適切な言葉がないので、とりあえず「二酸化炭素耐性」なる言葉を仮定したとします。
息を止めると息がだんだん苦しくなってきますが、それは血中酸素濃度が下がったのではなく、二酸化炭素濃度が上がったからだそうです(オキシメーターで測ってみると分かりますが、なかなか血中酸素濃度って下がりません)。
我々の中枢神経系は酸素ではなく、二酸化炭素に反応します。
c.f.彼らが不安なのは過呼吸だから、過呼吸なのは不安だからだ〜悪いループを断ち切る呼吸法! 2024年01月18日
ただ、二酸化炭素は僕らの常識とは違い老廃物ではなく、とても役立つ存在です。
脂肪を燃やし、血管を拡張し、酸素を細胞に送り込みます。神経や免疫を賦活させてくれます。
ですから、二酸化炭素濃度は高い方が好ましいのです。
ぼくらはあべこべの世界であべこべのことを学び、あべこべの身体になっています。
それを解く鍵は本当に身近なところにありました(そしてそれはPriceless)。
僕らがやることはただ一つ。
二酸化炭素の濃度が上がることに次第に身体を馴らしていくことです。
これを「二酸化炭素耐性」と仮に呼びます。
この二酸化炭素耐性を徐々に上げていきましょう。激しいワークによって、徐々に上げるのです。
この「二酸化炭素耐性」がアディトレ等における「インスリン抵抗性」のように中心概念となります(たとえて言うならば、T理論における抽象度や生命現象度、計算量の複雑性と同じです)。もっと言うならば、インスリン抵抗性の裏には二酸化炭素耐性が明らかにあります(口で呼吸するから喉が渇き、炭酸飲料を飲んでしまうのです。炭酸もまた二酸化炭素が溶け込んでいます)。
我々は二酸化炭素を必要としているのに、二酸化炭素濃度が少し上がると窒息するという恐怖にかられるというダブルバインドにあるのです。
片方の極に現代人を置き、もう片方の極に理想化された「サムライ」を置くとします。
彼我の差を一言で言えば、「二酸化炭素耐性」です。ヴィム・ホフもそうですが、二酸化炭素耐性が非常に高いのです。
それがドミノの最初であり、そして我々が継続的に鍛えたい部分です。
意図的に二酸化炭素に対する耐性を高めていきたいのです。
二酸化炭素に対して間違って鋭敏すぎるので、パニックや鬱が起こるということです。呼吸が荒くなり、荒い呼吸は二酸化炭素を吐き出し、身体はしびれたり不調になります。血液中に酸素があっても、それを細胞内に運ぶには二酸化炭素が必要だからです。
二酸化炭素濃度が上がると、身体はあたかも酸素を求めるかのごとく息をしたくなりますが、実際は二酸化炭素を外に出したいのです。二酸化炭素濃度を下げたいのです(だから、クンバカで辛くなってきたら、少し息を吐くと、楽になります)。
人によってこの二酸化炭素耐性が異なり、ヴィム・ホフはひとつの極におり、僕らは現代人側にいます。
呼吸が浅く、二酸化炭素耐性も低いと、わずかな二酸化炭素の上昇に対して鋭敏に反応します。しかし、本来は二酸化炭素濃度が高い方が身体にとって良いはずなのに、現代人は少しでも二酸化炭素濃度が上がると息苦しくなります。息苦しさが生き苦しさにつながります。
その意味でCold ShowerやCold Exposureはひとつの表現型であり、フィードバックの取る有効な方法です。重要なのは二酸化炭素耐性をどうやって上げていくか、意図して変えていくかということです。
そしてそこからどうドミノが倒れるかもしっかり視えている必要があります。
なぜヴィム・ホフのトレーニングを受けたグループは、エンドトキシンの注射に対して、身体に症状が出なかったかと言えば、自律神経を自律させずにコントロール下に置くことに成功したからです。
具体的にはヴィム・ホフのメソッドは「ストレスホルモンであるアドレナリン、コルチゾール、ノルエピネフリンを放出させる」のです。
そして、そのドミノは順調に倒れていき、
・アドレナリンの急激な増加は体にエネルギーを与え、傷を癒やし、病原体や感染症を撃退するようにプログラムされた免疫細胞を多数解き放つ。
・コルチゾールの急増は短期的な炎症性免疫反応の低下に役立つし、ノルエピネフリンの噴出には皮膚、胃、生殖器への血流を減らして、筋肉や脳など、ストレス下で血液を必要とする部位へまわす働きがある。
ホフのトレーニングを受けたグループは、心拍数や体温、免疫反応を制御して、交感神経を刺激することができた。定期的に寒さに身をさらし、激しい呼吸を行うというこの技法は、ストレスホルモンであるアドレナリン、コルチゾール、ノルエピネフリンを放出させることが、のちに明らかになった。アドレナリンの急激な増加は体にエネルギーを与え、傷を癒やし、病原体や感染症を撃退するようにプログラムされた免疫細胞を多数解き放つ。コルチゾールの急増は短期的な炎症性免疫反応の低下に役立つし、ノルエピネフリンの噴出には皮膚、胃、生殖器への血流を減らして、筋肉や脳など、ストレス下で血液を必要とする部位へまわす働きがある。
アドレナリン、コルチゾール、、、、懐かしい名前です。
どちらも現代文明ではネガティブな捉えられ方をしがちです。
(アディトレやアドパを経ている皆様は異なるでしょうが)
火はうまく制御すれば、これほど役立つものもありません。
しかし、間違えればすべてを燃やし尽くします。
サムライは火を適切に使いますが、現代人は不完全燃焼のボヤをだらだらと続けているようなものです。火遊びが放火になり、人生を焦がします。
一瞬で素早く焼き切るのは良いことですが、だらだらと燃やし続けると延焼(炎症)被害がひどいのです。自己免疫疾患のカラクリもここにあります(←強く断定しすぎ)。
アドレナリンにせよ、コルチゾールにせよ、だらだらと長時間、出ているから身体を構造的に壊すのです。
インスリンも同じ。だらだら出させられているから(だらだらと単糖類を口にされて、消化器に入ってくるから)、血液は高血糖となり、インスリンはドバドバ出て、細胞は疲れ切ってインスリン抵抗性になります。
二酸化炭素耐性を中心に議論を組み立てると、現代人がいかに安静時が激しい無酸素運動になり、サムライが激しい運動を快適な有酸素運動にしているかが分かります。
睡眠時無呼吸症候群とは過呼吸になった身体の防衛反応かもしれないのです(喘息の発作のカラクリと同じ。過呼吸の防御反応ということです)。
安静にしていても、過酷なトレーニング状態の現代人と、激しい運動をしていても、淡々と鼻で静かに呼吸するサムライ。
その違いは本当にわずかなのですが、パフォーマンスの差は絶大です。
カラクリはシンプルです。
カラクリをしっかり理解してから、今日もまた概念のシャワーとCold Showerを浴びましょう!
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1位に一真様!!!!おめでとう!さすがです!!
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