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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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古代ギリシアの芸術がなぜ「永遠の魅力」を保持しているのだろうかとマルクスは悩んだが、、しかし

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明日は気功整体師養成スクールの開校です!
今回はより本格的に、そして実践的な内容です!
身体を純粋に関節から観ることで、圧倒的な施術結果を出していきます。
特に脊椎の調整は猛烈に気持ち良く、また圧倒的な効果が出ます!!

また8月末は美肌クリームを本格的にヒーリングで使う人のための美肌プロ養成スクールです!!
美肌クリームを徹底的に使いこなす中で、もっと上達したい、もっと本質的な理解をしたいと思っている人に最適なスクールです!!
お楽しみに!!!


そしてオンラインレコードはようやく第9弾配信です!
アリアドネのカラダという身体系の講座です。
動画教材にするのがかなり困難な内容に果敢に取り組んでいますので、是非楽しんでください。視聴すればするほど身体がバージョンアップしていくのではと思います!!
是非、体験しながら、楽しんでください!!





というわけで、本題です!


かつてはマルクスの信奉者であったはずのイーグルトンはこんな面白い指摘をしています。

マルクスはかつてこんなことに悩んだそうです。
それは古代ギリシアの芸術がなぜ永遠の魅力を持つのか?という悩みです。




古代ギリシア世界が途絶えて久しいのに、なぜその芸術は「永遠の魅力」を保持できるのか、、、と。

それに対してイーグルトンは、見事に批判します。

古代ギリシアの芸術が永遠の魅力を保持している!という命題は、その物言い自体が詩的なものであり、なかなか批判しづらいのですが(*^^*)

イーグルトンはマルクスをこう批判します。

はて?

この世界の歴史はまだ終わってもいないし、永遠にもまだまだ遠いのに、なぜマルクスは永遠の魅力などと言えるのか?、と。

お見事です。


By 英語版ウィキペディアBilllionさん, CC 表示-継承 3.0, Link
(引用開始)かつてカール・マルクスが悩んだ問題は、古代ギリシアの芸術が、それを生んだ社会が過去のものになってすでに久しいのに、なぜ「永遠の魅力」を保持しているかということだった。しかし私たちがいまこだわりたいのは、この世界の歴史がまだ終わってもいないのに、それが「永遠の魅力」を持つとどうして言い切れるかということだ。(イーグルトン『文学とは何か』)(引用終了)


この視点ってとても大事だと思います。

僕らは脳機能として、すぐに永遠とか、不滅とか、不変とか、普遍とか言いたくなってしまうのです。脳機能というと高尚なようですが、カラクリはシンプルで、脳の手抜きです。
この状態がずっと続けばいいな〜そうすると考えることがなくて楽だな〜という脳のサボタージュゆえに永遠が志向されるのです。

永久に不滅なのは巨人軍とセゾンの永久不滅ポイントだけで十分ですw


僕はヘーゲルを思い出します。

ヘーゲルはなんらかの哲学がその現在の世界を超え出ると考えるのは、妄想と同じく愚かだと断じます。
ヘーゲルと言えば、普遍的なものを志向しているのだと思っていた我々としては衝撃の発言ですが、たしかにそう言っています。

我々はその時代の息子であり、その時代を超え出ることが可能だと考えるのは妄想ということです。
いや、もちろん超え出ると言うことはできるし、たしかにそんな世界が存在するかもしれないが、それは「どんな好き勝手なことでも想像できる柔軟で軟弱な境域のうちにしか存在しない」と断じます。

これは面白いです。

具体性こそが重要なのです。
具体性、個別性が重要ということです。

イデアにせよ、理性的なものにせよ、情報空間にせよ、きわめて具体的で個別的なもの中に存在するのです。

そうすると、、、、アリストテレスとプラトンの言い合いが思い出されます。


*ヘーゲルも聖書も多くを西洋政治思想を研究する父から僕は学びました。
(引用開始)Hic Rhodus, hic saltus.
(ここがロードスだ、ここで跳べ)

存在するところのものを概念において、把握するのが、哲学の課題だ。というのは、存在するところのものは理性だからである。個人にかんしていえば、だれでももともとその時代の息子であるが、哲学もまた、その時代を思想のうちにとらえたものである。なんらかの哲学がその現在の世界を超え出るのだと思うのは、ある個人がその時代を跳び越し、ロドス島を跳び越えて外へ出るのだと妄想するのとまったく同様におろかである。その個人の理論が実際にその時代を超え出るとすれば、そして彼が一つのあるべき世界をしつらえるとすれば、このあるべき世界はなるほど存在しているけれども、たんに彼が思うことのなかにでしかない。つまりそれは、どんな好き勝手なことでも想像できる柔軟で軟弱な境域のうちにしか存在しない。
(引用終了)(ヘーゲル『法の哲学』)



プラトンは天上界にイデアがあり、その写像として現実世界があると考えました。
しかしアリストテレスはイデアなるものは、個別性の中にあると考えました。

ダ・ビンチ扮するプラトンは天上界にイデアがあると上を指差しますが、弟子のアリストテレスは地上を指しながら、個別性の中にイデアが(エイドスが)あると主張しています。


*ラファエロの「アテナイの学堂」の中央にいるプラトンとアリストテレス


「まといのば」としてはプラトンとアリストテレスの良いとこ取りをしたいと思っています。

どちらが正しいかと言えば、おそらくはアリストテレスの方が正しいのだと思います。

ただプラトンは加速学習に効果的なのです。プラトン主義を採用すると、一気に階段を駆け上がることができます。三段くらい飛ばして駆け上がることができますw
駆け上がってから、プラトンを裏切って、アリストテレスになびくのです。

ですから学ぶときはプラトン主義に頭を切り替えます(これが「信じる」のフェイズ)。

そして実践においてはアリストテレスに切り替えます(これが「信じるな」のフェイズです)。


というわけで、気功整体師も美肌プロも張り切って学んでいきましょう!
続けてタレブの解説セミナーや聖なる呼吸も続々と開講します!




【書籍紹介】
イーグルトンの「文学とは何か」を参考文献に寺子屋「文学」を開講しました!(バックナンバーで購入可能です)。これは相当に面白い知見だと思いますので、是非楽しんで学んでみてください。
筒井康隆さんの「文学部唯野教授」を呼んでから、イーグルトンを読むと一層面白いです!
文学部唯野教授はイーグルトンをベースにしています。文芸批評の歴史を楽しく総覧できます。
そして驚くべき結論に達します(イーグルトンの方で)。お楽しみに!!
文学とは何か――現代批評理論への招待(上) (岩波文庫)/岩波書店

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文学とは何か――現代批評理論への招待(下) (岩波文庫)/岩波書店

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新版 文学とは何か―現代批評理論への招待/岩波書店

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文学部唯野教授のサブ・テキスト (文春文庫)/文藝春秋

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僕は『世界の名著』シリーズで読みました。
『世界の名著』はできれば一家にひとつあると良いですね〜
僕も子供の頃から『世界の名著』が家にあったので、なんとなく慣れ親しみました。いまだに全部読破してないですけどね〜(十代のころは、二十歳までには全部読めると思っていましたがね~)。

法の哲学などは、ブランデーをちびちびと飲むように、折に触れてちびちびと読むと良いと思います!

法の哲学〈1〉 (中公クラシックス)/中央公論新社

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法の哲学〈2〉 (中公クラシックス)/中央公論新社

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世界の名著〈第35〉ヘーゲル 精神現象学序論 法の哲学 (1967年)/中央公論社

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セミナーでは何度か紹介しましたが、森本あんり先生の反知性主義本です!
相当に面白いです!


僕自身はこの書籍でちょっと回心しましたw

というか、あー自分って反知性主義だったんだ〜と納得しました。
別に福音原理主義とかに鞍替えする気もないですし、ID論をいまさら信奉する気はないですが、自分の中の根本的な価値観は反知性主義なのかもって思いました。
少なくともプラグマティズムだとは思っていましたが、反知性主義とは、、w
大学の教育の影響力って大きいなといまさらながら思います。

反知性主義: アメリカが生んだ「熱病」の正体 (新潮選書)/新潮社

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