「男と女の愛情の問題が、、実に難しくて」とおっしゃる考古学の先生に、フーテンの寅さんは「愛」についてとうとうと語ります。
考古学の先生は寅さんに自分は「まだ(愛の問題について)研究しつくしておらん」と言います。
だから、恋愛も結婚もしていない、と。
それに対して、フーテンの寅さんは、「研究しちゃうのかい、もっと簡単なことだろう」と言います。
とは言え、全作を通して(ギネス記録です)、寅さんにとっては決して愛は「簡単なこと」ではなかったよう思います。彼が長(た)けていたのは人を好きになること。そしてその状態(恋する状態)を好きでいることであって、本当の自分の「愛」については、わざとスコトーマに隠していたように思います。
なぜならそれは禁断の愛だったからという邪推をします。
フーテンの寅さんこと、車寅次郎(くるま とらじろう)はかつての国民的映画であった「男はつらいよ」の主人公でした。
年に2回(お盆とお正月に)公開されており、まさに一年中撮影していた感じです。いまでは考えられませんね〜。
寅さんは毎回、人を好きになり、恋に落ち、そして逃げるように、その土地を去ります。そして母港である葛飾柴又に戻りますが、そこでも腰を落ち着けることなく、逃げるようにまた旅に出ます。彼は若いときから現在に至るまで家出をしっぱなしであり、風のようにフラフラするのが性にあっているのです。
さくらとは異母兄弟ですが(寅さんは内縁の芸者の子供という設定)、家出して以来、20年ぶりに成長して美しくなった妹に会ったという設定です。
寅さんの頭の中にある理想の永遠のマドンナは妹です(たぶん)。
だから、甥っ子の満男(みつお)にシンプルにこう言われます。
手の届かない美しい人には夢中になるけれど、その人が伯父さんに好意を持つと逃げ出してしまう
手の届かない美しい人には夢中になるけれど、、、
という甥っ子によるおじさん(寅さん)の分析は、我々のゴールとの複雑な関係のようです。
(ちなみに昨日のパーソナルセッションでも話題になりましたが、かつてはゴールは「大いなる勘違い」と言われていました。僕は古い人間なので、古い言い方が好きです。ルー・タイスのことはもちろん大好きですが)
c.f.「自由」と「ドーパミン」と「永遠の今」 2011年03月07日
我々も、手の届かない素晴らしいゴールには夢中になるけど、そのゴールが我々に好意を持ち、近づいてくる、、、、逃げ出してしまいます。
相思相愛になってからが、本当に楽しいところです。本当に楽しい地獄と極楽のジェットコースターの始まりです( ー`дー´)キリッ(たぶんw)。
本当に異母兄妹であるさくらを愛してるのかは分かりませんが、主題歌にヒントがあります。
♬俺がいたんじゃ お嫁にゃ行けぬ
わかっちゃいるんだ 妹よ
いつかおまえの よろこぶような
偉い兄貴に なりたくて♬
寅さんのゴールは「いつかおまえの よろこぶような 偉い兄貴に なりたくて」なのです。
唯一の理解者である妹に喜んでもらいたいのです(泣ける話です)。
さくらは寅さんの帰宅を喜んでいるのに。
フーテンの寅とは風来坊ということ(瘋癲とはさすがに今は使えません)、アーユルベーダ風に言えばヴァータ(風)です。一方で義理人情な水(カパ)も感じます。
だから顔で笑って、心(腹)で泣いてなのです。
♬男とゆうもの つらいもの
顔で笑って
顔で笑って 腹で泣く 腹で泣く♬
*ここで顔と腹が区別されているところは興味深いものがあります。
マインドコーディネータースクールでもやりましたが、頭と胸と腹は別々の人格として区別すると、様々なことが理解しやすくなります。
まあ、それはともかくとして(笑)
気功整体の話です。そして脱洗脳の話。
あ、その前に、脱洗脳と言えば、これもまた余談ですが、いま脱洗脳ブームであり、脱洗脳祭り状態です。永遠と短距離走感覚で持久走をやっているような苦しさがありますが、明けない夜はない、、と思っていますw
で、これは予想でしかありませんが、おそらくこのブームは9月にピークとなります。
メンター養成スクールですね。ここでガチのゴール設定をする人材を育成する予定です。
そして12月あたりまでブームが続きます。第二波は来ませんw
そして来年2021年からはバレリーナ、ダンサー養成に切り替えたいと思っています。切り替えるというか、本来の活動に戻るイメージでしょうか?
また、キャリステニクスに関してはこの3年くらい勧めてきましたが、BootCampの試験を発表して以来、あっさりとOne hand push up, One hand pull up, One leg squatができる人が出てきました。片手腕立て伏せ、片手懸垂、片足スクワットです。
そして、彼らはその喜びに目覚めて、ガンガン進化しています。
過冷却現象の水が、ちょっとした刺激で氷になるように感じで。
非常に良いことだと思っています。
実際の予想では、このキャリステニクス関連は一年くらいかけてじわじわと全体のレベルを上げるつもりだったので、嬉しい限りです。始まったと同時に終わったような印象です。
あとはそれを平常状態にするだけです。場のホメオスタシスにするだけです。
年末にかけて次々と選抜されていくSoldier(「まといのば」認定の気功整体師)たちが牽引してくれるとは思いますし。いや、Soldier以上にできる人がちらほら出てきていますし(^o^)
ちなみに今週末開催のRay式で初公開するルーティーンはかなりやばいです。ルーティーンというのは気功整体の施術の一連のやり方のことです。
BootCamp1期で公開した大腰筋からスタートするルーティーンは、僕自身が実際に普段使っているルーティーンですし、かなり自信があったのですが、BootCamp講習会を半年近く経て、いろいろ見えてきたので、より使いやすく効果の出やすいルーティーンに変えて、進化させました。
また教え方も一新しますので、加速学習がよりやりやすくなると思います(ここらへんも本来のやり方に戻ったというべきか(^o^))。楽しく学べると思います!
本題に戻ります。
気功整体の話です。そして脱洗脳の話です。
気功整体にせよ、脱洗脳にせよ実に難しくて、、、学びきれていない、、、と言う人は多いでしょう。
それは当然ですし、仕方ないことです。
でも、もっとシンプルに考えましょう。
シンプルに楽しみましょう!!
考古学の先生に「愛」が分からないから、まだ愛することをしないと言われて、寅さんが「もっと簡単なことだろう」と行って、寅さん風の愛の定義をします。
(「これは定義ではない!」と考える頭でっかちのパリサイ人は、ルカ書10章をご覧くださいw
イエスが隣人愛について定義しています。寅さんのように)
*5分30秒あたりから始まります!
考古学者の先生「じゃあ、君、(愛を)説明してみたまえ」
寅さん「いいかい?
あ〜、いい女だな〜、と思う。
その次には話をしたいなあ〜、と思う。ね。
その次にはもうちょっと長くそばにいたいなあ〜、と思う。
そのうち、こう、なんか気分が、やわらか〜くなってさ、あ〜もうこの人を幸せにしたいなあ、って思う。
この人のためだったら命なんていらない、もう死んじゃってもいい、そう思う。
それが愛ってもんじゃないかい?」
男はつらいよ第16作 葛飾立志篇(1975年12月公開)
それが愛ってもんじゃないかい?
と寅さんは言いますが、、、
それが「気功」ってもんじゃないかい?
それが気功整体ってもんじゃないかい?
それが脱洗脳ってもんじゃないかい?
と水平展開したくなります。
ゴール設定も似ていて、
「あ〜 良いゴールだな〜と思う。
その次にはそのゴールをもう少し深めてみたいな〜と思う。
その次にはもうちょっと長くゴールの臨場感を妄想していたいなあ〜、と思う。
そのうち、こう、なんか気分が、やわらか〜くなってさ、ドーパミンがどんどん出てきて、あ〜もうこのゴールでたくさんの人を幸せにしたいなあ、って思う。
このゴールのためだったら命なんていらない、もう死んじゃってもいい、そう思う。
それがGoal settingってもんじゃないかい?」
まあ、悪ノリしすぎですが、、、
そうやって表面から入っていって、どんどん深入りしていくところは、気功も気功整体も脱洗脳も同じです。
気楽にはじめて、どっぷりとハマりましょう。
重要なのは、相手に対して関心を持つこと。関心を持つために、まず「愛する」ことからでしょう(「愛する」という言葉に違和感があれば、「誰よりも味方になる」でも良いです)。もしくは相手の大周天を観るでも、未来の理想の相手と情報空間で出会うでも良いです。ナマステでも。
平たく言えば、全身全霊でその瞬間だけ「好き」になるという感覚です。これは純粋にテクニックであり、練習の問題です。
謎解きというのは、どんなものでも表層から入り、ひとつひとつ謎を解きながら、より深層に入ります。