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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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九九はさておき分数の計算?! まず割り算まで一気に駆け上がってから、通分も約分も教える

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九九って意外と(というか意外でもなく)覚えていないな~と思う今日このごろです(自分の話です)。
7の段からあやしくなり、9の段にいたってはひっくり返さないと出てきませんorz

九九は基本なので、がんばりましょう(笑)


九九と言えば、分数。
いや、九九はさておき分数の計算です。

分数は算数・数学でつまづきやすいポイントです。数学で言えば負の数、証明、因数分解あたりがけつまずくポイントでしょうか?

特に分数では、通分と割り算で蹴躓(けつまず)くことが多いように思います。


僕自身は分数に関しては、まず全貌を見せることかと思っています。というか、そう教えています。

まずは分母の等しい分数の加減(足し算、引き算)をやり、その次にすぐ掛け算に入ります。
通常は分母が異なる計算をするために通分を教えます。通分のために最小公倍数の勉強が必須になります。


計算には加減乗除(足し算、引き算、掛け算、割り算)の4つの系しかないのは、分数を学ぶ子は知っているはずなので、足し算、引き算が終わり、掛け算に入ると考えるとゴールが見えてきます。

掛け算は単純に分母同士と分子同士を掛け算すれば良いと教え、約分や帯分数への変換を無視します。ですので、帯分数の掛け算とか、掛け算×整数は最初はやりません。分数の掛け算を学ばせるときに、まず分数×整数をやらせるのは、Be動詞を先に教える英語指導法と同じで狂っていると思います。まずは、分数×分数という一般形を教え(英語においてもBe動詞という特殊事例ではなく、一般動詞を教え)、それから分数×分数の特殊系として、整数を教えるべきだと思います。整数は5であれば、1分の5(5/1)であると教えることです。分数×整数も分数×分数の派生系でしかないと考えるほうが思考の節約になります(というか、そもそも整数は有理数の集合に含まれるわけですから、数学的にも正しいですし)。

その次に分数の割り算をやります。
分数の割り算は「ひっくり返す」と教えればオシマイです。
割り算の記号「÷」を見たら、分数をひっくり返すだけです。
ここでも最初に間違っても、分数÷整数などをしないことです。これは大混乱の元です。

というか、分数÷整数の意味論的な話をしても仕方ないように思います。
僕はどうせすぐに「3分の2÷5分の4」のような意味から遠くはなれたシンタックスだけの世界に入るのですから、無駄なことをやめたほうが良いと思います。
計算方法をバリバリ機械的に学んだ上で、統計なり確率の考え方と共に「意味」に応用させれば良いと思います。
2+3=5にも意味はないのですから。
ましてや分数の計算に意味はありません。

分数の割り算を見たら、まずひっくり返すと覚えさせます。そのあとに慣れてきてから、「ひっくり返す」という作業について「逆数」という概念を入れて、「逆数にする」と教えれば良いです。
たまに割り算の概念を入れる前に、逆数という概念を教えている教科書がありますが、ナンセンスだと思います。

人間はコンピュータではないのですから、要素を積み上げて、定義を覚える方法ではうまくワークしません。とりあえず「分数の割り算ができる」というメリットを示して、分数をひっくり返させた上で、その作業に慣れてから「逆数」という概念を入れるべきかと思います。逆に言えば、逆数という概念を知っていても、1点にもなりません。知らなくても計算ができればいいのです。

分数の割り算が重要なのは、整数の加減乗除を学んでいるので、生徒は理解しています。しかし唐突に出てきた逆数なる概念の重要性なり、概念空間のどこに位置付ければ良いのかはにわかには分かりません。ですので、まずは分数の割り算を教え、その後に逆数という概念を付け加えます。逆数とはいわば逆元であり、掛け合わせると単位元になります。その意味でもあとにつながる大事が概念です。ただ最初はさらっと、ただのひっくり返すというテクニックとして教えるほうが楽です。

割り算はたった一手間で掛け算になります。
ひっくり返すだけで掛け算になるという印象を生徒に植え付けます。
ですので、最初は帯分数を含む割り算は教えず、分数÷整数ももちろん教えず、仮分数を帯分数にしたり、約分したりもスルーします。

足し算、引き算は分母が等しいもの同士で、計算させ、掛け算は単純な計算のみさせ(帯分数とか整数とか出さずに)、割り算も単純なままで計算させます。

そのようにして加減乗除のゲシュタルトを創りあげてから、おもむろに帯分数を導入します。帯分数⇔仮分数の書き換えを教える際は、なぜそれが必要なのかを伝えます。すなわち、仮分数はいわば「頭でっかち」なので、帯分数にします。そのほうが数の大きさがつかみやすいので。また、帯分数はそのままでは計算が不便なことが多いので、仮分数にします。

帯分数を導入したら、帯分数同士の足し算をしますが、これも計算は煩雑になりますし間違いも多くなりますが、最初はすべて仮分数に変形させてから、足し算をさせて、その後に帯分数に戻すように言えば良いと思います(いずれにせよ、計算からは逃れられませんし)。

引き算も同様です。

掛け算、割り算も同様に行います。

その後、約分を導入し、そして最後に通分を導入すると良いと思います。

通分もたすき掛けを教えてしまえば良いように思います。最小公倍数というのは、慣れてからで良いように思います。
分数の足し算、引き算の段階で通分も帯分数も必要で、最小公倍数という概念も必要というのは、少し過剰な気がします。

たすき掛けで、分母は分母同士の積、分子はたすき掛けしての加減と覚えさえて、それに慣れてから、煩雑さを避けるために最小公倍数という概念を導入したらどうだろうかと思います(というか、僕はそう教えます)。

どんなに計算が煩雑であっても、まずは確実に答えが出せる方法を教え、その道筋に慣れてきたら、ショートカットする方法として、最小公倍数であったり、途中での約分であったり、帯分数の足し算であれば、整数だけを先に計算するなどのいわゆるテクニックを使えば良いと思います。

全体像をつかんでから些細なテクニックを覚えるべきです。
通分は確かに些細なテクニックではありませんが、割り算までを一気に俯瞰してから、分母の異なる同士の加法を教えても遅くはないと思います。
また約分も同様です。


いまやっているYogaや寺子屋も同様です。

まずは全体像を俯瞰し、そこでの主要なアルゴリズムを押さえてしまい、それから個別具体的なテクニックに戻ればいいのです。たとえば、実際に難解な分数の割り算をできてしまってから、足し算に戻って通分を学べば良いのです。

現在のYogaでも、複雑なアーサナの智慧の輪を解いてしまい、難解なポーズができてから、苦手だった前屈や開脚前屈があっさりと上達しています。

人間の認知というのは、斯様(かよう)なものであり、決して下から積み上げて到達できるものではないのです。部分と全体が相照らし合うことが重要です。

下から積み上げて良いのは、賽の河原積みだけです(崩れされますけどw)。



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