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Channel: 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ
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「ほんとうに大切なものは目には見えないんだよ」いや、大切ではなくても見えていないんだよ

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サブリミナルを学ぶということは認知のシステムを学ぶということでもあります。

我々は認知のほとんどを視覚システムに依存しています。

日本語で百聞は一見に如かずなどと言います。Seeing is believing.とも言います。

ここでは See = believe という構図があります。

観ることは信じることです。

見たものを我々は信じます。理解したということを、I seeなどと言うのも同様です。「私は見た」ということが、「理解した、分かった」ということを示します。

余談ながら、ラテン語を学ぶ学生はカエサルのVeni, vidi, vici(ウェーニー・ウィーディー・ウィーキー)を必ず教えられます。「来た、見た、勝った」ですね。僕はいつもアップルストアに来ただけのつもりが、製品を見てしまい、気付いたら買っています。「来た、見た、買った」ですね。
どうでもよいことです。

仏教でも止観といいますが。観ることは事程左様に重要です。

我々が客観世界ということを想定していたときも視覚にうつる世界を基準にして、客観世界を想定していました。

しかしその視覚システムというのが全く信用ができないとしたら、どうでしょう。

世界観は一変するのではないでしょうか。昨日まで信頼していたシステムが、今日は信頼できなくなると大人の階段を登ります。抽象度の階段を登ります。


*何が見えるでしょうか?子供と大人の脳内では別々な地と図が展開します。向かい合う顔を観るか、壺を観るかのように。




図と地の転換というシンプルなルールを知っているとサブリミナルということが、素早く理解できます。我々は一度、図のゲシュタルトが構築されると他の情報を落としてしまいます。すなわち地の情報は背景として無視されるのです。その地にセックスやバイオレンスなどの情報を差し込めば、無意識はそれを抑圧して無視します。抑圧したコストがその商品の記憶の長期化に支払われます。それがサブリミナルのカラクリです。

図と地の反転です。

またいま話題のこちらのパズルも( ̄ー ̄)ニヤリ




シンプルに考えると錯視というのは、視覚システムの欠陥を浮き彫りにしてくれます。



繰り返し提示するこの錯視も同心円であることを、なぞって確認したとしても何度見ても渦巻状に見えます。



いや錯視を代表するのであれば、このミュラー・リヤー錯視だけで十分かもしれません。


錯視は楽しいというだけではなく、少し真剣に考えると、我々の長年の友であり、信頼してきた友であった視覚との別れを示しています。少なくとももう目に写ったものを信じることはできません。

我々は星の王子さまのように、「ほんとうに大切なものは、目には見えないんだよ(Le plus important est invisible )」と言うべきかもしれません。もしくは目に写ったものは現実ではないんだよ、と。

プラトンのように、現実世界はイデアの不完全な像なんだよ、と。

寺子屋「サブリミナル」講座でも紹介したこんな動画はどうでしょう。
これでも我々は自分の目を信じるでしょうか?



種明かしまで含めて、非常によく出来た動画です。

モナ・リザではないですが、こちらをじっと見ます。モナ・リザと異なり顔全体も見つめてきます。
(モナ・リザと言えば、史上初の3D映像ではなどと言われていますね)。

こちらをじっと見続けるT-Rexと同じタイプの動画がアインシュタインのデス・マスクです(こちらも寺子屋で紹介しました)。



我々の視覚による認識がべったりとした2Dであり、それを3Dに脳で変換しているということがよく分かります。
そして、凹んだデス・マスクなどということを脳は想定していないのです。

そして我々は脳の翻訳を経てしか、何かを見ることができません。ありのままを見ることなど不可能なのです。

視覚に対する信頼という巨大なスコトーマが外れることで、サブリミナルというのは一気に理解しやすいものとなります。視覚に対する信頼というスコトーマを外してくれるのは、楽しい錯視芸術とほんのわずかな知識とIQだけです。

その先にはダマされることすら楽しい世界が待っています!


*寺子屋で、目の回るような知性を!

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