じわじわとSoldier候補生(BootCamp生)の実力が伸びているのを感じるBootCamp講習会でした!
良いことです。
BootCamp生の皆さんは、自分のできなさ加減に絶望しているかもしれませんが、絶望は大事です(^o^)
(彼らの名誉のために申し添えるならば、彼らはそれぞれの現場では圧倒的な結果を出しています)
実際にできていないのですから、絶望することはありませんしw
できていないことが正確に分かって、むしろ良かったというべきです。
できていないのに、できていると思っていた今までが深刻な過ちです。
そして、その状態では、いつまでたってもできるようにならないので、もっと深い混迷に陥ります(気功技術を新しく導入しても、理論を学んでも、パラダイムシフトしても、、、何も解決にならないのです)。
できていないことを認識できたら(できるだけの認識力をようやく持つに至ったのですから)、できるようになれば良いことです( ー`дー´)キリッ
ここで言う「できる・できない」は気功整体の施術ではありません。
それ以前のランドマークの指示です。
身体にあるランドマークを正確に指示できるかということです。
体表解剖の基礎の基礎ですね。
たとえば、大転子をきちんと正確に触れるかというレベルの話しです。
逆にできるようになると、その能力はスパークするのです。
たとえば大転子に触れられていなかったこと(これまで触れたつもりになっていたこと)を自覚して、深く悔いて(←おおげさかw)、そしてきちんと丁寧に確認して大転子に触れられるようになると、、、、、、小転子もあっさり触れるようになります(実際に、小転子もきちんと探せるようになりました)。
大転子の探し方のポイントはASISから降りずに、まず腸骨稜の側面に戻って、そこから身体の真横を脚方向へ手をおろしていくことです。
そして、労宮で探すようにします。手のひらは十分に大きいので、手のひらのどこかは大転子に当たります。網を広めにしておくのです。
そしたら、あたかも分かっていたような顔をして、大転子の位置を意識しながら、掌底で左右から押してみてください。
(慣れている人は大転子を外旋させる技術も使うと良いです。ランドマークのチェックをしながら、施術もできるので)。
丁寧に触ることは重要です。なんとなくではなく、精密に。
*TENETが見えますか?
*SATOR AREPO TENET OPERA ROTASは、ラテン語による回文である。SATOR式とも言われる。 しかも右の図のように四角に組むと、縦から読んでも同じになる。
「農夫のアレポ氏は馬鋤きを曳いて仕事をする」という意味に翻訳できるが、SATORを農夫ではなく農耕神サトゥルヌス、AREPOを名前ではなく「大地の産物」と解釈して二重の意味を持たせていると取ることもできる。
最も古いものはイタリアのヘルクラネウムの遺跡から見つかっており、イギリスのサイレンセスターやシリアのドゥラ・エウロポス遺跡でも見つかっている。1世紀中ごろには既に成立していたと考えられている。(Wikipedia)
気功整体もコーチングもメンタリングも、その真髄は「謎解き」です。
でも、謎を解く前に、まず「謎」を読まなくてはいけません。
いや、そんなに難しい話しではなく、試験問題を解く前に、まず試験問題をきちんと読まなくてはいけません。
計算練習だけをひたすらしている子は、文章題になるとそこに出ている数字を組み合わせて大喜利のように適当な計算を作ったりします(これは冗談だろうと思うかもしれませんが、塾などで低学年を教えている教師などにそれとなく聞いてみてください)
Q.5人の子供にりんごを3つつずつ配りたいと思います。りんごは全部でいくつ必要でしょう?
という算数の文章問題を読んで、いや、読まずに5人と3つという数字だけに脊髄反射して、5×3とやる子たちが一定数いるのです。
*セザンヌ『りんごとオレンジ』
最初のうちはそのように文章を読まないで、問題を解いていることは教師には気付かれませんし、弊害も顕在化しません(本人も自覚できていないことも多いです)。
なぜなら、算数でそのときに求められているアルゴリズム(計算規則)はほぼ一つに決まっていますし(足し算とか掛け算とか割り算とか、そのうちどれかを集中的にやるので)、出てくる数字も少ないからです。
ですので、まさか問題文を読んでいないとは教師は思わないのです。
そして、素早く計算ができるので、むしろ優秀だと思われます。
他の子は問題文を読む分だけ遅いので。
でも、そのうちに壁にぶつかります。
問題文を読まないと解けないからです。
大人からすると想像もつかないでしょうが、そういう世界があります。
いやいや、我々もそうかもしれない、、、、、、、というのが今回のメンター養成スクールとBootCampでのテーマでした。
きちんと「読む」ことです(発話された音も、身体のランドマークも)。
メンター養成スクールの受講生は自分がいかにクライアントの発話された音を聴いたふりをしていて、聴いていなかったかに深く絶望したと思います。
絶望をしたら、あとはトレーニングです。ひたすら鍛錬です。
全集中の呼吸で(←冗談)、一生懸命に相手の言っていることシャドーイングしましょう。
あくまでもシャドーイングです。最初は覚えようとしなくて構いません。
口の中で繰り返すのです。
子供が母語(Mother tounge)を覚えるよう、口の中でもごもごと繰り返すのです。
もちろん一人で行う練習であれば、耳に入った言葉を大きな声でシャドーイングしていくと良いです。
同時通訳の訓練などでは、耳に入った音を脳を通さずに(理解も解釈も翻訳もせずに)機械的に口から出す練習をするそうです。
耳 → 脳 → 口
ではなく、
耳 → 口
ということです(もちろん比喩です。正確にはほとんど意識を介さずに、とか理解せずにと言うべきでしょう)。
*ゴヤ「我が子を喰らうサートゥルヌス」
*ローマ神話に登場するサトゥルヌス(ギリシア神話のクロノスに相当)が将来、自分の子に殺されるという予言に恐れを抱き5人の子を次々に呑み込んでいったという伝承をモチーフにしており、自己の破滅に対する恐怖から狂気に取り憑かれ、伝承のように丸呑みするのではなく自分の子を頭からかじり、食い殺す凶行に及ぶ様子がリアリティをもって描かれている。(Wikipedia)
シャドーイングの訓練として、たとえば中村元先生、もしくは小林秀雄などではどうでしょう(^o^)
*とりあえずは中村元先生のパクリから!もといシャドーイングからやってみましょう(^o^)
気楽にモノマネ感覚で。
身体の表面は皮膚が覆っているので、すぐにはどこに何があるか分かりません。ですので私達は目印を探します。それが体表解剖です。体表面から身体の中を探ります。
たとえば、目や口なら明瞭に分かりますが、肋骨や骨盤というのは、目や口ほど分かりやすくありません。
ですので、目視しつつ、触診で確定していきます。
「まといのば」の気功整体で体表解剖のホームポジションとしているのが、ウエストのくびれの部分です。肋骨と骨盤の間のお腹の部分です。
くびれに手を当て、少し足元に手をスライドすると腸骨稜、少し頭の方向に自分の手をスライドすると肋骨下部です。
腸骨稜から、手を閉じるようにするとASISに触れられます。
そのまま骨盤の側面(腸骨稜)に触れながら、中殿筋をなでていくと大天使に出会います。
もとい、大転子ですね。
c.f.大転子は大天使?!「かくして我々が解放した魂は、死を乗り越え、再度我々と共に生きる(ケルト神話) 2017年06月05日
そして大転子が点でとらえられるようになると、、、「大転子、小転子」というトリガーと共に、驚くべきことに小転子が正確に触れるようになるのです。
ポイントは「大転子、小転子!」です(坐骨は無いものと考えましょう)。
そして、小転子を確認したら、大腿骨までチェックすると確実になります(万が一にも坐骨と間違えなくなります)。
ともかくシンプルにシンプルにランドマークを丁寧に、正確に触りましょう。マシンのように正確に!
物理世界を正確に認識できて、はじめて向こう側の世界の扉が開きます(たぶん)。
というわけで、10月は「生きた解剖学(Anatomy2.0)スクール」です!
お楽しみに!!