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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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整体師がまず観るべきは骨格の歪みでも筋肉の拘縮でもなく、クライアントの内部表現とゴール。

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整体師がまず観るべきはクライアントの内部表現であり、ゴールです。

 

僕らはすぐに身体に飛びついてしまいがちですが、まずは落ち着いて相手の心に寄り添いましょう。

心を正確に読み解き、ゴールを正確に読み解くことからスタートします。

(とは言え、それだけのためには、それほどの時間は無いですので、実際の施術と同時並行です)

 

 

内部表現というのは雑多な情報の集積ですが、ランダムに散っていた砂鉄が磁石によって美しく整頓されるように重要性関数によって、その情報は再整理されます。

磁石を動かすと、砂鉄の模様が変わるように、重要性を変えたり、動かしたりすると、内部表現の模様も変わります。

 

ですので、術者としては、その磁石をなるべく大きく(そしてなるべく深く)動かすことです。より深いところのより影響力の大きい磁石を見つけることが肝要です。

磁石を動かしながら、会話を続けていると、その人(クライアント)が意図していない重要性関数が見えてきます。重要性関数というのは、価値観とか、信念体系(ブリーフシステム)と言い換えても良いものです。

 

 

術者が聞くべきはまず「なぜ、あなたはここにいるのですか?」という質問です。

もちろんこれは「あなたはどこから来て、どこへ行くのですか?」みたいな哲学的な質問ではなく、何を求めて自分の施術(セッション)に来たのかを質問しましょう。

 

痛みの緩和なのか、可動域の改善なのか、気功を体験したかったのか、人生に悩んで解決を求めてか、、、いろいろなパターンが考えられます。

 

なるべく表層の言葉に惑わされず、深い「磁石」を探しましょう。

 

ただどのようなゴールを持ってきたとしても、なるべくフィードバックは客観的に身体で取れるようにデザインします。ROM(可動域)の改善ですね。

 

というか、動かない部分が動くようになるだけでも、幸福度は上がります。

動かしにくい部分が動くようになると、自然治癒が始まります。

 

川の水が淀むと濁るように、身体も動かさないとダメになります。

 

マグロではないですが、我々は動き続けないとダメなようにできているのです。

 

 

しかし、動き続けないと苦しいにも関わらず我慢はできます。我慢し続けた結果が今の状態です。

ただ、あまりに長く動かないでいたので、何が我慢で、どこが動かないのかが分からなくなっているのが現状です。

ですので、それを教えながら、改善しながら、クライアントのゴールを次々と達成させていきましょう。

 

これが第一フェイズです。土台となるものです。

ゴールであり、内部表現書き換えであり、言語誘導です。

Echoを中心として、これはずっと続きます。

 

そして驚くべきことに、これだけに長けたとしても、かなり高いレベルのヒーラーにはなれます。

腰痛を取り、股関節の可動域を改善させ、運動障害を克服させることは可能です。

(ただここをBoot Campでは目指しません。ただゴールとして掲げるのは大事です)

 

ですので、きちんと磨き続けましょう!

 

 

 

第二フェイズがいわゆる「身体の歪みを観る」というものです。

身体の歪みというのは、シンプルに言えば、アライメントが狂っているということです。

首が前に出ているとか、肩が上がっている、反り腰になりすぎたり、受け腰になりすぎたり、体育の授業の「安め」のポーズのままだったり、醜い猫背だったり、、、、

 

これらがアライメントの狂いです。

アライメントが狂っているというのは、関節の適正な位置からズレているということです。

 

「骨格の歪み」などと言い換えることもできます。

 

これは目で見ることができます。

 

目でチェックして、肩峰の位置、耳の位置、ASISの位置(前後左右のズレ)、ダランと垂らしたときの指の高さ、鎖骨の高さや前後、つま先の向きなどを見ることで確認ができます。もちろんO脚や猫背、反り腰や受け腰も同様です。

 

でも、骨が自分で勝手に動き出すことはありません。

 

すべては筋肉と重力の賜物です(余談ながら、この「重力」の存在を僕らは忘れます。あまりに解剖学にハマりすぎると、つい無重力下で運動しているように勝手に想定して運動を考えてしまいます。それに慣性力も存在します。「電車が急ブレーキをかけて、身体がグラっと動いたとき、その動きはどこの筋肉を使ってもたらされたでしょう?」という他愛もない質問を考えてみると、自分の身体が動いたときに筋肉の運動だけが条件ではないことが分かります。

たとえば、ダンサーたちは最初に力を入れて、のこりは遠心性収縮だけを感じて身体を操作することが良くあります。いや、ダンサーたちだけではなく、アスリートはおそらくそうでしょう。これは慣性力を利用しているのです。身体は一定の重さを持っていますので、最初に少し動かしてあげれば、ずっと動きます。邪魔しているのは摩擦ではなく、無駄に大きい遠心性収縮(伸展性収縮)です。だから脱力せよと言うのです。それは求心性も遠心性もどちらもです)

 

 

それはともかく骨格の歪み(という表現は嫌いなのですが)は筋肉が原因です(それ以上に問題なのは、脳ですが、その話はまた後ほど)。

ということは、該当の筋肉に触れていけば、それが確認できます。

 

筋肉にとって都合の良い状態はきわめて限られています。長さにせよ、収縮にせよ、です。

伸びすぎてもダメ、縮みすぎてもダメです。

伸びすぎて固まることもあるし、縮みすぎて固まることもあります。

そして恐ろしいことに、その不調を脳にメッセージとして上げすぎると、、、、、抵抗性ができるのです。

抵抗性はホメオスタシスの機能です。

 

あまりに非常用サイレンが鳴りすぎると(あまりにオオカミ少年が調子に乗りすぎると)、サイレンの音をスコトーマに隠すのです。慣れてしまうのです。

でも、不調は不調です。ただ認識されずに、不調の澱(おり)が溜まっていくのです。

 

不調というと抽象的ですが、言うなれば筋肉の拘縮です。固まっているということです。

ちなみにこの「固まっている」という概念も意外と厄介です。

 

実はすべての筋肉が固まっていて、自分たちのまわりの人間も全部固まっていてと、、、、自分たちはゆるんでいると勘違いするのです。

そして、もっと固まっているクライアントを批判します。

 

ですので、極限までゆるんでいる身体というのをなるべく大きなショックとともに早いうちに体験することが大事です(大事なのは「ショックを受けること」。ショックを受けるのは数回しかできません。そのときに脳を書き換えないと、もう二度とチャンスはありません。←これ重要)。

ちなみに赤ん坊は言われているほどはゆるんでいません。赤ん坊を基準にしないで、一流のアスリートたちを基準にしましょう(ただ彼らは素人に身体を触られるのを嫌がります。当たり前ですが、素人が触れば簡単に壊れるほどフラジャイルだからです。

高価なガラス細工みたいなものですね。もしくはバカラのグラス。

ペットボトルは高いところから落としても壊れません)

 

 

というわけで、すごい身体に触れるチャンスがあるときは、心して自分の脳を書き換えようとしてください。何度でもチャンスはあると思いがちですが、ありません。

なぜなら僕らはショックに対してもすぐに慣れてしまうからです。抵抗性ですね。

抵抗性はホメオスタシスゆえの機能ですが、アディトレでも中心的な概念です。ここがくっきりわかると、ホメオスタシスへのハッキングがやりやすくなります。

 

骨格の歪み(アライメント)を見て、その上で筋肉を具体的にチェックして、仮説を検証していきます。

このような姿勢ということは、この筋肉が遠心性収縮を継続していて、ゆるむときがないために疲れ切っていて拘縮しているはずという仮説を立てて、クライアントの身体に触れながら、それを検証していきます。

 

そのときに、特定の筋腹を押しながら

 

「これ、痛くないですか?」

 

もしくは

 

「これ。、痛いですよね」

 

とホット・リーディングを仕掛けていきますw

 

そのときに筋肉の走行に対して垂直に圧をかけるのがポイントです。ズレるとその分だけ弱まります。垂直成分だけが有効になるので。

 

間違っても「どうですか?」とは聞かないように、相手に回答権を与えるということは、その瞬間は主導権を渡すことになります。相手が黙っていても成立するような質問をデザインします。

 

痛いですか?とか「痛いですよね」と聞いて、あまり浮かない表情ならば、拘縮しすぎて麻痺していますねーとかボソッと言っておけば良いです。実際に筋肉の触診ができた以上は質問してもしなくても、こちらの情報収集の目的は達成していますし、実際に拘縮していると感覚は麻痺します。

なぜなら筋肉は運動と感覚(モーターとセンサー)の両方の役割を果たしていて、筋肉が機能しなければ両方機能しなくなるからです。

 

 

ちょっと長くなったので、ここらへんで終わりにしますが、、、、、

 

実際は身体を観る以前に、心(内部表現)を見て、ゴールを動かして(磁石を動かして)、相手の心の変化を見ながら、相手の内部表現を推し測る必要があります。

しかし、Boot Campではそこは一切関知しません(いや、少しはしますが)。

 

重要なのは、「骨格、筋肉、神経」です。

まず骨を見て、筋肉を見て、支配神経を拾っていきます。

 

骨も筋肉も通り一遍で覚えれば良いです。

 

力を入れるべきは、付着部を(言葉ではなく)自分の身体で感じて覚えていくことです。

そして、張力がどう働くから、どう機能するかを、何度も何度も脳内でシュミレーションし、実際に身体に触れて動かすことです。

このときに「屈曲・伸展、外転・内転、外旋・内旋」などの基本用語は役に立ちます。

水平面や前額面、矢状面というのも、あれは3次元空間で運動する我々のためのxyz軸です(というかxy平面、yz平面、zx平面ですが)。ただポイントになるのは、部位ごとに切り分けてそれぞれの空間があると考えた方がよいです。全身でひとつの空間ではなく、体幹と四肢で分けて考えた方が良いことが多いです(これは「なるほど!」と思って役立てられる人は役立ててください。良くわからないという人は、待っていればそのうちに分かります。

 

また、筋肉にせよ、骨にせよ少し分割して考える癖をつけた方が良いです。

三角筋の機能は、とか、僧帽筋の機能は?という質問が無意味なように(前部か中部か後部かに分けないと答えられません。上部線維と下部線維は逆に働きます)、たとえば頚椎などもそうです。

 

たとえば、この受胎告知のときの天使の頚椎はどうなっているのでしょう?

下を向く屈曲なのか、上を向く伸展なのか。

 

 

天使に頚椎があるのかどうかは知りませんが、この天使のモデルになった人間の頚椎は、、、、上部頚椎が伸展、下部頚椎が屈曲しています。

 

頚椎は7つの骨が連なっています。分けて考えた方が良く、僧帽筋にせよ、三角筋にせよ、他の筋肉にせよ筋肉の走行を一本一本考える癖をつけると混乱せずに済みます(多分w)。

 

机上のお勉強やペーパーテスト対策の鵜呑みにしないで、迂遠なようですが、ひとつひとつ身体に触れて、身体で覚えることです。

(ただし、暗記には必ず絵を使うようにしてください!)

絵心がある人は実際にデッサンすると良いです。

 

 

 

最終的には相手の筋肉が透けて見えることです。

筋骨格が透けて見えたいのです。

筋骨格が透けて見えるだけではなく、筋肉の拘縮やたるみも。

 

 

その千里眼を持つためには、まずは自分の身体にとことん触ることです。

 

肘を触るように、烏口突起に触れ、膝を触るように鵞足に触れましょう。

 

というか、まずはくびれから腸骨稜と肋骨下部に触る練習からです!

 

というか、まずは上腕二頭筋から順に筋腹に触れていきましょう!!

 

 

衣服の上から、表層が分かり、骨の位置が分かり、筋肉が見えるという流れです(当たり前のようですが、骨が先です)。

 

ここまではいわば3次元です。

 

そこから時間を入れて4次元にします。

時間の中でどう変化するかを見ます。

平たく言えば、使い方の順序や適正さです。

 

 

これも面白いもので、イメージしてもらえば、同調できて、問題が浮かび上がったりします(ディーププラクティスでもそんなシーンがありました)。ちなみに、なぜ動かずにイメージだけかと言えば、施術後に間違った動きを再度やられるとクライアントの身体が壊れるからです。

 

というわけで、筋肉本を片手に、自分の身体をせっせと触ってください!!

鍼灸師やPTやOTたちは昔の教科書を引っ張り出して、記憶をリフレッシュしておいてください!!

 

 

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