気功が上手になりたいと思ったら、気功が上手な人の集団の末席に転がり込むことです。
バレエが上手になりたいと思ったら、バレエが上手な人の集団の末席に転がり込むことです。
しかし、どうやって??
それが大きな問題です。
なぜ集団に転がり込む必要があるかと言えば、その回答はシンプルです。なぜなら、何かを習うことは本質的に不可能だからです。本を読んで理解できるはずもなく、誰かから手取り足取り教えてもらっても、知らないものは見えないのです。
しかし、ホメオスタシスが味方になり、無意識が勝手に学んでくれる奇跡を期待することは、実は合理的です。
それを昔の人はこう言いました。
門前の小僧習わぬ経を読み
と。
何かを誰かから習って、「なるほど!」と理解するというのは、新しい概念を導入(インストール)されたというよりは、むしろすでに自分の中にあったものを教師によって再確認させてもらったという体験です(ソクラテスは少なくともそう言っています)。
*門前の小僧習わぬ経を読む
これは別にグノーシス主義の意味ではなく(失われたプレローマ界の記憶を思い出すという意味ではなく)、どちらかと言えばビル・ゲイツの推しているカーン・アカデミーに近いものです。
その前段階として、事前の学習にあたるのが、自分自身の試行錯誤です。
そこで溜まった経験値というのが、教師と出会うことでスパークするのです。たとえて言えば、試行錯誤が過冷却の役割を果たし、そこに適切な刺激を教師が与えることで、一気に相転移します。
水を静かに冷却していくと0度以下になっても凍らないで液体のままでいる奇妙な現象があります。これを過冷却と呼びます。その液体に適切な刺激を与えると、一気に凍ります。相転移ですね。
無意識にとってカーン・アカデミーのように学び続け、試行錯誤し続けられるのはどういうときでしょう?
いや、どういう環境においてでしょう。
これは単純です。
まず第一にゴールです。ゴールの設定は必須です。
たとえどんなに理想的な環境にいたとしても、ゴールが無ければ、目が開かず何も見えません。
そんなことは無いと思うかもしれませんが、そんなことばかりです。
非常に恵まれた環境にいるにもかかわらず、どんなにそれを指摘しても、その指摘を否定し、不満ばかりの方は多くいます。
逆に明らかな逆境にも関わらず、見ている風景が違うので、感謝しかいない人もいます(無理矢理に感謝しているのではなく、その人のブリーフで観る世界においては、感謝しか無いのです)。
ホーキング博士のよく知られた言葉に「期待値をゼロにすれば、すべてはボーナスだという」、非常に数学的な命題があります。
厳密には、「私の期待値は21歳のときにゼロとなった(発症によって)。それ以来すべてのことはボーナスさ」という経験に基づいた発言です。
“My expectations were reduced to zero when I was 21. Everything since then has been a bonus“ - Interview. New York Times, December 2004
これは経験に根ざした発言とは言え、実際に真理を含みます。真理と言って良くなければ、ある種の正しさというか(ブラック・スワンのタレブを思わせる物言いですし、「ただ足るを知るのみ」という格言も)。
これらの感覚が感覚に根ざしているものではなく、理論に根ざしていることが重要です(My expectations were reduced to zeroだからこその、ボーナスなのです)。
この対となる概念が、サンク・コストの呪縛であり、カーネマンの損失回避性でしょう。
*久々の登場、カーネマン。
自分はこれだけ費やしてきたと思うと損切は難しく、自分は地位やすでに守るべき生活があると思うと新しいことにチャレンジができなくなります。
では、どうすればいいのか?
上記の「門前の小僧習わぬ経を読む』というカラクリを実現することと重ね合わせるならば、結論はシンプルです。
まず、ゴールを求めよです。
まず神の国と神の義とを求めなさい。そうすれば、これらのものは、すべて添えて与えられるであろう。マタイ6:33
神の国とか神の義という言葉にアレルギーを覚えずに言い換えるとすると、神の国をゴールの理想世界、神の義をゴールの理想世界のアルゴリズムとします。
整理すると、
神の国 → ゴールが達成されたあとの自分の理想とする世界
神の義 → その世界のアルゴリズム、ルール、常識
です。
端的に言えば、、、
神の国 → ゴールの理想世界
神の義 → ゴールのアルゴリズム
軽く思考実験してみましょう!
自分がゴールの世界にすでに到達したとします。
自分の理想とする世界に到達しました(ゴール達成の問題はここでは回避されているとします。ゴールの更新によって)。
そうすると、ホメオスタシスは当然のようにその世界とフィードバックループを閉じます。
環境の変化に対して適応するのがホメオスタシスである以上は、熱い夏に汗をかくように、門前の小僧は習わぬ経を読むのです。それがホメオスタシスの仕事だからです。
ちなみにホメオスタシスはゴール達成の足を引っ張るばかりと思っている人がいますが、違います
ホメオスタシスは機械的に環境に対して反応するのです。
ですので、問うべきはどんな環境を望むのか、どんな環境を選ぶのかということです。
その環境が「神の国」なら最高ですよね、ということです
そn神の国で息を吸って吐くだけで、神の義が手に入ります。
そして、神の国への移動ということは、これまでのサンク・コストからこれまでの積み上げが全部リセットされるということです。
高校デビュー(大学デビュー)みたいなものです。
自分の過去を知る人が誰もいない空間に放り出されたら、どんな自分にもなれます(少なくともそう夢想することはできますw)。
都市化の功罪も同じです。過去や地縁から切り離されるのは良くもあり、悪くもあります。
*俺ら東京さ行くだ(吉幾三)
ただ、神の国へ移動するのは良いことばかりです。
過去はリセットされ、ゼロベースになります。それゆえサンク・コストそのものが消滅し、損失回避性が発火することもありません(まあ「理想的には」ということですが。ただ捨ててきた故郷に戻ることは二度とできないので、理想的ではなくても何でも強制リセットはできそうです)。
イーロン・マスクがキャリアを次々と華々しく移動していきますが、これもまた積み上げ方式ではなく、軽やかな移動を思わせます(古い古い本ですが、浅田彰さんの『逃走論』を思い出します)。
*イーロン・マスク!
*アフリカで生まれ、カナダの小麦工場で働き、スタンフォード大学院に入学するも2日でやめ、のちのPayPalとなるX.comを設立し、ロケット開発のスペースX、そして電気自動車のテスラモーターズを創り、来日時にはラーメン二郎(歌舞伎町店)に立ち寄る人です。
また新しいことをしようといているそうで、、、
Oh btw I’m building a cyborg dragon
— Elon Musk (@elonmusk) 2018年4月25日
どうやって移動すれば良いのか?
これは簡単です。
自分で作り上げることです。
自分の想像の王国の中でまず創り上げ、そしてそれが現実に落ちてくるのを待つことです。
We are all just prisoners here, of our own device…
(私たちはここの囚人、自分たちが創り上げた牢獄の)
というホテル・カルフォルニアの一節を思い出します。
いや、もっとクールに言うならば、アラン・ケイの
The best way to predict the future is to invent it.
(未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ)
ですね。
*アラン・ケイ
*パーソナルコンピューターという言葉をつくり、コンピューターリテラシーも彼の言葉です。
自分たちで創り上げた仮想世界の住人に進んでなることです。もし自分の創り出した世界の囚人にならないのであれば、誰かがつくった牢獄にとらわれることになります。
「行こう牢獄へ、そこで(愛し合う)2人だけで籠の鳥のように歌おう」と言ったリア王を思わせます。
No, no, no, no! Come, let's away to prison:
We two alone will sing like birds i' the cage:
(ノー、ノー、ノー、ノー
行こう、牢獄へ
二人だけでかごの鳥のように歌おう!)
パラダイスとは牢獄のことです。自分が入った牢獄はパラダイスなのです。
だからこそ、イエスは自分を義とした囚人に対して、「あなはた今日パラダイスにいる」と言います。死刑の最中にあってパラダイスにいるのです。
イエスは言われた、「よく言っておくが、あなたはきょう、わたしと一緒にパラダイスにいるであろう」。(ルカ23:43)
余談ながら、これが「内なる覚醒」スクールのテーマです。
いくら外に向かって逃げようとしても、現状の外へ行こうとしても、それはどこまで言ってもお釈迦さまの手の上であり、どこまでもも現状のEdgeには到達しません。
しかし、青い鳥ではないですが、冒険の果てではなく、日常のすぐそばに現状の外へ行く手段は転がっているのです。
というわけで、牢獄へ、もとい神の国へ移住しましょう。
まずは想像で移動しましょう!
Dreamer(ドリーマー)と呼ばれても、現実を拒否し、想像の王国の最初の一人目になりましょう。
そしてそれが実際に自分の環境をじっくりとしかし劇的に変えていきます。
というわけで、ジョン・レノンの「イマジン」、、、
というよりも、Daydream beliverの方が徹底していますね。
1968年の曲ですが、どこかで聴いたことがあると言う人も多いでしょう。
忌野清志郎さんのカバーでおなじみです(THE TIMERS)。
僕もセブンイレブンでせっせと鶏鍋とサラダチキンを買っていたころに、繰り返し店内に流れていましたね〜
*まったく歌の意味が変わっています。原曲と異なり、ハッピーな歌から、かなり切ない恋の歌になっています。とは言え、幼いころに亡くしたお母様に対する想いを歌い上げているそうで。恋愛の歌のようで、違うというのはビートルズのYesterdayも同じですね(ポール・マッカトニーが子供時代に亡くしたお母様に対する歌です)。
*映画「ひるね姫」の主題歌として高畑充希さんも歌ってます。
というわけで、まずは自分の神の国を創りましょう。
想像の王国を、そして抜け出ることができないホテル・カルフォルニアのような牢獄を創り、そこに愛する人と囚われて、カゴの中の鳥のように好きな歌を歌いましょう!!
神の国へ移住しましょう!!
それは1ドルもかからずにできることなのです。
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