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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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口を閉じて踊り続けるミルタ、息をしない磔刑のジーザス〜息を止めて、世界を止めて観る

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アンドリュー・ロイド=ウェバーの初期の出世作であるミュージカル『ジーザス・クライスト・スーパースター』は僕にとっては非常に重要な作品です。

何らかの形でプロになりたいと(ミュージカル俳優ではないですよ〜w)心に決めた作品です(なぜならアマチュアの仲間を殺してしまうから、それならば白鳥の中で殺されようと思いました)

 

イエス・キリストの最後の7日間を描きます。磔までの7日間ですね。

映画化もされました。

アンドリュー・ロイド=ウェバーの奥様が歌姫のサラ・ブライトマン。サラ・ブライトマンを主役に描いたのが『オペラ座の怪人』。

 

 

劇団四季も十八番(おはこ)にしており、僕も幾度となく観ました(ジャポネスク版も)。

 

 

舞台人として非常に驚かされるのが、磔刑のシーン。

磔刑のシーンでジーザスが見事に死んでいるのです。息をしていません。

息は「生き」に通じると、息(プシュケー)が魂(プシュケー)だとアリストテレスも言いました。

 

イエスが神から見放されたのではないかと絶望しながらも、最後は神の愛を確信して死んでいくラストシーン。そこまで激しかった息が、絶命した瞬間にピタッと止まります。

 

エリ・エリ・レマ・サバクタニ
(神よ、神よ、なぜ見捨てたもうたか)

c.f.満ち足りてはいけない 〜Stay Hungry,Stay foolishの風景〜 2011年11月15日

c.f.「わたしは悲しみのあまり死ぬほどである」〜神の子であっても、神から見放されたと絶望することもある 2018年03月31日

 

いや、本当にすごいのです。

何がすごいかと言うと、息が見えないのです。

 

もちろん役者は舞台上で息をしているのですが、半裸の身体のどこにも呼吸の形跡がありません。肩も胸もお腹も。オペラグラスで仔細に見ても分からない(エラ呼吸なのではと疑いました。冗談です)

 

それまでの長丁場の演技、引きずり回され、鞭打たれ、歌い続け、喋り続け、アドレナリンが噴出する中、激しい息をしていたのに、ピタッと止まったあとは衆人環視の中(オペラグラスで身体を見続ける観客もいるのに)、全く身体に呼吸の形跡が無いのです。

 

すごすぎる。。。

 

これを見るためだけでも、劇団四季の『ジーザス・クライスト・スーパースター』を見る価値はあります。もちろん一期一会ですから、失敗するときもあるのかもしれませんが、少なくとも僕が見た回はすべて成功していました。

 

 

同じく、そしてもっとすごいのが、井脇幸江さんのミルタです。

 

ジゼルというバレエ作品は二幕構成です。

前半と後半ですね。

1幕が村で華やかに、2幕が森の中でひっそりと踊られます。

 

 

1幕の王子をめぐる三角関係は悲劇的な結末で幕を閉じ、タイトルロールのジゼルは哀しみのあまり心臓発作を起こして死んでしまいます(信じた恋人には本当は婚約者がいたのです)。

 

主役が舞台の途中で死んでしまうというのがバレエのすごいところ。

じゃあ、その後はどうなるかと言うと、幽霊として登場するのです。

 

お墓参りのシーンからスタートする2幕は登場人物がほぼすべて幽霊(ウィリー)というホラーです。

 

生きているのは王子とヒラリオンという村男のみ。ヒラリオンは幽霊たちに呪い殺されます。「死ぬまで踊っていろ」という赤い靴のような呪いです。そして本当に死んでしまいます。

 

王子も本来ならば幽霊たちに呪い殺されるところを、その王子に裏切られたジゼル(幽霊)が救うという物語です。

 

そのウィリーたちの親玉がミルタです。

 

そのミルタを井脇幸江さんが東京バレエ団で十八番とされており、非常に高い評価を受けていらっしゃいました。

 

ミルタは2幕冒頭から長い長いソロがあります。パ・ド・ブレから始まり、パンシェがあり、最後はマネージュもあり、ジャンプがあり、広い舞台を所狭しと1人だけで踊り続けます。それこそ心臓破りの坂です。

 

男たちへの怒りと哀しみをたたえながら、超絶技巧をこなすというミルタ役は本当に大変な役です。

 

とある高名な評論家さんが、井脇幸江さんのミルタを高く評価した上で「井脇幸江は口を開かない」(あれだけのハードな踊りをしているのに、口で息をすることなく、冷たい表情のまま最後まで踊り切る)と評されていました。

 

そして、、、それがデフォルトになりました。

 

すなわち幸江さんは激しい長時間のソロを踊り続ける大役で口を開けることが許されなくなったわけです。

 

激しく歌って踊ったあとの磔で肩や胸やお腹を動かさずに息をし続けるのもすごいですが、演技しながら踊り続け跳び続けるミルタ役で口を開けないのも驚異的です。特に激しく踊ったあとにピタッと静止して怒りや絶望を表現するシーンは圧巻でした。まさに氷のような冷たさ!

 

 

 

というわけで(どういうわけだ!)、ヴィム・ホフは「息をしろ、クソッタレ」(さすがに原文では僕でも載せられませんw)を標語としていますが、BodyDesignBootCamp3期では「息を止めよ!」です。

矛盾しているように読めますが、それは表層的なこと。言葉にとらわれず、実践あるのみです。

 

BodyDesignBootCamp3期はエポックメイキングなBootCampとなると思います!

(それをさすが正しく予感しているのか、受講生のおよそ半分がプラチナコース受講です。それもすごい)

是非、お楽しみに!!

 

日曜日開講です!!

 

【BodyDesign BootCamp3期 〜密教タントラの奥義〜開発から関係へ】

〈Body Design BootCampは全3コースです〉

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【日程】

#1:1/14(日)18時〜
#2:2/10(土)18時〜
#3:3/9(土)18時〜
#4:4/13(土)18時〜
#5:5/11(土)18時〜
(予備日:6/8(土)18時〜)
(前期までと同じく土曜日オイルBootCampの後にスタートです)(初回のみ日曜日!)

 

 

【1位、2位御礼!総合2位御礼!】

1位、2位、16位(BodyDesignBootCamp告知記事)をいただきました!

Kanaさんが8位!(流れにのっています!)

Rayさんが19位!(安定のランキング)

シュン君総合9位は見事!!

 

 


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