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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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「現在私たちのロボットは上位20%以内にいて日本の6割以上の大学に合格できます」(新井紀子)

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羽生さんや藤井6段よりも強いコンピューターが普通にいる現在も恐ろしいですが、低予算ながら叡智の結集でつくられたロボットがあっさりと日本の6割以上の大学に合格できる現在も十分に恐ろしいです。

(ちなみに、人間の大学進学率すらも50%を越すくらいです。過去最高であっても

 

シンギュラリティーはどう定義するかにもよりますが、我々が恐れていた(もしくは期待していた)未来というのは、もうすでにやってきたのではないかと僕は思います。

 

後ろからヒタヒタと追いついてきて、一瞬で追い抜いていったように思います。

 

 

人間のように意味を理解する知性はまだプログラムできないという言い方がありますが、人間は果たして「意味」を理解しているのでしょうか?

 

チューリング・テストに対する「中国語の部屋」を思い出します。

しかし、我々が自分の母国語に対して本質的には「中国語の部屋」なのではないでしょうか?(それほどI言語に対して過剰な期待を寄せる理由が分かりません)

 

この議論を突き詰めると、ロボットが認識できる程度の「意味」すら理解できない人間は知性を持たないのではないか、、、というめまいがするほどに懐かしく古めかしい議論に舞い戻るような気がします。

 

 現在 私たちのロボットは 上位20%以内にいて日本の6割以上の大学に 合格できます 東大は無理ですが でもホワイトカラーになる 人々の大部分より 上にいることに 注目してください(TED)

また彼に、「なんという名前か」と尋ねられると、「レギオンと言います。大ぜいなのですから」と答えた。マルコ5:9

*ロボットというかコンピューターは一瞬で複製が可能であり、そして大群で用いることが可能です。標準的なホワイトカラー以上の知性を持つ軍団が出現可能なのです(あ、すでに出現しているのか)。

*なぜ多くの人がまだ職業についているかと言えば、AIを雇うよりも安いからという資本主義の論理によります。決して人本主義とかではありませんw

 

 

*「私たちは物体検出技術をさらに近づきやすく 使いやすいものにしたいと思い モデルの最適化や ネットワーク・バイナリぜーション 近似を組み合わせることで スマートフォン上で 動かせるようにしました」

*TEDでのデモを見てもらうと分かるように、リアルタイムでスマホで動いています。これは恐るべきことです。サーバーとかスパコンとかハイスペックなPCとかではないのです。

 

 

*こちらは動画にYolo(You only look once)を使ったデモ。たしかに銃を携帯と間違えるところもありますが、我々はここまでは観れていない気がします。

 

 

 

数学的にはAIは不可能という結論がずいぶんと前に出ています。

それがR2-D2問題であり、計算量の複雑性です。

 

おそらくは数学者はビッグバン直後の宇宙を眺めて、ここから知性が生まれる可能性は0%と断定したでしょう。計算量の複雑性が宇宙の生命時間を明らかに凌駕するからです。

 

しかしそれは数学的なアプローチゆえです。

工学的なアプローチというものがあります。

 

チャイティンはこう語っています。

 

 

実際、理論的には問題が解けないということを理論家が証明できるというのはよくあることですが、ソフトウェアエンジニアは、普通はうまくいく、つまり適当な時間内に良い近似を与える巧妙なアルゴリズムを見つけ出すものなんです。私は、人間の知的能力というのはそれに近いものだろうと考えています。うまくまねができるようにわずかでも、少しずつ這い上がっていくのです。

(チャイティン「セクシーな数学」)

 

これは別名「進化」と言います。

進化は行き当たりばったりで、なんとか生き残るためのものです。

 

ああ、同じようなことを言っていた人がいました。

 

分業は素晴らしいデザインであり、市場も素晴らしいデザインだが、それは人間の叡智がそれをデザインしたのではなく、物と物とを交換するという人間の性質がゆっくりと達成させたものだ、と。

 

 

分業からはじつに多くの利益が得られるのだが、そもそもこの分業が始まったのは、それによって世の中全体が豊かになることを人間の叡智が見越してその実現を意図したからではない。それほど広範な恩恵に与れるなどとは誰も思っていなかった。分業は、人間の持つ、ある性向のせいで、きわめてゆっくりと、わずかずつではあるが、必然的に達成されたのだ。それは、物と物とを交換するという性向である。(アダム・スミス 「国富論」)

 

 

進化という視点は非常にエレガントに計算量の爆発を回避させてくれる秘密があります。

そもそも我々の脳だけが、このカーボンでできた不細工なコンピューターだけが、フレーム問題をクリアできると考えることが神をも恐れぬ傲慢さのような気がします(まあ、いらっしゃらない神様を恐れることはできませんが)。

 

我々の貧困は物理的なものではなく、情報的なものです。

想像力が貧困なのです。

 

シンギュラリティーがロマンなのかどうかはともかくとして、少なくとも自分の想像力は貧しいということを認めることからしか羽ばたけない気がします。

AIをめぐる議論について言えば、シンギュラリティーというものがどういうものかの定義次第ですが、いわゆる我々の世界を激変させるような意味でのシンギュラリティーはすでに起きていると思います。

 

自分の知性を超える存在はすでに静かに登場し、そしてこれから席巻しようとしています。

それは資本主義という「頭の先から爪の先まで、毛穴という毛穴から、血と脂をしたたらせながら生まれてくる」(マルクス『資本論』)存在と手と手を取り合って、ディストピアを実現していくでしょう。

 

 

 

そのときに僕らはきっと、、

 

「僕を見て! 僕を見て! 僕の中のモンスターがこんなに大きくなったよ。」

 

と叫ぶのかも(*^^*)

 

 

 

いや、冗談はさておき、そのような未来が来るのではなく、すでにそのような未来が来ているのです。

ただ僕らは砂の中に頭を突っ込んでいるから見えないのです。

 

その恐るべき現実を直視し、その上で、じゃあそのような未来において我々人類はどうするべきなのでしょうか?

 

 

「AI,人間もういらないってよ」ってことになるのか?

 

それとも「人間、もうIQいらないってよ」ってことになるのでしょうか?w

 

 

 

状況を俯瞰的に見て、情動を動かされずに、最適解を探せば、意外と楽しい未来が待っているような気がします。それは多くの人にとってディストピアであっても、少数の人にとってはユートピアなのではないかと思います。

 

 

まあ、いずれにせよお楽しみに!!!

 

ヴァーチャル受講も可能です!!!

 

【まといのば講座 新しい時代のスマートさとは? ~いまここにあるシンギュラリティー、人工知能が大成功する時代に求められるグローバル型のIQの形 ~チョムスキーの変形生成文法、Deep Learningの手法と脳、情報空間の最適解と物理空間の最適解、制約とランダム性とクリエティヴィティ~
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【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  3万円
【受講資格】 スクール修了生、もしくはそれに準じる方
【持ち物】 筆記用具
【お申し込み】お申し込みはこちらから。

(ヴァーチャル受講(ビデオ教材配信+希望者に遠隔伝授)も申込可能です)

 

 

 

【書籍紹介】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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