*アメンバー限定記事としていましたが、限定記事を解除しました!(2020/04/27)
今回はいろいろと新しい事だらけでしたが、受講生の皆様の協力のおかげで、非常にうまくいったと思います。
リアルタイムのヴァーチャル受講、そして即日のヴァーチャル教材の配信(無編集ですが)などチャレンジばかりでした!
受講生の皆さんにはご負担とご迷惑をおかけしましたが、非常に良い試みでだったかと思っています!
というわけで、今回のテーマは解剖学の加速学習でした!
解剖学というのは、非常に厄介な学問です。
ロジックよりも暗記がどうしても多く、そして一見すると正しそうなロジックもどんどん更新されていく世界です。
10年前の常識は、今の非常識になります。
同じものを見ていても、見える風景が全く違うのが、解剖学の面白いところでもあり、恐ろしいところでもあります。
10年前、20年前に学校で習ったことは、それよりはるか前に定説になったことなので、ずいぶんと古くなっている場合が多いのです。
また学校教育と似ていて、どうして解剖学というのは、これほど教え方が下手なのだろうと教科書を開きながら思います。もっとその面白さや不思議さを全面に出して、ワクワクするような学びにできないだろうかと思います。
手前味噌ながら(そして自画自賛ながら)今回はそんなワクワクするような学びの解剖学の加速学習の一端を紹介できたのではないかと思います。
こうやって学習すれば、素早く覚えられるという方法論を提示できたかと思います。もちろん実践も兼ねてです。
そして、家で復習や暗記をするのではなく、その場で教室で覚えていくという方法によって、自習の負担を減らせます。
暗記は自分でがんばるのではなく、一緒に覚えていくのが最良なのです。
この先、先輩が後輩の学習(暗記)を手伝ったり、そのことで後輩だけではなく、先輩や教師側も加速学習できます。
解剖学だけではないのですが、丸暗記して試験を突破するタイプの勉強の困難さというのは、試験にあるのではなく、その知識が実地で使いにくいことにあります。
ペーパーテストを前にして最適化された知識は、実践の場では役に立たないのです。
それに対して「生きた解剖学」「感じる解剖学」は実践の場で生きる解剖学です。
施術のときに活きる知識です。
ただし、だからと言って、ゆっくりと牛歩で覚えるのではなく(それも大事ですが)、一気に短時間で駆け上がることもできます。ただし、テスト(試験)とタッチ(触る)を繰り返すことで、きっちり身体に落とし込んでいきます。
Inputではなく、Outputを強烈に意識することで、活きた知識になっていくのです。
そのアウトプットも試験ではなく、フリーハンドでどんどん書いていき、自分で知識を整理して構築しなくてはいけないので、それもまた大きな練習になります。
試験の側によりそうのではなく、自分の頭を自分なりの方法で整理するしかないからです。
語呂合わせや駄洒落も多用しましたが、とりあえず頭に必要な知識の核を放り込んでしまえば、それが核となって、マタイ効果が働きます。普通に生きているだけで、スノーボールが大きくなるのです。施術をして、自分の鍛錬をしても、雪玉は大きく転がっていきます。
学びの基礎には喜びがあるべきですし、知的好奇心を満たす満足感があるべきと思います。
そしてその喜びがまた次の学びへの欲求をかきたててくれます。そしてその知識自体が自律的に機能を果たしてくれます。圧倒的な結果につながります。
抽象的な書き方をしていて、スクール受講生以外の方には何のことか分からず申し訳無いのですが、この解剖学の加速学習は今後のインフラにしたいと思っています。
おそらく受講生の方々がご自身のコミュニティーでどんどんシェアするでしょうし、そうすると解剖学の基礎がしっかり学べているコミュニティーに進化します。
解剖学というのはある意味で全ての学問の基礎です。
ソクラテスはデルファイの神殿の入り口に掲げられていた「汝自身を知れ」にひどく感銘を受けました。
まさに解剖学を学ぶということは、自分自身を知ることにも繋がります。
自分が思っていた自分の肉体像と実際の解剖学的な肉体は大きく異なります。そしてその間違いを修正していくことで、身体も生き方も思考も正確も矯正されていくのです。そしてより一層、心地よく快適な身体と精神に生まれ変われます。
*広背筋も前鋸筋もすごいですね。腹直筋はもちろんのこと外腹斜筋もしっかり。大腿直筋、内側広筋、外側広筋。そして何と言っても太い縫工筋が鵞足に停止しています。膝蓋腱も見えていて、前脛骨筋の盛り上がりがやばいですね。腓腹筋も。
*しっかり解剖学を暗記していると、安心して楽しめるのでは?
今回はこれまでの解剖学から一歩踏み込むことができました。
ひとつは脳解剖であり、もうひとつは神経叢です。
内臓に関してもかなり突っ込んで学びと暗記ができました。そこから生化学や栄養学や内分泌学につなげると、相当に面白くなります。
特に神経に関しては、神経に対する漠然とイメージに対して、実際はもっとリアルで具体的なものであることを強調できたかと思います。
また特に神経叢の中で最も複雑怪奇な腕神経叢に関しても、その基礎をがっつりと暗記できました(繰り返し復習しておいてください(^o^))。
*解剖実習では、実際に文字通り脳を手にすることになります。そのときに「見える」ためには、知識が必要です。
*知識があれば楽しめます。
神経科学は大事ですが、僕らは断片的な言葉は知っていても、そのベースについては無自覚です。
たとえば、用語として、大脳辺縁系やVTAやA10、松果体、視床下部、海馬、扁桃核などはよく知っています。グリア細胞についても、ニューロンがシナプスするのも知っています。しかし、それがどこにあり、どう位置付けられるかのベースが不安定だと、知識は知識として自律できません。
基本的なことですが、ベースとなるマップがしっかりあることは大事です。
特に神経科学は進化のスピードが早く、どんどん定説が変わっていきます。だからこそ普遍的な構造を理解することは今後の学習の大きな礎になるかと思います。
これまでも「まといのば」では、腕は胸から生えているとか、脚はお腹から(もしくはみぞおちから)と言ってきました。そしてその解剖学的根拠(上肢帯としての鎖骨、肩甲骨や、胸椎12番から生えている腸腰筋)などについても、語ってきました(たとえば、ASISは下肢帯ですので脚ですし、上後腸骨棘が大腿直筋の起始です)。
肩や股関節を手や脚の付け根としないことで、身体の操作は大きく変わります。
認識が物理(肉体)やその操作性を大きく変えるのです。
(今回も膝窩筋が実は膝のアンロックのための筋肉だったという話に感銘を受けていたダンサーの方がいました。意外なものに意外な機能があるのです。膝というのは、完全に伸展するときに、一瞬、骨格の構造上、最後に外旋してロックされます。これは本物の骨でできた良い骨格模型で試すと一目瞭然です。いや、自分の脚でも試せます。その外旋のロックを、内旋によって外すのが膝窩筋の機能です。そのあとにハムストリングスが効いてきます。ですから、膝を伸展させるときに、つま先をパラレルにしておくのは危険ということです)。
同様に今回強調したのは、膝下は足(趾)であり、肘下は指であるということです。
実際に前腕を触りながら、指を動かしてみると、前腕の中で筋肉が自由にうごめくのがわかります。
また、膝下も同様です。下腿(下腿)に触れて、趾(あしゆび)を動かすと、下腿が動きます(これを逆にしたのが、奇跡のつま先の4つの足首回しの4つ目です)。
ですから、指はあのMP関節の遠位にある裂け目から始まるわけではありません。
中手骨(中足骨)でもなく、肘下(膝下)からスタートしているのです。
前腕と下腿はどちらも指ということです。
実際に下腿を考えてみても、長母趾屈筋(伸筋)と長趾屈筋(伸筋)があります。これらは言うまでもなく趾(あしゆび)のための筋肉です。前腕も同様です。
ですから、イメージとしては、肘下と膝下からドバっと指がバラけている感じです。
そしてこれはあながち間違っていません。
本来はバラバラのものを、リストバンド(支帯)で押さえているような感じです。そのリストバンドを切ってしまえば(そして筋膜をはがせば)、肘下(膝下)は一気にバラけます。
ですから、腕が胸の中心から生えているように、指は肘下からバラけているのです。
(脚も同様です)
そのイメージを持つと、解剖学も身体の操作も楽しくなります!!
というわけで、今回の解剖学加速学習のコツに関しては、復習も兼ねて、ガンガンとブログでシェアしていきますので、是非受講生の皆さんは復習(Test,test,test)しておいてください!
Bootcamp講習会の前後にお互いにやっても良いですし(^o^)
(深層外旋六筋や手根骨、足根骨、腕神経叢、脳神経などは特に繰り返し!)
(大腿や下腿の立体的な構造についても是非!)
またより復習だけではなく、さらに発展的な内容についても、書いていきます(多分!)
また次回の解剖学加速学習スクールをお楽しみに!!