「ハタというのは文字通り「猛烈」「猛烈な努力」「力をいれて」「力ずくで」というような意味である。」という話しは、バレエの奇妙な伝説を思い出させます。
たとえばバレエでは、「全力で踊りなさい」という命題があります。命題というかプリンシプルですね。原則があります。しかし「残しておきなさい」という言い方もあります。全力を出すけど、でも少し残しておくのです。
また日本を代表するバレエ団のボスである人が「バレエは全力を尽くすんだけど、しかしその力を制限してコントロールして細く長く出すような感じがある」という不思議なことを言っていました。
一瞬で散る火花ではなく、青白く燃え続けるガスバーナーのようなイメージです(あっているのか?)
ここでは、丁寧に議論する余裕が無いので、ざっくりと結論だけラフ・スケッチで示します。
「まといのば」ではヨーガというのは、体表面に見えているアーサナで判定可能な心と身体の動きだとみなしています。端的に言えばアーサナの完成度で、ハタ・ヨーガの出来が決定してくるということです。これはバレエと同じく素人目にも判定しやすい部分が往々にしてあります。もちろん他のラージャ・ヨーガやクンダリーニに比べてということです。バレエで言えば、日本舞踊などに比べて、素人とプロの差は見えやすいのです。
ハタ・ヨーガを一言でざっくり言えば、柔軟性ということです。しかしその本質は柔らかさではなく、身体のコントロール能力です。
その感触をざっくりと言えば、指一本を動かすのにも全力をこめ、その全力をこめることで身体を正しい状態に持って行くという感じです。
これは気功ストレッチ、合気道の折れない腕、気功技術の美肌クリーム・ダイナミック版、そして同じくバレエ用の気功技術であるバルーンに共通している話です。ですので、どれでも良いので理論と実践がきちんとできていれば、それを徹底するだけです。
バレエで言われる「Resist」の感覚と同じです。抵抗を感じて動くのです。この抵抗とは、主動筋に対する拮抗筋です。伸筋に対する屈筋です。それを意識にあげるということです。ただそのとき猛烈に筋力を使うイメージをします。実際はその差分にあたるいわば主動筋と拮抗筋のΔ(デルタ)にフォーカスすることで、全身を変えます。かつての脱力とかセンターという状態の本来のあり方です。
このときは全力を注ぎます。猛烈に力むような感じです。まさに「力ずくで」「力を入れて」やります。ただ本当に力んでしまっているのと、バレエのResistや合気道の統一体、ハタ・ヨーガのハタとは異なります。
この違いは、まさに似て非なるものです。ちなみにこのテストはシンプルです。たとえば合気道であれば、統一体テストがありますし、武術であれば動いたり戦えば分かりますし、バレエなら見てみれば分かります。ハタ・ヨーガであれば複雑なアーサナが取れるかどうかがテストになります。
この力ずくの力を全身に上手に張り巡らせるのが、上記のバレエダンサーの言葉につながるのではないかと思います。これはヨーガで言えばクンダリーニであり、気功で言えば気を練る感覚に近いものです。そしてクンダリーニも気功において特に内気功のような身体のなかを巡らせる気功(小周天)においては、巡らせるのは筋力であると考えて良いように思います。筋力というか、猛烈な力である「ハタ」ということです。そしてこれを実践すると「ハタ」という言葉の別の顔である呼気吸気が需要であることに気付かされます。うまくできていると言わざるを得ません。
そしてこれが分かるためにも、素早く上達して、その先の世界を見ましょう!
あまりにざっくりとしたスケッチなのですが、これを元にしてヨーガのワークに取り組んでください。必ず何か見えるものがあると思います。
ひたすらに前屈、開脚、Y字などにいそしんでください。
*ちなみにYogaスクールの受講生はご承知のとおり、写真というのは強烈なトリガーとして機能します。ありとあらゆるものを使って身体を進化させてください。
Yogaスクールで高度な身体を目指しましょう!
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ハタという言葉が「猛烈な努力」「力をいれて」「力ずくで」という意味ならば、どうバレエと関わるのか
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