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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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Mozart! Mozart! (モーツァルト)許してくれ、君を暗殺したことを(『アマデウス』)

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*今週末はRayで女性限定の「艶姿1Dayスクール」開催。

艶姿(あですがた)とは古い言葉ですが、つややかなうるおいのある姿ですね!

また、この女性限定艶姿の男子後編も開催します!10月11日です!

「艶姿1Dayスクール〜伊達男編〜」です。

どちらもがっつり監修と講師をつとめますので、是非お楽しみに!!

c.f.「小股の切れ上がったいい女」になるために、解剖学2.0の考え方と施術の技術を入れます(^O^)/ 2020-09-23NEW !

 

 

自由ということを履き違えてしまうと、親の言うことを聞かないことが自由と勘違いし、先生に逆らうことが自由と勘違いし、長じては社会の言うことを聞かないことが自由と勘違いします。

 

教育。ーー「よく噛むんだよ」とお父さんが言う。そこでよく噛んで毎日二時間ずつ散歩をして、冷水浴をした。だがやっぱり不仕合わせな無能な人間が出来上がった。(アントン・チェーホフ)

 

ポイントはちゃんと聞くことだったのです。

ちゃんと聞くことと、それに従うことの間には大きな隔たりがあります。

 

お父さんが言ったことをちゃんと文字通り音通り聞き取る練習をしていたなら(そのあとに耳をふさぎ、かつて言われたことを反復して行動することをしなければ)、もしかしたら全く違う幸せな有能な人間になったのかもしれません。

 

でも聞かないことが自由だと勘違いすると、耳をふさいでしまいます。

耳をふさげば、自分の可能性もふさいでしまうのです。

 

正確に聞き取り、話されている以上の世界を見通すことが、自由への唯一の道だったのかもしれません。

 

 

映画「アマデウス」に大好きなシーンがあります。

サリエリがモーツァルトのために作曲し、それを皇帝が下手くそに演奏、その演奏をモーツァルトが引き継ぎ、素晴らしい作品に編曲していくシーンです。

(以前も幾度も紹介しているので、またか、、と思う方も多いでしょうw)

 

 

 

知らない人のために、少し丁寧に説明するとこの映画化された戯曲の「アマデウス」というのは、アマデウス・モーツァルトのことです。

 

 

 

当時の宮廷楽長のサリエリとモーツァルトの確執というか、凡人と天才の比較を面白おかしく描いた作品です。

 

サリエリはもともとモーツァルトを高く評価し、そして歓迎の意味をこめて作曲します。それを皇帝が演奏して、モーツァルトを出迎えるというシーンです。

 

皇帝がモーツァルトにサリエリの作曲した楽譜を手渡そうとすると、サリエリはそれを拒否します。

 

なぜなら全部、それは頭に入っているから、と。

(余談ながら、僕の大学時代の友人のH君はラストシーンのサリエリの真似がお気に入りでした)

 

モーツァルトは一度聴いたら、忘れず、そしてその場で演奏してみせることもできるのです。

(僕の友人の一人は、歌を一度聞いたら完全に覚えて、その場で歌えました。彼はおそるべき記憶力を持っていて、、、、今はプロの雀士として活躍しています)

 

モーツァルトと言えば、門外不出と言われたグレゴリオ・アレグリ(Gregorio Allegri)の9声部の『ミゼレーレ』を、システィーナ礼拝堂で聴いただけで、覚えてしまい、暗譜し書き記したと言われています。

 

 

恐るべきことに、彼は演奏中ですら、ミスタッチや不協和音に苛立ったそうです。

すなわち頭の中に完全な設計図があるわけです。

これはこう演奏されるべきという絵が。

 

(引用開始)

彼は最も複雑な音楽の中でさえ最小の不協和音を指摘し、ただちにどの楽器がしくじったかとか、どんなキーで演奏すべきだったかというようなことまで口にした。演奏中の彼は最小の夾雑音にさえいらだった。

(引用終了)(p.79 ベルナール・ルシュヴァリエ『モーツァルトの脳』)

 

 

 

これは当たり前のようですが(実際に当たり前なのですが)、僕らはそこを生暖かくスルーする技術を手にしてしまうのです。

そして、その生暖かさが僕らの首を真綿で締めていくのです。

 

何が言いたいかと言えば、Echoという技術は重要だということです。

正確に音を聴き、そしてそれを再現できる技術はすべての根幹です。

 

 

踊りであれば、一度見た振り付けを再現できる能力、気功整体であれば、一度見たか、やってもらった施術を正確に再現できる能力です。

 

そしてこれは訓練です。

 

自分のジャンルで徹底的にEchoさせていきましょう。

 

もちろん一度で覚えるなんて不可能かもしれません。であれば、二度、三度とやればいいことです。

100回、200回と完璧に覚えるまで。完璧に暗証できるまで。

 

響きながら、情報というのは勝手に自分で増殖し、そして自己進化していきます。

そして思いもかけないような果実を我々にもたらしてくれるのです。

 

Namasteの階層性(もしくは解剖学)というのがメンター養成スクールのテーマでしたが、まず第一にきちんと聞くこと、第二にそれを再現することです。

 

 

その次に操作するフェイズがあります。

(多くの人はこの情報を操作するフェイズに長けていると自己評価していますが、第一階層、第二階層をきちんと経ていない情報操作は妄想の暴走で終わるのです。

誰にも響くことなく、こだまするのです。

まずは第一、第二階層をきちんと経ることで、相手との唯一のチャネルを開くことです)

 

先日、高名なダンス評論家の方と会食をする機会があって、非常に貴重な話を多く聞けました。そこでおっしゃっていたことの一つが非常に印象深いものでした。

メンター養成スクールで、物理宇宙とは情報宇宙と情報宇宙が接する点でしかないという話をした直後だけに、非常に驚かされました。

その方いわく「感動は物理的なものだ」と。

感動というと、心の中で起こる主観的なものと考えがちだが、それは違う、と。

音楽が奏でられ、それが空気の振動として客席に伝わり、それが身体をふるわせ、骨をふるわせ、そして鼓膜をふるわせる。

この動きこそが感動の源泉であって、頭の中で起こることではなく、物理的なのだ、と。

同様にスポットライトからエネルギーが光に変換されて投射され、その光がダンサーの肉体にあたって乱反射し、その光子の一つが電磁波として空間を移動し、網膜で化学反応を起こします。

この電磁波の波動の物理的存在こそが、感動の源泉ということです。

 

文章で書くとうまく伝えられないのですが、平たく言えば、感動(事件)は脳内で起きているわけではない、劇場内で起きているんだ!ということです(もっとわかりにくいOrz)。

 

ダンスや演劇や音楽も物理がきわめて重要なのです。

 

 

モーツァルトもまた(これは創作とは言え)正確に音を取り、脳内でトレースし、再現した上で、その音楽が持つ魂を(その言葉を)聞き取ろうとして、ピアノの前で探しているのがあのシーンかと思います。

 

 

3月のメンター養成スクールでは、今回の先の世界へ行きたいと思っています。

Namasteの遮那とは何か、白毫合わせでは何が共有されるのか、ロゴスの真の力。

そして、情報操作とは、誰が操作するのか(自分やエゴが操作すれば、メンタリングは容易に洗脳に陥ります)。

圧倒的な結果をもたらすメンターになりましょう。

 

神は可能性のオルガンの前に座り、世界を作曲した。我々憐れな人間は、ただ人間の声のみを聴きとるのである。だがそれすら既に美しい。全体はいかに素晴らしいものであるだろうか」(シュライヒ)

c.f.「この世界は残酷だ…そして…とても美しい」〜神は可能性のオルガンの前に座り、世界を作曲した〜 2014年11月29日

 

 

我々は「ただ人間の声のみ」すらも聴けていなかったのです。

それが聴ければ、「だがそれすら既に美しい」のです。

しかし、もっと先の音楽を少しでも聴き取れることができたら、それはどんなにか素晴らしいことでしょう!!

 

ちなみに「神」というと脊髄反射で、「神は死んだ」と叫び出すニーチェのような人がいます。

もしくはラプラスのように「皇帝陛下、私にはそのような仮説は必要ないのです」という人も。

 

きちんと勉強が進んでいて、それはそれで大変に素晴らしいことですが、ここでの神はその神ではないかもと考えてください。

 

ラストに、寺山修司が集めた名言の一つを紹介して終わります!

 

「君は小さいときサンタクロースを信じ、大人になっては神を信じるんだ」
「そして君は、いつも想像力の不足になやむんだ」

(野いちご)

 

 

 

来月頭くらいにTENETがらみの「まといのば」講座を開催予定です!!

 

 

ネタバレとか無しで開催します。映画は映画で楽しんでください!

(予告編で分かるレベルのネタバレはしますが)

 

 

 


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