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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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【MBAアドバンストコース開校!】合気(武術)のコツがなぜバレエにも活かせるの?〜赤い糸の不思議

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相手の小指から尺骨にかけてのラインに指をかけて手前に引くと、相手はほとんど抵抗もできずに引っ張ることができます。
手を引っ張るというよりは、体幹を突き崩すことができるのです。

この小指ー尺骨のラインを「赤い糸」と呼んでいます。

このラインを意識すると、アームスが美しくなります。
ピルエットでもアレグロでも、グランワルツでも、バーレッスンでも活かせます。


これを「まといのば」では「赤い糸」と呼んでいますが、その赤い糸を引っ張ることで、相手を崩すことができます。
この小指ー尺骨の系列のラインを引っ張ると相手を崩せますが、親指と橈骨(とうこつ)のラインだと同じように力を込めても相手から抵抗されます。


*皇帝には触れることが禁じられていたために、かつての典医(皇帝直属の気功師)は赤い糸を経由して脈を取ったと言われます。


ちなみに重心を後ろにして抵抗されたり、耐えられた場合は軽く押してあげるといいです(*^^*)

また、触れるときは触れたか触れていないかくらいから触り始めるといいです。
曖昧な感じで触ることで、相手が感知しようと意識が集中してしまいます。その意識の流れを逆用するのが、合気のポイントです。


これは肉体の不思議であり、経絡の不思議、もしくは人体構造の不思議です。


簡単なペアワークで試すことができますので、是非やってみてください。


子供から手を引っ張られたときに思いの外、引っ張られてしまうのは、このカラクリを無意識で学んでいるからです。

この「赤い糸」を気功技術化すると非常に面白いことがいろいろとできるようになります。


たとえば、バレエのパでトンベパ・ド・ブレにおいて、最初に動くのは上肢であり、その上肢を赤い糸をメインにして動かすようにすると、スムーズで綺麗な身体遣いになります。

Dots講座やオンラインレコードのアリアドネのカラダでやったような、「指先」を使ってもOKです。
ここでの指先とは定義を拡張した「指先」です。
爪や末節骨のことではなく、指の先の何もない空間に臨場感を持って、そこが指を引っ張るイメージを持ちます。

そして、小指から尺骨にかけてのラインがズルっと引っ張られるイメージを持つことです。

そうすると、アームスがガイドして身体を動かせるようになります。



ちなみにもっと厳密には、、、呼吸が重要です。

息をたっぷりと吸いながら、肺とお腹を息で圧力で満たしてから、絹糸のように息を吐きながら、動き出します。

胸がふくらんでいるので、胸から手を使えます。
そして小さな力で「指先」から引っ張られ、それが赤い糸を通じて、胸を動かしていくイメージです。


プリエがバウンドするバランスボールのようなものであることが体感として理解できていれば、トンベの落下がすぐに弾力として身体に戻ってきて、身体を持ち上げてくれます。



その上下動のエネルギーをそのまま横向きへとベクトルの方向を変えて、移動のエネルギーに変えます。

それだけでは上下動の振動があるので、その粗熱を取るべくパ・ド・ブレで横方向の慣性力を確定させ、グリッサードで軽く助走し、その横方向の慣性力のままに、上方向へ移動することで、ビッグジャンプを実現します。
横向きのベクトル+縦向きのベクトルで、綺麗な放物線を描きます。


この一連が流れるような無駄のない動きです。
バレエはその意味で非常に合理的な動きです。
ただ、バレエの動きの原理を理解しないで真似しようとすると、チグハグで無駄の多い無理なものになります。

鞠(まり)が跳ねながら、よりエネルギーが加速して増えていくイメージです。




バレエでは、エネルギーの緩急がきわめて重要です(いや、武道でも気功でもそうなのでしょうが)。

力んでも駄目ですし、脱力だけでもダメです。

必要な瞬間に爆発的なエネルギーを出し、その後はその慣性で動き、また爆発的なエネルギーを出します。

この勘所が分かると、バレエは楽しく面白くなってきます。

たとえば、ブリゼであれば、前脚は低めに出し、後ろ脚を強くアンディオールして交差した状態でバッチュします。その後は慣性で足が入れ替わります。


*5番ポジションやアンディオール、つま先などもMBAではもちろん取り上げます!


ちなみにブリゼに関しては、斜め方向に状態は向けますが、骨盤は完全に正面を向きます。
ですから、アンファスのシャンジュマンのような腰の方向で、斜め方向に偽装するイメージです。
そうすると、ブリゼとしては完璧なアンディオールに見えるのです。
そして楽に美しく、ブリゼが打てます。
また、ブリゼでは足をデガジェよりも低いくらいにタンジュくらいのイメージでイチの足を出しましょう。高すぎると違うパになります。低すぎるくらいでOKです。

多くの場合、ブリゼでバッチュを軽めにやってしまい、足の入れ替えにエネルギーを集中しておかしなことになります。

バットマンも軸足を強く押すこと、最初の骨盤の加速が大事で、その後は慣性で放り投げておけば、高く上がります。そして放り投げているだけなので、余裕があるのでつま先と膝裏を意識して伸ばせます。

高くあげようとしないで、高く上がってしまうに任せるのです。


体幹が崩れてしまう赤い糸は小指と尺骨のラインでしたが、この脚版もあります。

脚は手とちがって、拇(おやゆび)側です。拇(おやゆび)から内くるぶしを通り、脛骨側をなめるように上がるいわば内側のラインになります。

拇(おやゆび)ー脛骨ー内転筋群のラインですね。

これは試すのが少し難しいのですが、長座に脚を投げ出してもらって、拇(おやゆび)側からと、小趾(こゆび)側とで交互に引っ張ってみると感触が異なります。

これをバレエにも活かしてみましょう。


シンプルに内転筋を触れるのが一番です。

内側を触ります。

バーレッスン中にひたすらに内側を意識します。リンバリングでも内側をなでなでしてあげましょう。
そうすると身体はそれにきっちりと反応して、筋肉が伸びていきます。

力むとどうしても反対側が反応します。それをあえて、拇(おやゆび)ー内くるぶし(内踝)ー脛骨ー内転筋群のラインを強調するように動かします。

これはかなり面白いので、是非試してみてください。






バレエには膨大なコツがありますが、MBAで提供するコツは、ちょっとしたヒントで踊りが楽に美しくなるような楽しいものです。

そのヒントは解剖学に基いており、気功技術が背景にあり、そして何よりも世界中のプロのダンサーが共有しているものです。
どの世界でもそうでしょうが、プロとアマチュアには猛烈な情報格差があります。
バレエも同様です。
アマチュアの常識が、プロの非常識であり、プロの常識がアマチュアの非常識です。


*アンドレイ・クレムがバレエ団に指導しているところを一度だけ見る機会に恵まれました。
このビデオも素晴らしいのでしょうが、生のアンドレイ・クレムの指導のほうが何倍も良かったです。


「まといのば」の方法論に共鳴する人もいるでしょうし、そうでない方もいますし、それは良いと思います。
共鳴される方で、どうしても学びたいという方と共にいろいろ試行錯誤しながら、引き続き圧倒的な結果を出していきましょう!!


*ベタですがやはり熊川さんはスゴイです。
*圧倒的な踊りをたくさん見て(それも毎回集中して、もう二度と観れないと思って観て)、頭の中で膨大に再生することです。人は自分が観ているものに、近づいていきます。
怒りを抱いて嫌いな人を見る人は、皮肉なことにその人に近づき、憧れを抱いて素晴らしいダンサーを見続けている人は、そのダンサーに近づきます。



というわけで、MBAスクールのアドバンストコースもお楽しみに!!

プロ志望のジュニア、5年以上のバレエ経験者、バレエ教師、パ・ドゥ・ドゥを踊るレベルの方はこちらがお薦めです。とはいえ、通常のMBAスクールの方に来て頂いても、踊れる方は踊れる方で課題を変えますので、ご心配なく!



【MBA(まといのばバレエアカデミー)スクール・アドバンスト】
【日時】 10月21日()13:00~18:00
     10月22日()13:00~18:00

【場所】 都内のバレエスタジオ(新宿か四ツ谷です)
【受講料】  230,000円(PayPal決済可能です。請求先アドレスを記載してください。またPaypalでの10万円以上の決済はPayPalでの本人確認が必要です)
【受講資格】 「まといのば」セミナー受講生(もしくはそれに準ずる方、他で「まといのば」の主宰のセミナーを受けている方もOKです)、バレエ経験を問います
【持ち物】 踊れる服(レオタード等)、バレエシューズ(もしくはソックス)、タオル、飲料、ノートとペン
【お申し込み】お申し込みはこちらから。



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