杖(つえ)と蛇(へび)というのはひょろ長いところがトポロジカルに共通しているというだけではありません。
蛇は杖となり、杖は蛇となります(神話においては、ですけど)
モーセが神から与えられた徴(しるし)の1つに、杖をヘビに変え、またヘビを杖に戻すという技があります(エクソダスではそのシーンは無かったですね、リドリー・スコット監督は自由主義神学的な歴史的事実に置き換えるという立場だったからかと思いますが)。
*リドリー・スコット監督「エクソダス」。出エジプト記というモーセの英雄物語を綺麗にトレースした素晴らしい映画です。
出エジプト記から引用します!
(引用開始)
主は彼に言われた、「あなたの手にあるそれは何か」。彼は言った、「つえです」。
また言われた、「それを地に投げなさい」。彼がそれを地に投げると、へびになったので、モーセはその前から身を避けた。
主はモーセに言われた、「あなたの手を伸ばして、その尾を取りなさい。―そこで手を伸ばしてそれを取ると、手のなかでつえとなった。― (出エジプト記4:2-4)
(引用終了)
杖(つえ)が蛇となり、蛇の尾をつかむとまた杖となる。
マジックのようですが、モーセが神から遣わされた徴(しるし)として、神がモーセに与えた能力です。杖と蛇は二匹のウロボロスのようにお互いにお互いを包摂し、つながりあいます。
気功整体においてわれわれは3本の杖を使いこなします。それは杖であり、ヘビであるようなものです。
杖は支えの象徴であり、ヘビは柔らかさを象徴します。
神話として考えれば、ヘビはもちろん狡猾さや知恵、サタンの象徴です。杖と言えば、ギリシャ神話を思い起こします。たとえば、オイディプス王の物語においては、3本目の足です。老人の足です。
老人の足というのは言うまでもなく、スフィンクスというライオン人間みたいな怪物のなぞなぞです。
「一つの声をもちながら、朝には四つ足、昼には二本足、夜には三つ足で歩くものは何か。その生き物は全ての生き物の中で最も姿を変える」というなぞなぞに対して(それにしても命がけのなぞなぞです。不正解だと食べられてしまいます)、オイディプス王は「答えは人間である。何となれば人間は幼年期には四つ足で歩き、青年期には二本足で歩き、老いては杖をついて三つ足で歩くからである」と回答します(問題を出す方も命がけです。なぜなら出したなぞなぞに正解されると死ななければいけないからです)
(ちなみにこのオイディプス王の物語から取られたのがフロイトのエディプス・コンプレックスです)
(また「まといのば」ではじめてオイディプス王について触れたのはドゥルーズ=ガタリのアンチ・オイディプスについてでした【5期】メーリングリストでのやり取りより ~アンチ・オイディプスと経済学~2012-03-20 懐かしいです。)
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*ギュスターヴ・モローによるスフィンクスとオイディプス王です。ずいぶんと艶(なまめ)かしい感じがします。スフィンクスというと借りてきた猫のようなエジプトのものの印象が強いです。
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*言うまでもなくギザの大スフィンクスです。借りてきた猫のように、ニャンとしています。
スフィンクスのなぞなぞで言えば、老人は杖をついて歩きます。もちろん三つ足というのは、三本目の足としての杖というメタファーです。
人の一生とは、赤子→成人→老人だということです(ちなみにニーチェは駱駝(らくだ)→獅子(しし)→幼子(おおさなご)でしたw。獅子は蛇ではなく龍を倒します)
杖は硬い支えであり、蛇はやわらかなクネクネした存在です。
シンプルに考えると、ヘビであり杖であるような、そのような身体の部分とは脊椎です。背骨です。
![脊椎]()
*杖のように支え、蛇のようにやわらかい脊椎(せきつい)
背骨はいわばヘビのおもちゃのような構造です。
大局的に考えれば、身体の大黒柱のようなもので、身体の中心の支えです。しかし構造は蛇のようです。
支えということで言えば、実際に背骨が無ければ、我々は立ち上がることはできません。
背骨が無い動物を無脊椎動物と言います。
もちろん昆虫くらいの小さなサイズのオーダーであれば、外骨格で何とかなりますが、われわれのサイズになれば身体を支えるのすら難しいでしょう(その意味では、火星にゴキブリを放っても、進化しないかもしれません。進化しても、遺伝子組み換えしても、昆虫サイズの特性は人間サイズになると失われます。生物学以前に物理学の制約があります。何が言いたいかと言えば、漫画「テラフォーマーズ」のことですw)。
テラフォーマーズ 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)/集英社
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Amazon.co.jp
*テラフォーマーズの第1巻をとりあえず貼り付けますw
これも映画化されるそうで...本当に驚きです。それも三池崇史監督で!!、期待大です。
「暗殺教室」もそうですが、こっそり隠れて呼んでいた漫画が表舞台に出てくると不思議な感じがします。地下アイドルがメジャー・デビューするとこんな心境なのでしょうか(違うかw)。
それはさておき、杖(つえ)でありヘビなのは脊椎(せきつい)です。
われわれは脊椎の杖(つえ)性を重視するあまりに、ヘビ性を無視しがちです。脊椎は身体を支える杖であり、身体をしなやかに動かす蛇であるというわけです。
そのどちらもが重要です。
そして、少し抽象度を上げると、杖は物理抽象度の脊椎であり、ヘビは情報抽象度のクンダリーニとも言えます。杖という単なる背骨(脊椎)が、抽象度の階段を登るとクンダリーニになるというメタファーにも感じられます。実際はいわゆる報酬系をマッピングしているのかもしれません。報酬系というのは、中脳の腹側被蓋野(ふくそくひがいや:VTA)から大脳皮質に投射するドーパミン神経系です。ただいずれにせよ、直接は脳を意識的にコントロールできないので、マッピングされた部分を操作することで、脳をコントロールします(ざっくりと言えば、手を動かして考えたり、暗記することと同じです。手で概念を操作すると言ってもそこには何もありません。ただ手を動かすことで、脳を動かします)。
ちなみにここで言う写像関係というのは、本体と影のような主従関係ではなく、双方向的です。影を操作すると本体も変わるイメージです。
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*ドーパミン経路
というわけで、そろそろ気功整体師養成スクールが開講するので、予習として3本の杖について確認しようと思ったら、余談だけで終わってしまいました(笑)
ちなみに3本の杖とは、アルケミアでおなじみの杖です。
言うまでもなくメリクリウスの杖、アスクレピオスの杖、そしてヘルメスの杖です。メリクリウスとヘルメスはほぼ同じとされるので、理論的には(物語的には)同じとみなしてもいいのですが、実際に使うにあたっては使用感は全然違うので、できれば別々に使いましょう!
メルクリウス(マーキュリー)は錬金術の祖、アスクレピオスは医学の祖、ヘルメスはギリシャ神話におけるトリックスターです。
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*メルクリウスの杖
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*アスクレピオスの杖
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*ヘルメスの杖(ケーリュケイオン、カドゥケウス)
というわけで、3つの杖(だけではないですが)を使いこなして、異次元の気功整体師を目指しましょう!!
講座案内の詳細はこちらです!
概要は以下のとおりです!
【気功整体師養成スクール6期 ~異次元の気功整体~】
【日時】 4月11日(土) 13:00~18:00
4月12日(日) 13:00~18:00
【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】 230,000円(銀行振込)
【受講資格】 「まといのば」セミナー受講生、医療国家資格取得者もしくはそれに相当する方
【持ち物】 動きやすい服装、フェイスタオル、筆記用具と向上心と情熱
【お申し込み】お申し込みはこちらから。
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*異次元の気功整体を目指しましょう!!
蛇は杖となり、杖は蛇となります(神話においては、ですけど)
モーセが神から与えられた徴(しるし)の1つに、杖をヘビに変え、またヘビを杖に戻すという技があります(エクソダスではそのシーンは無かったですね、リドリー・スコット監督は自由主義神学的な歴史的事実に置き換えるという立場だったからかと思いますが)。
*リドリー・スコット監督「エクソダス」。出エジプト記というモーセの英雄物語を綺麗にトレースした素晴らしい映画です。
出エジプト記から引用します!
(引用開始)
主は彼に言われた、「あなたの手にあるそれは何か」。彼は言った、「つえです」。
また言われた、「それを地に投げなさい」。彼がそれを地に投げると、へびになったので、モーセはその前から身を避けた。
主はモーセに言われた、「あなたの手を伸ばして、その尾を取りなさい。―そこで手を伸ばしてそれを取ると、手のなかでつえとなった。― (出エジプト記4:2-4)
(引用終了)
杖(つえ)が蛇となり、蛇の尾をつかむとまた杖となる。
マジックのようですが、モーセが神から遣わされた徴(しるし)として、神がモーセに与えた能力です。杖と蛇は二匹のウロボロスのようにお互いにお互いを包摂し、つながりあいます。
気功整体においてわれわれは3本の杖を使いこなします。それは杖であり、ヘビであるようなものです。
杖は支えの象徴であり、ヘビは柔らかさを象徴します。
神話として考えれば、ヘビはもちろん狡猾さや知恵、サタンの象徴です。杖と言えば、ギリシャ神話を思い起こします。たとえば、オイディプス王の物語においては、3本目の足です。老人の足です。
老人の足というのは言うまでもなく、スフィンクスというライオン人間みたいな怪物のなぞなぞです。
「一つの声をもちながら、朝には四つ足、昼には二本足、夜には三つ足で歩くものは何か。その生き物は全ての生き物の中で最も姿を変える」というなぞなぞに対して(それにしても命がけのなぞなぞです。不正解だと食べられてしまいます)、オイディプス王は「答えは人間である。何となれば人間は幼年期には四つ足で歩き、青年期には二本足で歩き、老いては杖をついて三つ足で歩くからである」と回答します(問題を出す方も命がけです。なぜなら出したなぞなぞに正解されると死ななければいけないからです)
(ちなみにこのオイディプス王の物語から取られたのがフロイトのエディプス・コンプレックスです)
(また「まといのば」ではじめてオイディプス王について触れたのはドゥルーズ=ガタリのアンチ・オイディプスについてでした【5期】メーリングリストでのやり取りより ~アンチ・オイディプスと経済学~2012-03-20 懐かしいです。)

*ギュスターヴ・モローによるスフィンクスとオイディプス王です。ずいぶんと艶(なまめ)かしい感じがします。スフィンクスというと借りてきた猫のようなエジプトのものの印象が強いです。

*言うまでもなくギザの大スフィンクスです。借りてきた猫のように、ニャンとしています。
スフィンクスのなぞなぞで言えば、老人は杖をついて歩きます。もちろん三つ足というのは、三本目の足としての杖というメタファーです。
人の一生とは、赤子→成人→老人だということです(ちなみにニーチェは駱駝(らくだ)→獅子(しし)→幼子(おおさなご)でしたw。獅子は蛇ではなく龍を倒します)
杖は硬い支えであり、蛇はやわらかなクネクネした存在です。
シンプルに考えると、ヘビであり杖であるような、そのような身体の部分とは脊椎です。背骨です。

*杖のように支え、蛇のようにやわらかい脊椎(せきつい)
背骨はいわばヘビのおもちゃのような構造です。
大局的に考えれば、身体の大黒柱のようなもので、身体の中心の支えです。しかし構造は蛇のようです。
支えということで言えば、実際に背骨が無ければ、我々は立ち上がることはできません。
背骨が無い動物を無脊椎動物と言います。
もちろん昆虫くらいの小さなサイズのオーダーであれば、外骨格で何とかなりますが、われわれのサイズになれば身体を支えるのすら難しいでしょう(その意味では、火星にゴキブリを放っても、進化しないかもしれません。進化しても、遺伝子組み換えしても、昆虫サイズの特性は人間サイズになると失われます。生物学以前に物理学の制約があります。何が言いたいかと言えば、漫画「テラフォーマーズ」のことですw)。
テラフォーマーズ 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)/集英社

Amazon.co.jp
*テラフォーマーズの第1巻をとりあえず貼り付けますw
これも映画化されるそうで...本当に驚きです。それも三池崇史監督で!!、期待大です。
「暗殺教室」もそうですが、こっそり隠れて呼んでいた漫画が表舞台に出てくると不思議な感じがします。地下アイドルがメジャー・デビューするとこんな心境なのでしょうか(違うかw)。
それはさておき、杖(つえ)でありヘビなのは脊椎(せきつい)です。
われわれは脊椎の杖(つえ)性を重視するあまりに、ヘビ性を無視しがちです。脊椎は身体を支える杖であり、身体をしなやかに動かす蛇であるというわけです。
そのどちらもが重要です。
そして、少し抽象度を上げると、杖は物理抽象度の脊椎であり、ヘビは情報抽象度のクンダリーニとも言えます。杖という単なる背骨(脊椎)が、抽象度の階段を登るとクンダリーニになるというメタファーにも感じられます。実際はいわゆる報酬系をマッピングしているのかもしれません。報酬系というのは、中脳の腹側被蓋野(ふくそくひがいや:VTA)から大脳皮質に投射するドーパミン神経系です。ただいずれにせよ、直接は脳を意識的にコントロールできないので、マッピングされた部分を操作することで、脳をコントロールします(ざっくりと言えば、手を動かして考えたり、暗記することと同じです。手で概念を操作すると言ってもそこには何もありません。ただ手を動かすことで、脳を動かします)。
ちなみにここで言う写像関係というのは、本体と影のような主従関係ではなく、双方向的です。影を操作すると本体も変わるイメージです。

*ドーパミン経路
というわけで、そろそろ気功整体師養成スクールが開講するので、予習として3本の杖について確認しようと思ったら、余談だけで終わってしまいました(笑)
ちなみに3本の杖とは、アルケミアでおなじみの杖です。
言うまでもなくメリクリウスの杖、アスクレピオスの杖、そしてヘルメスの杖です。メリクリウスとヘルメスはほぼ同じとされるので、理論的には(物語的には)同じとみなしてもいいのですが、実際に使うにあたっては使用感は全然違うので、できれば別々に使いましょう!
メルクリウス(マーキュリー)は錬金術の祖、アスクレピオスは医学の祖、ヘルメスはギリシャ神話におけるトリックスターです。

*メルクリウスの杖

*アスクレピオスの杖

*ヘルメスの杖(ケーリュケイオン、カドゥケウス)
というわけで、3つの杖(だけではないですが)を使いこなして、異次元の気功整体師を目指しましょう!!
講座案内の詳細はこちらです!
概要は以下のとおりです!
【気功整体師養成スクール6期 ~異次元の気功整体~】
【日時】 4月11日(土) 13:00~18:00
4月12日(日) 13:00~18:00
【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】 230,000円(銀行振込)
【受講資格】 「まといのば」セミナー受講生、医療国家資格取得者もしくはそれに相当する方
【持ち物】 動きやすい服装、フェイスタオル、筆記用具と向上心と情熱
【お申し込み】お申し込みはこちらから。

*異次元の気功整体を目指しましょう!!
現在募集中の講座
・「はじめての気功」講座3月第1弾 ~空海の身体、全身Cube、美肌クリーム・ダイナミック版
・「はじめての気功」講座 3月第2弾 ~伝授による身体調整 丹田、腸腰筋、プロビデンスの目~