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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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寺子屋シリーズ「算数」では。。。素数とパスカルの三角形、フィボナッチ数を

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7月の寺子屋シリーズでは、「算数」「ニュートン力学」「相対性理論」「デカルト平面・ガウス平面」を扱っていきます。

この中で異色なのは算数でしょうか。しかし、タイトルこそ可愛いのですが、端的に言えば数論です。でも数論とは言え、楽しい数論をやりたいと思います。楽しく分かりやすく、気づいたら高みにいるようにデザインします。


算数といえば、整数であり、整数と言えば素数です(整数の原材料は素数です)。

素数と言うのは、どんな数でも割り切れない数です。逆に言えば、数(整数)は素数と素数の積でできているということです。物質が分子と原子でできているようなものです(ここでは素粒子論は脇に置きます)。分子も分ければ原子です。ですから、デモクリトスが言った意味でのatom(アトム、原子、分割できない)のが素数です。

数(整数のことです。実数などなどは脇に置きます)は素数でできています。
だから、素数は数の素と書き、Prime numberと書きます。

数学者は素数に魅了されてきましたが、サイレーンの叫び(歌声)と似て、その声に魅せられると人生を捧げてもまだ足りません(数学者たちもそれゆえあえて避けます)。我々はその歌を遠くに楽しみましょう(もしくはオデュッセウスのように、身体を縛って通過しても良いかもしれません)。

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ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス作『セイレン』(1900年) 個人所蔵


我々の素数の理解は古代ギリシャからそれほど進んでいないように見えます(リーマン予想については寺子屋「算数」でもちろんかるーく触れます)。

古代ギリシャの素数に対する偉大な2つのアルゴリズムを「算数」講座では紹介します。

一つは「ユークリッド原論」にある素数が無限個あることの証明、そしてもう一つが(おそらく小学校でもやったはずの)整数から素数をふるい落とすシンプルなアルゴリズムです。

いわゆる、エラトステネスの篩です。

たとえば、1から100までの数のうちで素数を探そうと思ったら、一つ一つの数を吟味してもいいのですが、逆転の発想で整数の集合から素数ではないものを消すのが機械的で楽です。
素数ではないものとは、素数の倍数です。
たとえば、2は素数なので、その倍数である偶数はすべて素数ではありません。
同じく3は素数なので、その倍数すなわち3の倍数は素数ではありません。
そのようにして消していって残ったものが素数というわけです。倍数の篩(ふるい)にかけていくということです(寺子屋では実際にやってみましょう。Wikipediaには直感的なGifアニメがあります)。

(ちなみに素数と言えば、素数定理です。先に述べたように、ユークリッドからリーマン予想までを軽く俯瞰したいと思っています)


また算数ではパスカルの美しい三角形(二項係数)を作ります(ちなみに、パスカルと言えば、パンセの「考える葦」を哲学で学び、バレエバルーンではパスカルの原理を援用しました)。

パスカルの三角形は、シンプルなアルゴリズムで、子供でも十分に楽しめますが、その奥行きはあまりに深いものです。
アルゴリズムは単純で、単に上の段にある直近の二つを足し合わせるだけです。

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美しいシンプルなこのトライアングルには、1の連続があり、自然数列があり、三角数があり、三角錐数があらわれます。もちろん二項係数も。

数学的にはこれはcombinationでしかありません(combinationは「算数」では扱いません)。
ですので、そこからcombinationについて考え、combinationから確率論へ移行します。
combinationから場合の数、エントロピーへと今後、話をつなげたいと思っています。

寺子屋シリーズ「熱力学」でエントロピーと情報エントロピーについて軽く触れましたが(ボルツマンの公式も紹介に留めました。熱力学と統計力学がKissしたものとして)、それをより数式のレベルに落とし込むイメージです(これは「情報理論」や「コンピューターサイエンス」の講座でやります)。

パスカルの三角形は上の段の直近の2つの数字を足し合わせましたが、前の二つの数を足し合わせるのが、フィボナッチ数列です。これは可能だったら、寺子屋シリーズ「算数」講座でやりたいです。

「ウサギのペアは生後二ヶ月後から毎月1つがいずつ子供を産むとして、1年後にはどれくらい増えているでしょう?」というボナッチの息子からの出題です。「ただし、ウサギは死なないとする」という条件付きです。


フィボナッチ数列が黄金比と関連していることや(連続するフィボナッチ数の比は黄金比に収束します)、自然界の現象にあらわれるということは知っていても、きちんと手で計算することは少ないと思います。一度は経験しておくと、数学世界の臨場感は広がります。

盛り沢山ですが、おそらく大丈夫でしょう。

寺子屋シリーズ「算数」は数学や数論のイメージを変えると思います。
数なり整数こそが全てをつなぐ鍵(Key)であることが見えてくると思います(Keyはスクール10期のテーマ)。

お楽しみに!



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