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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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ミク、歌舞伎に出るってよ 〜 A-I will destroy Humans?! 〜

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ニコニコ超会議での獅童さんと初音ミクの超歌舞伎での競演は感動でした。

これまでも我々は初音ミクというボーカロイドのキャラクターの活躍を追いかけてきましたが、CMに使われ全米デビューも済ませた上で、とうとう歌舞伎にも登場です。

(というか、将棋や歌舞伎のような伝統的なものが、その歴史に安住しないで、アグレッシヴに挑戦する姿にかなり感動します。それだけ危機感が半端ないのかもしれません)




こちらの動画がニュース映像でよくまとまっています。



とは言え、気になるのは初音ミクは女形(おやま)?という問題です(冗談です)。

ニコニコ超会議というのはリアル版のニコニコですね。
ニコニコによれば「登録会員数5000万人を超える「ニコニコ動画」のすべて(だいたい)を地上に再現するニコニコ最大のイベントです」と定義されていますw
定義がシンプルなのはいいですね!
それに「地上に」ってステキです。地上の対概念、すなわちニコニコのオリジナルはどこにあるのでしょう。


そしてスケール感が半端ないです。

15万人という集客力もそうですし、113社が出店し、ニュース映像によればこの二日間のために数億を投じている会社もあるそうで。

もちろん個人も大量のコンテンツと人生を注いでいます。


ニコニコ超会議って何という方にはこちらの動画を↓



とは言え、逆にそれを毎日続けているTDLもすごいです(2014年の入場者数が31377000人。365日で割ると単純計算で1日平均8万6千人です。すごすぎます)。


ニコニコは参加型です。
生産者と消費者が二分化されるのではなく、誰もがコンテンツを提供する側になろうとしますし、面白いコンテンツは消費したがります。

これを見ていて、トムソーヤを思い出しました。
あの漆喰塗りの話しです。
おばさんから頼まれた漆喰塗りを友人に外注して、その上友人からもお礼をせしめるという鬼畜な話しです(いや、鬼畜どころか「三方良し」なのですが)。

たしかダニエル・ピンクも引用していたように思います(違うかな)。

トムは最初は友人からからかわれます。
「俺は遊びに行くけど、お前はその漆喰塗りの仕事のほうがいいいんだよな?」と。
そしてこのときのトムの対応が秀逸です。
内部表現の書き換えの極意をまざまざと見せてくれます。

友人の心ない「仕事のほうがいいいんだよな?」という挑発に対して、トムは「仕事って何のこと?」と答えます。
そして「(これは)仕事とも言えるが、仕事とも言えないことはない」と答え、友人から「まさかその漆喰塗りが好きなんじゃないよな」と聞かれると「好きになってはいけない理由があるか?」と答えます。
これは選ばれし者しかできない特権なんだと言い募り、友人の報酬系を刺激します。

そして友人たちにどうしてもその漆喰塗りをやらせて欲しいとせがまれることで、友人たちに仕事をやらせます。それも対価を与えるのではなく、駄賃を回収して。

これはまさに報酬系を適切に刺激すれば、どんなことでもやらせられる(自分に対しても相手に対しても)という物語だと読めます。

ちなみにトムが見出した真理とは「相手が大人であれ子供であれ、何かを欲しがらせるには、それを手に入れるのを困難にすれば事足りる」であります。希少性の原理ですね。
そして筆者はそれをより深めて「〈仕事〉とは人が強いられるものであり〈遊び〉とは強いられないものだ」と言います。

そして筆者はこんな風に皮肉交じりにまとめます。
英国の富裕な紳士の中には、夏のあいだずっと、四頭立ての乗り合い馬車を操り、毎日同じ三十、四十キロのルートを走らせる人たちがいる。そうするのは、この特権を得るのに相当な金がかかるからであって、もしこれに対し賃金の支払いを申し出られたなら、それは仕事となってしまい、彼らはたちまちやめてしまうであろう」と。


まさにその通りで、そしてその先には強いられずにやるゲームや、強いられずに好きでやっているコスプレが結果的に仕事につながるケースもあるかと思います。

これまで必要だからやらなくてはいけないとされてきた「仕事」のほとんどは我々の新しいパートナーであるところのAIやロボットたちがかなり代替してくれます。

ちなみにAIに仕事を奪われると嘆くのではなく、AIを所有すればいいのです。資本家になるのです。すでに我々はスマホやコンピューターを所有し、彼らに仕事をさせて、その上前をはねています。我々はAIの資本家なのです。とすると、AIが優秀になればなるほど我々の利益も大きくなります。
新しいスマホではなく、骨董品のような算盤とメモとテープレコーダーを持ち歩く人はいません。

労働と趣味の境界が不明瞭になってくる感じです。
労働は社会に機能を果たし、趣味は自己完結的で社会に機能を果たさないという制約があるとします。
しかし趣味を少しでも突き詰めていくとすぐに社会に機能を果たせるようになります。そうしたらそれは趣味ではなく、かつて趣味であった労働のような位置づけになります。それで収入が確保できます。するとまた新しい趣味を開拓する必要があります。新しい趣味も突き詰めていくと社会に機能を果たせます。
その循環が可能な社会になり、そしてそれが必要とされる社会になっています。

ですから旧来のインセンティブでは人の生産性がむしろ落ちるのです。

視野を狭くして、猪突猛進な単純作業という名の労働においては、ご褒美が役に立つのですが、わずかでもクリエイティブであるとするとインセンティブは逆効果です。

トムソーヤの著者の言い方を模するなら「もしこれに対し賃金の支払いを申し出られたなら、それは仕事となってしまい、彼らはたちまちやめてしまうであろう」ということです。


*ダニエル・ピンクのTEDレクチャーを再掲します(^o^)

その意味で現代において昇給とか昇格はインセンティブになりづらいのです。
結果的に副次的に昇格したり、昇格するのは良いことですが、それがメインではないのです。



それはさておきミクの歌舞伎は感動的でした。

ネタバレなのであまり書けませんが「言の葉」がLogosにしか見えませんでした。


*消されるかもですが、貼り付けます。http://chokabuki.jp/

全然関係ないですが、言の葉と言えば「言の葉の庭」ですね~





まあ、それは良いとして、AIがI will destroy humansと言っているインタビューが話題ですね。



表情もかなり良いですし、声もかなり洗練されてきていますね。

僕は実験人形ダミー・オスカーを思い出しましたw

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VRもニコニコ超会議にかなり出品されていましたが、SFはそういう意味では先を見せてくれます。
よちよち歩きの赤ん坊もすぐに大人になります。
おもちゃのような機械がすぐに社会を席巻します。

最近だと「AIの遺電子」が面白かったです(この人はタイトルが秀逸で前作の「バイナリ畑でつかまえて」などももちろん「ライ麦畑でつかまえて」のパロディながらうますぎです)。

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VRの未来として面白かったのは「ルサンチマン」です。

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そしてAIもしくはロボットの公民権運動が始まるのかなと思います。
おなじみのバイセンテニアル・マンです。



未来を悲観することはなく、Want toだけを掘り進めていけば楽しくオリジナリティが発揮できます。

わざわざ既成品を目指すことはないのです。我々はクローンのロボットではないのですから、、、おっと、クローンであっても異なる性格、異なる行動を取ることは知られています。
カオス理論もありますし、我々は二匹のカメのことも知っています(ウォルターの亀ですね。同じ部品、同じクローンなのに性格が異なり、エサをめぐって争いもします)。

ちなみにアルゴリズムやらカオスやらフラクタルやら複雑系などのココらへんを正確に理解し学び、使いこなすスクールを今月末に開催予定です。題して「ブラック・スワンの飼いならし方 ~アルゴリズムはフラクタルの夢を見るのか~」(仮題)です。



とすると、なおさらロボット以下の存在をあえてクリエイティブに目指すことはないのではないかと思います。

Want toを掘り進めていきましょう!!!

我々も楽しく"OK,I will destroy human!”と嘯きながら、Humanだけではなく「宇宙に衝撃を与える」と嘯きながら!

聖者の行進 (創元SF文庫)/東京創元社

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どうでもいいですが、タイトルは「桐島、部活やめるってよ」のパロディです。


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