シャタカ概論 〜Yogaの隠れた源流に立ち返る〜
6月15日(木)19時〜

第3講座 「疲れは憑かれ」の科学 〜我々は取り憑かれている?〜
6月21日(水)19時〜

第4講座 卓越性とブランディング 〜T理論でグラフ化せよ〜
6月22日(木)19時〜

 

第5講座 人工知能は人間になるのか?機械は思考するのか(チューリング)〜神奈川大学の記念碑的講義を圧縮して解説〜
6月24日(土)13時〜

第6講座 (調整回!)
7月2日(日)13時〜

 

お申し込みはこちら!

 


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