ギエムは50歳で引退しましたが、プリセツカヤは待望していたそのボレロを50歳のときにはじめて踊りました。ほとんどリハーサル期間がなかったのは、高岸直樹さんも同じでした(ジョルジュ・ドンがケガをしたか何かで急遽呼ばれて数日というリハ期間で本番。そして大絶賛だったと記憶しています)。
マドンナは若さを爆発させた2時間のステージを57歳で成功させ、安倍首相も観覧された武道館では、ダイアナ・ロスは70歳ですが圧倒的な迫力で歌いきりました(サラ・ブライトマンも54歳ですが、圧倒的でした)。
こちらは予告編ですが、下はライブのフル動画です。消される前に是非w
めちゃくちゃパワフルです。
ギエムさんは年下です。
DANCE MAGAZINE (ダンスマガジン) 2016年 03月号 シルヴィ・ギエム 感動.../新書館
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ギエムさんのことはものすごく尊敬していますし、長いことファンですが、それはそれとしていくつかの批判を。
まずは有名な話しですがシー・シェパードの熱心なサポーターであること、もう1つがビーガンです。
ギエムさんは非常にクレバーな方という印象ですし、発言はいつも注目していますが、日本とこれだけトラブっており、世界的にも犯罪集団という認識のシー・シェパードを選ぶセンスにはちょっと疑問を感じます。
もう1つはビーガンです。本人曰く倫理的な理由だそうですが、いまさらベジタリアンを通り越したビーガンを選ぶセンスもかなり疑問符です。
生き方ですし、いろいろな考え方があっても良いと思います(僕も10年前まではほぼビーガンでしたし、人のことは言えませんが)。
ただ世界を代表するバレリーナのキャリアの最後の選択のセンスはいかがなものかと思います。
そこらへんが書かれているギエムさんのインタビュー記事です。
上記のダンスマガジンの写真のギエムとマドンナを並べてみると感慨深いものがあります。
こちらのBBCのインタビューでは、シー・シェパードのシャツを着ているギエムが見れます。
年末のギエムのファイナル公演はもちろん観に行きましたし、感動もしました。
大晦日のボレロもテレビで観て感動しましたが、それはもうギエムを舞台で観ることがないというゆえの感動によってかなり底上げされています。
個人的には、ギエムのボレロは幾度と無く見る機会に恵まれました。フランスでボレロを踊り、地鳴りのような熱狂が野外劇場を包んだのも覚えています。それだけにシー・シェパードという団体に心酔し、いまさらのようにビーガンを選んで、ダンサーとして不可欠な筋肉を落とすことを選んだギエムさんの判断は僕にとっては残念です。
とは言え、すべてはゴール次第です。
ゴールから考えて正しいと信じる道を歩むしかありません。
ギエムさんのゴールにとって、正しい道がビーガンとシー・シェパードであったのでしょうし、また未来において変わることもあるかと思います。
個人的にはギエムさんには圧倒的な感動と学びを数え切れないほど与えてもらいました。当然ながら感謝しかありません。
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ギエムとマドンナ、シー・シェパードとビーガン
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