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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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機械仕掛けの神がいるかどうかは別として、宇宙は機械仕掛け。脳も機械仕掛け\(^o^)/

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決定論の別の顔は機械論です。

構造的に考える癖をつけるのは、加速学習には欠かせません。

決定論・機械論をラプラスの魔とひも付け、ニュートン力学と結びつけて考え、量子論を確率論と結びつけ、ボーア、ハイゼンベルクを思い出し、最後に複雑系をグラフ理論と結びつけて、マンデルブローやバタフライ効果のローレンツを思い起こすと覚えやすくなります。

まずは、

決定論→確率論→複雑系

です。

これは世界の見方の変遷です。世界観でも宇宙観でも良いのですが、そのようなものが歴史的にどう変遷してきたのかを表しています。


決定論(ラプラスの魔)→確率論、量子論(大数の法則)→複雑系(ブラック・スワン)

3つに分類されることを理解しつつ、そこにたくさんの情報をぶら下げます。


決定論・機械論、ニュートン力学、アインシュタイン、ラプラスの魔、ビリヤード

確率論、量子論、ボーア、ハイゼンベルク(の不確定性原理)、大数の法則

複雑系、グラフ理論、マンデルブロー図形、フラクタル、バタフライ効果

という感じです。

全部覚えようとするのではなく、覚えるのはたった3つです。
決定論→確率論→複雑系です。
もしくは、ラプラスの魔→量子論→ブラック・スワンでもいいのです。
自分がイメージしやすいものでアタマに書き込んでしまいます。

そしてそこにいろいろとぶら下げていきます。
そのときになるべく映像化するほうが良いです。
映像化というのは、単純な話で、ニュートンの顔やハイゼンベルクの顔やマンデルブローの顔を思い出すことなどが有効です。
ビリヤード台とサイコロとブラック・スワンでもいいのです。どれも絵が浮かびます。

というわけで、実際にお三方の顔を並べましょう。
ニュートン、ハイゼンベルク、マンデルブロです。
それぞれ決定論、確率論(量子論、不確定性原理)、複雑系(フラクタル、ブラック・スワン)と関連しています。


*ニュートン!!決定論的な感じがしますね。

*というか、余談ながら、ここでケインズのニュートン評を思い出しますね。近代科学の父という印象がありますが、それはいわば偶像であり、実像は最後の魔術師であり、最後のシュメール人であったとケインズは言います。

(引用開始) 十八世紀およびそれ以後において、ニュートンは近代に属する科学者の最初にして最大の者であり、合理主義者で、また冷ややかで混じり気のない理性に従って思考することを教えた者と見られるにいたった。
 わたくしは彼をこのようには見ていない。一六九六年に彼が最後にケムブリッジを去ったときに荷造りをした、そうして一部散佚したけれどもわれわれに伝わっているあの箱の内容をよく検討したことのあるものならだれも、そういう見方ができるとはおもわない。ニュートンは理性の時代に属する最初の人ではなかった。彼は最後の魔術師であり、最後のバビロニア人でまたスーメル人であり、一万年には少し足りない昔にわれわれの知的遺産を築き始めた人たちと同じような目で、可視的および知的世界を眺めた最後の偉大な人物であった。アイザック・ニュートンは、一六四二年のクリスマスに生れた父親のない遺児であって、博士(マギ)が心からのしかもふさわしい尊敬を捧げることのできる最後の神童であった。(ケインズ「人物評伝」p.316)
(引用終了)



*イケメンのハイゼンベルク!(BreakingBadしか思い出せませんが、、、OrphanBlackの新シーズンを見ていたら、「これってBreaking Badみたいだね~」というシーンがありました。いやどうでもいいのですが)(Orphan Blackについて最初に言及したのは1年以上前のようです


*複雑系な顔のマンデルブロー!

このTEDレクチャーの動画です!!


*TEDのサイトであればこちらを!同じ動画です。


そして、、、マンデルブロ図形の宇宙を楽しみましょう!!!


*フラクタルとはどんなに拡大しても複雑な図形のことです。自己相似のフラクタルが良く知られますが(それに直感的です)、そうでないものもたくさんあります。
(フラクタル(どんなに拡大しても複雑な図形)∈自己相似なフラクタル)


*自己相似なのはシェルピンスキーのギャスケットですね。パスカルの三角形のスピンオフ(派生)です。どんなに拡大しても、なめらかになることはありません。いつまでも同じ構造であり、いつまでも複雑です。


我々の脳がどのような機会であるかを示すこんな質問があります。
どちらの方が起こりうるかというオッズを推定するという質問です。

(引用開始)
a. アメリカのどこかで大洪水が起こり、一〇〇〇人を超える人が亡くなる。

b. カルフォルニアで地震が起こり、それが大洪水を起こして一〇〇〇人を超える人が亡くなる。
(引用終了)(ブラック・スワン上巻p.147)

気をつけないと「一つ目の事象は二つ目よりも起こりにくい」と考えてしまいます。「カルフォルニアの地震はすぐに想像できる原因だし、洪水が起こるシナリオももっともらしい。その結果、確率が高いと見積もられた」というわけです。

これが我々の脳の形式です。

a とbを比較すれば、bはaの部分集合です。
カルフォルニア∈アメリカのどこか、である以上はaのほうがはるかに確率が高くなります(最低でも等しくなります。カルフォルニア以外では大洪水が起きないとすればですが)

タレブは我々は講釈や扇情的な事実にばかり目を奪われるように頭ができているために、ブラック・スワンを見るのに不自由と言います。これは事実です。
環境に適応して進化した脳は、新しい環境に慣れていないのです(ですから後天的に学習によって脳を作り変える必要があります)。

ただこのように脳が作られていることを逆手に取って学ぶのが加速学習法です。
すなわち、抽象的なシンプルなアルゴリズムをつかんだら、そこに大量の情報をベタベタと貼り付けていくのです。肉付けしていきます。そうするとアルゴリズムに生命が吹き込まれるのです。


たとえば、寺子屋ではいつも「1,2,3」というものを意識しています(初回の論理学か何かで説明しましたね)。
1はプリンシプル、2は二項対立、3はトリニティ(三位一体)などと言っています。
たとえば、シュメールであれば1は神話の源流であり、2はシュメール神話と旧約聖書(があまりに似ているという事実)、そして3は「シュメール、ギリシャ神話、旧約聖書(ヘブライ語聖書)」でした。


構造をシンプルにしながら、そこに具体的な肉付けをしていくと記憶に残りやすくなります。

抽象度を上げて情報量を落としたほうがゲシュタルトはつかみやすいのですが、つかんだあとはなるべく具体的なものと結びつけたほうが記憶は長期化するのです。この上下運動を脳のためにやってあげると脳は喜んで記憶を長期化します。

そして脳は原則的に新しいことは学びません。ですので脳の中にランダムにできた古い論理チェーン(論理の鎖、もしくはブリーフシステムと考えて下さい)の中に新しい概念を溶けこませることです(どうやってでしょう?シンプルです。抽象度を上げることによってです。抽象度が上がると犬しか知らない脳に、犬(∈哺乳類)と同じ仲間として猫を導入できます)。これは逆を言えばスコトーマが深くなるリスクもあります。

ですので、論理の鎖の全体を定期的に刷新する必要があります。言うほどは簡単ではありませんがw(しかし方法はあります。それも単純な方法です。それは自分のドグマの追認ではなく反例を探すという態度に変えるということです)。



というか、今回は決定論がいかに機械論的かというテーマで書くつもりでしたが、脱線したので次に書きます。というか脱線は重要ですね。同じテーマの周りをぐるぐると回っていると理解に至れます。理解というか、慣れます。

新しいテーマとはいわば新しい環境です。新しい環境の中にいると次第に適応していきます。それが「慣れ」です。

ファインマン先生の言葉かと思いますが、「新しい理論を理解することなんてできません。我々ができるのは慣れることだけ」だからです。


まさに「習うより慣れろ」です!!(というわけで、アルキメデスから複雑系までを機械論で考えるのは次回に持越しです!!お楽しみに!!!!)




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