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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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【追加開催決定!!】寺子屋「シュメールの奇跡」は圧倒的なボリュームで開催します!

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*寺子屋「シュメールの奇跡」は明日開催です!!!
明日は来れないよ!!という方に追加開催の日程をお知らせします。
5月30日(月)に追加開催をします!!!!

明日の飛び込み参加も歓迎です!!!


そして今週末にせまった身体改造計画1Dayスクールもお楽しみに!!!



近代が誕生するルネサンス、そして科学革命を見ていくと、そこにルネサンスと科学革命をつなぐ紐帯としての薔薇十字宣言が見えてくるというのがフランセス・イエイツの研究でした。

寺子屋「裏の宗教史」で引用したイエイツの「薔薇十字の覚醒」から一部を抜き出します。


(引用開始)
この純粋に歴史的な意味の「薔薇十字」は、ヨーロッパの文化史のなかで、ルネサンスと、いわゆる一七世紀の科学革命とをつなぐひとつの段階を表している。ルネサンスのヘルメス=カバラ的伝統は、この段階で錬金術というもうひとつのヘルメス的伝統の影響をうけることになる。「薔薇十字宣言」とは、その段階のひとつの表れであり、「魔術(マギア)とカバラと錬金術(アルキミア)」の組み合せを、実際そこで謳われているように、新しい啓蒙運動に向かう原動力として描くのである。

(また本書では薔薇十字思想と近代との関係、とりわけ近代哲学、近代科学との関係も論じられている。この観点からケプラー、デカルト、ニュートン、ライプニッツらがとりあげられている。つまり近代合理主義を形成するのに大きく関わったとされている、ほとんどすべての人々が、何らかの意味で薔薇十字思想と関係があったといえるのだ。)
(フランセス・イエイツ「薔薇十字の覚醒」)
(引用終了)

ここでのポイントは薔薇十字宣言とはルネサンスにおけるネオプラトニズムであったという発見です。

そしてこの薔薇十字思想が近代の哲学、科学と深く関係し、その例としてケプラー、デカルト、ニュートン、ライプニッツがいます。

ヘルメス=カバラ的伝統はルネサンスにおいて、錬金術というこれまた別のヘルメス的伝統の影響を受け、そして薔薇十字宣言に結集します。

占星術が天文学になり、錬金術が化学になり、スコラ哲学が物理学になったように、薔薇十字宣言が近代哲学、近代科学の源泉となった可能性があるということです。

では、薔薇十字宣言とは何かと言えばそれは帰ってきたプラトン主義であり、ネオプラトニズムです。


ここで、グノーシス主義を思い出しましょう。

グノーシス主義とは父と子の物語であり、水鏡のメタファーの物語でした。


*カラバッジョのナルキッソス

ナグ・ハマディ文書から至高神の登場シーンです。

至高神が霊の泉に自分自身の像を観た時に、そ水鏡の中にバルベーロが出現します。

(引用開始)
彼は[霊の泉の中に彼の像を見]るとき、それを認識する。[彼は]彼の[水の光、すなわち]、彼を取り巻[く純粋たる水]の泉の中へ意志を(欲求)を働かせる。すると[彼の思考が活]発になって現れ[出]た。それ(「思考」は歩み出て]、彼の光[の輝きの中に]彼の[前]へ[現]れた。(ナグ・ハマディⅡ4)
(引用終了)

ドラえもんの道具でそんなのがありました。

鏡に映すとそれが実体となるという道具です。

たとえばどら焼きを映すと、オリジナルのどら焼きと鏡に映ったどら焼きの2つになります。鏡に映ったどら焼きも取り出して食べることができます。

では、至高神がその鏡に自分を映すと?????

そこに神のごとくの最初の人があらわれます。
人と言っても我々が認識するような人ではありませんが。

至高神を鏡に移してバルベーロが生まれ、バルベーロは至高神のマネをして、自分を鏡にうつして、アイオーンの神々を次々とつくりだします。
この世界をプレローマ界と言いましたが、これはいわばイデア界です。

そのプレローマ界にたくさんいるアイオーンの末っ子がソフィアと言います(決してソフィア・コッポラではありません)。別名ロゴスです。

このソフィアが跳ねっ返りで、親の決めたパートナーとはどうしても結婚できないということで、自分ひとりで子供をつくることにします。
無性生殖です。
アメーバのようですね。
ほかの神々は有性生殖です。

ところがお腹に宿ったのはとんでもない怪物!!

というわけで流産します。

流産するのですが、その子はしぶとく生き残るので、仕方なくプレローマ界の外にその子専用の世界をつくります。
まあ体のいい島流しです。

その子供の名がヤルダバオトです。

ヤルダバオトはお母さん(でありお父さん)のソフィアの血をひき、ソフィアはバルベーロのバルベーロは至高神のコピーですので、創造ができます。

というわけで、ヤルダバオトも鏡を見てはせっせと神さまを創りだします。
それがアルコーンの神々です。

そして最後に自分も被造物をなにか作りたいと思い、泥人形をつくりました。

しかし、泥人形は動くには動くものの這いまわるだけで立ち上がらないので、ヤルダバオトは自分のプネウマ(息)を吹き込みます。すると泥人形は立ち上がります。

これがアダムです。

ちなみにヤルダバオトは自分を唯一神であると確信しつつも、実は違うのではないかといつも不安にかられています(実際は追い出された孤児でしかないので、違っています)。

ですので、「我は妬む神である」と宣言します。
しかしナグ・ハマディでは無情にも、妬む神という自己紹介では、自分以外にも神がいることを宣言してしまっているwと書いてあります。


そう、ヤルダバオトは別名ヤハウェでした。


ざっくりと言えば、そんなお話しがグノーシスでした。


詳しくはこちらなどを御覧ください
ギルガメッシュとディアーナは水が冷たい泉を見た 水のなかへ降りて行って水浴をした

こちらの記事ではシュメールのギルガメッシュ神話とローマ神話のディアーナの水浴の相同性についても語っています。


ポイントになるのは、グノーシスにおいても、上記のヘルメス主義にせよ、ヘルメスカバラ主義にせよ、色濃くプラトン主義が残っているのです。
キリスト教とグノーシスの争いはいわばプラトン主義が2つの陣営に分かれて争ったようなものであり、そして哲学も科学もイデアを求める闘いであると考えれば、プラトンの手のひらの上で踊っているようなものです。

偉大なギリシャの哲学者が現代に至るまで圧倒的な影響を与えています。


ラッセルと組んでプリンキピアマテマティカを書き上げたホワイトヘッドは、こう言っています。
西洋哲学全般において確実に言えるのは、すべてがプラトンの脚注にすぎないということである。」(寺子屋「哲学」講座でも引用しましたね)。

ホワイトヘッドが「確実に言える」と述べているのは傾聴に値すべきだと思います。

すこし言い過ぎなのではないかとすら思えるような言説ですが、哲学、宗教、科学に与えたプラトン主義の影響を考えると、まだまだぬるいのかもしれません。

恐るべき巨人です。




そんなプラトンを踏まえつつ、プラトンのイデア論、ヘルメス主義、ルネサンス、薔薇十字宣言、啓蒙主義、哲学、宗教、科学をサラッと押さえていきましょう。

その上で大御所であるシュメールが出てきます!!!

明日、お楽しみに!!!

【寺子屋!! ~シュメールの奇跡~】
【日時】 5月19日(木) 19:00~21:00(21:30まで質疑応答!)
    (追加開催決定!!)5月30日(月) 19:00~21:00(21:30まで質疑応答!)
【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  3万円
【受講資格】 ブログ読者
【持ち物】 筆記用具と熱い情熱
【お申し込み】お申し込みはこちらから。


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