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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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「断食ってどうなんですか?食べるとやっぱり疲れますよね?」

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「断食ってどうなんですか?食べるとやっぱり疲れますよね?」というご質問をいただきました(*^^*)

これは非常に重要なポイントがたくさんあります。

断食の有効性の有無、食事による疲れ、けれど栄養素は必要というジレンマ、、、、。


*やせてこういう身体になりたいと思ったら、断食ではなく、「食べて痩せる」を実践する必要がありそうです。


そう言えば、余談ですが、たまたま昨日、フロリナのバリエーションを指導しているところにアドバイスする機会があり、ピルエットの軸を改善するのに、坐骨を使ってみました。昨日の記事で書いた坐骨を叩く方法です。

坐骨からの刺激が振動として、骨盤、仙骨、腰椎、胸椎、頚椎とうまく伝われば(というか、うまく伝えるのがテクニックであったりするのですが)、そこに強烈な意識が構成されます。

そうすると骨で立つことができるようになります。

バレエをしている人はポワントできちんと立てている時点で、つま先の趾骨から中足骨、足根骨、脛骨、大腿骨とアライメントを正しくして、そこに重心を乗せる訓練はできています。




ですので、むしろアライメントを気にすべきは体幹ということになります。そうすると坐骨のワークはきわめて有効なのかなと思います。

テクニックに強い人は往々にして小さくて筋力が(相対的に)ある人が多く見られます(たとえばコジョカルやロホなどが思い浮かびます)。

たとえばピルエットやバットマンなどを筋力をメインにやってしまうと、力感が出てバレエっぽくなくなります。かつ、大きく振ってしまうとそれを抑える力も必要になり、どうしても無駄な筋出力が多くなります。

ですので、ピルエットなどでは、ひたすらに軸で床を押すというイメージによって、その抗力を骨に伝えるという意識によって、外側ではなく内側で、筋力で振り回すのではなく、軸がクルッとまわる美しいターンが可能になります。

バレエをやっている人はもともと身体能力が比較的高くて、動きたい人、身体をたくさん動かしたい人が多いのですが、そこはクレバーにコントロール重視で鍛錬したほうが、結果的にもっと楽しく身体を動かせるかと思います。

またバレエの超絶技巧のポイントはこの骨のコントロールにあります。妖精のような浮遊感や、重力から解放された動きのポイントもまた骨で押し、筋力で押さないことです(もちろん骨のアライメントをコントロールするのは筋肉です)。

骨はカチンと押せて、筋肉だとグニャッと押すような何とも言えない違いがあります。


*スゴイ!、ギネス記録だそうですが、それはそうですよねーーー(・_・;)お見事です!



まあ、それはともかく断食についてです。

断食については、現在の「まといのば」では全くオススメしないという立場です。

ただ、まず断食の良い点について考察しましょう。


*ヨガというと断食のイメージがありますが、、、断食が最短距離なのか、ショートカットになるのかというとはなはだ疑問です。


第一に、胃腸の疲労が回復します。
食べると疲れるのは事実です。消化というのは食物を分子レベルまで分解する作業です。
小学校のころに学んだように、デンプンを麦芽糖に、麦芽糖をブドウ糖に分解します。
物理的な咀嚼は口腔でしかできず、あとは筋肉の蠕動運動と消化液による消化です。そう考えるとかなり無茶なシステムです。相当な負担がかかります。

ですから、消化している間は他の機能はすこしお留守になります。むしろ、考えたり運動したりすると、消化が阻害されます。
消化には非常にエネルギーを使います。

DITでお馴染みですね。いわゆる食事誘発性産熱(Diet Induced Thermogenesis)です。
熱エネルギーというのはエネルギーの中でも一番使えないものですが(使えるのはマクスウェルの悪魔くらいのものw)、熱エネルギーがあるということは何らかのエネルギー消費が起きたということです(エネルギーは次々と姿を変えて、最終的には熱エネルギーに化けます)。

ですから、食べない方が元気というのは、普段食べて疲れているということでもあります。

収支を改善するにあたり、収益を増やすことと、支出を絞ることが同じであるように、食べないことによって、元気を回復することは可能なのです。

これが一点目です。


第2に変性意識状態に容易に入りやすくなる。
これは良い点なのかどうか良く分かりませんが、お腹が空いた状態を継続して、それに慣れてくると変性意識状態に入りやすくなります。
ですので、瞑想状態に入りやすいのは事実です。

考えてみるとお釈迦様もイエス様も断食をされてから、その深い変性意識状態で悟りを開かれます。

悟りの直前の風景が誘惑であるというのも共通しています。

両者ともいわゆる悪魔から誘惑されています。

その誘惑を乗り越えることによって、悟りに至ります。

どうやって誘惑を乗り越えるかと言えば、イエスにおいては旧約聖書に立ち戻ることによってでした。

「人はパンのみにて生きるにあらず」にせよ、「主なるあなたの神を試みてはならない」にせよ、「主なるあなたの神を拝し、ただ神にのみ仕えよ」にせよ、これはイエスの言葉として知られますが、すべて聖書の引用です。

ちなみに近代魔術の大成者であるエリファス・レヴィが面白いことを言っています。




このサタンの誘惑に対してのイエスの回答への解題です。

「ひれ伏して、我を拝め、さすれば」と『福音書』の神話の中で蛇はこう誘いかける。「地上のすべての王国を汝に与えん。」魔術を修めんと志す者は蛇にたいしてこう応えねばならない。「ひれ伏すなどとは以てのほか、汝こそが余が足もとに這いつくばえ、汝にはなに一つ授けるものはない、ただ汝を下僕にして、余の望みのものを手に入れるのみ。余は汝の主君ならば!」この答えは〈救世主〉が彼にたいしてなした答えの中にも婉曲的なかたちではあるが、含まれているのである。(p.74 エリファス・レヴィ『高等魔術の教理と祭儀』祭儀篇)

ここで出て来る蛇、もしくはいわゆる年老いた蛇とはイブを誘惑したリリスであり、サタンのことです。

この「ひれ伏すなどとは以てのほか、汝こそが余が足もとに這いつくばえ、汝にはなに一つ授けるものはない、ただ汝を下僕にして、余の望みのものを手に入れるのみ。余は汝の主君ならば!」という激しい言葉は覚えておいて損はないと思います。

なぜなら、心の闇であるところのサタンを支配するには暴力的にしかありえないからです。
もしそうでないならば、闇に侵食され蹂躙されます。平和的な解決のためには、暴力的な支配しかないというのは知っておくべきです。

これはエリファス・レヴィやイエスの話しだけではなく、陰陽師の文脈で言えば四天王と邪鬼がそれに当たります。ここらへんはまた今月開催の陰陽師養成スクールで詳しくやります!




まあ、それはともかくイエス様も40日断食されましたし、お釈迦様も菩提樹のほとりで49日目に悟られたそうで、断食と変性意識状態というのは相性は良いと言えます。



そして3つ目が体重が落ちるということです。

基本的に、減量のカラクリはシンプルで、摂取カロリーと消費カロリーの足し算引き算でしかありません。ですから、断食は究極の減量方法と言えます。
摂取カロリーがゼロであっても、基礎代謝が存在する以上は消費カロリーは存在するので、収支がマイナスにならざるを得なく、それは身体を燃やすことによってまかないます。

そのために不可避的に体重は落ちるのです。


この3点が断食のメリットです。
一つ目が胃腸の疲労回復、もう1つが変性意識状態に容易に入りやすくなること、そして最後が痩せることです。


ただ、3つ目から考えると、最大の問題は摂取カロリーが落ちると身体の自然な反応として筋肉が落ちることが問題です。
そして筋肉が落ちると、数値は驚くほど落ちます。
脂肪というのは(特に皮下脂肪は)チョロチョロとしか燃えないのですが、筋肉はゴーーと燃えます(*^^*)
筋肉はとても良く燃えます。
というか、運動の経験がある人はよく分かると思うのですが、筋肉はつけるのは大変で、落ちるのは一瞬です。それだけ燃えやすいのです。

断食をやりたいから、断食をやるのであれば別ですが、理想の体型、理想の身体がある場合は、断食は遠回りというか、大回りというか、、、むしろ交通事故のようなものです。




筋肉が落ちると、代謝が減り、回復食を経て、通常の食事に戻ったら、太りやすくなります。
そして、一回断食を経ている以上は、飢餓の恐怖が刻印されるので、むしろ筋肉をセーブし、脂肪を増量しようという強いインセンティブが働きます。
強い意志力で食事をセーブできたとして、肥満ではないものの小太り感満載な身体になります。
相当な意志と労力を割いて、この結果では、相当にコストパフォーマンスが悪いと言えます。
(僕も若い頃には何度も断食は経験しましたが、いわゆる肥満にならなかったのは、ビーガンだったからです。栄養が決定的に足りない食事をすれば、それは太れません。でも相当に不健康です)


そして変性意識ですが、、、、これはわざわざ多くのリスクを犯して、断食をしないでも、「まといのば」の「はじめての気功」講座にでも通って、せっせと訓練を積めば、もっともっと深い変性意識状態をつくれます。

お釈迦様もイエス様も断食で悟ったわけではなく、抽象度の階段を一段一段上がっていった結果です。そんなにインスタントに悟ることはできませんw
原因と結果の混同ですね。



最後に消化器の疲労です。
これは意外にあなどれない重要な問題です。

ただ、消化器の疲労を解消するために、断食するというのは、少し極端なソリューションかと思います。

ですが、リセット断食でも提案したように、睡眠時間を含む12時間ほど消化を空けるのは有効なソリューションだと思います。
逆にたとえばランチから晩飯まで9時間空いてしまうほうが問題です。
もしくは夕方から根をつめて、気付いたら0時をまわってから腹ごしらえも問題です。

食事に関しては時計遺伝子のサイクルにあわせて、計画的なほうが体内リズムと合いますし、ロスが少ないのです。

そして、胃腸の負担ということで、重要なのは食べ物以外を口になるべく放り込まないことです。
これはジャンクフードを最小限にするということもそうですし、自分の身体にあわないものを無理に食べないのもそうです。

この議論は深いので、話すと長いので、とりあえずまたの機会に。


というわけで、断食ですが、メリットはたしかに明確にあるのですが、それを覆い尽くすデメリットがある以上は、断食のご利用は計画的にとしか言いようがありません。

むしろ断食のメリットを最大限に活用し、かつデメリットを最小限にするように知恵を絞るのが楽しいのではないでしょうか?

たとえば、最近の断食道場では、プロテイン断食と称して、プロテインを3食摂取させて、筋トレをハードにやらせるところもあるそうです。面白いですが、、、断食道場じゃなくても良い気もします。ただ断食道場を長年経営してきて、いろいろな疑問が出てきてそれを解消しようとしたらそうなったのかもと推測します。


ただ、皮下脂肪はチョロチョロとしか燃えないので、焦らずにじっくりと燃やすのが最良です(というか、それ以外には方法はありません。あとは脂肪吸引などの外科的な手法だけです)。数ヶ月、数年とかける覚悟で、ゆっくりと燃やします。


としたら、RayZapなどが良いソリューションかとは思います。

まずは知識、それからゆっくりと実践で!!!
急がば回れです(*^^*)!!




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