体幹については、3つの部分に分けて考えます。
胸と腹、そして背中です。
そうすると、体幹がシンプルであることが見えてきます。
胸・腹・背中でおそらく最も薄っぺらいのはお腹です。腹筋ですね。
腹筋はタテ・ヨコ・ナナメと覚えます。
まずはシックスパックの腹直筋。
みぞおちから恥骨までと非常に長いのですが、中心部分のシックスパックばかりが意識されます。しかし、恥骨からみぞおちまでをしっかり意識して収縮すると、腹直筋がうまく使えます。
そして、斜めの腹斜筋が外側と内側の2枚です。
外腹斜筋と内腹斜筋ですね!
この2つは垂直に交差していますが、どちらがどう斜めか分からなくなったら、、、、鼠径靭帯のVゾーンの角度と同じなのが外腹斜筋とおぼえておきましょう。
鼠径靭帯のVと同じようにあるのが、外腹斜筋です。斜めに切り上がっています!
*ロナウドの外腹斜筋は見事!(それ以外も!)
そして、その深層にほぼ垂直にあるのが内腹斜筋です。
これは解剖してみるとよく分かるのですが、面白いほどに筋肉の走行が綺麗にクロスしています。感動的です。
そして最後が真横に走行する腹横筋です。お腹を横切る筋肉で腹横筋です。
腹筋群というと、このタテ・ヨコ・ナナメ(内・外腹斜筋)を指すことが多いのですが、内臓よりも奥にある一番深層の筋肉がおなじみの腸腰筋(大腰筋)です。
お腹はこれだけです。基本はタテ・ヨコ・ナナメですね!
そしてその上の胸はもっとシンプルで、基本的には大きな胸の筋肉である大胸筋があるだけです(下に小胸筋がありますが、とりあえず覚えなくてもOKです。その下の肋間筋は内外肋間筋がありますが、とりあえず覚えなくてもOKです。もっと深層には最内肋間筋がありますが、とりあえず、、)
とりあえずは大胸筋を覚えましょう!
(大胸筋は厳密には上肢に関わる筋肉ですが、体幹の胸の筋肉が肋間筋というのもさびしいので、大胸筋に登場してもらいました!)
そして背中に回ったら3つだけ!
上が僧帽筋、下が広背筋です!
そして背骨を支える脊柱起立筋!
脊柱起立筋はかなり大きな筋群です。
お坊さんの帽子のようだから僧帽筋、広い背中の筋肉なので広背筋です。
脊柱を起立させるので脊柱起立筋です!
というわけで、体幹をガッとシンプルにわしづかみしてしまうと、腹筋群はタテ・ヨコ・ナナメ、胸は大きな大胸筋、背中は首から胸にかけての僧帽筋、背中の大半の広背筋です!
胸・・・大胸筋
腹・・・腹筋群(タテ・ヨコ・ナナメ:腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋+大腰筋)
背中・・僧帽筋・広背筋・脊柱起立筋
そこまで覚えたら、肩甲骨周りをがっつりやります。
肩甲骨と言えば、ローテーターカフ。
そして肩甲骨と背骨を結ぶのが大・小菱形筋です。
菱形筋とセットで肩甲挙筋も覚えてしまうと、上から順に肩甲挙筋、小菱形筋、大菱形筋と流れていきます。
ローテーターカフは肩甲棘を中心にして、棘の上と下で分かれます。棘上筋、棘下筋。そして一番下が小円筋です。肩甲骨の裏側に回って肩甲下筋(けんこうかきん)。肩甲下筋という音はなんとも健康課金に聞こえます。「健康に課金せよ」と聞こえますね、ヘルスサブスクリプションw
というわけで、
棘上筋
ーーー
棘下筋
小円筋 裏側に「肩甲下筋」です
ちなみに小円筋と大円筋はセットで覚えます。起始は肩甲骨です。
ただ機能は逆になります。なぜなら停止が真逆だからです!
大円筋は広背筋と走行が同じですので、広背筋の子分です。ですので小背筋みたいなものです(とハワイ大学医学部の解剖実習でも学びます(^o^))。
というわけで、
小円筋ー大円筋
大円筋ー広背筋
と連想ゲームのように繋げましょう!
小円筋と大円筋は名前と起始が近く、大円筋と広背筋は機能が近いのです。
そして余裕があれば、肩甲下筋からリンクを伸ばして、前鋸筋も覚えてしまいましょう!
BootCamp組は「前鋸筋」のワークを習っていると思います。いわば「逆肩甲骨剥がし」ですねw
「肩甲骨剥がし」と言われるワークは実は肩甲下筋に直接触れていません。
意外と盲点なのですが(僕も指摘されるまで気づかずOrz)、肩甲骨剥がしで触れているのは肩甲下筋ではなく前鋸筋です!
(ここで読むのをストップして、丁寧に解剖書を読みながら、頭で3Dで筋肉の起始停止をつなげみてくださいw)
前鋸筋が肩甲骨の裏側の内側縁についており、肋骨にべったりと張り付きます。
*メイウェザーの前鋸筋と思ったのですが、コナー・マクレガーの前鋸筋が分かりやすい。
のこぎりのようにギザギザついているので、身体の前側の鋸(のこぎり)のような筋肉で、前鋸筋です。
とは言え、筋肉と言えばこちらでしょう!!
前鋸筋もわかりやすく、広背筋・大円筋もすごすぎます。
まだまだ余裕があれば、前鋸筋を覚えたら、関連付けて後鋸筋を覚えましょう!
前があれば、後があります。
そして後鋸筋には上下があります。
まず上後鋸筋はシンプルに菱形筋の奥です。
Anatomography - en:Anatomography (setting page of this image), CC BY-SA 2.1 jp, リンクによる
そして下後鋸筋もペアで覚えましょう。
最初はそこまで深堀りしなくて良いので、僧帽筋、広背筋、腹筋群でOKです。
ただ慣れてきたら、どんどん関連させて覚えていきましょう!
そしてラストが脊柱起立筋群です!
脊柱起立筋!と覚えればとりあえずOKですが、もしもっと分けて考えるときは、3層あります!
そして脊柱起立筋群って意外と大きいと思ってください!!
一番脊椎に近いところが棘突起についているので、棘筋。
二番目が最も長いので最長筋!
一番外側が、腸肋筋です!
サイチョウと来て、チョウロクとつながります!
棘突起の棘筋、長い最長(サイチョウ)筋、チョウロク(腸肋)筋です。
もっと奥は多裂筋や回旋筋などもありますが、とりあえず脊柱起立筋群でまとめてしまいましょう(ざっくりすぎる)。
というわけで体幹でした!
体幹はともかく胸腹背中と分けてしまって、胸は大胸筋、腹は腹筋群、そして背中は僧帽筋と広背筋です。そして大黒柱である脊柱起立筋!
これだけをしっかり覚えたら、腕(上肢)であるところの肩甲骨を中心に覚えていきましょう!
なかなか大腿と下腿に入れませんが、次回以降にまた!