多くの場合、鳶(とんび)が鷹を生むものですが、鳶(とんび)はしばしば幼い鷹の魂を殺してしまうものです。
(そのような愚かさだからこそ、鳶なのですが)
ですので、もし不幸にも(というか普通に起きうることとして)、自分の親が鳶(とんび)であることに聡明にしても気付いてしまったら、自分を育てなおしましょう。
一方で母親から愛された画家は、こんな風に語っています。
「昔、母は私にこう言った。
お前が軍人になれば、将軍となるでしょう。
修道士になれば、法王となるでしょう。
そして私は画家となり、ピカソとなった」
ピカソの父も画家であり、ピカソに徹底して絵を教えて、そして筆を折ります。モーツァルトの父もまた同様です。
子供の才能を見抜けるというのは大事なことですし、「お前が軍人になれば、将軍となるでしょう。修道士になれば、法王となるでしょう。」と断言することもまた大事なことです。
(それを「親ばか」などと言う社会の方がおバカなのです)(盲目になるべきではないですが、期待はして良いのです)
ピカソは美術学校に入るための課題に、本来は数ヶ月かけるべきところを一日で(それも複数)仕上げたと言われます。
そして美術学校かアカデミーの初日でしたか、父に感想を聞かれて「学校の先生は何か勘違いしている」と言ったそうです。「僕に何かを教えられると思っている」と。
まあ実際にその言葉どおりにアカデミーは中退します。
一方でロダンは悲惨でした。
3回受験して3回失敗しています。
漫画のアシスタントのように、40歳まで他の彫刻家の下職人をしていました。
しかし、彼は成功したあとに、当てつけでも皮肉でもなく「美術学校に行くのは時間の無駄」と言います。
それよりも優秀な彫刻家の下彫りの仕事をせよと言います。下職人ですね。アシスタントです。
これは僕も同感です。
何の話かと言えば、ヒーラーや気功師の話です。
ヒーラーや気功師になりたいと思ったら、整体やマッサージサロンでまず働くことを薦めます。
(ちなみに「まといのば」の下職人は一切募集していませんw)
まちがっても整体の学校とか、鍼灸マッサージの国家試験を目指してはいけませんw
(いや、別に通っても良いのですが、、、それは整体や鍼灸なりマッサージ師がゴールの場合です。それならば当然ながら通うべきです。でもそうでないなら避けたほうが良いです)。
整体所やエステサロンや◯◯マッサージなどはいつでも働く人を募集していますし、研修制度もあります。
そしてすぐにクライアントさん相手に仕事ができます。
そこで骨を埋めるつもりで、必死でがんばります。そこで学んだことを委細漏らさずに再現できるようにします(俺は気功が使えるから、と傲慢になれば、スコトーマばかりが大きくなります。学ぶ時の態度というのは、どのジャンルにおいても同じです。自分を虚しくして、真摯に学ぶことです)。
気功の実践や実習は自分ひとりで、もしくは仲間たちとがんばりながら、ひたすらに整体やマッサージでバイトします。
接遇マナーも学べますし、経験も積めます。できれば3年くらいやってお店を任されるくらいになって、そこで気が向いたら独立を考えても良いかもしれません。
逆にすでに病院や施術所で働いている人は、自分がすでに最高の環境にいると考えましょう!
自分が集めてこなくても、クライアントさんに次々と会えるのは最高です!
給料が安いなどとぼやきたくなったら、どんなに給料をもらっても人はぼやくものだということを知っておきましょう。
「こんな環境でこんなにたくさんの施術をさせてもらえるのだから、ありがたい!」くらいの心持ちでちょうどよいのです(独立すれば、そのことが骨身に感じるでしょうし)
お金を払っても、その仕事をやりたいと思うことが大事です!
同じようにセミナー講師を目指されるのであれば、(そしてセミナーなどをしたことがないのであれば)2年ほど塾の講師として働いたらどうかと思います(ちなみに塾の講師にすらなれないのであれば、セミナー講師を目指すこと自体を再考した方が良いです)。
もし人とのコミュニケーションが苦手という自覚があるなら、居酒屋バイトやコンビニバイトからスタートするのも方法です!
たまに、「人と関わりたくないので遠隔気功師を目指します!」というコミュ障の方がいます。
でもコミュニケーションが取りたくない、もしくは取れないという人はヒーラーにはなれません。もしなりたいのであれば、コミュニケーションには強くなりましょう。
「そういうバイトとかやったことがありません」という奇特な方(もしくは貴族の方)もいらっしゃいますが、人様からお金を頂くというのは大変なことです。誰もができることすらできないで、誰もができないことをやろうというのは虫の良すぎる話しです。
ヒーラーとして暗礁に乗り上げている方を見ていると、ビジネスのやり方とか以前にコミュニケーションに問題を抱えている人が少なくないように思います。
さすがにコミュニケーションのイロハを「まといのば」では教えません(ラポールの技術などは教えますが、最低限の礼儀やマナーなどは教えられません)。
あ、そう言えば、ちなみに以前は教えていました。いや、教えたこともありましたと言うべきか。
ヒーラー養成スクールの前身のヒーラー養成講座などでは「ヒーラーとしての接遇」をかなりみっちり教えていたこともあります。カリキュラムの3分の1がヒーリングの接遇のときもありました。でも、そういうのはもう流行らないと思って、やっていません。(ああ、そう言えば、Rayの認定スクールでは「接遇」とロールプレイにかなり時間を割いていました。開業するのであれば、地味ながらも最も大事なポイントです)
ちなみに精神疾患やメンタルヘルスについてやりたいのであれば、たくさんボランティアはあると思うので、実際の現場に数年は身体を浸すことです。
ということで、本稿のポイントは2つです!
ひとつは自分の中にインナーチャイルドならぬインナーペアレントを創り、
お前が軍人になれば、将軍となるでしょう。
修道士になれば、法王となるでしょう。
とつぶやかせましょう!!
自分は偉大である、もしくは偉大な道を歩いているという感覚を持たせてくれる装置が必須です!
「我々は偉大なヒーラーの道を歩いてるのだ」と静かに確信することで、我々は強く、いや反脆くなる!! 2017-11-21
そしてもう一つはヒーラーになるなら、(かつ、まだ開業していない場合などは)コンビニか居酒屋か、ヒーリングサロンか塾などでアルバイトしましょう!ということです(*^^*)
ロダンはこう言っています。
「効果的な方法は、下彫りの仕事をして日銭をかせぐことです。そしてときどき、何日か休みをとって彫刻をする。そうすれば美術学校に行くよりずっと進歩するはずです。美術学校に行くのは時間の無駄ですから」。(『カミーユ・クローデル』pp.35-36)
*まあそうは言っても、下堀りに雇われるだけの力が無いとダメですけどね。そう考えると、ある種の人々は学校に行ったほうがいいのかもしれません。
【書籍紹介】
ピカソ 剽窃の論理 (ちくま学芸文庫)/筑摩書房
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カミーユ・クローデル―天才は鏡のごとく (「知の再発見」双書)/創元社
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学校は時間の無駄、、、アカデミズムの呪縛は、ミケランジェロの作品を見た時に消え失せた(ロダン)
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