非常にコアなメンバーが集まりまして、楽しい解剖実習になりそうです!
(まだほんの少し席に余裕があります!)
また来年以降も開催していきたいと思いますので、今年は難しくても、来年以降に照準を定めて、楽しみに待っていてください!!
自分でメスを持って、自分でご献体を切っていくというタイプのコアな解剖実習を経ると、身体への認識がガラッと変わります。
強烈に変わりますし、自分の身体が変わり、結果的にクライアントさんたちの身体も変わります。
ただ、その体験を強烈な経験へと転化していくためにも、もちろん圧倒的な知識は必要です。
そして、たくさんのクライアントの身体に触れて、試行錯誤しておくことも大切です。
一緒に解剖実習を行ったガチムチのトレーナーの友人がこんなことを言っていました。
生きている身体で、動いている筋肉を解剖したい、、、と。
もちろんそんなことは無茶なので、自分の前腕を切り開いて、筋肉の収縮弛緩を見たいと言っていました。
「前腕であれば、皮下脂肪も薄いし、、、(って、彼は体脂肪率一桁台なので、どこを切っても薄いですが)」
まあ、そんな無茶は笑い話ですが(いや、彼ならやりかねないですが)、実際に解剖をすればするほど、人の身体の中を見てみたい、どうなっているのか知りたいと思うものです。
強く知りたいと思うからこそ、回答を求めて解剖書を読み漁り、自分の身体を丁寧に触り、クライアントさんの身体を丁寧に触って、知ろうとします。
知れば知るほど面白いですし、もっと知りたくなります。
そうやって解剖の知の迷宮へと紛れ込みます。
とは言え、僕らはそこに快適さや爽やかさ、気持ちよさ、清々しさなどを加味したいと思っています。
知的好奇心というのは、一種の中毒です。
良い意味での中毒です。
Addictionですね!
「もっと知りたい」とドーパミンが出ている状態です。ドーパミンの渇望感が心地よく、そしてついに知りたかったことを知ることができたときの快感、そしてそこで開ける次の扉というのはワクワクします。これもホルモンのなせる技です。
解剖に耽溺するのではなく、身体に耽溺しましょう(似て非なるものです)。
身体を快適な状態にして、クライアントさんの身体をより快適な状態にすることに耽溺しましょう!!
そのために解剖学というベースは非常に役立ちますし、気功はとても便利なツールですw
件(くだん)の彼が、その後、前腕をよく切れるメスで切開したのかはわかりませんが(いや、「切開するときは、呼んで」と頼んであるので、まだなのでしょう)、切開せずとも我々はかすかな皮膚感覚と知識と想像力で、体の中を観ることができます(これが解剖直観ですね)。
そしてこの解剖直観を猛烈に成長させてくれるのが、解剖実習です。
ただ、知は力です。
丁寧に解剖学を学んでおいて、そしてはじめて目の前のご献体がクリアに見えてきます。
楽しく解剖を学ぶコツが、自分の身体を知ることです。
自分の身体を知るというのは、筋肉や骨の状態を知りながら、どんどん改善していくということです。
思いもよらなかったことができるようになったり、健康を取り戻したり、心から身体を動かしたくなったり、そういう変化の一つ一つに喜びながら、気付いたら解剖学に詳しくなっているというのが理想です!
ちなみにこれはクライアントさんも同じです。
自分の身体を知りながら、どんどん身体が快適になり、知れば知るほど快適になり、快適になるからもっと知りたくなるという好循環が起こります。
ですので、わざわざメスで切り開かなくて良いので、そっと身体に触れましょう。
筋肉は運動器官だけではなく、感覚器官です。
固めてしまうと、バカになってしまうのは、運動器官としてだけではありません(逆に痛みという痛覚を麻痺させるためには、固めます)。
固めるとバカになるということは、ゆるめると賢くなるということです(^o^)
ですから、そっと触りましょう!
そっと触って、皮膚の下にある筋肉や臓器を感じましょう。
これは面白いもので、感じれば感じるほどくっきりしてきます。これは感覚が鋭敏になるということもありますが、触られている筋肉もまたゆるみます。
たとえば、腸骨稜などは、触れば触るほどくっきりしてきます。
くっきりしてくると、運動レベルは着実に上昇します。
ですから、そっと触れましょう!!(大事なことなので、何度も繰り返しましたw)
ちなみに大腰筋を感じる方法はシンプルです。
いや、大腰筋って、腸腰筋(群)の一つですし、インナーマッスル中のインナーマッスルとも言われます(インナー、アウターの区別はそれほど意味がありませんが)。
深層筋であることは事実です。
解剖でも一番最後に出てきます。
内臓の奥にあります。
*ちなみに、マックバーネー点は虫垂炎(いわゆる盲腸)の診断に用いる圧痛点ですが、我々はこれをバウヒン弁(回盲弁)という小腸と大腸を仕切る弁の触診に用います(セミナーなどでは、アウフヘー弁と冗談で言います)。
すなわち腸の触診のひとつのランドマークですね。
余談ですが、この弁が壊れるのがSIBOです。
SIBO(シーボ)というのは、「小腸内細菌増殖症:Small Intestinal Bacterial Overgrowth)」ですね。
「ちょっとしか食べていないのに、お腹がポコンとなる」、、、わけがない( ー`дー´)キリッ(物理学的にありえない)と僕らは思いがちですが、、、、実はあるのです。そう気体になれば。
固体や液体が気体になれば、体積はバカでかくなります。理想気体が標準状態で1モル22.4リットルです。
(ちなみに、良くないものを食べると、キネシオロジーやOリングテストなどの筋肉反射テストのように、身体が落ちます。身体が落ちるというのは、実際は筋肉が悪い意味で弛緩します。そうすると、お腹はぽっこりします。この可能性ももちろんあります)。
すなわち、小腸内の細菌が人の栄養を横取りして、ガスを発生させているのです(勝手につまみ食いして、おならしているみたいなイメージですね)。
SIBOに罹患している人は多いです。
背中からは届かず、腹部から皮膚、皮下脂肪、腹直筋、腹斜筋群、腹横筋と外していくと、内臓が出てきます。内臓を取り出して、その奥に鎮座しているのが大腰筋です。
ですので、触診じゃさすがに無理でしょ、と解剖している人でも思います。というか、解剖をしているからこそ、強く感じます。
でも、触れます( ー`дー´)キリッ
まずいつものように、腰のくびれに手を当ててます。
あ、その前に背臥位(仰向け)に寝てください。
仰向けに寝て、腰のくびれに手をあてて、脚の方に手をスライドすると骨盤(腸骨稜)に触れます。
そしたらそのまま前方へ行くと、ASIS(上前腸骨棘)というぐりぐりに触ります。
そのままおへそを確認しつつ、ASISとおへその中点あたりを触ります。
実際は腹直筋が終わる縁(ふち)を探して、そこから軽く押すことで腹斜筋と腹横筋の薄い膜を介して、大腰筋に触れたいのです。
とは言え、実際はもちろん内臓があります。
この状態で、股関節を屈曲位からもっと曲げてもらいましょう。
ボコッと筋肉の反応が手に帰ってきます。
(ただし、背臥位ですと、腹筋群は骨盤を安定させようと固まります。それが少しノイズになります。ですので、あらかじめ腹筋群の感覚をつかんでおくと良いです)。
腹筋群にくらべて、大腰筋は圧倒的に太いのです。腹筋群がまとめてかかっても、大腰筋にはかないません。ですので、ボコッと動いて、腸や腹筋群を押しのけるのが大腰筋です。
本来は座位でやるのが良いと言われますが、背臥位の方が施術の自然な流れでできますし、心理的な抵抗も少ないかと思います。
大腰筋を触診できると(もちろんクライアント自身も感じられると)、より大腰筋をコントロールできるようになります。
是非試してみてください!!