僕の好きな詩の1つが、サスーンの「たいしたことないでしょうが(Does it matter?)」です。
戦争で脚を失った元兵士に「Does it matter?(たいしたことないでしょうが)」と語りかける詩です。
戦争で視界を失った元兵士にも「Does it matter?(たいしたことないでしょうが)」と言います。
でも、皆さん、お優しいでしょう?
そんな不快な顔をしなくても良いのでは?
と。
たいしたことないでしょうが、あなた両脚なくしたので。でも、別に・・・・・・
みんないつもやさしくしてくれますでしょうから。
ほかの連中が狩りから戻ってきて、マフィンやら卵やら
がつがつ食べるからといって、別によろしいでしょうが。
それが気になると、顔に出して自分の気持ち見せなくても。
こちらは僕の先生であった斉藤和明教授の名訳。
これを原文で読むとまた、非常に味わい深いです。
先生の声で僕の耳にはエコーします。
Does it matter?
Does it matter?ーlosing your legs?....
For people will always be kind,
And you need not show that you mind
When the others come in after hunting
To gobble their muffins and eggs.
(pp.179-180)
戦争に行って、自分たちのために戦った兵士が脚を無くしたからといって、それがどうしたの?
それはたいしたことないでしょうが、と言い募ります。
健康な人が健康な脚で狩りに行けることも、戻ってきて、ガツガツとマフィンや卵を食べることも何が問題なのですか?
別に良いでしょ?
不快であることを顔に出さなくても良いでしょ?
だって、皆さんあなたに優しいでしょ?
戦争で脚を無くしたからといって、それは、、、、それはたいしたことないでしょうが、と。
のちほど全文を最後に紹介したいのですが、ざっくりと言えば、1段落目は脚をなくしますが、2段落目は戦争で失明した兵士に対する呼びかけ、そして3段落目はフラッシュバックする兵士に対する残酷な呼びかけです。
世界にあれだけ影響を与えたBTSが従軍のために休止活動に入ります。
これは重要(matter)なこと。