「どうやってチャンスを掴んだのですか?」
実力があっても、なかなか認められない人がいる一方で、実力は足りなくても、取り立てられてて、スポットライトを浴びているうちに、あとから実力が伴ってくる人がいます。
その違いは何でしょう?
ある人は選択の違いだと言います。
君が何者であるかは、君の持っている能力ではなく、君の選択によって決まるんだよ(『ハリー・ポッター』)(アレックス・バナヤン『サードドア』より孫引き)
実際にそうなのかもしれません。
マルコム・グラッドウェルはティッピング・ポイントと言います。転換点がどこかにある、と。
僕らは「相転移」と熱力学の用語で説明します。
エネルギーを注ぎ込んでいると、氷が水になり、そして水蒸気になるように、質的に大きな変化を遂げる瞬間がやってきます。
(ただ、それはあとから振り返って感じるもので、山登りはどこまでいっても一歩一歩自分の足で登るしかありません。一気にワープする方法は無いのです。でも振り返ってみると「あそこが大きな分岐点だった」という場所はあるものです)
By Marcel de Groot - [1], CC 表示-継承 2.0, Link
アレックス・バナヤンは、人生もビジネスも成功もナイトクラブみたいなものだ、と言います。
入り口のドアは正面とVIP専用の2つしかないように見えて、実は3つ目がある、と。
(アレックス・バナヤンはUSC(南カルフォルニア大学)で医師を目指していたのですが、一念発起して、「成功への抜け道」を探るべくビル・ゲイツやスピルバーグ、レディ・ガガにインタビューしました。他にラリー・キング、クインシー・ジョーンズにも)
その彼が、人生もビジネスも成功もナイトクラブみたいなものだ、入り口のドアは正面とVIP専用の2つしかないように見えて、実は3つ目(サードドア)がある、と言っています。
1つ目は多くの人が通ろうとする正面入り口のドアです。
長い行列で待たされて、入れるかどうか分かりません。実際は並んでいることに満足して、人生が終わってしまいます。ビジネスも成功も同様です。
みんなと一緒でいることで安心できます。
2つ目は銀の匙を咥(くわ)えて生まれてきたセレブや名家の人たちのためのドアです。
僕らには全く関係ないVIP専用入り口です。
猛烈なファストトラックですが、いかんせん僕らには無関係です。僕らが通ることはできません(そうでない場合は別として)
正面入り口のドアとVIP専用入り口の2つが見えています。
しかし、3つ目のドア(サードドア)が存在するとアレックスは言います。
(引用開始)
人生、ビジネス、成功。
どれもナイトクラブみたいなものだ。
常に3つの入り口が用意されている。
ファーストドア:正面入り口だ。
長い行列が弧を描いて続き、
入れるかどうか気をもみながら、
99%の人がそこに並ぶ。
セカンドドア:VIP専用入り口だ。
億万長者、セレブ、名家に生まれた人だけが利用できる。
それから、いつだってそこにあるのに、
誰も教えてくれないドアがある。
サードドアだ。
行列から飛び出し、裏道を駆け抜け、
何百回もノックして窓を乗り越え、
キッチンをこっそり通り抜けたその先にーーー必ずある。
ビル・ゲイツが
初めてソフトウェアを販売できたのも、
スティーブン・スピルバーグが
ハリウッドで史上最年少の監督になれたのも、
みんなサードドアをこじ開けたからなんだ。
(引用終了)(アレックス・バナヤン『サードドア』)
サードドア(3つ目のドア)というのは秀逸な表現だと思います。
正面入り口の列は並んでも、意味がないことがあります(並ぶならば、幼い頃から並ばないとですし)。
この3つ目のドアを「まといのば」では(市場の)歪みとか、Θリンクなどと言ったりしています。
ワームホールとも。
空間にヒビが入っていて、その隙間から入ると、向こう側の世界へ移動できる、と。
イエスが「叩けよさらば開かれん」と言いましたが、叩くべきはサードドアだったということです(笑)
そもそも正面入り口であれば、叩けるところまで門に近づくことすらできません。列が長すぎて
7:7 求めよ、そうすれば、与えられるであろう。捜せ、そうすれば、見いだすであろう。門をたたけ、そうすれば、あけてもらえるであろう。
7:8 すべて求める者は得、捜す者は見いだし、門をたたく者はあけてもらえるからである。
7:9 あなたがたのうちで、自分の子がパンを求めるのに、石を与える者があろうか。
7:10 魚を求めるのに、へびを与える者があろうか。
7:11 このように、あなたがたは悪い者であっても、自分の子供には、良い贈り物をすることを知っているとすれば、天にいますあなたがたの父はなおさら、求めてくる者に良いものを下さらないことがあろうか。(マタイ7:7-11)
ただ、正直言えば、2つほど反論がありますw
(いや、書籍に対する反論ではなく、この引用部分に対する反論です)
それから、いつだってそこにあるのに、
誰も教えてくれないドアがある。
サードドアはいつも同じところにあるとは限らず(だから、前任者と同じことをしてもほとんど無駄です。前の成功パターンはもう一度使えないのです)、そして誰も教えてくれないどころか、多くのメンターたちは喜んで教えているのです(もちろんアレックスもそれは分かっていて、それを本にしています)。
(引用開始)
ビジネスに同じ瞬間は二度とない。
次のビル・ゲイツがオペレーティング・システムを開発することはない。次のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンが検索エンジンを作ることもないはずだ。
次のマーク・ザッカーバーグがソーシャル・ネットワークを築くこともないだろう。
彼らをコピーしてるようなら、君は彼らから何も学んでいないことになる。
(引用終了)(ピーター・ティール『Zero to One』)
c.f.久々に開業セミナーを開催!!! 〜隠れた真実の周辺に築くコミニティ〜 2015年06月16日
そしてそのサードドアの見つけ方のコツこそが、「能力の輪」だと思います。
別な言い方をすれば、デルフォイの神殿の入り口に掲げられていた箴言(しんげん)です。
γνῶθι σεαυτόν ( グノーティ・セアウトン )
「汝自身を知れ」ですね。
(ギリシャ語で「知る」はグノーティ。連想するのはグノーシス。そこからGがKに転化してKnowですね。knowはかつてクノーと呼んでいました)
これをクインシー・ジョーンズは美しい言葉でまとめています。
「自分らしくいろ」と
「自分を知り、自分を愛せ」と。
(引用開始)
私がメンターとなったミュージシャンたちに教えているのは、自分らしくいろということだ。自分を知り、自分を愛するように伝えている。自分を知り、自分を愛せ。私が気にかけるのはそれだけだ。
若者たちは絶えず何かを追い求める。何でも自分でコントロールできると思っているからだ。彼らは宇宙とつながっていることを知るべきだ。宇宙に身を委ねるだけでいいんだ。
(引用終了)(アレックス・バナヤン「サードドア」)
どのドアを叩くのか、どこで待つべきなのか、知ってかつ愛する「自分」とは何なのか、、、それがズレていると、すべてがあべこべになる可能性があります。正面入り口でひたすらに待ち、間違ってVIP専用入り口を叩き、エゴを愛してしまうことがあります。
シンプルにポイントを言うならば、最近の流行で言えば「能力の輪の中にひたすらにとどまる」ということでしょう!
3つ目の入り口を通過して、本来の自分に出会いましょう!!
【書籍紹介】
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おなじみのティールですね!
![]() | ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか 1,728円 Amazon |
マルコム・グラッドウェルはさらっと読めるので、目は通しておきたいですね!
ティッピング・ポイントというよりは、まさにサブタイトルにあるように「小さな変化が大きな変化を生み出す」のでしょう!
1万時間の法則ですね!
![]() | 天才! 成功する人々の法則 Amazon |
そしたら、こちらの本も是非!!