「いつも自分の限界を超えましょう!」などと言っても、闇雲にがんばれば良いわけではありません。
大事なのはマインドの使い方です。
トム・プラッツはその限界を超える日をめがけて、気持ちを高めろと言います。
意志力を用いるのはその直前までの準備段階に用いるのです。
そしてその日を迎えたら、フローに入ります。
流れに乗るのです。
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ルー・タイスは「自然の流れに身を委ねているとき、人は最もクリエイティブになれるのです(p.131)」と言いました。
自然の流れに身を委ねるのです。でもこの「自然」という言葉の使い方には気をつけてください。
この「自然」は徹底的に不自然なことを積み重ねた極限としてもたらされる「自然」なのです。
言い換えれば人工の極致が「自然」です。
「そのままでいいんだよ」「ありのままでいいんだよ」というスピリチュアリズムの甘い罠とは対極にあるのが、ルー・タイスの方法です。「そのまま」「ありのまま」とは現状肯定ですので、Status Quo(現状)を強めるための悪魔のアファメーションなのです。
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ちなみに、もちろん例外はあります。
条件付きの愛しか信じられない人に対して、無償の愛が神様から降り注いでいますよ、ということを納得させるために、これらの言説を使うのは有効です。「自分は今のままでも愛される」「何か努力していなくても大丈夫」という感覚は必要なのです。その絶対的な信頼が宇宙に対してないと心にぽっかり開いた穴を埋めることはできません。なにものもその穴を埋めることはできません。逆にそのブラックホールに吸い込まれて魔境行きのバスに乗りかねないのです。
ルー・タイスが自然の流れに身を委ねよと言っているときの、その自然の流れとは流れるプールの流れのようなものです。
流れるプールというのは、人工的な流れるプールではなく、みんなで同じ方向に歩くことで作り出す流れるプールです。
意図的に人工的に膨大なエネルギーをつぎこむことで、流れができます。そして気づいたら自分が流れの原因にならなくても、勝手に流れに身を委ねられるようになります。
この流れに乗るのが「自然な流れに身を委ねる」ということです。
ですから、自然な流れとは意図的な人工的に作り出した究極としての「自然」です。
じゃあ、その流れをどうやって作れば良いのかと言えば、それは徹底したシュミレーションであり、ビジュアライゼーションであり、アファメーションであり、スマートトークであり、スマートウォークです。
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トム・プラッツは明確に「成功するシーンを何度も何度も思い浮かべる。視覚化することが大切だよ」と言います。
大好きな女の子と初デートをするくらいに気持ちを高めるのです。
その日が待ちきれなくなり、デートがうまくいくように繰り返し考えます。
これはまさにルー・タイスの方法です。
ヒーラーがヒーリングをするときも、気功師が気功のセッションをするときも、それまでに十分に期待値を高め、そして待ちきれなくなり、成功するシーンを何度も思い浮かべることです。細かなところまで視覚化することです。
コーチがコーチングのセッションをするときもそうですし、セミナー講師がセミナーをするときもそうです。重要なのは準備段階です。
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ちなみに「シュミレーションしようとしても、自分は思考がネガティブだから不安材料しか浮かばない」という人もいます。逆にそれはとても良い兆候です。
ネガティブなのではなくて、むしろ正常です。
シュミレーションしようとして、たとえば決定的に失敗したことを思い浮かべたら、そこからどうやって逆転ホームランを打つかを考えます。
たくさんの無理難題や障害やミスを思い浮かべ、不測の事態を思い浮かべられたらより良いシュミレーションになります。
そもそも何も考えずにすべてうまくいくような極甘なシュミレーションをいくら繰り返しても力にはなりません。
ゴルゴ13の名言に「俺は臆病だから成功した」というのがあります(ちょっとニュアンスが違うかな)。
あれだけ万能な人でもいつもありとあらゆるパターンの失敗を想定しているのです。神に助けを求めるのではなく、想定外まですべてシュミレーションしようとする意志と準備によって難局を乗り切ります(それでも想定外のことが起こります。しかし様々なパターンを考えてきて、準備してきたからこそ、「自然」と対応できるのです)。
「成功するシーンを何度も何度も思い浮かべる。視覚化することが大切だよ」
これはルー・タイスが言っているようですが、あのトム・プラッツの言葉です。
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そして、デート当日、待ち合わせ場所に着いたときは、もうすでにデートは終わっているようなものなのです。そのデートでは視覚化したものを現実に変えるだけだからです。ルー・タイスと同じです。
この感覚が重要です。
デート本番であわてても遅いのです。むしろデート開始前に終わっているイメージです。
情報空間でありとあらゆるシュミレーションを臨場感高く行っているので、デート本番はその写像でしかないのです。
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過負荷は根性論ではありませんし、「気合だ!」ということでもありません。
非常に注意深く繊細に積み上げてきて、完全な集中力によって実現するものです。
針の穴を通すような作業です。それもラクダを通すような作業ですw
もちろんその前に十分なシュミレーションは不可欠です。
ですから体力が必要ですし、健康が必要です。
疲労して、くたくたの状態でデートしてもうまくいかないように、くたくたの状態でスクワットをしても良いトレーニングはできません。
シュミレーションでは、当然ながら、過負荷によって、自分の限界を超えることをいつも想定します。現状の外へ行くことをシュミレーションします。
しかし、そのシュミレーションが十全に活かせるためには十分な体力と精神力のゆとりが必要なのです。
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「自分を追い込め」と言うと、闇雲にがんばれば良いと思う人もいますが(僕もそうですが)、それではダメなのです。きちんと追い込むためには、十分な体力と精神力が必要です。
ですので、そのデートの瞬間以外は寝ててもいいくらいです。ほとんどの時間は休んでいて、ある瞬間にだけ爆発的な力を出せば良いのです。そしてシュワちゃんの言うように今日もあの街角が見えればいいのです。
あの街角とは、限界を超えた先に見える風景のことです。
情報空間のエッジまで移動することです。
フラットな地球の端に到達し、そこから海が宇宙へと流れ落ちる大瀑布を見ることです(むしろわかりにくい喩えだw)
シンプルに言えば、現状の外です。
そのためには十分な体力と精神力が必要なのです。
あと5レップ、あと1レップのためには、そこまでに費やしたもの以上のエネルギーが必要です。
内部表現の書き換えであと一歩、あと5分だけ全力でがんばればというときも、エネルギー量がゼロになっていても絞り出すための体力と精神力が必要です。
コーチングも同じですし、セミナーも同じです。
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そしてその限界を超えない限りは、そこまで積み上げてきたものは無駄になります。
力尽きて9レップで終わるのと限界を超えた10レップ目を迎えるのには無限の差があるのです。
0か100かの世界なのです。
だからこそ、その本番において十分な体力は必要で、意志力もそこまでなるべくすり減らさないことが大事です。
そしてそれだけハードなギャンプルだからこそ、そのデートは自分のWant toなものでなければいけないのです。
人生を賭けるにふさわしいものである必要があります。
そして毎日そんな「あの街角」へたどり着く人が、結果的に大きなことを成し遂げます。
いつもいつも崖っぷちのシュミレーションを積み重ね、いつもいつも「大好きな女の子と初デート」の喜びに満たされている人になりましょう!!
そして本番になったらどんなに怖くても「自然な流れに身を委ねる」ことです。
どんなにうまくいったとしても、重要な瞬間が終わった直後は脚がガクガクするでしょう。
興奮もするし、緊張もするし、吐きそうにもなるでしょう。
グレッグ・ノーマンはジャック・ニクラウスにあこがれてゴルフをはじめました。そのジャック・ニクラウスとはじめてオーガスタの1番でティーショットを打ち(見事にフェアウェイに乗せ)、そのあとにジャック・ニクラウスから聞かれます。
「グレッグ、はじめてのマスターズでティーグラウンドに立った感想はどうだい?」
「興奮したかい?それとも緊張したかな?」と。
「ジャック、もう死にそうだったよ。ひざががくがく震えて、すごく緊張していた」とグレッグ・ノーマンは答えます。正直な感想でしょう。
でも、そんなとき、栄えある世界の檜舞台で自分の憧れの人(ジャック・ニクラウス)から、「その感覚、たまらないだろう?」と言ってもらえるでしょう。
トップレベルの人にしか見えない風景があり、そこにはたくさんの仲間が待っています。そして、それは「あの街角」の向こうにあります。
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【書籍紹介】
*ルー・タイスを読んだあとにトム・プラッツを読み直すと、非常に感慨深いです。
「脚を発達させたいと思っている人がいるなら、こんなアプローチをするといいだろう。週に1度、脚の日を設けるんだ。例えば日曜日を脚の日にしたとしよう。そうしたら一週間かけて、日曜日に向けて気持ちを高めていくんだ。そうだな、大好きな女の子と初デートをすると思ったらいい。『今週の日曜日は、ジョディとデートだ!』ってさ。否が応にも日曜日が待ち切れなくなるだろう? スクワットもデートと一緒。誰だってデートがうまくいくように考えるはずだ。それと同じように、ジムでスクワットが成功するシーンを何度も何度も思い浮かべる。視覚化することが大切だよ。いってみれば、ジムへ行くときにはもうスクワットは終わったようなものさ。少なくとも僕のなかではね。ジムでは視覚化したものを現実に変えるだけ。それだけでいいんだ!」
加えて、トムはこうも言っている。
「世の中の人はウエイト、あるいはトレーニングが体を変えてくれると思っているけど、そうではない。すべては気持ち=心なんだ。ウエイトは道具にすぎない。強く思う気持ちが体を変えていくんだ。(トム・プラッツ p.28 トレーニングマガジンVol.44 特集 スクワットの極み)
*脚を太くすることは、本当に大変だとよく分かります。ちょっとスクワットしたくらいで大きくはなりません。むしろ細くなります。太いのは脂肪です。
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