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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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【明日開催!!】寺子屋集中講座「哲学の風景」前編を4月、後編を5月に予定!!

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*いよいよ明日開催です!!
哲学を一気に俯瞰する1Day集中講座です。
寺子屋のバックボーンとなる哲学を一気に俯瞰します。

駆け込みでの受講も歓迎です!!!

お楽しみに!!



過去40講座以上に及ぶ寺子屋講座を俯瞰して、哲学関連を抜き出すと12講座ありました。
数学、哲学、物理学というのは実際にきわめて重要な基礎教養です。
そこに神学、宗教学、神話学がきっちりあるとより良い教養となると思います。

もちろんそれぞれが深い専門性を有しており、すべてを学びきることなど短い人生の中では不可能です。

ただ我々は真理の大海を前にして、虚心に学ぶことで、間違って井戸の中だけが世界だと思うような無邪気さからは卒業できます。

真理の大海は巨大すぎて、ある意味で絶望的な感じすらします。

子供が無邪気に海の水を柄杓(ひしゃく)ですくいだそうとしているという話しがあります。

「薔薇の名前」でも紹介されている印象的な物語です。

真理をつかんだという傲慢さに対して、真理をつかんで世界を理解したと思ったとしても、それは無邪気な子供が柄杓を手にして大海の水をすべてすくいだせると確信しているのと同じということです。

真理をその手にすべてつかみたいと思っている人にとっては地獄ですが、永遠に学び続けることができるという点では、学び成長する人にとってはこの真理の大海は天国です。

どれだけでも好きなモノを食べて良いバイキングが目の前に広がっているようなものです。謎は尽きず、喜びも尽きないのです。

そのフリーランチなバイキングを前にして、全てを味わうことが不可能と嘆くのか、無限に楽しめると喜ぶのかは些細な違いなように感じます(些細ながら、結果は大きく変わります。嘆くのが重要ならば嘆けばいいですし、楽しむのが重要ならば、楽しむでしょうし)。

悪魔学で扱ったグノーシスという考え方は非常に興味深いものです。この世は悪魔が作った悪の世界であり、真っ黒です。しかし人にはグノーシスの種が植わっているのです。その芽を育てるかどうかはそれぞれの手に委ねられます。
グノーシスは二元論で世界を考えます。善と悪の二元論です。
そして我々があがめる神とは悪魔であると考えます。これがユニークなところです。
いわゆる刷り込みと似ていて、この世界を創った存在を我々は創造神と呼びますが、まさに創った存在である創造神が悪魔であるとグノーシスは考えます。そしてその対立軸に善なる神がいます。神は悪魔がつくった世界(この宇宙)の人間(悪の存在)に対して、グノーシス(認識)という種をまきます。グノーシスをたどれば善なる世界へと移動できるという壮大な物語です。

種を育て、芽を生やし、成長させるにはどうすればいいのでしょう。

トルストイはこう言います

(引用開始)
芽生えに必要なのはただ一つ、それだけが育ての親である理性の太陽を、何物もさえぎらぬようにしてやることだけである。(トルストイ「人生論」p.167 )
(引用終了)

その直前にはこうあります。「芽生えに対して人々が行うことはすべて、芽生えのためにはかえってわるいのである。」と。



トルストイは幸福な結婚を機に「戦争と平和」「アンナ・カレーニナ」などを次々に完成させます。「まといのば」では「イワンのばか」をたしか老子と併せて議論したように思います。

しかし一方で、禍福は糾える縄の如しで、トルストイ夫人は気の毒にも世界三大悪妻として知られる
ソフィア・トルスタヤ(もちろん「気の毒」というのはトルストイに対してではなく、そう呼ばれる奥さんに対して)(3大悪妻とは他にソクラテスの妻クサンチッペ、モーツァルトの妻コンスタンツェだそうで)。
長年の不和に陥り、最後には家を出て駅で死ぬという生涯でした。
ちなみにその駅は現在では彼の名を冠してレフ・トルストイ駅と名付けられ、その晩年から死までは文字通り「終着駅」というタイトルで映画化されています。

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書籍も。

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川村元気さんの「億男」を読んでいたらトルストイに関するこんな1節がありました。

(引用開始)
貨幣とは、奴隷制度の新しい形だ
大作家でありながら清貧を貫いたトルストイは、お金との決別を宣言した。だがここにも隠された真実がある。彼の妻は極度の浪費家で、夫婦生活は絶えず喧嘩ばかりだった。最期、八十一歳の彼は家出をし、真冬のロシアの街を三日三晩歩き通した末に、駅舎で倒れ息を引き取った。果たして、彼はお金の奴隷であることから逃れることはできなかった。

(引用終了)


*この駅舎で息を引き取りました。現在のレフ・トルストイ駅。


トルストイをどう評価するかはさておき、グノーシスの芽生えに対して我々がしようとすることは「芽生えのためにはかえってわるい」という視点を持ち、「それだけが育ての親である理性の太陽を、何物もさえぎらぬようにしてやることだけ」続ければ良いと思います(とは言え、それが難しいのですが)。

トルストイは雑草は素早く大きくなるので、そちらを重要視してしまうとも言います。愛の芽は育てば巨大でしっかりしたものになるが、最初は触れられることにも耐えられるほど弱いものだ、と。

というわけで、本題です。

寺子屋の哲学関連講座は12講座ありましたので、2つに分割します。前編と後編です。

前編のラインナップがこちら。

論理学

哲学

パラダイム論(トマス・クーン)

ゲーデルの不完全性定理

政治哲学

仏教哲学



そして後編がこちら。

カント

ヘーゲル

チョムスキー

ニーチェ

クリプキ「様相論理は意味論の夢を見るのか?」

クリプキ「ウィトゲンシュタインのパラドックス」


内容についてはまた詳述しますが、前編が哲学の基礎であり、後編が現代哲学です。
とは言え、カント、ヘーゲルからニーチェ、クリプキ、そしてチョムスキーまでを一気にやるという壮大さにめまいを覚えますw

前編も哲学と数学と論理学がキスをする形式論理学を学び、哲学史の全貌を見て、科学哲学のトマス・クーンからパラダイム論を学び、数学の公理化そして哲学の公理化を決定的にはばんだ不完全性定理を学び、壮大な仏教哲学と政治哲学を学びます。かなり骨太な企画です。

ただ、我々を哲学の重要性を知っています。
哲学は終わり、重要なのが自然科学だけだと言ったウィトゲンシュタインも晩年に意見を改めています。哲学が世界を解釈し、遅れて科学がその知見を追認しているのが我々の社会です。

哲学の認識を深めていきましょう!!


【寺子屋・集中講座「哲学の風景(前篇)」 ~論理学、哲学、パラダイム論、ゲーデルの不完全性定理、政治哲学、仏教哲学~】

【日時】 4月25日(土) 13:00~19:00(おそらく20時まで延長します)

【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  10万円(銀行振込:受講生はいつものように割引のシステムです。詳細は下記)
【受講資格】 ブログ読者
【持ち物】 筆記用具と向上心と情熱
【お申し込み】お申し込みはこちらから。

【受講生割引】すでに当該の講座を受講済みの場合は、受講していない講座分の料金をお支払いください。たとえば、6講座中4講座を受講済であれば残りの2講座分を事前に振り込んでください。振込確認後にバックナンバーがスタッフより届きますので、事前学習に是非、励んでください。ちなみに講座は以下のとおりです。

論理学

哲学

パラダイム論(トマス・クーン)

ゲーデルの不完全性定理

政治哲学

仏教哲学



*喜んで毒杯をあおぐソクラテス


【書籍・DVD紹介】
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トルストイについてアランが書いたものを小林秀雄が書いています(それをブログで紹介しましたw)「彼の命は、もはや取り返しのつかぬ里程標を一つ一つたどったのだ」小林秀雄、アラン、トルストイ..2013-10-11」

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