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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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歴史は繰り返す。一度目は悲劇として、二度目は喜劇として 〜軍艦島、インセプション、エストニア〜

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*明日開催予定のリニューアル版寺子屋「ファインマンの量子電磁力学」は来月に延期です!直前の延期で申し訳ありません!!

 

軍艦島と言えば、思い出すのは映画『インセプション』のリンボー(辺獄)です。

 

 

軍艦島というのは、長崎県の端島です。無人島であり、世界遺産です。

かつて炭鉱で栄えた街ながら、炭鉱の終焉と共に街が終わりました。

 

 

失礼を承知で言えば、非常にマンガ的というか、戯画的な存在です。

映画のようです。

ある日、突然、街から人が1人もいなくなったかのようです(実際は段階的ですが。しかし驚くほど急速に)。

 

炭鉱というブームが終わることで、永遠に続くかと思われた街が消滅するのです。

 

軍艦島に住んでいる人のことを想像してみてください。

そこで生まれ、そこで育った人もいます。まさか島ごと街が消滅すると思わずに。

 

 

僕らの現実も似ています。

 

永遠に続くかと思われた日常が、足元から崩れ落ちるのです。

 

先を見通すのに高いIQは必要ありません(ちょっと背の高い巨人の肩に乗れば良いことです)。

 

エネルギーはいつまでも必要でしょうが、炭鉱が石油に変わると思わなかった人達がいます。一方で、石油すら終わると見通せていた人もいます。

 

ITはAIたちに取って代わられるわけで、進歩はするものの斜陽産業となります。

かつての繊維産業や鉄鋼産業の「この世の春」を覚えていれば、先の展開に驚くこともなくなります。単純に歴史は繰り返すのです。

衣服が無くなったわけではなく、鉄が建築素材から消えたわけでもありません。ただコモディティ化し、陳腐化しただけです。

 

歴史は繰り返す。一度目は悲劇として、二度目は喜劇として。(カール・マルクス『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』)

 

「好きなことで、生きていく」というコピーを真に受けてしまうと、少ししたら永遠に働けるVtuberに駆逐されます(Vtuberとはヴァーチャル・ユーチューバーですね)。

 

『はじめまして!キズナアイですლ(´ڡ`ლ)』の既視感、モスクワにアンドロイドの娼館が開業?! 2018-04-29

 

*ヒカキンさんとキズナアイさんのコラボw

*ゲーム実況とかも、AI様がゲーム実況を永遠にやるようになったりしてw

 

 

シンプルに言えば、テクノロジーはいつも優越します。

だからこそテクノロジーを追いかければ、未来は想定できます。

 

テクノロジーは常に優越する、、ある日、突然すべてが一変するものではない。徐々に静かに変わっていく 2018-07-04

 

上記の記事で引用した部分を再掲します!

 

(引用開始)マクロの動きとして、僕らは技術革新に抗えないということを理解しているはずだ。便利な携帯電話ができれば、最初は「こんなもの!」と、抵抗があっても、いずれみんな使い始める。

 テクノロジーは常に優越するのだ。テクノロジーの持つ力をもってすれば、国家の通貨発行権ぐらいは、当然将来的にはなきものになるだろう。

 誤解しないでほしいが、こうしたことはある日、突然すべてが一変するものではないということだ。徐々に、静かに変わっていく。

 

 何度でも繰り返そう。規制は決して技術に対抗できない。(引用終了)

 

中国が特殊なのではなく、中国が先に進んでいるのです。

そしてエストニアも。

 

(引用開始)アリベイの付帯サービスとして定着している「芝麻(ジーマ)信用」もすごい。資産状況やクレジットスコア、交友関係や人脈に至るまで、個人の信用スコアをゲームのパラメーターのように数値化して顕在化させ、無人コンビニでの万引き抑止(劇的に信用スコアが下がる)などに活用するなど、個人情報の一元化管理に成功している。(引用終了)

 

軍艦島と同じで徐々に変化していき、気づいたときは無人島になっています。

 

駅の改札にはかつて駅員さんがいました。同じように「コンビニにはかつて店員さんがいたんだよ」、と話すことになりそうです。同じく「タクシーにはかつて人間の運転手さんがいたんだよ」、と。「配達はドローンじゃなくて、人が手でやっていたんだよ」、と。

駐車場が無くなり、人が運転する自動車が消えた未来はすぐそこです。

 

 

電話には交換手さんがいました。

 

中国やエストニアはいわば移動可能な未来です。

 

エストニアがeストニアと呼ばれるほどに電子政府化に成功しています。

スカイプを産んだ国でもあります。

 

c.f.Forbes : テクノロジー 2017/10/31 17:00 世界初、「国境のない国」エストニアのデジタル戦略

 

91年にソ連から独立した小さな国です。どれくらい小さいかといえば、面積は九州より一回り大きいくらい(45平方キロメートル)、人口は青森県ほど(134万人)です。

 

彼らが狙うのは、官僚ゼロ社会(ゼロビューロクラシー社会)です。実際に2007年にはじめて議会選挙をインターネットを利用した電子投票を行い、議会の出席もインターネットで行うことも可能。行政サービスのほとんどを個人端末で済ませられます。

 

現在は政府が発行する個人IDカードが運転免許証からポイントカードまでとして機能していますが、そのうち人体に埋め込むチップになるのでしょう。

役所の人員や紙などのコストが4分の一、窓口の人員は10分の1ほどに減らすことが可能になったそうですが、これはもちろん途中経過であり、本当にゼロに漸近していくのでしょう。

 

*世界遺産にも指定されているエストニアの街並み。

 

 

この電子政府の恩恵はエストニア国民だけではなく、国境を超えています。

 

e-Residencyという制度で、ヴァーチャルにエストニアの国民になることができ、居住権を持たない外国人にもIDカードを発行しています。そうするとヴァーチャル住民として、エストニア国内に法人を設立可能ですし、もちろんビジネスも可能なのです。

 

様々な手続きをオンライン上で済ますことができます(そう考えると、この先数十年でアメリカはとことん後進国へと落ちていきそうですね)。

 

これはエストニアの先進的な試みというよりは、明日の世界の在り方です。

セミナーでも言及しましたが「税理士や会計士が不要」とまでは、現状はなっていないようですが、ただ時間の問題かとは思います。

 

20171121 「電子政府の実現によってエストニアから会計士が消滅した」というのは嘘

 

*「マイケル・ムーアの世界侵略のススメ」

*面白いです!!

三ツ星レストランの映像かと思ったら、フランスの小学校の給食だったり、イタリアの35日の有給休暇(2時間の昼休みは自宅でランチします)が紹介されたりします。一方、アメリカの有給休暇は0日。そのことに若いイタリア人夫婦が驚きます。彼らはアメリカンドリームにあこがれていました。

他にも学校の宿題がないのに学力世界一のフィンランド、外国人にも大学の授業料免除のスロベニア、週36時間労働で退社後の職務上のメールや電話は違法というドイツなどが紹介されています。各国の良いところを、積極的にアメリカも取り入れよう(=世界侵略)というマイケル・ムーアのススメです。

 

 

ラブレターを手紙で書き、公衆電話に10円玉を入れて電話していた時代は「今は昔」です。

東京駅や新宿駅のような大きな駅で誰かと待ち合わせをするとなかなか難しかったりしたものです。ですので、駅には伝言板の黒板がありました。

「明日会おう」とLINEするかわりに、漱石たちはハガキを書きました(1日2回配達があったそうで)。テレビと言えば街頭テレビ、電話は黒電話でもちろんダイヤル式でした。

飴玉を売る紙芝居屋さんがいました。

 

 

 

これらは全てほんのわずか前のことであり、そしてこれらの感傷的な存在はすべて軍艦島です。

 

そしていま私達の周囲にあるものも、軍艦島となります。

 

透けて見えている未来を先取りしていかなければ、ある日突然に無人島に独りで取り残されます。

 

むしろテクノロジーから透けて見える未来を当たり前のものとしておけば、未来を創る側にまわることができます!

 

一方で「三丁目の夕日」のように、過去にすがりつきたくなる心根の絶望をうまく描いているのが、映画『インセプション』です。

リンボーという地獄の待合室の描かれ方が軍艦島に似ています。

 

 

これとシャッターアイランドは併せて観たい映画です。

夢と現実の境が崩れ落ちる感覚がします(ちなみにマルクス・ガブリエルは著書「なぜ世界は存在しないのか」の中で、この2作品を好意的に紹介しています。他にマトリックス、ファイト・クラブ、メメント、トゥルーマン・ショーなどと共に)

 

 

 

今回の本題はこちらだったのですが、また次回に!

 

ちなみに本題のポイントはシンプルです。

システム1を書き換えるためには、映画や小説や絵画や音楽、そして物語は最高ということです。理性的に自分の脳を説得しても、説得できるのはシステム2だけです。システム2は立派な主役のような顔をした脇役です。逆に本当の主役は頭が悪くてノリだけで生きているように見えるシステム1です。

 

ですので、システム1を書き換えましょう!

 

というわけで、今週木曜日お楽しみに!!!

ヴァーチャル受講も可能です!

 

 

【まといのば講座『未来の創り方 〜ユニコーンはレプリカントの夢を観るのか?〜』】
【日時】 2月28日(木) 19:00~21:30(そこから質疑応答!)(延長予定有り!)
【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  3万円
【受講資格】 「まといのば」のスクール修了生、もしくはそれに準ずる方
【持ち物】 筆記用具と情熱
【お申し込み】お申込みはこちらから!

*今回もまたヴァーチャル受講(ビデオ教材配信)もあります!!(受講料3万円、4月下旬配信予定。希望者に遠隔伝授)

 

 

【書籍紹介】

昨日の続きです!(字数オーバーでした)

ジャレド・ダイアモンドの「人間の性はなぜ奇妙に進化したのか」は、「性欲の科学」や「精子戦争」などと併せて読むと面白いです。

性は未来においても非常に重要なテーマとなります!

 

 

 

橘玲さんの書籍はどれも面白いです!

知の最新情報を一気に俯瞰できますので、読んでください!

 

 

軍艦島やデトロイトと同じ光景が中国にも広がります。

 

岡田斗司夫さんの分析は秀逸です!

 

4月からのカタコト多言語のネタ本の一つですw

言語は能力です。

 

 

友人が原書の段階で薦めてくれたのですが、確かに面白いです!

世界は明らかに良くなっているのだが、軍艦島にいて、かつ悲劇的なドラマが大好きな我々は古いデータで悲観的にかつ非科学的に考えるということが良く分かる話です。

 

ファクトフルネスと基本的に同じ方針なのが「繁栄」です。

マット・リドレーですね。かなり懐かしいですね。

 

脳の傾向を考える上で、我々の思い込みを外してくれます。

 

そして、10%Humanも!!


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