「利己的な遺伝子」の本来のタイトルが「協調的な遺伝子」であったことを思い出します。
「利己的な遺伝子」は、リチャード・ドーキンスのデビュー作であり、主著です。
タイトルは編集者がつけたそうで、本人としては「協調的な遺伝子」のつもりだったとドーキンスは言っていました。
遺伝子は利己的であり、自分だけが生き残れば良いと考えるゆえに(乗り物であるところの個体ではなく、遺伝子が生き残れば良いのです)、結果的に協調的にならざるを得ないのです。
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EcoSystemも同様で、激しい生存競争ゆえに共生にならざるを得ないのです。
クローズアップで見ると激しい生存競争を繰り返しているのですが、大局的(ロングショット)で見ると、圧倒的な叡智による共生なのです。単純な共生ではなく、きわめてCreativeに人知をはるかに超えたレベルでの共生です(その一端が、夏のピッタを取り除いてくれる柿であったり、夏の盛りのスイカなどの瓜たちの仕事です。ピッタを下げます)。
抗生剤という現代文明のお薬は森の中で見つけたのです(いや、ペトリ皿がカビただけですが)。
そもそも最初の高名な抗生剤は青カビです。ペニシリンという名前の青カビです。
青カビが菌に勝ったケースです。
他の抗生剤も多くは森の中から探してきます。森の土壌の放線菌から探しました。
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木の種や実や皮を乾燥させてスパイスをつくるように、そこから現代の薬も抽出されます。
何が言いたいかと言えば、僕らが工場で作っていると思っている薬はもともとは森の中で探してきたという話です(森にこだわりすぎ、、、)。
c.f.♫ペッパー警部 邪魔をしないで ペッパー警部 私たちこれからいいところ〜ドーシャスクールへの招待 2023年08月23日
病気のお母さんのために熱心に薬を探していると、神様が出現するのです。
その神様は決して微生物の姿をしているのではなく、植物や昆虫や動物、菌や微生物の総体としてのEcoSystemの形をしているのではないかと思います。
神の叡智は計り知れないものであり、人間には理解できないことばかりです。
ただし、そこに入り込んで利用することはできます。
(それをイエス様は「思い煩うな」と言いました)
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それだから、あなたがたに言っておく。何を食べようか、何を飲もうかと、自分の命のことで思いわずらい、何を着ようかと自分のからだのことで思いわずらうな。命は食物にまさり、からだは着物にまさるではないか。(マタイ6:25)
あなたがたのうち、だれが思いわずらったからとて、自分の寿命をわずかでも延ばすことができようか。(マタイ6:27)
とは言え、放任主義では、駆逐されます。食い殺されてしまいます。EcoSystemに栄養とされます。
だからこそ、意図することです。
圧倒的な未来を意図することです。
T理論に従うならば、意図されたものしか存在を許されないので。